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新緑の夷隅路へ(3)まさかの“鯉のぼり鐵” [いすみ鉄道 国鉄型キハ]

大型連休前半の、いすみ鉄道の話題を書きながらも、やはり気になってしまうのは
「ことでんレトロ」のこと。

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【2019年5月3日9時15分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近

情報源の特定できないものも含めて、さまざまな話が出てきているのは、それだけ
多くの<鉄>にとっても衝撃的なことで、かつ、それだけ、高松琴平電鉄が<鉄>
だけでなく、多くの人に愛されていることの証のような気もするのだが...

その6日の車内での、ことでんからの発表では琴平電鉄開業時からの、
本当の生え抜き2両のうち、茶色い3000形300号車だけは「作業車および撮影用(?)」
として、(たぶん、車籍のない“機械扱い”!?)で、仏生山に残る...らしいが。

でも、そうすると現在、仏生山車両所構内での入換動車として使われている...

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【2019年5月3日11時41分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近

“仏生山のヌシ”「デカ様」が“失職”することにもなりかねないわけで。
レトロ電車よりは遙かに若いが、この“超個性派”の今後も気になるところ。
「デカ様」の去就に触れている話は、いっさい出ていないのだが、<変態鉄>
としては非常に気になっていて。

車籍がなくなっても完全な形でレトロ電車が1両でも生き残ってくれれば、
<鉄>としてはこれ以上無い嬉しい話だが...今後も注視していきたい。
複線化、新駅増設(太田-仏生山、三条-太田間の2箇所)など、前向きな話題も
あるので、今後の「ことでん」にも注目していきたいと思っている。

さて、というわけで、もうしばらく4月28日、いすみ鉄道撮影記。

……  ……

<サクラ鐵>、“アジサイ大作戦”...、いすみ鉄道なら何と言っても菜の花。
あるいは、そんなタイトルを付けなくても、水の張られた水田を前景にして撮ったり
<変態鉄>としては、鉄道写真と言っても画面いっぱいに車輌が「バーーンっ」と
いうようなものも撮るが、それと同じくらい、あるいは、それ以上にローカル線の、
季節感溢れるカットを撮るのが好きなのである。

その中で、他に比べて1段も2段も難易度が高いと思っているのが<鯉のぼり鐵>。
川沿いなどで観光客向けに大々的に行うところを除けば、

・ 去年あったからといって、今年もあるかどうかわからない
 (子どもが大きくなったり、家族で出かけていたりすれば鯉のぼりは上がらない)

・ 列車が通過する瞬間に、強すぎず弱すぎず、適度な強さと向きの風が必要

いすみ鉄道沿線でも...

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【2018年1月1日11時57分】 いすみ鉄道・総元-西畑(後追い)

この西畑駅至近のバス停付近で小学校側を向いて撮った1枚。このすぐヨコのお宅で
鯉のぼりが上がっているのが<鉄>の間では、意外と知られていた。
現在、いすみ鉄道の1日フリーきっぷの券面にもこの地点での1枚が使われていた
はずである。

ということで、先日、撮影地でご一緒させていただいた地元、大多喜町の方に
伺ってみたら...

「あぁ、※※さん、もう子どもも大きくなったし...」
やはり、もう鯉のぼりが上がることは無さそうで。城見ヶ丘付近で鯉のぼりを
上げているお宅を見つけたのだが、列車と絡めるのはちょっと難しそうで。

いすみ鉄道に通い始めて8年、いまだ満足できる1枚を残せていなかった
「キハ × 鯉のぼり」の1枚。もう、完全に諦めていたのである。

……  ……

2019年4月28日(日)晴れ

だから、せめて少しでもキハ28側に光が回ってくれれば...と、典型的列車写真を
撮って済ませるつもりだった“妙泉寺前”。

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【2019年4月28日11時23分】 いすみ鉄道・上総中川-城見ヶ丘(後追い)

“試し撮り”は、この撮り方で。構図の微調整も済ませ、あとは「急行2号」の
通過を待つばかり。ケータイを弄りながら...、そして昨日の記事に書いた
オバチャンたちに絡まれながら(笑)、キハの通過を待ったのである。

でも、そのとき。キハの通過が近づいてくる中で...

お寺の左側、いすみ300形を撮った写真の右側にあった1本のポール。
“何か”が少しだけ見えてきたのである。最初は「あれっ!? 何か動いた」といった
感じで“リアル間違い探し”といったところか、何が起きているのか
よく分からなかったが。“謎の白いもの”が数分間隔で、そのポールの少しずつ
高いところへ。

そう、線路際のお宅が鯉のぼりを上げ始めたのである。
最初は「吹き流し」を付けて、ちょっと上げたら、次は黒いお父さん、そして
赤いお母さん...の順。結んでは、ちょっと上げて...の繰り返しになるわけで。

そうなると、気が気でなくなってくるわけで。この日は、三脚を手で押さえないと
不安になるくらいの強さの風が吹き抜けており。

キハの通過は11:57頃、それまでに上がってくれるかどうか...
もう、心臓バクバク。何とか間に合ってくれ...と。

そして、11:50過ぎ。キハの通過まであと5分程度に迫ったとき、<変態鉄>は
最終決断をしたのである。EOS RP にセットしていた望遠ズームを外して
24 - 105 mmの標準ズームに付け替え、三脚を担いで20 mほど走って。

国道と合流する角、本当は良くないがカーブミラーにへばりつくような立ち位置で。
カメラの水準器の目盛りに合わせて、三脚のネジを締めたら...

踏切機が鳴り出して。風もじゅうぶん。

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【2019年4月28日11時57分】 いすみ鉄道・城見ヶ丘-上総中川

“苦節8年”、念願の「いすみキハ × 鯉のぼり」が撮れたのである。
まぁ、写真として見れば、いろいろとツッコミどころもあろうが<変態鉄>としては
まさに、撮った瞬間、ガッツポーズの1枚だった。

このまま、折返しの「急行1号」も角度を変えて“鯉のぼり鐵”でいこうかとも
思ったのだが...

……  ……

徒歩2分。上総中川駅に戻ったのだった。先ほどの急行が、隣の国吉駅で
交換するのが、下り第63D列車、大多喜からここまで来たときの列車が大原駅で
折り返してきたものである。

それを待つ間に...

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【2019年4月28日12時04分】 いすみ鉄道・上総中川駅

気づけば、いつの間にか駅名標が増えていたのである。
地元、大多喜高校から寄贈の、国鉄時代を思わせる鳥居型の駅名標が渋くて素敵
だったのだが、その隣に、真新しい、もう1枚が。

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【2019年4月28日12時04分】 いすみ鉄道・上総中川駅

知らないうちに、この駅もネーミングライツが...

この木の駅名板も悪くは無いのだが、<変態鉄>としては以前の駅名板の方が
駅の雰囲気にもよく合っていて、気に入っていた。ちょっと残念。

さて、そんな上総中川駅から第61D列車に乗って向かった先は...

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【2019年4月28日12時36分】 いすみ鉄道・久我原駅

再び、この“秘境駅”だった。駅ヨコの桜の木もすっかり黄緑色の葉っぱになって。
前回の訪問時には満開に近かったのだが...

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【2019年4月28日13時11分】 いすみ鉄道・総元-久我原(後追い)

前回、次こそは、このカーブで撮りたい...と思ったのだが。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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