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常磐路にキハを見に行く(4)朝の常総線キハ <後編> [常総線のキハとその仲間たち[関東鉄道]]

昨日は<速報版>でお休みをいただいた、この話題。
1日がかりの<乗り鉄>旅の最初の...、朝のワンシーンだけで4話目なのだから。
同じような写真を貼りながら、引っ張りに引っ張るこの話題。

引き続き、朝の通勤時間帯、関鉄常総線のキハの話題である。
一昨日の記事でも触れたとおり、関鉄常総線には国鉄型キハの走行機器を流用して
車体を新製した“準国鉄型キハ”が2形式あって。

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【2018年7月23日7時56分】 関東鉄道常総線・稲戸井駅

でも、<変態鉄>としても車体に標記された番号を見ないと区別がつかない...う~ん。
1977年(昭和52年)に登場したのがキハ310形、さらに、1982年(昭和57年)に
製造開始されているのがキハ0形。その見分け方は...

……  ……

2018年7月23日(月)晴れ

島式ホームの、ゆめみ野駅で進入してくるキハを撮ろうとすれば、上り列車の西側の
側面を見ることになって。陽が昇ってくると同時に車体側面が影になってしまうのは
必然の流れであって。

でも、少しだけ事情があって、8時半頃まで常総線を撮ろうと企んでいた。
戸頭駅まで硬券入場券を買いに行った、その帰り道。最初の停車駅・稲戸井駅の
ホーム端が撮りやすそうな気がして。

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【2018年7月23日7時44分】 関東鉄道常総線・稲戸井駅(後追い)

咄嗟の判断で下車したのだった。
駅構内の北側...、つまり、戸頭駅側に構内踏切のある対向式ホームの駅。遠い昔は
貨物側線でもあったのだろうか、駅の前後にちょっとしたスペースがあって。
構内通路は十分な幅があって、カメラを構えていても通行の邪魔にはならなさそう。

そこへ...

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【2018年7月23日7時49分】 関東鉄道常総線・稲戸井駅

さっそくやって来たのはキハ0形の004号車。正面がちに典型的な列車写真で。
というわけで、キハ0形003+004編成は、この駅でキハ2100形とすれ違い。

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【2018年7月23日7時49分】 関東鉄道常総線・稲戸井-戸頭(後追い)

逆光側になるキハ0形の後追いでは無く、2100形の方を。
下り列車を後追いで撮っても2両編成の側面を記録できるのである。
2100形も、この新塗装がだいぶ馴染んできて。Kanac色はめっきり見かけなくなった。

そして...

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【2018年7月23日7時56分】 関東鉄道常総線・戸頭-稲戸井

続けてやって来た取手ゆきは310形だった。この側面、乗務員室扉と続く客窓の間に
注目しておいていただいて...

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【2018年7月23日7時56分】 関東鉄道常総線・稲戸井駅

この駅ですれ違った水海道ゆきは、キハ0形005+006編成。この写真にも両者の識別
ポイントが写り込んでいるのだが...

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【2018年7月23日7時56分】 関東鉄道常総線・稲戸井-戸頭(後追い)

発車していくキハ0形の姿を後追いで。
やはり、側面。乗務員室扉のすぐヨコに注目である。

そう、番号標記以外に両者を識別できるポイントというのが「雨樋の縦管」。
そとに縦樋が露出しているのが310形の特徴、縦樋が埋め込みになっているのが0形。

まぁ、こういう、ホントに細かすぎる違いを探し出して、あーでもない、こーでもない
と自慢し合うのも<鉄>の1つの分野なのである。それにしても、この違いは細かすぎ。

ということで。

ちょっと<変態鉄>としてテキトーな説明をば。

キハ310形の方が5年ほど“先輩”なのだが...

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【2017年11月8日12時43分】 埼玉県さいたま市大宮区・鉄道博物館

70年台、国鉄で、すでに老朽化と陳腐化で置換えが急務とされていたのは、
10系ディーゼル動車。これを購入して新製車体に載せ替えたのが関鉄キハ310形。

でも、DMH17系エンジンは兎も角として、新製車体にクラ型台車のDT19台車、
防振ゴムを入れた程度の簡易構造の台車は、国鉄でも、台車枠に亀裂が入るなど、
“問題児”の台車だったはず。“新車”がそんな台車を履いていたのだから...

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【2015年1月18日9時19分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

そして、数年後に登場したキハ0形は、こちら。国鉄キハ20系の走行機器を譲受して
新製車体と組み合わせることで登場した形式である。

当時は台車が違っていたはずで、乗り心地も全く異なるものだったのだろうが、
後に冷房化、台車交換、エンジン換装などを受け、いつの間にか両者の違いと言えば
雨樋の縦管くらいしか無くなってしまったのである。

と言うわけで、発車していくキハ310形編成を。

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【2018年7月23日7時57分】 関東鉄道常総線・稲戸井駅

それにしても、国鉄から譲受したキハ10系の足回りを流用して車体を新製、
後に台車、それからエンジンを交換しているので、では、一体、何が残っているの!?

となるが、扇風機とか何と言っても車内放送マイクにも“国鉄型キハ”が残っている。

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【2018年7月23日8時02分】 関東鉄道常総線・稲戸井-戸頭(後追い)

<変態鉄>が「デジカメ」を初めて手にしたのが2007年の夏。その年の秋に“試し撮り”
の一環で、当時、まだ定期運用のあったキハ100形を追ったのが、初めての常総線。
そのとき、2000番台の形式を持つ“新型車”たちは、この“Kanac色”だった。

この塗色、当時の京成高速バスの車体塗色(色合いがちょっと違うが...)。
関東鉄道が京成と資本上の関わりが強いことの表れ...などとされていたが、いまでは
5000形から始まった新塗装への塗り替えが進んで、このカラーも見納めが近そう。

ローマ字表記も入らない「水海道」と大きな字で書いた方向幕も、何となく垢抜けない
雰囲気で、個人的には気に入っていた。(LED式に置き換えられつつあるのだが...)

駅の構内通路、8時を過ぎれば駅構内の人の流れも一段落してきたような...

ということは、間もなく“準国鉄型キハ”たちは水海道車両基地に入庫する時間帯に
入ってくるわけで。そんなタイミングで犯した“痛恨のミス”。

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【2018年7月23日8時06分】 関東鉄道常総線・稲戸井駅

背後に見える建物の、アンテナのようなものをかわすべく、思いっきり正面で。
と、狙ったのだが、ぬぁんと...、画面には思いっきり踏切警報機の支柱が写って。
も~~、最悪なのである。

「次の取手ゆきでリベンジっ!!」と思いつつ、新型車ばかりが続くようになってきて。

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【2018年7月23日8時22分】 関東鉄道常総線・稲戸井駅

先ほど撮ったキハ0形003+004編成も取手駅まで行って戻ってきたようで。

さぁ、先ほどの「正面ドカン」構図のリベンジはできるのか!? (つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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鉾田のKR505

識別ポイント→キハ310形は、532や601と同じ構造で、上にライトケースがありました。よく見ると。その跡があります。
by 鉾田のKR505 (2023-04-13 08:55) 

ferrum_queserasera

鉾田のKR505さん

コメントありがとうございます。
遅くなりまして、申し訳ありません。
確かに方向幕のあたりを見てみると、枠の形がちょっと違っていますね。参考になりました。
次に撮影に訪れた際に、実車でも確認してみたいと思います。

by ferrum_queserasera (2023-05-13 00:29) 

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