お正月の大阪で(24)「浜寺駅」を見に行って... [ちん電[阪堺電気軌道]]
阪堺線の終着駅が「浜寺駅前」という名前。
でも、この駅名、クレイマーと呼ばれる一群から
「“浜寺駅前”で降りたのに“浜寺公園駅”しか無くて、違うと思って“浜寺駅”を
探し回っていたら遅刻した。その責任をとれっ!!!」
みたいな苦情が殺到したりしないのだろうか。
本当に南海にこんな苦情を言っていった人が居るのか居ないのかは確かめていないが
もともと同じ会社、いまも親会社・子会社の関係なのに名称を統一しないあたり、
何だかそういうところが“関西らしさ”だと勝手に思っている。(※ 個人の感想です。)
【2019年1月5日9時32分】 阪堺電軌阪堺線・浜寺駅前電停
浜寺公園駅(南海)より、浜寺駅前駅(阪堺)の方が間違いなく浜寺公園に近い
というのも何か不思議なところ。いっそ、阪堺が「浜寺公園駅前」にするか、
あるいは「浜寺公園前」に改めても良いのでは無いか...と、そんなことを思うのだが
どちらの駅も実に渋くて、このままで居て欲しい気もするのである。
あびこ道から向かったのは浜寺だった。
…… ……
2019年1月5日(土)雨のち曇り
9時過ぎ、<変態鉄>は静かに1つの決断をしたのである。
我孫子道で、いったん下車したのは車庫の様子を“偵察”するため。
【2019年1月5日8時45分】 阪堺電軌阪堺線・あびこ道電停付近
フェンス越しに覗き込むと尾灯を点灯させて待機しているモ166号車の姿が
確認できた。方向幕は「天王寺駅前」。この後、運用に入るのだろうか!?
それとも検査の一環で通電しているだけだろうか!?
もうちょっと待ってみようかと、ちょっと迷うところだが、ドン曇りで撮っても
1月2・3日の撮影分に比べて良い画が撮れそうな気もしなかったので...
阪堺を撮りに来るときは「モ161形車が動いていなかったとき用」の撮影プランを
別に用意してくるようにしている。今回は2つ準備していた。
1つ目は昨日の南海高野線撮影。もう1つを発動する...つまり、阪堺沿線を
離れることを決めたのだった。
阪堺と南海はずっと並行して走っている。10分ほど歩けば南海本線の住ノ江駅まで
行くことができるのだが、1日フリー「てくてくきっぷ」を購入しているので、
少しでも節約するために、まず阪堺電車で浜寺駅前へ。
ということで...
【2019年1月5日9時07分】 阪堺電軌阪堺線・あびこ道電停
やって来たのは「堺トラム」だった。
堺市内に入ると徐々に車内は閑散としていって、自分を入れても2~3名だけの
乗客で終点の浜寺駅前に到着したのは9時半のこと。
【2019年1月5日9時30分】 阪堺電軌阪堺線・浜寺駅前電停
日中の堺市内区間は12分間隔。大阪側、天王寺駅前の折返しは慌ただしいのに
浜寺駅前はノンビリなのである。到着した電車は駅舎側に入らず、Y字ポイント
手前の、上屋のない“簡素すぎる”降車ホームで乗客を降ろしてそのまま待機。
【2019年1月5日9時30分】 阪堺電軌阪堺線・浜寺駅前電停
そのとき、駅舎側のホームには1本前の電車が客待ち中。
つまり、浜寺駅前電停での折返しには12分以上の間合いがあるのである。
コレ、モ161形車が“天浜運用”に入ってくれたときに撮影に来られれば、
撮影機会を増やすのに使えそうな気がしており。次回の撮影に活かしたいが...
「堺トラム」の中には堺市内を中心に、新旧の阪堺電車の写真が掲示されていて。
その中の1枚を“パクった”のが、今日のトップ写真。
【2019年1月5日9時32分】 阪堺電軌阪堺線・浜寺駅前電停
浜寺公園正門前に立って道路越しに東を見れば、手前に阪堺電車の浜寺駅前、
奥にはチラッと南海線の浜寺公園駅が見えるのである。
赤い屋根の、古い洋館のような駅舎である。
以前の記事でも取りあげた通り、東京駅赤レンガ駅舎で知られる辰野金吾の“作品”。
堺市の南端、高石市との境界近くにあたるのだが、大阪湾に面したこの地は
昭和初期まで高級別荘地...というかリゾート地として栄えたという。
【2019年1月5日9時34分】 南海電鉄南海本線・浜寺公園駅
正面に大きなエントランスを備えた、私鉄電車の中間駅としては立派な駅舎は
そんなことも関係していそう。
何度か拙ブログでもご紹介した駅舎だが、残念ながら、<変態鉄>はこの駅舎の
内部を撮る機会には恵まれなかった。
すでに隣の高石駅までは高架化工事が進行してきており。堺市内区間も高架化が
決まっているのは、すでに以前の撮影記でご紹介した通り。
それに伴い、この駅舎もすでに駅舎としての使命を終えているのだが、保存の声が
上がり、駅前で少し位置を変えて保存されているのである。
高架化工事完成後には、何らかの形で活用されるのだろうが...
【2019年1月5日9時33分】 南海電鉄南海本線・浜寺公園駅
現在は北側につくられた仮設駅舎での営業となっている。
それにしても簡素で殺風景な駅舎である。手前と奥に2つの入口が見える。
暗くて見づらいが手前側は内部に自動改札機が見えているように、こちらが
駅の入口。向こう側の階段が見えている方は線路の下を潜って向こう側へと繋がる
自由通路である。
【2019年1月5日9時34分】 南海電鉄南海本線・浜寺公園駅
確か...、曖昧な記憶を辿ってみると旧駅舎の前に丸ポストがあった。
仮設駅舎化にあわせてポストも移設されたのだろうか?!
何だか寂しい感じの改札口。天気のせいか、何だか薄暗い感じで。(失礼な!!)
普段使っているICカード乗車券を改札機にタッチして。
階段を下りて線路の下を潜る形でホームに行くわけだが...
この通路...
【2019年1月5日9時35分】 南海電鉄南海本線・浜寺公園駅
駅の東西を結ぶ自由通路といっしょの構造になっていて。
それにしても、いくら仮設駅とはいえ自由通路と駅構内を隔てるのが、金網。
何だか檻の中にいるような感じがして、この駅を利用する度に違和感を感じずに
居られないのである。
下りホームへと続く階段を上れば...
【2019年1月5日9時35分】 南海電鉄南海本線・浜寺公園駅
木製の支柱、奥には木製のドアの待合室が見えていて。
これこそ昭和の頃からの鉄道駅の雰囲気なのである。駅舎(駅本屋)は残されても
このホームの、どこにでもあった駅ホームの情景は間もなく消えゆくことに
なっているわけで。こういう“当たり前の光景”をどこかで残しておいて欲しい...
と、そう思っている<変態鉄>なのである。(つづく)
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でも、この駅名、クレイマーと呼ばれる一群から
「“浜寺駅前”で降りたのに“浜寺公園駅”しか無くて、違うと思って“浜寺駅”を
探し回っていたら遅刻した。その責任をとれっ!!!」
みたいな苦情が殺到したりしないのだろうか。
本当に南海にこんな苦情を言っていった人が居るのか居ないのかは確かめていないが
もともと同じ会社、いまも親会社・子会社の関係なのに名称を統一しないあたり、
何だかそういうところが“関西らしさ”だと勝手に思っている。(※ 個人の感想です。)
【2019年1月5日9時32分】 阪堺電軌阪堺線・浜寺駅前電停
浜寺公園駅(南海)より、浜寺駅前駅(阪堺)の方が間違いなく浜寺公園に近い
というのも何か不思議なところ。いっそ、阪堺が「浜寺公園駅前」にするか、
あるいは「浜寺公園前」に改めても良いのでは無いか...と、そんなことを思うのだが
どちらの駅も実に渋くて、このままで居て欲しい気もするのである。
あびこ道から向かったのは浜寺だった。
…… ……
2019年1月5日(土)雨のち曇り
9時過ぎ、<変態鉄>は静かに1つの決断をしたのである。
我孫子道で、いったん下車したのは車庫の様子を“偵察”するため。
【2019年1月5日8時45分】 阪堺電軌阪堺線・あびこ道電停付近
フェンス越しに覗き込むと尾灯を点灯させて待機しているモ166号車の姿が
確認できた。方向幕は「天王寺駅前」。この後、運用に入るのだろうか!?
それとも検査の一環で通電しているだけだろうか!?
もうちょっと待ってみようかと、ちょっと迷うところだが、ドン曇りで撮っても
1月2・3日の撮影分に比べて良い画が撮れそうな気もしなかったので...
阪堺を撮りに来るときは「モ161形車が動いていなかったとき用」の撮影プランを
別に用意してくるようにしている。今回は2つ準備していた。
1つ目は昨日の南海高野線撮影。もう1つを発動する...つまり、阪堺沿線を
離れることを決めたのだった。
阪堺と南海はずっと並行して走っている。10分ほど歩けば南海本線の住ノ江駅まで
行くことができるのだが、1日フリー「てくてくきっぷ」を購入しているので、
少しでも節約するために、まず阪堺電車で浜寺駅前へ。
ということで...
【2019年1月5日9時07分】 阪堺電軌阪堺線・あびこ道電停
やって来たのは「堺トラム」だった。
堺市内に入ると徐々に車内は閑散としていって、自分を入れても2~3名だけの
乗客で終点の浜寺駅前に到着したのは9時半のこと。
【2019年1月5日9時30分】 阪堺電軌阪堺線・浜寺駅前電停
日中の堺市内区間は12分間隔。大阪側、天王寺駅前の折返しは慌ただしいのに
浜寺駅前はノンビリなのである。到着した電車は駅舎側に入らず、Y字ポイント
手前の、上屋のない“簡素すぎる”降車ホームで乗客を降ろしてそのまま待機。
【2019年1月5日9時30分】 阪堺電軌阪堺線・浜寺駅前電停
そのとき、駅舎側のホームには1本前の電車が客待ち中。
つまり、浜寺駅前電停での折返しには12分以上の間合いがあるのである。
コレ、モ161形車が“天浜運用”に入ってくれたときに撮影に来られれば、
撮影機会を増やすのに使えそうな気がしており。次回の撮影に活かしたいが...
「堺トラム」の中には堺市内を中心に、新旧の阪堺電車の写真が掲示されていて。
その中の1枚を“パクった”のが、今日のトップ写真。
【2019年1月5日9時32分】 阪堺電軌阪堺線・浜寺駅前電停
浜寺公園正門前に立って道路越しに東を見れば、手前に阪堺電車の浜寺駅前、
奥にはチラッと南海線の浜寺公園駅が見えるのである。
赤い屋根の、古い洋館のような駅舎である。
以前の記事でも取りあげた通り、東京駅赤レンガ駅舎で知られる辰野金吾の“作品”。
堺市の南端、高石市との境界近くにあたるのだが、大阪湾に面したこの地は
昭和初期まで高級別荘地...というかリゾート地として栄えたという。
【2019年1月5日9時34分】 南海電鉄南海本線・浜寺公園駅
正面に大きなエントランスを備えた、私鉄電車の中間駅としては立派な駅舎は
そんなことも関係していそう。
何度か拙ブログでもご紹介した駅舎だが、残念ながら、<変態鉄>はこの駅舎の
内部を撮る機会には恵まれなかった。
すでに隣の高石駅までは高架化工事が進行してきており。堺市内区間も高架化が
決まっているのは、すでに以前の撮影記でご紹介した通り。
それに伴い、この駅舎もすでに駅舎としての使命を終えているのだが、保存の声が
上がり、駅前で少し位置を変えて保存されているのである。
高架化工事完成後には、何らかの形で活用されるのだろうが...
【2019年1月5日9時33分】 南海電鉄南海本線・浜寺公園駅
現在は北側につくられた仮設駅舎での営業となっている。
それにしても簡素で殺風景な駅舎である。手前と奥に2つの入口が見える。
暗くて見づらいが手前側は内部に自動改札機が見えているように、こちらが
駅の入口。向こう側の階段が見えている方は線路の下を潜って向こう側へと繋がる
自由通路である。
【2019年1月5日9時34分】 南海電鉄南海本線・浜寺公園駅
確か...、曖昧な記憶を辿ってみると旧駅舎の前に丸ポストがあった。
仮設駅舎化にあわせてポストも移設されたのだろうか?!
何だか寂しい感じの改札口。天気のせいか、何だか薄暗い感じで。(失礼な!!)
普段使っているICカード乗車券を改札機にタッチして。
階段を下りて線路の下を潜る形でホームに行くわけだが...
この通路...
【2019年1月5日9時35分】 南海電鉄南海本線・浜寺公園駅
駅の東西を結ぶ自由通路といっしょの構造になっていて。
それにしても、いくら仮設駅とはいえ自由通路と駅構内を隔てるのが、金網。
何だか檻の中にいるような感じがして、この駅を利用する度に違和感を感じずに
居られないのである。
下りホームへと続く階段を上れば...
【2019年1月5日9時35分】 南海電鉄南海本線・浜寺公園駅
木製の支柱、奥には木製のドアの待合室が見えていて。
これこそ昭和の頃からの鉄道駅の雰囲気なのである。駅舎(駅本屋)は残されても
このホームの、どこにでもあった駅ホームの情景は間もなく消えゆくことに
なっているわけで。こういう“当たり前の光景”をどこかで残しておいて欲しい...
と、そう思っている<変態鉄>なのである。(つづく)
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西岩国駅を思い出しました。あの駅はイイ!
by hanamura (2019-02-14 09:49)
あたしゃ本笠寺駅を思い出した。
駅構内の地下通路に自由通路が併設されているっていうところにですけれど。
by skekhtehuacso (2019-02-14 22:06)
コメントありがとうございます。
☆ hanamuraさん
そうですね。西岩国駅は、やはりかつての本線筋の駅だけあって
素敵な駅だと思います。
自分は車窓から見たことしか無いですが、一度、ゆっくり訪れてみたいと思います。
☆ skekhtehuacsoさん
名鉄名古屋線ですね。いつもは「パノラマスーパー」で通過していくので...。駅周辺の画像を検索してみたら、2面4線のホームに、駅前は商店街が続いているようで。
こちらは「電鉄駅」として魅力的な駅であるような気がします。
次に名古屋に行く機会があれば...う~ん。
by ferrum_queserasera (2019-02-14 23:27)