お正月の大阪で(10)真打ち登場っ!! 追尾開始っ!! [ちん電[阪堺電気軌道]]
何やら、一部マスコミで阪堺電車の延伸計画が報じられ...
恵美須町から難波を経て日本橋までの延伸を周辺の商店街が要望しているとか...
尤も、この手の話は珍しくなく。ただ、道路上に線路を敷くとなれば
例えば、周辺道路の渋滞とか商店のクルマの荷捌きの停車スペースとか、
反対が出るのはいつものこと。そして、地下鉄などに比べて安価とは言っても
その建設コストをどうするか...など。実現可能性は、たぶん、1%にも満たない
だろうが、それでもそういうことを考えてみるだけで<鉄>としては楽しいもの。
阪堺電車もかつて(ごく短期だが)天王寺から市電に乗り入れていたはずで。
そう考えると大阪中心部への延伸は“歴史は繰り返す”ということになるが...
まぁ、「できない理由」を挙げていても面白くない。あれこれ妄想してみるのも
<鉄>としての楽しみなのである。
その阪堺電車で<変態鉄>が気になっている車両は、もちろん、モ161形車。
【2019年1月3日12時08分】 阪堺電軌阪堺線・安立町-我孫子道
製造から90年、いまだ現役なのは4両。今年の正月三が日は、その4両全部が稼働
という、<鉄>にとっては堪らないお正月だったのである。
でも、その「4両」、実は「3+1両」と言った方がピッタリかも。
…… ……
2019年1月3日(木)晴れのち曇り
阪堺モ161形車、1928年(昭和3年)製の古豪は“動態保存”として「特別運行」の
ような形で走っているものを除いて、通常の営業運用に入る電車としては
現役最古のものである。冷房使用期間にあたる5月下旬から10月末までは運用を
外れるのだが...。お正月の住吉大社初詣輸送のときには、モ161形車もフル稼働で。
【2019年1月3日12時17分】 阪堺電軌阪堺線・我孫子道-安立町
この朝、最初に見かけて追跡していたのは濃緑色のモ162号車。
暗い色調だけに、曇っているときに撮ると沈んでしまうが、晴れているときだと
この渋みのあるグリーンが何とも言えないのである。
その前に、あびこ道折返しの運用に入っていた“青い雲”モ164号車。
【2019年1月3日12時22分】 阪堺電軌阪堺線・我孫子道-安立町
そして、12時過ぎには続けて、“金太郎塗り”モ166号車が天王寺駅前に向けて。
最近、<変態鉄>が阪堺に撮りに来ると、なぜかモ164とモ166が動いているような
そんな気がして。何だか、ちょっと罰当たりな発言にはなるが「もう良いよっ」
という感じになるのである。
とはいえ、冬場でも1日に1両動いていればラッキーという感じのモ161形車。
3両続けて出てきただけでも、<鉄>としては“狂喜乱舞”といった感じ。
でも、この時点で我孫子道-安立町に集まっていた<鉄>たちの間には緊張が
走っていたのである。
【2019年1月3日12時30分】 阪堺電軌阪堺線・安立町-我孫子道
そんな中でも下ってくるモ351号車にカメラを向けていた<変態鉄>。
やはり、フツーの人とはちょっと違うのである。そう、<変態野郎>である。
このシックな塗装、コレも沿線の質屋さんが広告主。岡崎屋さんとはまた違った
雰囲気なのである。
…… ……
「161号車が出るよぉ~」
お互い見ず知らずではあるものの“同業者さん”どうし。誰とも無く周囲の<鉄>
に声をかけて。
【2019年1月3日12時31分】 阪堺電軌阪堺線・我孫子道-安立町
そんな中を。まさに“格が違う”。その存在感というか...貫禄十分。
やってくるのはトップナンバーのモ161号車である。
かつては、他のモ161形車と同様に広告電車になっていたり...
でも、ちょうど10年ほど前、就役80年を記念して「昭和40年台復元仕様」になって。
それ以来、貸切運用が中心になっていたのである。
およそ半世紀前、南海大阪軌道線だった時代を再現して、外観では鉛丹色の屋根と
“南海グリーン”の車体、ワンマン表示板を撤去して方向幕にも細工が...
車内もペンキ塗り潰しだったものが、それを剥がしてニス塗りを再現していたり
床敷物も撤去して最新の難燃材を使用して板張りの当時を再現しているなどなど。
<変態鉄>は、イベントで乗ったことがあるが...
通常運用には入らないことになっており、動くとすればイベントか貸切運用。
でも、このときばかりは。年に一度だけ、正月三が日の住吉大社初詣輸送だけは
特別で運が良ければ、このモ161号車が通常運用に入る。
(あとは最近では住吉公園駅の最終日にサプライズで運用に入ったくらいか!?)
【2019年1月3日12時31分】 阪堺電軌阪堺線・我孫子道-安立町(後追い)
もう夢中でシャッターを切り続けたのだった。「天王寺駅前」ゆき表示で
加速していくのも、なかなか撮れない貴重なシーンなのである。
ちなみに...
【2016年9月17日12時43分】 阪堺電軌阪堺線・恵美須町電停
イベント時にはこの姿になる。そう、昭和40年台の阪堺電車では、まだ方向幕は
設置されておらず、正面窓下に方向板を掲出していた。
その当時を再現するために方向幕に蓋ができるようになっているのである。
いままで<変態鉄>としてはモ161号車は、イベントで走行する姿を撮ることは
あったが営業運用で撮るのは、これが初めて。
と、そのコーフンで忘れてしまいそうになっていたが...
そもそも<変態鉄>が、このストレートでカメラを構えようと思ったのは
“青い雲”モ164号車を撮るためだった。先ほど天王寺駅前ゆきとして上っていく
姿を撮って、約1時間。そろそろである。
【2019年1月3日12時31分】 阪堺電軌阪堺線・安立町-我孫子道
あいにく、そちらはドン曇りのこのカットになってしまったが...
よ~~く、ご覧いただきたい。写真の右隅に細井川電停を出発していくモ161号車の
その姿が写っていたのである。もちろん、撮った本人は全く狙っていなかった。
「にら・レバ」は美味しくとも、趣味活動で「たら・れば」を言っても仕方ない。
でも、安立町電停のところでカメラを構えていた人は、
“青い雲”と“昭和40年台復刻仕様”のすれ違いシーンを撮ることができていたはず。
…… ……
「モ161形車を堺市内区間で撮る」という目標、まだまだ消化不良感は残っていたが
でも、そんな思いも一気に吹き飛ばされたような...、迷わず後続の天王寺駅前ゆき。
モ161号車を追尾して、もう一度、撮るしか無いのである。
できるだけ、電車の前寄り、運転台近くの席に座ったのは次の撮影地で1分でも
1秒でも早く...、住吉からは超満員が予想される上り電車。向かったのは...
でも、その前に。
【2019年1月3日12時43分】 阪堺電軌阪堺線・モ607号車内
細井川電停を出て急勾配のS字カーブを曲がれば住吉大社の鳥居はすぐ目の前。
多くの参拝客でごった返しており、電車も数珠つなぎになって停車中。
運転台窓越しに見れば、臨時ホームの様子もよく分かる。
この電車のすぐ前を走っているのは“黄金糖”モ602号車、これは恵美須町ゆき。
その前にはモ161号車が居て。参拝を終えて天王寺駅前方面に帰る人は、いったん
住吉電停ヨコのコインパーキング...というか、住吉公園駅への廃線跡に整列する。
電車が来るごとに係員の誘導で、列で待っていた乗客が乗り込んでいく...
【2019年1月3日12時44分】 阪堺電軌阪堺線・モ607号車内
超満員になるので、やはり乗車するまでに時間がかかり、この時点では
証券会社の広告塗装はモ502号車が客扱い中、後続の天王寺駅前ゆきのモ161号車は
まだ、住吉電停に入ることができず待機している。
だからといって追いつけるわけも無く。そう、自分の乗った電車だって、
もちろん住吉電停で乗車に時間がかかるはずで。
もう少しのところにいるのに、追いつけない、という<鉄>には一番辛いパターン。
…… ……
住吉から超満員になった車内でも、そんなモヤモヤを抱えながら。
東天下茶屋電停を出ると、すぐに降車ブザーを押して、迷惑だとは思いつつも、
でも運転席ヨコの出口ドアに向かってモゾモゾと動き出し...
ドアが開くや否や、飛び出したのである。
と、不意を突かれて...
【2019年1月3日12時53分】 阪堺電軌上町線・松虫電停
そう、アタマの中はモ161号車のことでいっぱいだったのである。
その少し前に天王寺駅前に向かっていったはずの、モ162号車と、ぬぁんと...
ここで交換したのである。
しかも...
【2019年1月3日12時53分】 阪堺電軌上町線・松虫電停
方向幕は「浜寺駅前」である。そう、朝一番で、午後の石津川鉄橋での撮り方も
“下見”してきたのだが、それでも...
ドが付くほどの定番ではあっても、あの場所で、あのビルを背景に、あの電車を
撮らないと、やはり気が済まないのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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恵美須町から難波を経て日本橋までの延伸を周辺の商店街が要望しているとか...
尤も、この手の話は珍しくなく。ただ、道路上に線路を敷くとなれば
例えば、周辺道路の渋滞とか商店のクルマの荷捌きの停車スペースとか、
反対が出るのはいつものこと。そして、地下鉄などに比べて安価とは言っても
その建設コストをどうするか...など。実現可能性は、たぶん、1%にも満たない
だろうが、それでもそういうことを考えてみるだけで<鉄>としては楽しいもの。
阪堺電車もかつて(ごく短期だが)天王寺から市電に乗り入れていたはずで。
そう考えると大阪中心部への延伸は“歴史は繰り返す”ということになるが...
まぁ、「できない理由」を挙げていても面白くない。あれこれ妄想してみるのも
<鉄>としての楽しみなのである。
その阪堺電車で<変態鉄>が気になっている車両は、もちろん、モ161形車。
【2019年1月3日12時08分】 阪堺電軌阪堺線・安立町-我孫子道
製造から90年、いまだ現役なのは4両。今年の正月三が日は、その4両全部が稼働
という、<鉄>にとっては堪らないお正月だったのである。
でも、その「4両」、実は「3+1両」と言った方がピッタリかも。
…… ……
2019年1月3日(木)晴れのち曇り
阪堺モ161形車、1928年(昭和3年)製の古豪は“動態保存”として「特別運行」の
ような形で走っているものを除いて、通常の営業運用に入る電車としては
現役最古のものである。冷房使用期間にあたる5月下旬から10月末までは運用を
外れるのだが...。お正月の住吉大社初詣輸送のときには、モ161形車もフル稼働で。
【2019年1月3日12時17分】 阪堺電軌阪堺線・我孫子道-安立町
この朝、最初に見かけて追跡していたのは濃緑色のモ162号車。
暗い色調だけに、曇っているときに撮ると沈んでしまうが、晴れているときだと
この渋みのあるグリーンが何とも言えないのである。
その前に、あびこ道折返しの運用に入っていた“青い雲”モ164号車。
【2019年1月3日12時22分】 阪堺電軌阪堺線・我孫子道-安立町
そして、12時過ぎには続けて、“金太郎塗り”モ166号車が天王寺駅前に向けて。
最近、<変態鉄>が阪堺に撮りに来ると、なぜかモ164とモ166が動いているような
そんな気がして。何だか、ちょっと罰当たりな発言にはなるが「もう良いよっ」
という感じになるのである。
とはいえ、冬場でも1日に1両動いていればラッキーという感じのモ161形車。
3両続けて出てきただけでも、<鉄>としては“狂喜乱舞”といった感じ。
でも、この時点で我孫子道-安立町に集まっていた<鉄>たちの間には緊張が
走っていたのである。
【2019年1月3日12時30分】 阪堺電軌阪堺線・安立町-我孫子道
そんな中でも下ってくるモ351号車にカメラを向けていた<変態鉄>。
やはり、フツーの人とはちょっと違うのである。そう、<変態野郎>である。
このシックな塗装、コレも沿線の質屋さんが広告主。岡崎屋さんとはまた違った
雰囲気なのである。
…… ……
「161号車が出るよぉ~」
お互い見ず知らずではあるものの“同業者さん”どうし。誰とも無く周囲の<鉄>
に声をかけて。
【2019年1月3日12時31分】 阪堺電軌阪堺線・我孫子道-安立町
そんな中を。まさに“格が違う”。その存在感というか...貫禄十分。
やってくるのはトップナンバーのモ161号車である。
かつては、他のモ161形車と同様に広告電車になっていたり...
でも、ちょうど10年ほど前、就役80年を記念して「昭和40年台復元仕様」になって。
それ以来、貸切運用が中心になっていたのである。
およそ半世紀前、南海大阪軌道線だった時代を再現して、外観では鉛丹色の屋根と
“南海グリーン”の車体、ワンマン表示板を撤去して方向幕にも細工が...
車内もペンキ塗り潰しだったものが、それを剥がしてニス塗りを再現していたり
床敷物も撤去して最新の難燃材を使用して板張りの当時を再現しているなどなど。
<変態鉄>は、イベントで乗ったことがあるが...
通常運用には入らないことになっており、動くとすればイベントか貸切運用。
でも、このときばかりは。年に一度だけ、正月三が日の住吉大社初詣輸送だけは
特別で運が良ければ、このモ161号車が通常運用に入る。
(あとは最近では住吉公園駅の最終日にサプライズで運用に入ったくらいか!?)
【2019年1月3日12時31分】 阪堺電軌阪堺線・我孫子道-安立町(後追い)
もう夢中でシャッターを切り続けたのだった。「天王寺駅前」ゆき表示で
加速していくのも、なかなか撮れない貴重なシーンなのである。
ちなみに...
【2016年9月17日12時43分】 阪堺電軌阪堺線・恵美須町電停
イベント時にはこの姿になる。そう、昭和40年台の阪堺電車では、まだ方向幕は
設置されておらず、正面窓下に方向板を掲出していた。
その当時を再現するために方向幕に蓋ができるようになっているのである。
いままで<変態鉄>としてはモ161号車は、イベントで走行する姿を撮ることは
あったが営業運用で撮るのは、これが初めて。
と、そのコーフンで忘れてしまいそうになっていたが...
そもそも<変態鉄>が、このストレートでカメラを構えようと思ったのは
“青い雲”モ164号車を撮るためだった。先ほど天王寺駅前ゆきとして上っていく
姿を撮って、約1時間。そろそろである。
【2019年1月3日12時31分】 阪堺電軌阪堺線・安立町-我孫子道
あいにく、そちらはドン曇りのこのカットになってしまったが...
よ~~く、ご覧いただきたい。写真の右隅に細井川電停を出発していくモ161号車の
その姿が写っていたのである。もちろん、撮った本人は全く狙っていなかった。
「にら・レバ」は美味しくとも、趣味活動で「たら・れば」を言っても仕方ない。
でも、安立町電停のところでカメラを構えていた人は、
“青い雲”と“昭和40年台復刻仕様”のすれ違いシーンを撮ることができていたはず。
…… ……
「モ161形車を堺市内区間で撮る」という目標、まだまだ消化不良感は残っていたが
でも、そんな思いも一気に吹き飛ばされたような...、迷わず後続の天王寺駅前ゆき。
モ161号車を追尾して、もう一度、撮るしか無いのである。
できるだけ、電車の前寄り、運転台近くの席に座ったのは次の撮影地で1分でも
1秒でも早く...、住吉からは超満員が予想される上り電車。向かったのは...
でも、その前に。
【2019年1月3日12時43分】 阪堺電軌阪堺線・モ607号車内
細井川電停を出て急勾配のS字カーブを曲がれば住吉大社の鳥居はすぐ目の前。
多くの参拝客でごった返しており、電車も数珠つなぎになって停車中。
運転台窓越しに見れば、臨時ホームの様子もよく分かる。
この電車のすぐ前を走っているのは“黄金糖”モ602号車、これは恵美須町ゆき。
その前にはモ161号車が居て。参拝を終えて天王寺駅前方面に帰る人は、いったん
住吉電停ヨコのコインパーキング...というか、住吉公園駅への廃線跡に整列する。
電車が来るごとに係員の誘導で、列で待っていた乗客が乗り込んでいく...
【2019年1月3日12時44分】 阪堺電軌阪堺線・モ607号車内
超満員になるので、やはり乗車するまでに時間がかかり、この時点では
証券会社の広告塗装はモ502号車が客扱い中、後続の天王寺駅前ゆきのモ161号車は
まだ、住吉電停に入ることができず待機している。
だからといって追いつけるわけも無く。そう、自分の乗った電車だって、
もちろん住吉電停で乗車に時間がかかるはずで。
もう少しのところにいるのに、追いつけない、という<鉄>には一番辛いパターン。
…… ……
住吉から超満員になった車内でも、そんなモヤモヤを抱えながら。
東天下茶屋電停を出ると、すぐに降車ブザーを押して、迷惑だとは思いつつも、
でも運転席ヨコの出口ドアに向かってモゾモゾと動き出し...
ドアが開くや否や、飛び出したのである。
と、不意を突かれて...
【2019年1月3日12時53分】 阪堺電軌上町線・松虫電停
そう、アタマの中はモ161号車のことでいっぱいだったのである。
その少し前に天王寺駅前に向かっていったはずの、モ162号車と、ぬぁんと...
ここで交換したのである。
しかも...
【2019年1月3日12時53分】 阪堺電軌上町線・松虫電停
方向幕は「浜寺駅前」である。そう、朝一番で、午後の石津川鉄橋での撮り方も
“下見”してきたのだが、それでも...
ドが付くほどの定番ではあっても、あの場所で、あのビルを背景に、あの電車を
撮らないと、やはり気が済まないのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
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