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阪堺モ161形を追った1日(3)どっちつかず!? [ちん電[阪堺電気軌道]]

4月5日は、空には雲が多く“清々しい青空”とは言えなかったが、穏やかな天気の1日。
朝9時前の松虫から、夕方17時の帝塚山まで8時間以上にわたり、色違い、同じ形式の
2両の電車を追いかけ続けたわけで。片道30分弱の路線を往復しながらカメラを構える
となれば、こうやってご紹介すれば、同じような写真が続くだけの記事になって
しまうわけで。写真はたくさんあるのに、ネタ切れに悩むという事態にもなるわけで。

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【2018年4月5日9時16分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

<鉄>の間で“金太郎”といえば、フツーはコチラ。東北本線などの貨物列車の先頭に
立つのが、EH500形電気機関車、愛称が“Eco Power 金太郎”である。
3電源対応の馬力のある電気機関車、残念ながら青函ルートからは“追放”されたが、
関東地方でも、容易にその活躍を見ることができる。

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【2014年6月25日13時18分】 東北本線・平泉駅

ただ、趣味の方向性が非常に偏っている<変態鉄>、コンデジで撮ったこんな画像しか
見つからなかったのが残念なところ。“Red Thunder”と混同して、HDDの中にある
北陸本線の写真を探してしまったことは内緒にしておきたい。
……  ……

阪堺電車の“標準塗色”は戦後になってからもたびたび変わってきている。
この記事を書くのにあたっても、手元の資料を調べながら...なのだが、何分にも
ハッキリしない部分が少なからず。

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【1993年8月1日】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

このタイプの半鋼製車体をもつグループでは1967年(昭和42年)頃、モ121号車が
初めてこのツートンカラーになったのだとか。しかし、1975年(昭和50年)には
南海電鉄全体で車体塗色の統一が図られることになり、グリーンの塗色に変更される
ことになったという。でも、複雑なのは、この年の秋に立石電機(当時)が広告主に
なって広告塗装車を登場させる。それが「雲塗装」、当時の写真を見るといまの164号と
同じ塗色で幕板部や車体裾に小さな字で社名とかコピーが入っている程度。
いまのハデハデな広告塗装とは全く違っているのである。

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【2016年6月11日11時58分】 阪堺電軌・あびこ道車庫

「昭和40年台の姿を再現」として、南海グリーンに鉛丹色の屋根に復元された161号車、
このあたりの変遷は(<変態鉄>のアタマでは)前後関係がよく分からないのである。

ただ、“昭和の路面電車”といえば“金太郎塗装”が定番だった。

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【2018年4月8日18時19分】 富山地鉄市内軌道線・電鉄富山エスタ前-富山駅(後追い)

何と言っても富山地鉄市内軌道線のデ7000形。

そして、ネコの目の如く、コロコロと標準塗装が変わっていったとされるのが東京都電。

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【2012年2月17日14時05分】 東京都荒川区・荒川遊園地

戦後、昭和40年台の線路撤去までの期間だけでも、色調が変わったりといろいろ。
でも、印象に残っていて写真で見ることも多い鮮黄色に臙脂帯というのは最末期の数年。
このあたり、いまのデジカメ時代と違って...、詳細な記録が残っていない部分が多く、
こういう記事を書くときに苦労するのである。

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【2016年3月2日9時06分】 とさでん交通伊野線・はりまや橋電停付近

こちらも、リバイバルで“金太郎”が出てきたのは、とさでん交通。南国土佐の
路面電車である。他には、何と言っても鹿児島も長らく“金太郎塗装”、他にも函館
などにもこういう塗り分けパターンはあった。

阪堺電車では昭和30年台に、モ501形が新製される頃から十数年にわたって、
クリーム色と緑色の“金太郎塗り”の電車が走っていたと言うことになる。

そんな“金太郎塗り”のモ166号車を撮って...


2018年4月5日(木)曇り一時晴れ

9時半少し前、恵美須町に向かっていった“金太郎”、続けて天王寺駅前に向かった
“青い雲”、阪堺線で166号車を撮るか、上町線で164号車を撮るべきか...

でも、優柔不断で決断できない性格の<変態鉄>。思ったのは「両方、撮りたい!!」。
先に行ったのは恵美須町ゆきのモ166号車、それなら、東粉浜付近で戻ってくるところを
撮って、大急ぎで住宅街の路地を抜けていけば、神ノ木付近の急勾配あたりで
“青い雲”モ164号車を取れるかも知れない...と。

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【2018年4月5日9時44分】 阪堺電軌阪堺線・塚西-東粉浜

まずは東粉浜付近へ。日中時間帯の阪堺線(恵美須町-あびこ道)は1時間に3本まで
運転本数が削減されており。12分サイクルの上町線と合わせるため、12・24・24分の
不等隔設定。東粉浜電停 9:46発の次は10:10発になり。それがたぶん“金太郎”。

一方、天王寺駅前に向かったモ164号車、天王寺駅前電停では2~3分の停車で折り返す。
そうすると、10:10頃には住吉を通過しているはずで...

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【2018年4月5日10時00分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

とりあえず、住吉へと戻ることにしたのである。ほぼ同時に来るはずで...
恵美須町からの我孫子道ゆきは天王寺駅前からの我孫子道ゆきに続行する形で
走るのが「よくあるパターン」、もしかすると、モ161形どうしの“続行シーン”が
撮れるかも知れないと期待して。

“紫おん”がやってきたら、次はモ164号車。やはり、東粉浜で撮っていたら
こちらは撮り逃していたはず。良かった。

そして...

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【2018年4月5日10時06分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

やはり先にやって来たのは“青い雲”の方。天王寺駅前からのモ164号車だった。
幸か不幸か、このタイミングで陽射しが出てきて、架線の影が車体に落ちて。
お目当てのカットは撃沈だった。

まずは、停車中のモ708号車とすれ違うモ164号車の姿を。

さらに...

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【2018年4月5日10時06分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

後ずさりしながら連写すれば、モ164号車の車体全景。
スカイブルーに白い雲、<変態鉄>の中で、一番シックリ来るモ161形の姿だが...

資料によれば、立石電機の広告車だった頃の“本当の”雲電車だった時代には
モ164号車は“緑雲”だったのだとか...

そして、この164号車を撮った直後、入れ替わりのような感じで...

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【2018年4月5日10時08分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

通りの向こうの方からモ166号が姿を現したのである。
あと1分ズレていたら...。路面電車の場合、道路信号のタイミングもあり、
ワンマン運転なので、運賃収受に手間取る乗客がいれば遅れることにもなり...

なかなかタイミングは読めないのである。だから“運”なのである。
この区間で恵美須町発と天王寺駅前発の電車が続行状態になっているのをよく見るが、
こういうときには...う~ん。

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【2018年4月5日10時09分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

改めて。2分前と“定点比較”、こんどはモ166号車の車体全景を。

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【2018年4月5日10時010分】 阪堺電軌阪堺線・住吉鳥居前電停付近

あっという間に<変態鉄>の目の前を通り過ぎ、住吉鳥居前電停へと向かっていった
のであった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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