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令和の「ことでんレトロ」(19)紅とレトロ [ことでん旧型たち [高松琴平電鉄]]

月曜は久々の公休日だった。「曇り」の予報に安心して(?)、昼前まで寝ていたら
午後からは青空も広がって。梅雨入り前に撮っておきたい被写体もいろいろ。
でも、何となく自室でゴロゴロして過ごしていたら、あっという間に夕方で...

会社から持ち帰ってきていた原稿には一切、手を付けること無く、仕事は遅れた
ままになっていて、趣味活動も放置状態。

たまっている撮影記を書きながら過ごした1日だったのである。

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【2019年5月3日8時17分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所

ということで5月5日の「ことでんレトロ」撮影記。朝の1往復が...

……  ……

2019年5月5日(日)晴れ

何としても、貴重な“23号車+還暦の赤”という編成はバッチリと記録して
おきたかった。

朝の琴電琴平ゆきに対しては後追いながら順光になりそうで、かつ、アクセスが
容易な場所として選んだのは、円座駅からほど近いストレートだった。

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【2019年5月5日7時27分】 高松琴平電鉄琴平線・円座-岡本(後追い)

お目当ての編成の通過まで40分ほど。編成全体にキレイに光が回っている感じで
編成の記録写真として撮るにはベストコンディションに近いのではないだろうか。

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【2019年5月5日7時47分】 高松琴平電鉄琴平線・円座-岡本(後追い)

上り高松築港ゆきは1200形の標準塗装車。現在の主力である京急から来た
これらの電車に対して、レトロ電車の車体長は4メートルほど短い。
だから、この電車で2.8両分くらいの長さを見込んで構図を決めれば良いのだが、
やはり、失敗が怖くてズームはほんの少しだけ、心持ち...どうしても
広角側にしてしまうのである。

幸い、バックに見える家の壁の色も落ち着いたものであるから、電車と重なっても
あまり気にならなさそう。

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【2019年5月5日7時56分】 高松琴平電鉄琴平線・岡本-円座

そして、次の琴電琴平ゆき。円座駅を7:55発の第7列車である。
これまた1200形である。

さぁ、この後が、いよいよ。

やはり「後追いはダメ」という<鉄>は多いようで。
向かい側...、黒い壁のお宅の向かい側あたりに小高くなったところがあるのだが
そちらから逆光覚悟(?)でカメラを向けている“同業者さん”はいたが、他には
誰も居ない中で。皆さん、定番の土器川鉄橋あたりに出向いたのだろうか!?

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【2019年5月5日8時12分】 高松琴平電鉄琴平線・円座-岡本(後追い)

踏切が鳴って。レリーズスイッチを握り続けたのだった。

1080形と23号車のパンタグラフが串パンにならないカットを選んで。
RAW現像の際にトリミングしているのは、上の試し撮りカットと比べたら...

とはいえ、自分としては思っていた通りの画が撮れて。
何と言っても、この特徴的な編成を記録しておくことができて大満足だった。

今年3月に“復活”して以来、初めての大型連休のイベントとなる「還暦の赤」は
わかるが相伴するのが23号車なのは...

こちらは近鉄(の前身・大阪鉄道)から来た1925年製の“現役最古の電車”という
ことで東西の大手私鉄出身だからなのか...

あるいは、数年前にファンタゴンレッドの旧色に戻された23号車と「還暦の赤」で
赤系統の塗色だからか...

はては...!?

そう、この日の夕方聞いた“廃車計画”。そのトップを切って廃車されることになった
23号車への「最後の晴れ舞台」ということなのか!?
(来年の大型連休にもイベント運転があるはずだが...)

あれこれ、不要な詮索をしながら向かったのは...

円座駅へ。琴電琴平まで行ったあの編成が戻ってくるのを撮るのは...
再び琴平街道まで戻って大回りして県道12号線経由で香東川鉄橋東側に向かった
のだった。そう、コンビニに寄るため。
折返しまで、どうやって時間を潰そうかと思っていたので、ちょうど良い散歩の
ような感じになって。9時過ぎに香東川鉄橋の東側へ。

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【2019年5月5日9時24分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座(後追い)

今回は東岸だが2日前にも西岸、前日は川の中から撮影している。
午前中のこの構図が一番好きなのだが...

先ほど撮った1200形が折返し、下りの琴電琴平ゆきとして通過していった。

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【2019年5月5日9時38分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座(後追い)

ただこの撮影地、午前中順光で上り電車の編成写真を撮るのにうってつけの場所
なのだが、何と言っても悩ましいのは対岸の線路沿いにある福祉施設。
電車で隠せない高さの建物だが、壁の色が明るく目立つので...

自分としては何としてもそれを隠したくて。
正面がちに、かつ、できるだけ見上げるように撮るというのを選択。

本来、一宮駅以西の区間は30分ヘッドだが土休日ダイヤでは午前中の一宮折返しが
滝宮駅まで延長運転される。滝宮駅の1駅手前、綾川駅が大型商業施設に隣接し、
その映画館への割引乗車券など企画きっぷも出ていて、休日の琴平線は中高生
くらいのグループでかなり混雑するのである。ということで15分間隔。
「しあわせさん こんぴらさん」号が香東川鉄橋を渡っていった。

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【2019年5月5日9時50分】 高松琴平電鉄琴平線・円座-一宮

この地点、一宮駅から田んぼの畦道をそのまま道路に転用したような細くわかりにくい
道をたどって徒歩10分ほどの地点。電車が着く度に“同業者さん”が集まってきて。

川原に下りて撮る人、サイドがちに狙う人、線路ギリギリまで登ってカメラを
構える人...、足場自体は非常に広いのでトラブルになるようなことはないが、
それでも数十名の<鉄>が集結したのだった。

「モンバス」編成が高松築港ゆきとして通過して。

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【2019年5月5日9時53分】 高松琴平電鉄琴平線・一宮-円座(後追い)

「ナナコ」が琴電琴平に向かって通過していったら...

いよいよ。

大きな声の関西弁で<鉄>談義に興じていたグループも...周囲は波が引いていく
ように話し声が止んで静寂が訪れ。

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【2019年5月5日10時07分】 高松琴平電鉄琴平線・円座-一宮

吊り掛けサウンドと、鉄橋で反響して周囲に響き渡る電車の走行音。
思ったよりゆっくりしたスピードで、あの編成がやって来た。

たぶん、琴平電鉄開業...つまりレトロ電車の製造と同じ時期...に架橋されて以来
の姿を保っている香東川鉄橋、その石積み橋脚と讃岐特有の、おむすび型の山並み。

それをバックに入れたくて。
本当なら、この画面の左側と下側の3分の1くらいをカットする構図だと列車の姿を
一番、バランス良く入れられたと思うのだが、これは<変態鉄>のこだわり。
「作画上の意図」であって構図決めのミスではない...と明言しておきたい。

この際、23号車のパンタが“串っている”などという指摘は一切、受け付けない!!

このスペシャルな編成、下りも上りも、思った通りの、いやそれ以上の画が撮れた
と思っている。

……  ……

先ほど書いた通り、この香東川鉄橋から一宮駅までの道順。

2015年以来、何度来ても必ず間違える<変態鉄>。この日も行き止まりになる道に
入ってしまって...ちょっと恥ずかしかったが、それでも徒歩10分ほどで一宮駅。
先ほど仏生山に向かった23号車は、他のレトロ電車3両と併結されて、
いよいよ「レトロ電車4連運行」がスタートする。

2日前に撮ったときとは編成順位が変わっているというのも嬉しいところ。
規制の関係上、現在は単行運転はできなくなっているものの、構造上は1両ごとに
システムとして完結しており、つまり、どんな編成にでもできるのもレトロ電車の
特徴なのである。だから、レトロ電車4形式4両なら、全部で24通りの編成が可能。

5年間で6回目の「レトロ4連運行」参戦となる<変態鉄>。もちろん、すべての
編成をコンプリートできたはずもなく。

この日は23号車を先頭にした4連と予告されていた。

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【2019年5月5日10時34分】 高松琴平電鉄琴平線・畑田駅

やはり、4連らしく撮りたい訳で。
やって来たのは、いつもの畑田駅だった。

この時期、田園地帯では各地で農家の人が雑草などを燃やす“野焼き”の火。

水田地帯で「良い画が撮れそうだ!!」と思ってカメラを構えると、
すぐ近くでコレが始まって大慌て...というのは、実は“よくあるパターン”。
これを<撮り鉄>の“業界用語”でバル※ンというのだが...

つまり、自分たちは煙にあぶり出されるゴキ※リという訳か!?

でも、これは農家の方にとっては害虫駆除に必要不可欠な作業でもある訳で。
抗議をするなどもってのほか。
(逆に、集まった<鉄>に列車の通過時刻を確認して、その時間を避けて下さる
農家の方も、時折いらっしゃるのだが...)

畑田駅周辺の田園地帯でも、あちこちでこの煙が上がっていた。

そんな中、向かった先は... (つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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