GWは恒例の「ことでんレトロ」(7)デカ、デカ、デカ。 [ことでん旧型たち [高松琴平電鉄]]
5月の大型連休限定の「レトロ4連運行」が撮りたくて訪れた、高松琴平電鉄。
でも、その4連の話題に入る前に、記事が長くなってきている。
何しろ、この日、午前中の撮影会だけで1,000枚近くシャッターを切っているわけで。
東工場前にレトロ電車4両が並べられ、カメラの砲列が敷かれている反対側では、
限定版フリーきっぷの購入特典として、デカ乗車会(?)が行われていた。
【2018年5月4日17時03分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
というわけで、今日の記事の主役は「デカ」。
いつもこの場所に佇んでいる“仏生山のヌシ”である。
トップ写真は、この日、5月4日の夕方。撮影会が終わって普段通りの静けさを
取り戻した仏生山、いつもの場所で夕陽を浴びている「デカ」の姿。
華奢で武骨な...何だか不思議な、この電車。この荷台に乗せてもらえるというのは...
…… ……
2018年5月4日(木)晴れ一時雨
というわけで、「デカ」。
1日フリーきっぷを買ったときに受け取っていたのが、この紙片。
カラープリンターで出力されただけ...のような非常に簡素なもので。
レトロ電車の様子も気になるところだが...、撮影会が佳境を迎える前に「デカ」。
【2018年5月4日8時09分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
というわけで、今朝、ベニヤ板で仮設された渡り板を渡ったところで職員の方に
あの紙片を渡すと、「デカ」へとつながる階段を上れるわけで。
【2018年5月4日8時22分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
荷台に乗ってみると意外と狭い印象。床板の中央に見えるのは台車に装荷された
モーターの点検蓋と言うことだろうか。
【2018年5月4日8時20分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
ちょっと色褪せたファンタゴンレッドの“ガイコツ型テールライト”が、無蓋貨車で
無くて電車であることを伝えている。事業用だけあって錆は目立つが、とはいえ、
草臥れた感じはなく。
というわけで、いまの2枚は、下り琴電琴平側の荷台部分。
【2018年5月4日8時21分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
そのまま、「回れ右!!」してキャブの方を見てみれば。
とにかく小さな運転室なのである。パンタグラフが屋根からはみ出して見えるくらい。
ちょっとゆったり目の電話ボックスくらいの感じなのである。
いまでは仏生山駅・車両所構内の小移動だけに限られており、本線上に出なくなって
久しいのだが、本線運転のあった頃、この小さなキャブから荷台越しに前方を凝視、
運転操作を行っていたはずの運転士さん、扱いにくくはなかったのだろうか。
あと、この写真。注目は足下のところ。
波板貼りの屋根のようなもので守られ、鎮座しているこの箱状の物体は、
MG(電動発電機)のはず。通常は、床下に装荷されているはずだが、スペースが
足りなくて荷台部分に置かれているのだろうか。
「デカ」がデカになったのは、1957年(昭和32年)3月とされている。
改造は自社今橋工場で行われたとのこと。旧国鉄から譲受した無蓋貨車1320号車の
台枠を延長して、中央部に木造の運転室を設置。
当時、工場に在庫していた電機品を使って電装されたという。当初は舶来品の台車を
履いていたというのだから...
【2018年5月3日16時34分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
この日、いっしょに連結状態で展示されたのは13000形1310号車。こちらはすでに
廃車になって長い年月が経過しているものの、仏生山駅構内外れに予備(?)の台車を
載せた状態で、ずーーっと停められていた。
だから、この2両で連結されているのは、ある種の「ビフォー・アフター」のような。
ただ、あまり稼働しないはずの電動貨車になったとはいえ、すでに改造からも60年。
やはり電機品の老朽化が進んでいたと言うことで、いまから10年ほど前に、3000形の
廃車発生品を使って大規模なリニューアルが実施されたという。
【2018年5月4日8時45分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
つまり、車体はあの錆びた無蓋貨車1310号車と“兄弟”、そして走行機器は
この日、展示されていたレトロ電車3000形300号と同一仕様という存在なのである。
と、話が長くなってきているが、10年ほど前に機器類は大幅に入れ替えられており。
1957年(昭和32年)、デカに改造された直後の写真が載っている本を見てみたが、
この波板貼りの屋根は確認できなかった。
【2018年5月4日8時23分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
残念ながらキャブ内には入れてもらえず。ガラス越しに覗いただけ。
緑色のコントローラが目立つくらいか。それにしても簡素な運転台だった。
キャブ横のスペースは、通るだけでも...
人が通れる幅としては限界に近いサイズで。もちろん、レール面からはそれなりに
高さもあるわけで、カメラを担いで通るのは、ちょっと恐る恐る。
【2018年5月4日8時24分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
そして、無蓋貨車1310号車との連結部分へ。
<鉄>でない限り、なぜ、この古い錆ついた貨車が連結されているのかは、
謎だったかも知れない。とはいえ、いまでは全然違う姿になり、無蓋貨車と電動貨車
車種も違ってしまっているが、2両は、かつて...
【2018年5月4日8時24分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
今度は上り高松築港側からキャブの様子を。
こちらはMGではなく、元空気溜めだろうか(メカに疎い<変態鉄>である)。
だいぶ様子が違っているのである。
車体色の塗装の剥がれ目をよ~く観察すると、この車体が木製であることもわかる。
【2018年5月4日8時25分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
ふだん、<鉄>の間では...というか、<鉄>な本でも「デカ1」と書かれているが、
「デカ形1」というのが正式な名前だそうで。その「1」を示す車番を探したのだが...
これが、ホーム側(西側)の側面にしか書かれていないことに、このとき、
初めて気づいた<変態鉄>だった。ちょっと苦しい撮り方だが、その「1」を入れて。
狭い狭い荷台に見物客が次々と訪れてくる状態で...
写真撮影もなかなか思い通りとはいかなかったが、でも、デカの荷台、眺めも良く。
普段は“仏生山のヌシ”として東工場前に佇んでいるところを見るだけだが、
荷台に上がれたことは非常に貴重な経験だった。
と、後ろ。レトロ電車の撮影会の模様を見てみると...
【2018年5月4日8時31分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
方向板を付けての撮影会がはじまったようで。これは急いで戻らないと...。
はやる気持ちを抑えつつ、階段を下りてレトロ電車のもとへと急いだ。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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何しろ、この日、午前中の撮影会だけで1,000枚近くシャッターを切っているわけで。
東工場前にレトロ電車4両が並べられ、カメラの砲列が敷かれている反対側では、
限定版フリーきっぷの購入特典として、デカ乗車会(?)が行われていた。
【2018年5月4日17時03分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
というわけで、今日の記事の主役は「デカ」。
いつもこの場所に佇んでいる“仏生山のヌシ”である。
トップ写真は、この日、5月4日の夕方。撮影会が終わって普段通りの静けさを
取り戻した仏生山、いつもの場所で夕陽を浴びている「デカ」の姿。
華奢で武骨な...何だか不思議な、この電車。この荷台に乗せてもらえるというのは...
…… ……
2018年5月4日(木)晴れ一時雨
というわけで、「デカ」。
1日フリーきっぷを買ったときに受け取っていたのが、この紙片。
カラープリンターで出力されただけ...のような非常に簡素なもので。
レトロ電車の様子も気になるところだが...、撮影会が佳境を迎える前に「デカ」。
【2018年5月4日8時09分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
というわけで、今朝、ベニヤ板で仮設された渡り板を渡ったところで職員の方に
あの紙片を渡すと、「デカ」へとつながる階段を上れるわけで。
【2018年5月4日8時22分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
荷台に乗ってみると意外と狭い印象。床板の中央に見えるのは台車に装荷された
モーターの点検蓋と言うことだろうか。
【2018年5月4日8時20分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
ちょっと色褪せたファンタゴンレッドの“ガイコツ型テールライト”が、無蓋貨車で
無くて電車であることを伝えている。事業用だけあって錆は目立つが、とはいえ、
草臥れた感じはなく。
というわけで、いまの2枚は、下り琴電琴平側の荷台部分。
【2018年5月4日8時21分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
そのまま、「回れ右!!」してキャブの方を見てみれば。
とにかく小さな運転室なのである。パンタグラフが屋根からはみ出して見えるくらい。
ちょっとゆったり目の電話ボックスくらいの感じなのである。
いまでは仏生山駅・車両所構内の小移動だけに限られており、本線上に出なくなって
久しいのだが、本線運転のあった頃、この小さなキャブから荷台越しに前方を凝視、
運転操作を行っていたはずの運転士さん、扱いにくくはなかったのだろうか。
あと、この写真。注目は足下のところ。
波板貼りの屋根のようなもので守られ、鎮座しているこの箱状の物体は、
MG(電動発電機)のはず。通常は、床下に装荷されているはずだが、スペースが
足りなくて荷台部分に置かれているのだろうか。
「デカ」がデカになったのは、1957年(昭和32年)3月とされている。
改造は自社今橋工場で行われたとのこと。旧国鉄から譲受した無蓋貨車1320号車の
台枠を延長して、中央部に木造の運転室を設置。
当時、工場に在庫していた電機品を使って電装されたという。当初は舶来品の台車を
履いていたというのだから...
【2018年5月3日16時34分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
この日、いっしょに連結状態で展示されたのは13000形1310号車。こちらはすでに
廃車になって長い年月が経過しているものの、仏生山駅構内外れに予備(?)の台車を
載せた状態で、ずーーっと停められていた。
だから、この2両で連結されているのは、ある種の「ビフォー・アフター」のような。
ただ、あまり稼働しないはずの電動貨車になったとはいえ、すでに改造からも60年。
やはり電機品の老朽化が進んでいたと言うことで、いまから10年ほど前に、3000形の
廃車発生品を使って大規模なリニューアルが実施されたという。
【2018年5月4日8時45分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
つまり、車体はあの錆びた無蓋貨車1310号車と“兄弟”、そして走行機器は
この日、展示されていたレトロ電車3000形300号と同一仕様という存在なのである。
と、話が長くなってきているが、10年ほど前に機器類は大幅に入れ替えられており。
1957年(昭和32年)、デカに改造された直後の写真が載っている本を見てみたが、
この波板貼りの屋根は確認できなかった。
【2018年5月4日8時23分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
残念ながらキャブ内には入れてもらえず。ガラス越しに覗いただけ。
緑色のコントローラが目立つくらいか。それにしても簡素な運転台だった。
キャブ横のスペースは、通るだけでも...
人が通れる幅としては限界に近いサイズで。もちろん、レール面からはそれなりに
高さもあるわけで、カメラを担いで通るのは、ちょっと恐る恐る。
【2018年5月4日8時24分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
そして、無蓋貨車1310号車との連結部分へ。
<鉄>でない限り、なぜ、この古い錆ついた貨車が連結されているのかは、
謎だったかも知れない。とはいえ、いまでは全然違う姿になり、無蓋貨車と電動貨車
車種も違ってしまっているが、2両は、かつて...
【2018年5月4日8時24分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
今度は上り高松築港側からキャブの様子を。
こちらはMGではなく、元空気溜めだろうか(メカに疎い<変態鉄>である)。
だいぶ様子が違っているのである。
車体色の塗装の剥がれ目をよ~く観察すると、この車体が木製であることもわかる。
【2018年5月4日8時25分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
ふだん、<鉄>の間では...というか、<鉄>な本でも「デカ1」と書かれているが、
「デカ形1」というのが正式な名前だそうで。その「1」を示す車番を探したのだが...
これが、ホーム側(西側)の側面にしか書かれていないことに、このとき、
初めて気づいた<変態鉄>だった。ちょっと苦しい撮り方だが、その「1」を入れて。
狭い狭い荷台に見物客が次々と訪れてくる状態で...
写真撮影もなかなか思い通りとはいかなかったが、でも、デカの荷台、眺めも良く。
普段は“仏生山のヌシ”として東工場前に佇んでいるところを見るだけだが、
荷台に上がれたことは非常に貴重な経験だった。
と、後ろ。レトロ電車の撮影会の模様を見てみると...
【2018年5月4日8時31分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
方向板を付けての撮影会がはじまったようで。これは急いで戻らないと...。
はやる気持ちを抑えつつ、階段を下りてレトロ電車のもとへと急いだ。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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香川の京急の他に、沖縄にも京急もあるんですね。
京急にも乗りたくなっていますが、横須賀のイベントは激パ!
by hanamura (2018-06-02 05:58)
hanamuraさん
コメントありがとうございます。
沖縄のモノレールに、確か京急色がありますね。
他に、大阪モノレールや、なぜか多摩都市モノレールにも
京急ラッピングが登場しています。
「赤地に白帯」といえば京急、という認知度は上がっているようで。
ただ、琴電の京急色は、京急からの譲受車が充てられたところが
他との違いかも知れません。
by ferrum_queserasera (2018-06-02 23:20)