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相生駅の朝(2008年10月30日)「0系こだま」を撮った話。 [その他の鉄話]

<鉄>の中で、<変態鉄>が絶対に(?)、カメラを向けない列車。
それが走っている新幹線なのである。被写体として魅力が無いと思うからではない。
例えば、時速270 kmの列車なら、秒速は75 mにも及ぶ。
EOSくんの連写性能を持ってしても、テキトーに、レリーズスイッチを握っている、
それだけでは“会心の1枚”はおろか、「許容範囲」といえるところに列車の顔を
写し止めることだけでも「確率論的問題」になってしまう。

ローカル線のキハでも“振り遅れ”をしてしまうことがある<変態鉄>、
新幹線など“もってのほか”なのである。去年11月に大宮駅のホーム端で撮ったように、
<変態鉄>が新幹線を撮りたいと思ったときは必ず「駅撮り」なのである。

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【2008年10月30日9時18分】 山陽新幹線・相生駅

早いもので、“団子っ鼻”の“初代・Sinnkannsen”、0系車両が消えたのが2008年冬。
もう少しで「引退10年」を迎えることになる。

やはり、<変態鉄>としても0系は撮りたかったわけで...

そのダイヤを調べたら、「こだま」号で新大阪-博多2往復分と岡山-博多1往復分だけ。
特に新大阪まで来るのは深夜から早朝に偏っており。

富山から岡山に移動する途中、姫路駅近くにホテルを確保したのは...

……  ……

2008年10月30日(木)曇り

新幹線で姫路駅の隣駅が相生。山陽本線と、海沿いを走る赤穂線が分岐し、兵庫と岡山の
県境に近い小さな街である。

当時、すでに0系は最末期。6両編成化された「こだま」編成だけ。
しかも運用も、下りは新大阪駅を6時台と8時前の2本だけ。あとは15時前に岡山発の
3本の博多ゆきだけ。
上りはもっと撮りづらい、早朝・夜間に偏ったダイヤになっていて。

そんな中で、下り「こだま639号」は、後続の「のぞみ」の通過待ちのため、
9:05着、9:18発で、ぬぁんと13分停車。それなら、何とか撮れそうで...

朝、相生駅に到着して<変態鉄>が陣取ったのは、上りホームの東京側先端部。
ホーム柵などが設置されて撮りづらくなった駅が多い中、西日本区間の主要駅でない駅
だと、結構、開放的な感じで自由に撮れるのだった。

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【2008年10月30日8時49分】 山陽新幹線・相生駅

まずは「ついで」のつもりで撮った「300系ひかり」。
新幹線は意外とひっきりなしにやってくるのである。もちろん、通過列車はやりすごす
だけの<変態鉄>だが...

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【2008年10月30日9時04分】 山陽新幹線・相生駅

この当時は、まだ“珍しい存在”というほどでもなかった「100系こだま」が到着。
その横を掠めていくのは、これまた、「500系のぞみ」だろうか。
思いっきり被写体ブレしているし、それ以上に、かなり手前の位置でシャッターを
きっているのは、<ガキ鉄>にありがちな失敗ショット。

簡単に言えば、ファインダー内で急速に迫ってくる列車に、ビビってしまって、
早めにシャッターボタンを押してしまう...という初歩的なミス。
当時、100系新幹線は大手都市銀行のカラーによく似たカラーリングになっていた。

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【2008年10月30日9時04分】 山陽新幹線・相生駅

新幹線はホームに到着案内のアナウンスが流れても、なかなか列車が近づいてこない...
というのが<変態鉄>の感覚。向こう側のホームに、お目当ての「こだま639号」の
到着を告げるアナウンスが流れて以来、ずっと緊張したままカメラを構えていたはず。

いよいよ。

あの0系の“顔”がハッキリと見えてきたのである。

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【2008年10月30日9時06分】 山陽新幹線・相生駅

身をくねらせるようにしながら、下りホームに到着。ここで「のぞみ」に道を譲る
ために長時間停車である。

と、書きつつも、<変態鉄>としては、このとき心中穏やかでは無かったはず。
(記憶には無いけれど...)

そう、このカット。

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【2008年10月30日9時06分】 山陽新幹線・相生駅

さきほどの上り「100系こだま」の発車と、お目当ての「0系こだま」の到着が
ほぼ同時、振り返れば、長い16両編成用のホーム、その中央部だけに停車する
6両編成「こだま」。
その停車位置付近に来る前に、100系の発車に被られてしまっていた。

それにしても、向かいのホームにも、たくさんの“同業者さん”が居るのが...

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【2008年10月30日9時08分】 山陽新幹線・相生駅

ただ、「0系こだま」、停車時間は13分とたっぷりあって。
まずは落ち着いて後ろの方から、停車中のシーンを。

下りホームでは小さな子が、0系を興味深げに見守っている。
そんな中、轟音とともに一瞬で走り去るのが...

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【2008年10月30日9時09分】 山陽新幹線・相生駅

後続の「N700系のぞみ」だった。(偶然ながら)<変態鉄>として、
予定していた場所に「のぞみ」を置くことがかなって大満足だった。

もちろん、後追いカットだけ...というわけにも行かず。

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【2008年10月30日9時18分】 山陽新幹線・相生駅

もちろん、ヘッドライトが灯っている方からのカットも...
13分停車というのは、思っていたよりも長かった。

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【2008年10月30日9時20分】 山陽新幹線・相生駅

最後は、ちょっと時間が余ったと感じるくらい。
思う存分、「0系こだま」を楽しんだ後、発車していく姿を見送るだけの
気持ちの余裕も生まれていたのだった。

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【2008年10月30日9時20分】 山陽新幹線・相生駅

「0系こだま」が去って行くと、ホームには再び静寂が戻って。

いつの間にか、あの日から10年が経とうとしている今、東海道区間からは700系が
本格的に数を減らしつつあり。N700S形の試作車が落成し...

やはり、時の流れの速さを実感してしまうのである。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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コメント 2

hanamura

鉄道博物館(大宮)で、長時間過ごしているのは、新幹線車内です。
というか、人生で新幹線が、鉄道として乗っているのでしょうねぇ。
by hanamura (2018-02-26 18:51) 

あるまーき

hanamuraさん

コメントありがとうございます。
最近はヒコーキでの移動が増えましたが、自分も、新幹線には
頻繁に乗っていた時期があり、いろいろと思い出もあります。
鉄博の新幹線は、車内も往年の雰囲気がしっかり残っていて、
何だかホッとする車内ですね。

by あるまーき (2018-02-27 01:47) 

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