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小湊「里山トロッコ」乗車記(1)大多喜経由でキハに会いに... [小湊鐵道キハ200と鉄道情景]

房総半島の西側半分、千葉県市原市の中心部から山間の養老渓谷を目指す全長40 km
あまりのローカル線が小湊鉄道線。

<変態鉄>としてはDMH17C型エンジンを積んだキハが走る...そのことに魅了されて
何度も足を運んでいるのだが、そこに1961年以来54年ぶりの自社発注の新車として
導入されたのが「里山トロッコ」編成。いまから100年前、同社開業当初の輸入蒸機を
イメージしたクリーンディーゼルの最新型機関車が小ぶりな客車4両を牽く、
久々の“客車列車”だった。

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【2017年4月14日11時58分】 小湊鐵道・飯給-里見(後追い)

とはいえ、<変態鉄>としては...

いつも「キハのついでに撮る」という程度の存在だった。
ただ、気になっていたことは気になっていたわけで。一度乗ってみたいとは思って
いたのだが、“乗れば撮れない、撮れば乗れない”は<鉄>にとっての永遠の悩み。

キハも含めて撮影機会を少しでも多く確保するためにはトロッコに乗れるチャンスは
無かったのである。ただ...
……  ……

12月から3月まで「里山トロッコ」号は冬期運休期間に入る。その直前になれば
ちょっと寒くなってきて、予約して乗りに来る観光客も少ないのではないか...と。

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【2017年11月10日11時39分】 小湊鐵道・養老渓谷-上総大久保

ローカル線、賑やかな満席の列車より、ノンビリ出来る方が良い...というのが
<変態鉄>の考え方。土休日だけでなく金曜日など一部平日も期日指定で運転される
ので、そのときを狙っていた。

その日を12月1日(金)と決めて、同社の予約サイトで。
返信されてきたメールをプリントアウトし、バッグに入れて。

でも、「里山トロッコ」の運転区間は上総牛久-養老渓谷間。アクセスは五井から
キハのローカル列車で...が基本。ただ、それだと五井-養老渓谷の単純往復となり
また、上総牛久-養老渓谷間の運行システムとも絡んで効率が悪くなり...

いろいろ悩んだ末、こんなルートを考えたわけで...


2017年12月1日(金)曇り一時晴れ

久々のココだったのである。

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【2017年12月6日11時58分】 東京都港区浜松町付近

朝ラッシュのピークが過ぎた後の電車で出発。井の頭線はちょっと遅れたが
9:25頃には浜松町のバスターミナル。

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【2017年12月6日11時56分】 東京都港区浜松町付近

9:40発の鴨川日東高速バス。そう、久々の勝浦線高速バスでの出発だったのである。
東京駅八重洲口で半分以上の席が埋まって。

出発するとすぐに京橋のところから首都高に入るのだが、これが...

早速、浜崎橋まで、さらに大井付近で断続渋滞。何やら事故渋滞だったらしいが
湾岸線に入ると順調に動き出して。アクアラインも順調、11時半頃、少しの遅れで
大多喜を通過、目的地の「たけゆらの里」には11:35頃。

高速バスでは、若干の遅れは“想定の範囲内”。でも、この遅れが痛かった。

「たけゆらの里」というのは、大多喜の町外れにある“道の駅”である。
そんなバス停で降りたのは、そこから大多喜街道を15分ほど歩くと、い鉄の久我原駅。
そう、ムーミン列車で上総中野駅経由で「里山トロッコ」の始発駅・養老渓谷駅に
向かおうと思っていた。

久我原駅を、今度の列車が出るのは11:50、つまり、ギリギリのタイミングなのである。

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【2017年12月1日11時47分】 いすみ鉄道・三育学院 久我原駅

足がもつれそうになりながら...

久我原の交差点を右折、一瞬、入るのを躊躇いそうな何もない方に分け入っていくと
すぐ先に駅が見えてくる。こう見ると、まるで“秘境駅”なのである。

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【2017年12月1日11時48分】 いすみ鉄道・三育学院 久我原駅

駅に着くやいなや、すぐに350形単行の第513D列車である。ちなみに、この500番台の
列車番号は国鉄型キハの走行性能に合わせてダイヤを設定しているスジ。
「レストラン・キハ」の繁忙期には、この運用が国鉄型キハ編成での代走となる。

ということで、内心、ちょっとだけ期待していたのだが...
買い物袋を提げた、地元のお年寄り数名だの閑散とした車内。すぐに上総中野駅へ。

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【2017年12月1日12時13分】 いすみ鉄道・上総中野-西畑(後追い)

到着した列車は、再び、わずかな乗客を乗せて到着から9分後、12:12発の第516D列車
として折り返す。ちょっと紅葉がキレイかなぁ...と、あの円筒形の公衆トイレの
裏あたりでカメラを構えた。

隣のホームには小湊キハが入ってくるはずだが...
それは12:34着、56分発。約1時間の乗り換え時間。駅前にはお店がいくつか。
菓子パン程度ならかろうじて手に入りそうだが、他には何もないところ。
大多喜町の外れ、ちょうど“外房と内房の境界線”の街だけに、人の行き来も
少なくなるのは必然であって。

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【2017年12月1日12時13分】 いすみ鉄道・上総中野駅前

でも、最近ではTVでの露出が増えていることもあるのか、平日でも多くの観光客を
見かけるようになった。特にこの時期は上総中野(大多喜町)-養老渓谷(市原市)の
境界付近、養老渓谷周辺が紅葉の名所と言うこともあってか、臨時バスまで運行
されており。旧国鉄木原線を再現するかのような、久留里方面への臨時バスも
土休日に設定されるようになったとのことで。

さて、おとなしくベンチに座って待っているのも、ありだが、到着する小湊キハ、
折返しまでに30分ほど停車時間があるわけで。単純に考えれば、駅から徒歩30分
以内の場所で、五井からやってくる下りのキハを撮って、駅に戻れば、折返しの
第32列車に乗れるわけで。

ということで、上総中野駅から一番近い踏切へ。

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【2017年12月1日12時26分】 小湊鐵道・養老渓谷-上総中野

警報器も遮断機もない、いわゆる第四種踏切である。ロケーションとしては
決して良いわけでは無いのだが、直線区間でスッキリとキハを撮ることはできそう。
(晴れると逆光になりそうだが...)

この写真の右側、踏切に面して農家が1件。その庭に停められた軽トラが。

その荷台。

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【2017年12月1日12時26分】 小湊鐵道・養老渓谷-上総中野

3匹のネコたちが休んでいた。<変態鉄>がカメラを向けても、
全く警戒するようなこともなく、みんなでカメラ目線。

……  ……

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【2017年12月1日12時21分】 小湊鐵道・上総中野駅

この踏切から後方へ、数十メートル進めば、こうやって上総中野駅を一望することも
可能である。右隅に見えている、車止めのあるホームが、いすみ鉄道の発着ホーム、
左側、ログハウス調の待合室が見えるのが小湊鐵道のホームである。

その後ろに見える、大きな竹のオブジェみたいなものが公衆トイレ。駅のトイレと
侮るなかれ。狭いながらウォシュレット付である。ちなみに、大多喜町は筍が名産で。
もしかしたら、それに関連したデザインなのだろうか!?

遠~くに上の写真の小湊バスが写っている。

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【2017年12月1日12時33分】 千葉県夷隅郡大多喜町・上総中野駅付近

ちょうど、いすみ鉄道の車止め付近、右を向けば、やはり色づいた木々が。
でも、これとキハを絡めて撮るのはちょっと難しく。

12時半、隣の踏切の警報音が聞こえてきて...

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【2017年12月1日12時33分】 小湊鐵道・養老渓谷-上総中野

何の変哲も無い列車写真だが、ヘッドライトも点いていて、<変態鉄>としては
十分に満足できる1枚だった。

すかさず、EOSくんを三脚から外して。

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【2017年12月1日12時33分】 小湊鐵道・養老渓谷-上総中野(後追い)

上総中野駅に進入していくキハの姿を。まだホームに入るまで距離があるのに、
すでに車掌さんが最後部の車掌室から半身、外に乗り出して前方監視。

キハの様子もしっかり記録したのである。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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