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神奈川県に“市電”を巡る(7)保存館各車紹介 第5回 1601号車 [保存車・廃線跡]

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~~ ♪ お知らせ ♪ ~~
<非鉄>ネタで気楽につづるサブブログ「金失いの道すがら」を開設しました。
こちら → http://moha14722since1962.blog.so-net.ne.jp
ただいまの最新記事は、ちょっと恥ずかしい自分のケータイの話題。
こちらも、どうぞ、よろしくお願いします。

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保存路面電車ネタって、あまりにもマニアックすぎるのか...!?
閲覧数の伸びも鈍いし...

それだけ、興味の沸かない話題かも知れないけれど、
自分は「保存車巡り」が大好き。明日は1回中断しますが、このシリーズ、
評判悪くても、まだまだ続けます。

では、横浜市電保存館の話題、もう10日も経ってしまった。「横浜」と言えば...

♪ たそがれ、ホテルの小部屋。
……  ……

もちろん、このときの撮影行は日帰りだったのだが。

さて、昨日までに紹介したのは戦前製の半鋼製車グループ。鋼製の車体に木でできた内装、
ニス塗りの重厚かつ暖かみのある車内だったが、今日からは戦後製の全鋼製車グループ。

01_0Y6C2338.JPG
【2013年10月2日11時57分】 横浜市磯子区・横浜市電保存館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 85.0 mm 露出 F5.0 1/20秒 +1/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

その第1弾、横浜市電最後の新製車となった1600型、そのトップナンバー1601号車。
車体側面に掲げられた系統図は、屏風ヶ浦から屏風ヶ浦まで。循環系統のもの。

02_0Y6C2556.JPG
【2013年10月2日12時43分】 横浜市磯子区・横浜市電保存館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 50.0 mm 露出 F10.0 1/250秒 +1/3段補正 ISO800
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

前面には、いまでもお馴染みの胃腸薬の広告入り、「11」の系統板。

さて、この車両は1957年(昭和32年)に、現在、保存館のある滝頭車庫で製造された。
だから、まさに生まれた地で保存されていることになる。

03_0Y6C2337.JPG
【2013年10月2日11時56分】 横浜市磯子区・横浜市電保存館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 40.0 mm 露出 F5.0 1/50秒 +1/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

市電の廃止時期とも重なり、活躍期間は短く1970年(昭和45年)には全廃を待たずに
廃車となった。わずか、13年の現役生活。
12メートルという車体長は、中型車にあたる。使い勝手の良い車両に見えるのだが、
実際には戦前製の車両がワンマン化されて生きながらえる中、先に現役を終えている。

一説には「バス型配置」と呼ばれた前中扉形式が他車と異なるため、嫌われたとも。

04_0Y6C2505.JPG
【2013年10月2日12時33分】 横浜市磯子区・横浜市電保存館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 60.0 mm 露出 F5.0 1/80秒 +2/3段補正 ISO800
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

この下半が紺色、上半がクリーム色の塗色は昭和30年台はじめ頃、
ちょうど、この1601号車が製造された当時の標準塗装。

後には黄色に青帯の塗装に塗り替えられたはずで、
説明板にも「新製当時の色に塗り替えてあります」の注釈があり、
添えられた1602号車の写真は青帯の末期の標準色。

05_0Y6C2554.JPG
【2013年10月2日12時43分】 横浜市磯子区・横浜市電保存館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 60.0 mm 露出 F4.5 1/50秒 ISO800
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

ここにも「キリンレモン」、紺色の広告が車体色とよくマッチしている。
ちなみに“ひとりで1本! ハンディサイズ 200ml入り”と小さい文字で書かれていた。
でも、それ、自分には「少なすぎるぞ!!」

06_0Y6C2350.JPG
【2013年10月2日11時59分】 横浜市磯子区・横浜市電保存館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 28.0 mm 露出 F4.0 1/40秒 +1 2/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

さて、車内へ。
運転台窓も大きく、見通しは良さそう。他車よりもゆとりのある感じの運転台。
木製ニス塗りの車両と違って、白のペイント塗り潰しの壁は明るい感じを受ける。

この写真にもチラッと写っているが、この車両の最大の特徴は...

07_0Y6C2341.JPG
【2013年10月2日11時57分】 横浜市磯子区・横浜市電保存館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 35.0 mm 露出 F4.0 1/40秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

この4枚折り戸。車内から見るとこんな感じ。
戸袋をつくらなくて良い分、車体軽量化には折り戸にもメリットがあるが、
車内に向かって内側に折れて開くので、混雑時には接触事故のリスクがあり...
バスと違って、それほど普及しなかった気がする。

08_0Y6C2349.JPG
【2013年10月2日11時58分】 横浜市磯子区・横浜市電保存館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 60.0 mm 露出 F4.5 1/13秒 +1 2/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

運転台背面には、やはり運転系統図。1311号車のそれより系統数が多かった時代のもの。
露出が合っていない写真で不鮮明なのだが...

09_0Y6C2357.JPG
【2013年10月2日11時59分】 横浜市磯子区・横浜市電保存館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 40.0 mm 露出 F5.6 1/50秒 +1/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

座席の袖仕切りなども金属パイプ製になり、蛍光灯照明の車内は、
戦前製のものに比べて、近代的な印象を受けるが、自分はやはり重厚感のある方が...

でも、当時の<鉄>にとって、この車両はありがたい存在だったのかも!?
写真の右奥、運転台のすぐ横までシートが伸びている。
ここに座れば、運転士さんがガチャガチャとマスコンハンドルを回す動作を観察しながら
前面カブリツキですれ違う電車を眺めることも可能。至福の時だったのか...

……  ……

20年前の姿も、系統板以外、いまのそれと同じだった。

10_199305_yokohama_19.jpeg
【1993年5月】 横浜市磯子区・横浜市電保存館

他の大都市とほぼ同時期に路線撤去が行われた横浜市電、
京都や大阪の電車が広島に“大量移籍”するなどしたが、規模がそれほど大きくなかったからか
横浜から他都市に引き取られた例というのはなかった。

車齢も若く、引き取り手があっても不思議はなかったはずなのだが...
わずか13年間しか活躍できなかった1601号車、すでに現役時代の3倍の時間を
保存館の中で過ごしていることになる。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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コメント 2

たじまーる

>”ひとりで1本! ハンディサイズ 200ml入り”
私にも少ないですね(笑)

私は路面電車は全くのど素人ですが。。。
横浜市電保存館行ってみたいですね、行ったら
あるまーきさん撮影された車両を見たり、
他にもいろいろと展示もあるみたいで(HP確認)
地下鉄博物館に行くみたいなノリで(笑)
地下鉄博物館行った時は車両よりも
昔使ってた切符や鉄道備品の方を見入ってましたね(^^♪

by たじまーる (2013-10-13 12:01) 

あるまーき

たじまーるさん

コメントありがとうございます。
そうなんです。200mlでは少ないと思います。自分は500mlが標準です。今回、自分は時間の都合もあって、車両以外の収蔵品を十分に見ることができませんでした。ここは模型の展示が特に有名ですね。

最近では廃車後の車両の展示・保存というのも少しずつ一般的になりつつありますが、当時は、機関車以外を保存するというのは、まだまだ理解されにくい時代だったかと思うのですが、そういう時代にこれだけの規模で車両保存を行った横浜市交の取り組みにも感謝したいところです。
by あるまーき (2013-10-13 23:28) 

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