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番外.いままで、ずっと休んでいたが... [飛越ゴハチを追った日々]

う~ん、昨日のブログで、「体調回復宣言」をしたにもかかわらず...
体調は一進一退のような感じ。仕事はまぁ良いとして、お盆休みに出撃できるのか??

さて、今日は実に久しぶりのこの話題。

拙ブログの初期からシリーズ化してきたつもりだったが...
第41話をアップしたのは今年2月11日、その後は<撮り鉄>遠征が続いたり、
他の記事が重なったりしていて、半年近くの“休載”となってしまった。

「飛越ゴハチを追った日々」

でも、このシリーズ、第42話から再開したい。
再開にあたって、その「飛越ゴハチ」について、かる~くおさらいしてみよう。
……  ……

最初に、「飛越」とは飛騨と越中、高山本線が建設中だった時代の名称、飛越線。
現在、高山本線となっている富山-猪谷間は、遠い昔は飛越線だった。

IMG_0938_b.jpg
【2009年9月2日10時07分】 高山本線・千里駅
<撮影データ>
Canon PowerShot SX100 IS
焦点距離 16.1 mm 露出 F4.0 1/1250秒 ISO200 WBオート

そして、ゴハチ。
キハ58系急行型ディーゼル動車とは、1961年(昭和36年)から製造された国鉄の気動車。
社会が戦後の復興期から高度成長期に移り、蒸気機関車牽引列車主体だった亜幹線、
ローカル線でも、その近代化と急行列車運転への強い要望が出されていた時代。
信越本線対応、北海道耐寒耐雪仕様をはじめとする傍系車を含めて、1,800両以上が製造され
北海道から鹿児島まで全国津々浦々で運用され、上野や新宿まで乗り入れる運用も見られた。

高度成長期、旅客需要の急増期だったため、戦前のガソリンエンジンに起源を持つ
180馬力のDMH17型エンジンを採用して、とにかく安定した性能を目指したこと、
「急行型」としての設備を持ちながら、広くローカル列車にも使用されていたこと...
そういう事情もあって、国鉄分割民営化の頃には老朽化していたが、それでも
使い勝手の良さが評価されて、1,100両余りがJR6社に承継された。

IMG_9260.JPG
【2010年4月17日11時13分】 和歌山県有田川町・有田川鉄道交流館(キハ58003)
<撮影データ>
Canon EOS 5D/EF35-350/3.5-5.6L USM
焦点距離 35.0 mm 露出 F5.0 1/60秒 ISO1600
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

とはいえ、青色の硬いボックスシートがズラッと並んだ車内...
優等列車として使うには、パワー不足が否めない旧型のエンジン...
もはや、時代にマッチした車両とは言えなくなり、21世紀になる頃には
他形式と混用でローカル線で余生を送る仲間だけがかろうじて、残るだけになっていた。

自分が、「青春18きっぷ」を片手にローカル線を乗り歩いた学生時代、
キハ58系急行型ディーゼル動車は、ローカル線で最後の活躍中。
目立つ存在ではなくても、何処に行っても会える、安心感すらおぼえる車両だった。

200708_dosansen_kochi_07.jpeg
【2007年8月】 土讃線・阿波池田駅

各地でお別れイベントが行われ、JR東日本から消え、九州から消え、四国からも...
そして最後まで残ったのは、高山本線の富山県側の区間(富山-越中八尾)の通学列車。

しかし、これも「イレギュラーな存在」。
森富山市長は、公共交通を活かした都市つくりを強く推進されている方。
旅客減 → 本数削減...の悪循環で、もはや存在意義を失いつつあった高山本線の
富山-猪谷間に予算を投入、“もっと高山線”のスローガンの下「増発社会実験」。
途中駅の交換設備復活、企業団地に隣接して臨時駅を設置、通学定期券への助成金、
大幅増発で高頻度運転...

そして、その増発のあおりで、平日のラッシュ時間帯に車両不足が発生した。
JR側としては、隣の高岡で廃車予定になっていた、キハ58系2両編成2本を
急遽、高山線を担当する富山運転センターに転属させ、急場を凌ぐことに。

その社会実験は2011年3月改正までと発表されていた。
そもそも、製造から半世紀近くなった老朽車、車両不足の問題がなくなれば、
廃車されることは確実、事実、それはJRからも富山市からも早くから公表されていた。

IMG_7645.JPG
【2009年10月28日9時08分】 高山本線・西富山-婦中鵜坂
<撮影データ>
Canon EOS 5D/EF35-350/3.5-5.6L USM
焦点距離 140.0 mm 露出 F5.0 1/800秒 ISO200
シャッター速度優先AE AIフォーカスAF WBオート 三脚使用

2007年に、キハ58系が高山線で最後のご奉公をしていると聞いた<変態鉄>。
でも、平日早朝の運転とあっては、撮影は容易ではない。
仕事の公休日に合わせてヒコーキを予約、ほとんど、休みの度に、
早朝の富山でカメラを担いで歩き回った。
その間、あのホテルの方々にすっかり名前と顔を覚えられてしまったし、
短距離路線の「羽田-富山」線だけで、マイル特典の航空券が貰える程度に...

そうして、うちの母から“キ●ガイ”呼ばわりされるくらい頻繁な富山通いが始まった。

IMG_0686_b.jpg
【2008年3月8日11時48分】 高山本線・千里-速星
<撮影データ>
Canon EOS 5D/EF35-350/3.5-5.6L USM
焦点距離 230.0 mm 露出 F10.0 1/500秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

2008年の早春、猛吹雪の中で、初めて「飛越ゴハチ」を撮って以来、
乗ったことも撮ったことも数知れず。でも、最後の1年。
何とか、満足できる1枚を撮りたい...、その一心で富山へ通い続けていた。

IMG_6890.JPG
【2009年9月2日19時41分】 富山県富山市・おわら風の盆
<撮影データ>
Canon EOS 5D/EF35-350/3.5-5.6L USM
焦点距離 90.0 mm 露出 F4.5 1/25秒 ISO1600
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

「飛越ゴハチ」、その最大の“見せ場”は9月。沿線の越中八尾で行われる「おわら風の盆」、
この観客輸送のため、他区からの応援も得て、ディーゼル車総動員で富山-越中八尾で
ピストン輸送が行われる。
ゴハチにとって最後の「おわら臨」は、2010年9月。全国から<葬式鉄>が集結、
大混乱は必至だったが、それでも行かずにはいられなかったのだ。

明日からは、3年前のまだまだ暑かった9月、このキハの最後の姿を追ったときの
話題をご紹介したい。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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コメント 4

まいぷるりか

こんにちは。

この暑さで夏バテ気味なのか、私も疲れが完全に取れません…。
私も鉄道写真を撮るので撮影に行きたい気持ちはよくわかりますが、決して無理をしないでくださいね^_^;
by まいぷるりか (2013-08-05 17:49) 

あるまーき

まいぷるりかさん

コメントありがとうございます。
そうですね。最近の暑さはやはり堪えます。
お盆休みは、体調を鑑みながら、無理せず、楽しく過ごそうと計画中です。
by あるまーき (2013-08-05 18:02) 

johncomeback

昨年7月、越中八尾駅前のコンビニが休みで朝食が買えず、
猪谷駅から真っ直ぐ歩いて九頭竜川にかかる橋を渡った所の
小さなスーパーで買った「甘納豆入り赤飯」が忘れられません。
by johncomeback (2013-08-06 12:14) 

あるまーき

johncomebackさん

コメントありがとうございます。
越中八尾は、町の中心部から離れたところに駅がありますので、たしかに駅前で休日だと食料を入手するのは困難です。
猪谷も、いまでこそ富山市内ですが、細入村ですから...
スーパーを見つけられただけ幸運だったかも知れません。ちなみに、越中八尾の1つ手前、千里駅からだと徒歩10分圏内に7-11があります。

P.S. 揚げ足とりみたいで恐縮ですが、九頭竜川は福井です。富山の川といえば、なんと言っても神通川なのです。
by あるまーき (2013-08-06 15:53) 

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