晩秋の只見線を撮りに(0)ぷろろーぐ [鉄分の濃い旅行記録]
会津盆地の気候というのは...
特に秋、「晴れ」の予報の朝は多くの場合、濃い霧に覆われるのだとか。
そんな事情を全く知らなかった<変態鉄>、ぬぁんと...
「晴れ」予報の朝に大俯瞰に挑んでしまったのである(→ こちら)。
カメラのシャッターボタンを押すことも無く、遠くから聞こえてくるキハの汽笛と
エンジン音に...、あのときのショックと言ったら。
朝10時の列車は、霧が晴れて...、でも、直前になって激しい雨。こればかりは、
ショックだとしか言いようが無かったのである。
その日、乗ったタクシーの運転手さんに聞けば、11月下旬になれば初雪、
クリスマスの頃には根雪になって、春まで積もり続ける...という。
【2018年12月5日17時29分】 只見線・会津若松駅
でも、「ダメ」となると撮りたくなるのが<変態鉄>。どうしても只見線キハを...
年末の仕事の準備が一段落する(はずの)日が、11月末だった。
ということで、12月の最初の週に3連休をとるべく根回しを始めたのだが...
…… ……
<鉄>にとって...、特にローカル線を撮る者にとって「良い撮影地」というのは
基本的に、周囲に視界を遮るようなものがなく、列車の全景がスッキリと見渡せる
場所である。つまり、普段、人が来ることが少ない場所であることが多く。
どっこい、除雪の対象にならない場所...であることが多い。
しかも、<徒歩鉄>。それほどの“重装備”は無理なわけで。冬の只見線の景色が
いかに美しいと聞いても、自分には無縁なものだとばかり思っていた。
でも...
一念発起?!
今シーズンは、たとえ雪まみれになってでも、只見線の冬景色を撮りに行こう!!
と、ついに11月下旬に、登山用品ショップへ行ってきたのだった。
お店の方に薦められて、エントリーモデルだというスノーシューを購入。
これを付けるためには、足の甲の部分が硬い素材でできているスノーブーツが
必要...というわけで、新宿でスノーブーツも購入して。
それと同時に、以前、非常に難儀したホテルの確保も。
尤も、これは“成功であり、失敗だった”と振り返るべきなのかも知れないが。
それについては後の記事で。
<変態鉄>が毎日チェックしている天気予報のサイトでは10日前から予報が。
だいたい、10日前に「晴れ」と出ていた場合は、それからの10日間の間で「曇り」
になり、「雨」に変わるような...、そんな気がするのだが、今回は2泊3日の
スケジュール全体が「曇り」と「雨」だけ。むしろ、「雪」だったら美しさが...
でも、雨というのは最悪なのである。画にならないし、撮影地で傘をさして待つのも
辛いのである。
とはいえ、いまさら日程変更できないのが遠出するときの難点。
カメラの防水カバーなど、雨用の装備を普段よりも念入りに。スノーシューは
事前に“クロネコ”で。
そして、とうとう出発の、その日を迎えたのだった。
2018年12月4日(火)曇り
6時半の井の頭線、明大前駅で乗り換えれば、新宿駅までは30分ほどの道のり。
埼京線ホームの発車案内は「7:00 各停・大宮」、平日の朝、すでに通勤通学の
ラッシュが本格化しており。ごった返すホームを歩いて...
でも、隣のホームに快速電車が...
慌てて乗り換え。幸い、座ることもできて。ウトウトしている間に快速電車は
30分ほどで大宮駅に到着である。
【2018年12月4日7時43分】 東北新幹線・大宮駅
駅弁を買って新幹線ホームに上がるのは前回、ちょうど1ヶ月前の再現のような。
ただ、前回の様子から判断して新幹線は1本遅い列車にして。
「やまびこ125号」は、E5系の運用。自由席は東京寄りである。
【2018年12月4日7時54分】 東北新幹線・大宮駅
もっと混雑しているかと思えば、大宮からの乗車でも窓側も空いていて。
乗車した車両は、E526-118、自由席(2号車)である。
列車が動き出すのと同時に...
【2018年12月4日8時00分】 東北新幹線・「やまびこ125号」(E526-118車内)
おなじみの「鮭はらこ飯」は主に宮城県の郷土料理。johncomebackさんのブログで
その名を知って...。仙台まで食べに行く...のはちょっと無理。しかも仙台で
泊まるとなれば、たぶん夕食は「利※」で牛タンにするのは想像に難くない訳で。
ちなみに「はらこ飯」はあら汁と合わせるのが地元での慣習なのだとか。
もちろん、駅弁の場合は無理。隣にあるのはPETボトル入りのお茶である。
味は良いが、1,150円という値段とこのボリュームが若干物足りなくも感じるが...
途中、宇都宮駅では後続の「こまち・はやて」の通過待ちのため5分停車。
車内の乗客の大半は、ぬぁんと、宇都宮駅で下車。一気に車内はガラガラに。
この日は天気が崩れる予報だったのが、意外と天気はもっているようで。
新白河駅付近では濃い霧が見られたものの、郡山駅に着くときには晴れ間が。
郡山駅前のコンビニに立ち寄ったら在来線のホームへ。
【2018年12月4日9時12分】 磐越西線・郡山駅
やはり、1ヶ月前と同じ。E721系4連の会津若松ゆきである。
背後にはクレーンが見えているのが確認できる。行き交う車両はローカル用の
ギンギラギンの電車ばかりになってしまったが、かつて、ここが東北本線の
主要駅だった、そんな鉄道輸送全盛期の面影は、この広い駅構内の随所に
残っている。今回は、前回ほどの混雑にはならずに発車。
【2018年12月4日10時48分】 磐越西線・第1225M列車(クハ720-10車内)
磐越西線に入ってからも、予報は良い方にハズレてくれて、時折、陽が翳るが
基本的にはずっと晴れ間が広がって。傘をさしての撮影を覚悟していた身としては
ちょっと、その幸運が嬉しかった。
さぁ、まもなく磐梯山の山容が車窓に現れる頃。
と、進行方向右側の窓のところでスタンバイしたのだが...
ぬぁんと、ちょうどその付近から遠くの山には霧がかかってしまって。
ただこんな濃い霧が出ていたのは進行方向右側、つまり北側だけ。南側はキレイに
晴れていたのだから、何だか不思議な感じなのである。
ということで。
【2018年12月4日11時00分】 磐越西線・会津若松駅
11時の会津若松駅に到着したのだった。さっそくホテルへ。
前回のホテルのすぐ近く、郵便局のすぐ近く。七日町駅へと向かう通りに面した
所にあった。フロントに荷物を預けたらすぐに出発。
…… ……
只見線というのはJR線の中でも...数あるローカル線の中でも運転本数の少ない
路線でもある。会津若松駅発でも、朝は9時台まで、そのあとは13時と夕方に
あるだけ。これは沿線の高校生の登下校に合わせたダイヤ設定である。
では、只見線沿線は公共交通機関に恵まれないのか...といえば、必ずしも
そうではない。
【2018年12月4日11時50分】 福島県会津若松市山鹿町付近
会津バスの路線バスに「本郷線」「新鶴温泉線」「坂下線」などがあって。
線路沿いを走るわけでは無いが、只見線各駅の近くと会津若松の中心街を
結んでいるのである。その中でも特に本数が多く“幹線”的な雰囲気なのが
「高田・永井野線」。会津高田駅前を経由する便は日中、ほぼ毎時1本の割合。
列車に比べたら料金は少し割高感があるものの、停留所の数が多い分、
特に駅が市街地のハズレに位置する会津若松の場合、地元の方にとっては
市役所などにもダイレクトで行けるルートになっている会津バスの路線バスの
方が便利なのかも知れない。
ということで、12時過ぎの「高田・永井野線」バス。バス待ちの間に、ちょっと
歩いて。少しでもバス代を浮かせるため(笑)、竹田綜合病院前まで歩いてしまった。
12時過ぎのバスで、会津高田駅前の1つ手前「七号線入口」バス停には12時半過ぎ。
そのバス停のすぐ目の前が会津タクシーの営業所である。
本当は沿線撮り...のつもりだったが、空を見上げれば雨雲の姿はなく。
ということで、いよいよ、先月の“リベンジ”の時がやって来たのである。
「蓋沼森林公園の手前まで」と運転手さんに告げて。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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特に秋、「晴れ」の予報の朝は多くの場合、濃い霧に覆われるのだとか。
そんな事情を全く知らなかった<変態鉄>、ぬぁんと...
「晴れ」予報の朝に大俯瞰に挑んでしまったのである(→ こちら)。
カメラのシャッターボタンを押すことも無く、遠くから聞こえてくるキハの汽笛と
エンジン音に...、あのときのショックと言ったら。
朝10時の列車は、霧が晴れて...、でも、直前になって激しい雨。こればかりは、
ショックだとしか言いようが無かったのである。
その日、乗ったタクシーの運転手さんに聞けば、11月下旬になれば初雪、
クリスマスの頃には根雪になって、春まで積もり続ける...という。
【2018年12月5日17時29分】 只見線・会津若松駅
でも、「ダメ」となると撮りたくなるのが<変態鉄>。どうしても只見線キハを...
年末の仕事の準備が一段落する(はずの)日が、11月末だった。
ということで、12月の最初の週に3連休をとるべく根回しを始めたのだが...
…… ……
<鉄>にとって...、特にローカル線を撮る者にとって「良い撮影地」というのは
基本的に、周囲に視界を遮るようなものがなく、列車の全景がスッキリと見渡せる
場所である。つまり、普段、人が来ることが少ない場所であることが多く。
どっこい、除雪の対象にならない場所...であることが多い。
しかも、<徒歩鉄>。それほどの“重装備”は無理なわけで。冬の只見線の景色が
いかに美しいと聞いても、自分には無縁なものだとばかり思っていた。
でも...
一念発起?!
今シーズンは、たとえ雪まみれになってでも、只見線の冬景色を撮りに行こう!!
と、ついに11月下旬に、登山用品ショップへ行ってきたのだった。
お店の方に薦められて、エントリーモデルだというスノーシューを購入。
これを付けるためには、足の甲の部分が硬い素材でできているスノーブーツが
必要...というわけで、新宿でスノーブーツも購入して。
それと同時に、以前、非常に難儀したホテルの確保も。
尤も、これは“成功であり、失敗だった”と振り返るべきなのかも知れないが。
それについては後の記事で。
<変態鉄>が毎日チェックしている天気予報のサイトでは10日前から予報が。
だいたい、10日前に「晴れ」と出ていた場合は、それからの10日間の間で「曇り」
になり、「雨」に変わるような...、そんな気がするのだが、今回は2泊3日の
スケジュール全体が「曇り」と「雨」だけ。むしろ、「雪」だったら美しさが...
でも、雨というのは最悪なのである。画にならないし、撮影地で傘をさして待つのも
辛いのである。
とはいえ、いまさら日程変更できないのが遠出するときの難点。
カメラの防水カバーなど、雨用の装備を普段よりも念入りに。スノーシューは
事前に“クロネコ”で。
そして、とうとう出発の、その日を迎えたのだった。
2018年12月4日(火)曇り
6時半の井の頭線、明大前駅で乗り換えれば、新宿駅までは30分ほどの道のり。
埼京線ホームの発車案内は「7:00 各停・大宮」、平日の朝、すでに通勤通学の
ラッシュが本格化しており。ごった返すホームを歩いて...
でも、隣のホームに快速電車が...
慌てて乗り換え。幸い、座ることもできて。ウトウトしている間に快速電車は
30分ほどで大宮駅に到着である。
【2018年12月4日7時43分】 東北新幹線・大宮駅
駅弁を買って新幹線ホームに上がるのは前回、ちょうど1ヶ月前の再現のような。
ただ、前回の様子から判断して新幹線は1本遅い列車にして。
「やまびこ125号」は、E5系の運用。自由席は東京寄りである。
【2018年12月4日7時54分】 東北新幹線・大宮駅
もっと混雑しているかと思えば、大宮からの乗車でも窓側も空いていて。
乗車した車両は、E526-118、自由席(2号車)である。
列車が動き出すのと同時に...
【2018年12月4日8時00分】 東北新幹線・「やまびこ125号」(E526-118車内)
おなじみの「鮭はらこ飯」は主に宮城県の郷土料理。johncomebackさんのブログで
その名を知って...。仙台まで食べに行く...のはちょっと無理。しかも仙台で
泊まるとなれば、たぶん夕食は「利※」で牛タンにするのは想像に難くない訳で。
ちなみに「はらこ飯」はあら汁と合わせるのが地元での慣習なのだとか。
もちろん、駅弁の場合は無理。隣にあるのはPETボトル入りのお茶である。
味は良いが、1,150円という値段とこのボリュームが若干物足りなくも感じるが...
途中、宇都宮駅では後続の「こまち・はやて」の通過待ちのため5分停車。
車内の乗客の大半は、ぬぁんと、宇都宮駅で下車。一気に車内はガラガラに。
この日は天気が崩れる予報だったのが、意外と天気はもっているようで。
新白河駅付近では濃い霧が見られたものの、郡山駅に着くときには晴れ間が。
郡山駅前のコンビニに立ち寄ったら在来線のホームへ。
【2018年12月4日9時12分】 磐越西線・郡山駅
やはり、1ヶ月前と同じ。E721系4連の会津若松ゆきである。
背後にはクレーンが見えているのが確認できる。行き交う車両はローカル用の
ギンギラギンの電車ばかりになってしまったが、かつて、ここが東北本線の
主要駅だった、そんな鉄道輸送全盛期の面影は、この広い駅構内の随所に
残っている。今回は、前回ほどの混雑にはならずに発車。
【2018年12月4日10時48分】 磐越西線・第1225M列車(クハ720-10車内)
磐越西線に入ってからも、予報は良い方にハズレてくれて、時折、陽が翳るが
基本的にはずっと晴れ間が広がって。傘をさしての撮影を覚悟していた身としては
ちょっと、その幸運が嬉しかった。
さぁ、まもなく磐梯山の山容が車窓に現れる頃。
と、進行方向右側の窓のところでスタンバイしたのだが...
ぬぁんと、ちょうどその付近から遠くの山には霧がかかってしまって。
ただこんな濃い霧が出ていたのは進行方向右側、つまり北側だけ。南側はキレイに
晴れていたのだから、何だか不思議な感じなのである。
ということで。
【2018年12月4日11時00分】 磐越西線・会津若松駅
11時の会津若松駅に到着したのだった。さっそくホテルへ。
前回のホテルのすぐ近く、郵便局のすぐ近く。七日町駅へと向かう通りに面した
所にあった。フロントに荷物を預けたらすぐに出発。
…… ……
只見線というのはJR線の中でも...数あるローカル線の中でも運転本数の少ない
路線でもある。会津若松駅発でも、朝は9時台まで、そのあとは13時と夕方に
あるだけ。これは沿線の高校生の登下校に合わせたダイヤ設定である。
では、只見線沿線は公共交通機関に恵まれないのか...といえば、必ずしも
そうではない。
【2018年12月4日11時50分】 福島県会津若松市山鹿町付近
会津バスの路線バスに「本郷線」「新鶴温泉線」「坂下線」などがあって。
線路沿いを走るわけでは無いが、只見線各駅の近くと会津若松の中心街を
結んでいるのである。その中でも特に本数が多く“幹線”的な雰囲気なのが
「高田・永井野線」。会津高田駅前を経由する便は日中、ほぼ毎時1本の割合。
列車に比べたら料金は少し割高感があるものの、停留所の数が多い分、
特に駅が市街地のハズレに位置する会津若松の場合、地元の方にとっては
市役所などにもダイレクトで行けるルートになっている会津バスの路線バスの
方が便利なのかも知れない。
ということで、12時過ぎの「高田・永井野線」バス。バス待ちの間に、ちょっと
歩いて。少しでもバス代を浮かせるため(笑)、竹田綜合病院前まで歩いてしまった。
12時過ぎのバスで、会津高田駅前の1つ手前「七号線入口」バス停には12時半過ぎ。
そのバス停のすぐ目の前が会津タクシーの営業所である。
本当は沿線撮り...のつもりだったが、空を見上げれば雨雲の姿はなく。
ということで、いよいよ、先月の“リベンジ”の時がやって来たのである。
「蓋沼森林公園の手前まで」と運転手さんに告げて。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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