8月の富山に「ちてつ」を追って(16)魅惑の“定期検査場” [雷鳥色の電車たち[富山地鉄]]
30日、台風の迫る中、両国国技館では横綱 日馬富士の断髪式が行われたとのこと。
<変態鉄>は、かなりのアンチだったが、それでも居なくなると...
意外な形で“横綱4人時代”はあっけなく幕を下ろしたのが、かなり昔のことの
ように感じる。“モンゴル勢全盛”といわれるいまの角界、そのモンゴル勢で初の
横綱だったのが、ドルゴルスレン・ダグワドルジ氏、朝青龍である。
キャラは好きだったが、横綱としては...
そんなやんちゃすぎる横綱を育てたのは“近大に長岡あり”“大ちゃん”と
親しまれた、大関 朝潮の高砂親方だった。
【1994年11月頃】 山陰本線・京都駅
その現役時代の四股名“朝潮”に因んだのか...
山陰本線の電化まで走り続けたキハ181系特急が「あさしお」だった。
まだ改修工事中の京都駅、長編成のキハが出発していた姿...
いま思えばもっと撮っておけば良かったのだが、この時期、<変態鉄>はJRの列車
には特に興味が無かったのだから...
ということで、引き続き、8月26日の富山地鉄の話題。
…… ……
2018年8月26日(日)晴れ
車両検査場の見学。普段、そう滅多に立ち入ることのできないスペースで。
(最近は新幹線開業に伴う観光客誘致の自治体主導のツアーなどもあるが...)
【2018年8月26日14時21分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
ここで全般検査(いわゆる“車検”)など大がかりな検査・修繕が行われる。
折しも、14760形“だいこん電車”が入場中だった。2両編成がバラバラにされて
台車も取り外され、その他、車内の備品も運び出されてそれぞれ整備中。
検査入場から出場までは順調に進んで約2ヶ月かかるとのことで、半月ほど前、
8月上旬に入場してきたこの編成は、検査が始まって間がない状態での見学と
なったのだった。
【2018年8月26日14時23分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
車体塗装も、そのままこの場所で行うということで、そんなこともあってか、
“開放的雰囲気”とは真逆な感じ。でも、それが<変態鉄>がイメージする
“ザ・工場”といった感じで。分解整備中の...、モーターの枠組みだろうか。
上の方にある明かり取り窓から射し込む午後の陽の光に照らし出されていた。
【2018年8月26日14時23分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
肝心の車両のディテール写真も撮らずに、こういう風景を記録しているのも
<変態鉄>の<変態野郎>としての行動である。どちらかというと...というか、
何も言わなくても、ずっとサービス業にいる<変態鉄>にとって、こういう職場
というのは、直接の接点がない分、一種の憧れのようなものもあってコーフンして
しまうのである。
見学時間は限られているのだが...
他所でもそうなのだが、こういう車両工場の見学の時、<変態鉄>は夢中になって
車両を観察するというタイプではない。写真の枚数もあまり多くなく。
(その分、ブログに書くときには苦労もあるのだが...)
【2018年8月26日14時16分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
むしろ、案内役として立ち会う工場の職員さんに、アレコレと話を聞くことを
楽しみにしている。<鉄>向きのイベントに立ち会っている鉄道職員の中でも
営業とか広報とかの方とは、ひと味違ったお話が聞けることが少なくなく。
メカに疎いタイプなので、あまり専門的な質問はできず、シロウト感丸出しの
質問ばかりで恥ずかしい限りだが、どこの工場の方も、丁寧に、また、普段、
鉄道誌などで読めないような部分を教えていただくこともあって。
今回も。「全般検査って、何ヶ月くらいかかるんですか!?」とか、
「冬とか夏とか、検査入場のタイミングというのは調整するのですか!?」とか。
【2018年8月25日10時17分】 富山地鉄立山線・岩峅寺-横江
ちなみに、1年中、だいたい満遍なく入場車はあるが、観光列車の「アルプス~」
「ダブルデッカー~」は大がかりな検査が冬の観光客が減る期間に当たるように
配慮されているのだとか。
どんどん、ヘンな質問をぶつけていくのが<変態鉄>。
「工場で担当していて、扱いづらい車両ってあるんですか!?」とか。
やはり、扱いやすいのは古くても地鉄生え抜きの14760形や古くても20形は、
扱いやすくて良いのだとか。古い分、補修部品の確保に悩む点はあっても、
ものによっては稲荷町でつくってしまうこともあるのだとか。
「手をかければ、その分だけ走ってくれる」、昔ながらの電車というのは
工場の方としてもやりがいがある...という趣旨のお話だった。
その一方で、新しい車両になればなるほど、電子機器の塊になっていて。
「もう、お手上げ!!」、結局はメーカーに頼んで基板を交換してもらうしか
無くなってしまうとのこと。<変態鉄>が「撮りたい!!」「乗りたい!!」と
思っている車両と工場の方が、やりがいを感じる車両が一致していたという不思議。
【2018年8月25日15時28分】 富山地鉄本線・寺田駅付近(後追い)
“だいこん色”は白から塗装を始めて...、新製当初は赤い帯も塗装だったそうだが
現在では一部は塗装で、一部は貼り付けになっているのだそうだ。
その点は、同じ“だいこん色”でも“20形”と“60形”の相違点。
この機会に...
ずっと気になっていたことも聞いてみた。
【2013年11月17日7時55分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
数年前まで“20形顔”の増結クハ、173号車と174号車が健在。
同型車体で同世代の2両、でも、その“顔”の印象が大幅に異なっていた。
2両が健在だった頃、貸切撮影会での一幕。2両並ぶと違いがハッキリとわかる。
右の174号車の方が窓下の赤いラインが直線的に曲がっていて、173号車は緩やかな
カーブを描いているように見えるのである。
予想通り、意図的なものでは無く、いつの間にか違ってきてしまったものみたい。
検査時に再塗装するが、その際、前回の塗分け線が基準になって、少しずつ
食い違ってきてしまう...ということみたいで。
…… ……
予定には無かったのだが、隣接する市内電車の定期検査場にも入場中の車両が
いると言うことで、急遽、見学させてもらえることに。
【2018年8月26日14時27分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
貴重な存在になりつつある、デ7000形が入場中。ちょうど台車を抜かれて
検査のまっただ中だった。
電車の車体のサイズが違うのだから当然といえば当然だが、鉄道線の検査場よりも
こちらの方がかなりコンパクトな構造で。
なかなか引きのある画像を撮れないのがちょっとした悩み。
【2018年8月26日14時27分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
小さくてシンプルなつくりの電車だけあって鉄道線電車よりも入場から出場までの
期間も短くて済むのだそうだ。やはり、塗装もこの場所で行われているそうだが
広告ラッピングを施すことが決定している車両では、塗り分け塗装を省いている
ケースもあるのだとか。
【2018年8月26日14時29分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
足下には整備中のモーターが。やはり鉄道線のものよりもちょっと小さめ。
入場中のデ7017号車のものかと思えば、これはお隣、高岡の万葉線電車のもの
なのだとか。かつては地鉄射水線を介して地鉄線の一部だった現在の万葉線、
同系車が活躍しており、その走行機器の検査・修繕も稲荷町が担当。
そんなわけで、あっという間に工場見学も終了。いったん、10020形のところに
戻って他の班と合流、電鉄富山駅に戻ることになった。
【2018年8月26日14時31分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
稲荷町車両基地の敷地の一番南側の通路を通って、10020形の方に向かった。
工場内というのは、普段、見ることができない分、ちょっとした遊び心がある
スポットなどを見つけると楽しいもので。
建屋の勝手口には、市内電車の発生品だろうか、「ワンマン入口」のサイン。
【2018年8月26日14時31分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
無造作に(?)、補修用や予備の車両部品が並べられているのも、<鉄>として
いや、<変態鉄>として観察したいものの1つ。キレイに塗装された
単線型スノープロー、どの車両のものだろうか。今冬の活躍を前に整備中の
姿だろうか。
ちなみに、昨日と今日の記事に出てきた場所の位置関係。
【2018年8月26日14時45分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
上滝不二越線ホームから見えるところにある検修庫に、10020形が停まっていた。
そして、本線ホームの裏側にある建屋が定期検査場。ちょうど電鉄富山ゆきホーム
最後部、稲荷公園を横切る小さな川に面して建っている。
本線ホームの背後にあたるこの場所から見れば、写真の右端に見えている波板貼りの
建屋が14760形が検査入場していたところ、その本線側、ちょっと小ぶりの建物が
市内電車の検査場にあたる。
さぁ、15時、通路を通って電鉄富山ゆきのホームへ。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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<変態鉄>は、かなりのアンチだったが、それでも居なくなると...
意外な形で“横綱4人時代”はあっけなく幕を下ろしたのが、かなり昔のことの
ように感じる。“モンゴル勢全盛”といわれるいまの角界、そのモンゴル勢で初の
横綱だったのが、ドルゴルスレン・ダグワドルジ氏、朝青龍である。
キャラは好きだったが、横綱としては...
そんなやんちゃすぎる横綱を育てたのは“近大に長岡あり”“大ちゃん”と
親しまれた、大関 朝潮の高砂親方だった。
【1994年11月頃】 山陰本線・京都駅
その現役時代の四股名“朝潮”に因んだのか...
山陰本線の電化まで走り続けたキハ181系特急が「あさしお」だった。
まだ改修工事中の京都駅、長編成のキハが出発していた姿...
いま思えばもっと撮っておけば良かったのだが、この時期、<変態鉄>はJRの列車
には特に興味が無かったのだから...
ということで、引き続き、8月26日の富山地鉄の話題。
…… ……
2018年8月26日(日)晴れ
車両検査場の見学。普段、そう滅多に立ち入ることのできないスペースで。
(最近は新幹線開業に伴う観光客誘致の自治体主導のツアーなどもあるが...)
【2018年8月26日14時21分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
ここで全般検査(いわゆる“車検”)など大がかりな検査・修繕が行われる。
折しも、14760形“だいこん電車”が入場中だった。2両編成がバラバラにされて
台車も取り外され、その他、車内の備品も運び出されてそれぞれ整備中。
検査入場から出場までは順調に進んで約2ヶ月かかるとのことで、半月ほど前、
8月上旬に入場してきたこの編成は、検査が始まって間がない状態での見学と
なったのだった。
【2018年8月26日14時23分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
車体塗装も、そのままこの場所で行うということで、そんなこともあってか、
“開放的雰囲気”とは真逆な感じ。でも、それが<変態鉄>がイメージする
“ザ・工場”といった感じで。分解整備中の...、モーターの枠組みだろうか。
上の方にある明かり取り窓から射し込む午後の陽の光に照らし出されていた。
【2018年8月26日14時23分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
肝心の車両のディテール写真も撮らずに、こういう風景を記録しているのも
<変態鉄>の<変態野郎>としての行動である。どちらかというと...というか、
何も言わなくても、ずっとサービス業にいる<変態鉄>にとって、こういう職場
というのは、直接の接点がない分、一種の憧れのようなものもあってコーフンして
しまうのである。
見学時間は限られているのだが...
他所でもそうなのだが、こういう車両工場の見学の時、<変態鉄>は夢中になって
車両を観察するというタイプではない。写真の枚数もあまり多くなく。
(その分、ブログに書くときには苦労もあるのだが...)
【2018年8月26日14時16分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
むしろ、案内役として立ち会う工場の職員さんに、アレコレと話を聞くことを
楽しみにしている。<鉄>向きのイベントに立ち会っている鉄道職員の中でも
営業とか広報とかの方とは、ひと味違ったお話が聞けることが少なくなく。
メカに疎いタイプなので、あまり専門的な質問はできず、シロウト感丸出しの
質問ばかりで恥ずかしい限りだが、どこの工場の方も、丁寧に、また、普段、
鉄道誌などで読めないような部分を教えていただくこともあって。
今回も。「全般検査って、何ヶ月くらいかかるんですか!?」とか、
「冬とか夏とか、検査入場のタイミングというのは調整するのですか!?」とか。
【2018年8月25日10時17分】 富山地鉄立山線・岩峅寺-横江
ちなみに、1年中、だいたい満遍なく入場車はあるが、観光列車の「アルプス~」
「ダブルデッカー~」は大がかりな検査が冬の観光客が減る期間に当たるように
配慮されているのだとか。
どんどん、ヘンな質問をぶつけていくのが<変態鉄>。
「工場で担当していて、扱いづらい車両ってあるんですか!?」とか。
やはり、扱いやすいのは古くても地鉄生え抜きの14760形や古くても20形は、
扱いやすくて良いのだとか。古い分、補修部品の確保に悩む点はあっても、
ものによっては稲荷町でつくってしまうこともあるのだとか。
「手をかければ、その分だけ走ってくれる」、昔ながらの電車というのは
工場の方としてもやりがいがある...という趣旨のお話だった。
その一方で、新しい車両になればなるほど、電子機器の塊になっていて。
「もう、お手上げ!!」、結局はメーカーに頼んで基板を交換してもらうしか
無くなってしまうとのこと。<変態鉄>が「撮りたい!!」「乗りたい!!」と
思っている車両と工場の方が、やりがいを感じる車両が一致していたという不思議。
【2018年8月25日15時28分】 富山地鉄本線・寺田駅付近(後追い)
“だいこん色”は白から塗装を始めて...、新製当初は赤い帯も塗装だったそうだが
現在では一部は塗装で、一部は貼り付けになっているのだそうだ。
その点は、同じ“だいこん色”でも“20形”と“60形”の相違点。
この機会に...
ずっと気になっていたことも聞いてみた。
【2013年11月17日7時55分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
数年前まで“20形顔”の増結クハ、173号車と174号車が健在。
同型車体で同世代の2両、でも、その“顔”の印象が大幅に異なっていた。
2両が健在だった頃、貸切撮影会での一幕。2両並ぶと違いがハッキリとわかる。
右の174号車の方が窓下の赤いラインが直線的に曲がっていて、173号車は緩やかな
カーブを描いているように見えるのである。
予想通り、意図的なものでは無く、いつの間にか違ってきてしまったものみたい。
検査時に再塗装するが、その際、前回の塗分け線が基準になって、少しずつ
食い違ってきてしまう...ということみたいで。
…… ……
予定には無かったのだが、隣接する市内電車の定期検査場にも入場中の車両が
いると言うことで、急遽、見学させてもらえることに。
【2018年8月26日14時27分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
貴重な存在になりつつある、デ7000形が入場中。ちょうど台車を抜かれて
検査のまっただ中だった。
電車の車体のサイズが違うのだから当然といえば当然だが、鉄道線の検査場よりも
こちらの方がかなりコンパクトな構造で。
なかなか引きのある画像を撮れないのがちょっとした悩み。
【2018年8月26日14時27分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
小さくてシンプルなつくりの電車だけあって鉄道線電車よりも入場から出場までの
期間も短くて済むのだそうだ。やはり、塗装もこの場所で行われているそうだが
広告ラッピングを施すことが決定している車両では、塗り分け塗装を省いている
ケースもあるのだとか。
【2018年8月26日14時29分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
足下には整備中のモーターが。やはり鉄道線のものよりもちょっと小さめ。
入場中のデ7017号車のものかと思えば、これはお隣、高岡の万葉線電車のもの
なのだとか。かつては地鉄射水線を介して地鉄線の一部だった現在の万葉線、
同系車が活躍しており、その走行機器の検査・修繕も稲荷町が担当。
そんなわけで、あっという間に工場見学も終了。いったん、10020形のところに
戻って他の班と合流、電鉄富山駅に戻ることになった。
【2018年8月26日14時31分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
稲荷町車両基地の敷地の一番南側の通路を通って、10020形の方に向かった。
工場内というのは、普段、見ることができない分、ちょっとした遊び心がある
スポットなどを見つけると楽しいもので。
建屋の勝手口には、市内電車の発生品だろうか、「ワンマン入口」のサイン。
【2018年8月26日14時31分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
無造作に(?)、補修用や予備の車両部品が並べられているのも、<鉄>として
いや、<変態鉄>として観察したいものの1つ。キレイに塗装された
単線型スノープロー、どの車両のものだろうか。今冬の活躍を前に整備中の
姿だろうか。
ちなみに、昨日と今日の記事に出てきた場所の位置関係。
【2018年8月26日14時45分】 富山地鉄・稲荷町テクニカルセンター
上滝不二越線ホームから見えるところにある検修庫に、10020形が停まっていた。
そして、本線ホームの裏側にある建屋が定期検査場。ちょうど電鉄富山ゆきホーム
最後部、稲荷公園を横切る小さな川に面して建っている。
本線ホームの背後にあたるこの場所から見れば、写真の右端に見えている波板貼りの
建屋が14760形が検査入場していたところ、その本線側、ちょっと小ぶりの建物が
市内電車の検査場にあたる。
さぁ、15時、通路を通って電鉄富山ゆきのホームへ。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
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