武蔵野に赤ツートンを追って(1)ぷろろーぐ [東京鐵話]
「西武鉄道」といえば、池袋と新宿から所沢を経て、それぞれ秩父と川越を結ぶ路線。
でも、中央線沿いに支線が伸びていて。これがなかなか複雑で。
その中でも同社他線との接続が無い“離れ孤島”路線であって、しかもJR中央線の
南側、府中市を走るというのも西武鉄道の中では他に例を見ない変わった存在なのが
この記事の「西武鉄道多摩川線」。
その歴史は古く、1917年(大正6年)に多摩鉄道の手で開業した。当初の敷設目的は
多摩川で採掘された砂利の輸送、貨物輸送の傍らで旅客営業というスタイルだった
という。それが(さまざまな経緯があったが)戦前に、西武鉄道の路線となった。
それだけなら、「なぜ、<変態鉄>が!?」となるところだが...
【2018年1月31日9時34分】 西武多摩川線・武蔵境駅
そういう路線であるからこそ...
…… ……
JRだって、大手私鉄だって、多かれ少なかれ、規模の大きな事業者なら、どこにでも
見られる傾向なのだが、例えば、東京のJR線。
【2016年4月6日17時54分】 山手線・渋谷駅
山手線に新型E235系が入線、そうすると、いままで山手線を走っていたE231系は
そのまま廃車・解体される訳では無く、長躯、一部は青森まで回送されて、大がかりな
改造工事を受けて...
【2017年11月1日11時32分】 総武本線・小岩-市川
帯色を黄色に変えて総武緩行線に転属。
そうすると、それまで総武線にいた電車たちは、武蔵野線に“玉突き転属”して...
そんな感じで、昔から、山手線 → 総武線 → 武蔵野線...とだんだん都心部から
離れた路線に電車が転属していく、という流れがある。
これが国鉄時代なら、武蔵野線の先に、さらに関西の各路線があって、
場合によっては、さらにその先に広島エリアなどがあったという、そんな流れ。
JR西日本管内に国鉄型の車両が多く残っているのもザックリ言ってしまえば、
そんな理由。
さて、話を戻すと...
西武鉄道でも多摩川線というのは、そんな性格を持った路線ともいえる。
【2015年3月16日11時03分】 西武新宿線・西武新宿駅
本線スジでは、こういう「スマイル電車」が幅を効かせるようになってきたが、
もちろん、多摩川線は“蚊帳の外”。昭和の頃、<変態鉄>が、まだ小学生だった頃
家族で「としまえん」のプールに行くのに乗った、あの頃の101系電車が健在。
西武鉄道の中でも、車齢の高い電車が“最後のおつとめ”をする路線でもある。
<変態鉄>自身、西武線沿線とはあまり縁の無い人生を歩んできた。
とはいえ、全く無縁では無くて。大学生の頃、1年生の時だけキャンパスが小平市内に
あって。国分寺から西武線で通学した。そのときも、101系。
たしか、701系も少しだけ残っていて。でも、「黄色い西武電車」で通っていた。
<変態鉄>の趣味活動においても...
いまから10年前、2007年8月に生まれて初めて買ったデジカメが「初代EOS 5D」。
デジカメを初めて手にした、そのとき。
“CF”というのを挿しておかないと撮ったデータを記録できない...ということを
知らず、慌てて買いに走った、そんな状況の時。
初めて、その「EOS 5D」を手にして向かったのも、また、西武多摩川線だった。
【2007年9月25日11時06分】 西武多摩川線・多磨-新小金井(後追い)
「黄色い西武電車」の中でも<変態鉄>のお気に入りは「101系低運転台車」、
ちょうど、最後の最後の時期、でも、多摩川線では健在だった。
それ以来、10年ぶりに西武多摩川線を訪れようと思ったのは...
【2018年1月31日12時56分】 西武多摩川線・是政-競艇場前
ひとえにこの電車の存在だった。
期間限定で、昭和50年代以前の西武線の標準色、ベージュとピンクのツートンカラー
に塗り替えられて、多摩川線にやって来ているのである。
もちろん、高運転台の「新101系」が、このツートンカラーを纏ったことは
一度も無く、ちょっと“ゲテモノ”感が漂うのだが...
でも、サイドから撮れば、高運転台の“顔”は目立たないはずで、そんな撮影地を
探してみたのだが...
いくら東京の電車にしては短めの4両編成だと言っても、編成長は70~80メートル、
それをスッキリ撮るのなら、ある程度、開けた場所が必要で。都心部に比べれば
畑なども残っていて、“武蔵野”に相応しいちょっと開けた感じの沿線であっても
都内で、70~80メートル見渡せるほど、開けた場所を見つけるのは...
安易にネット検索で「西武多摩川線 撮影地」などと検索しても、やはり、
線路端から正面がちに構えるポイントばかり。
【2018年1月31日10時52分】 西武多摩川線・多磨-新小金井(後追い)
でも、ネットでいろいろ調べてたどり着いたのは、ぬぁんと...
あおたけ さんの2010年の記事(→ こちら)。
野川公園北側にある野川橋梁でのお写真を見つけて。
「このカットを撮ってみよう!!」と思って。
場所を地図で確認すると、どうやら、順光になるのは午前中のようで...
(尤も、自分などどう転んでも、ああ上手くは撮れない訳で。単なる「劣化コピー」だが...)
「公休日 × 晴天」、さらに、できれば「寒くない」の3条件が揃う日を探していた。
それが、1月最後の日。水曜日は公休日だった。
30日、会社から帰って身の回りのことを片付けて、ケータイのアラームを「6:30」に
セットして就寝。「午前中順光」のポイントなら、早めに出かけるのが一番!!
2018年1月31日(水)晴れ
朝6:30、セットした通りケータイのアラームの音。目を覚ましてカーテンを開けて。
外は予報通り「晴れ」。でも、寒くて、ベッドから出る、その勇気が無かった。
「もうちょっと。7時に起きて準備しても...」
次に気づいたときは、既に8時を回っていた。そう、二度寝してしまったのである。
これは完全なる不覚。こうなると、意気消沈、テンションも下がって。
「それなら“三度寝”でもしておく!?」
となるのが、普段の自分なのだが...(都内での<鉄>だと気合いが入らない...)
ふと、思ったのは昨今の拙ブログの深刻な“ネタ切れ”状態。1日も早い改善を...
【2018年1月31日9時29分】 中央線・武蔵境駅
意を決して、出発っ!!
路線バスに乗って、やって来たのは吉祥寺駅。9:26発の八王子ゆきで出発。
2つ目の駅が、西武多摩川線の始発駅・武蔵境駅である。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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でも、中央線沿いに支線が伸びていて。これがなかなか複雑で。
その中でも同社他線との接続が無い“離れ孤島”路線であって、しかもJR中央線の
南側、府中市を走るというのも西武鉄道の中では他に例を見ない変わった存在なのが
この記事の「西武鉄道多摩川線」。
その歴史は古く、1917年(大正6年)に多摩鉄道の手で開業した。当初の敷設目的は
多摩川で採掘された砂利の輸送、貨物輸送の傍らで旅客営業というスタイルだった
という。それが(さまざまな経緯があったが)戦前に、西武鉄道の路線となった。
それだけなら、「なぜ、<変態鉄>が!?」となるところだが...
【2018年1月31日9時34分】 西武多摩川線・武蔵境駅
そういう路線であるからこそ...
…… ……
JRだって、大手私鉄だって、多かれ少なかれ、規模の大きな事業者なら、どこにでも
見られる傾向なのだが、例えば、東京のJR線。
【2016年4月6日17時54分】 山手線・渋谷駅
山手線に新型E235系が入線、そうすると、いままで山手線を走っていたE231系は
そのまま廃車・解体される訳では無く、長躯、一部は青森まで回送されて、大がかりな
改造工事を受けて...
【2017年11月1日11時32分】 総武本線・小岩-市川
帯色を黄色に変えて総武緩行線に転属。
そうすると、それまで総武線にいた電車たちは、武蔵野線に“玉突き転属”して...
そんな感じで、昔から、山手線 → 総武線 → 武蔵野線...とだんだん都心部から
離れた路線に電車が転属していく、という流れがある。
これが国鉄時代なら、武蔵野線の先に、さらに関西の各路線があって、
場合によっては、さらにその先に広島エリアなどがあったという、そんな流れ。
JR西日本管内に国鉄型の車両が多く残っているのもザックリ言ってしまえば、
そんな理由。
さて、話を戻すと...
西武鉄道でも多摩川線というのは、そんな性格を持った路線ともいえる。
【2015年3月16日11時03分】 西武新宿線・西武新宿駅
本線スジでは、こういう「スマイル電車」が幅を効かせるようになってきたが、
もちろん、多摩川線は“蚊帳の外”。昭和の頃、<変態鉄>が、まだ小学生だった頃
家族で「としまえん」のプールに行くのに乗った、あの頃の101系電車が健在。
西武鉄道の中でも、車齢の高い電車が“最後のおつとめ”をする路線でもある。
<変態鉄>自身、西武線沿線とはあまり縁の無い人生を歩んできた。
とはいえ、全く無縁では無くて。大学生の頃、1年生の時だけキャンパスが小平市内に
あって。国分寺から西武線で通学した。そのときも、101系。
たしか、701系も少しだけ残っていて。でも、「黄色い西武電車」で通っていた。
<変態鉄>の趣味活動においても...
いまから10年前、2007年8月に生まれて初めて買ったデジカメが「初代EOS 5D」。
デジカメを初めて手にした、そのとき。
“CF”というのを挿しておかないと撮ったデータを記録できない...ということを
知らず、慌てて買いに走った、そんな状況の時。
初めて、その「EOS 5D」を手にして向かったのも、また、西武多摩川線だった。
【2007年9月25日11時06分】 西武多摩川線・多磨-新小金井(後追い)
「黄色い西武電車」の中でも<変態鉄>のお気に入りは「101系低運転台車」、
ちょうど、最後の最後の時期、でも、多摩川線では健在だった。
それ以来、10年ぶりに西武多摩川線を訪れようと思ったのは...
【2018年1月31日12時56分】 西武多摩川線・是政-競艇場前
ひとえにこの電車の存在だった。
期間限定で、昭和50年代以前の西武線の標準色、ベージュとピンクのツートンカラー
に塗り替えられて、多摩川線にやって来ているのである。
もちろん、高運転台の「新101系」が、このツートンカラーを纏ったことは
一度も無く、ちょっと“ゲテモノ”感が漂うのだが...
でも、サイドから撮れば、高運転台の“顔”は目立たないはずで、そんな撮影地を
探してみたのだが...
いくら東京の電車にしては短めの4両編成だと言っても、編成長は70~80メートル、
それをスッキリ撮るのなら、ある程度、開けた場所が必要で。都心部に比べれば
畑なども残っていて、“武蔵野”に相応しいちょっと開けた感じの沿線であっても
都内で、70~80メートル見渡せるほど、開けた場所を見つけるのは...
安易にネット検索で「西武多摩川線 撮影地」などと検索しても、やはり、
線路端から正面がちに構えるポイントばかり。
【2018年1月31日10時52分】 西武多摩川線・多磨-新小金井(後追い)
でも、ネットでいろいろ調べてたどり着いたのは、ぬぁんと...
あおたけ さんの2010年の記事(→ こちら)。
野川公園北側にある野川橋梁でのお写真を見つけて。
「このカットを撮ってみよう!!」と思って。
場所を地図で確認すると、どうやら、順光になるのは午前中のようで...
(尤も、自分などどう転んでも、ああ上手くは撮れない訳で。単なる「劣化コピー」だが...)
「公休日 × 晴天」、さらに、できれば「寒くない」の3条件が揃う日を探していた。
それが、1月最後の日。水曜日は公休日だった。
30日、会社から帰って身の回りのことを片付けて、ケータイのアラームを「6:30」に
セットして就寝。「午前中順光」のポイントなら、早めに出かけるのが一番!!
2018年1月31日(水)晴れ
朝6:30、セットした通りケータイのアラームの音。目を覚ましてカーテンを開けて。
外は予報通り「晴れ」。でも、寒くて、ベッドから出る、その勇気が無かった。
「もうちょっと。7時に起きて準備しても...」
次に気づいたときは、既に8時を回っていた。そう、二度寝してしまったのである。
これは完全なる不覚。こうなると、意気消沈、テンションも下がって。
「それなら“三度寝”でもしておく!?」
となるのが、普段の自分なのだが...(都内での<鉄>だと気合いが入らない...)
ふと、思ったのは昨今の拙ブログの深刻な“ネタ切れ”状態。1日も早い改善を...
【2018年1月31日9時29分】 中央線・武蔵境駅
意を決して、出発っ!!
路線バスに乗って、やって来たのは吉祥寺駅。9:26発の八王子ゆきで出発。
2つ目の駅が、西武多摩川線の始発駅・武蔵境駅である。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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西武多摩川線を走る赤電の復刻色、
懐かしくていい感じですね!
参考にされた記事が古く、
今になって見るとお恥ずかしい限りですが、
少しでもお役に立てたなら嬉しいです(^^)
by あおたけ (2018-02-01 08:58)
あおたけさん
コメントありがとうございます。
あおたけさんの記事を参考にさせていただき、この野川公園北側のポイントと、あと国道20号の立体交差で撮ることができました。
畑を手前に配して、電車をサイドから撮る構図も狙いたかったのですが、季節柄、ちょっと彩りを欠いて...
とても参考になる記事で、とても感謝しております。
by あるまーき (2018-02-01 09:41)