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3月「ことでん」と徳島のキハを(5)めでたくて。<前編> [鉄分の濃い旅行記録]

昨日の記事の冒頭に書いた話。そう、今週“出撃”するべきか否かという点。
いまもまだ悩んでいる。(事実上)初めて行く撮影地であるだけに事前のリサーチは
欠かせないわけだが、そんな時間も気持ちの余裕もないまま。

行き当たりばったりに、とりあえず行くだけ行ってみたとしても、結局、中途半端な
写真を連発するだけで、あえなく“撃沈”してしまうような気もするし...

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【2019年1月27日19時16分】 磐越西線・会津若松駅

でも、春の訪れを感じさせてくれるようなキハの写真にも挑戦してみたいし...。
行くべきか、行かざるべきか、いまもアレコレ考えながら。

まもなく1ヶ月になる徳島のキハの話題。でも、その前に和歌山からフェリーで
徳島入りするのだが...、予定よりかなり早く堺駅にやって来て。

……  ……

2019年3月5日(火)晴れ

このとき、<変態鉄>としては和歌山に着いてから、フェリーのりばで食事をしても
良いかと思っていた。フェリーの乗り換え時間が長くなっても退屈しない...と。

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【2014年9月4日14時58分】 和歌山県和歌山市・岡公園付近

南海本線は和歌山駅の少し東側、紀ノ川沿いの和歌山市駅がターミナル。
和歌山城を訪れるには距離的には市駅の方が近い。このあたり、「和歌山駅」と
紀勢本線の変遷をまとめるだけで1つ2つ記事が書けそうなほど複雑だが...

そのあたりはフツーの<鉄>な皆さんのレポートに譲るとして...

フェリー乗船券付きの「堺 → 徳島」の企画乗車船券を手にして。堺駅付近で
早めの昼食をとってから和歌山市ゆきの特急「サザン」に乗れば良かったのに...

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【2019年3月5日10時41分】 南海電鉄南海本線・堺駅

今思えば、何を血迷ったか...
自動改札機を通過、南海本線のホームへと上がっていったのである。

2面4線の、いかにも...といった感じの私鉄の主要駅。関空特急「ラピート」と
特急「サザン」も停車。もちろん“空港急行”も停車するわけで...
優等種別の列車が先行の普通電車を追い抜くのもこの駅。

ちょうど、向かい側の上りホームに停車していたのは、難波ゆきの普通電車。
「2扉車」は、本来、高野線の山の方の電車...というのが南海電車は“門外漢”の
<変態鉄>の感想だが、実際に見ていると、日中の南海本線で「2扉車」というのは
意外と珍しくないみたい。

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【2019年3月5日10時41分】 南海電鉄南海本線・堺駅(後追い)

線路配置...というか分岐器の都合だろうが内側が副本線で普通電車が待避、
外側が本線で急行系列車が発着...というのは中央線の三鷹駅みたいな感じで。

その外側の線路...上り本線から出発していくのが特急「サザンプレミアム」。
新型車を使うのが“プレミアム”で、従来の南海っぽい特急車を使うのが
フツーの“サザン”なのだろうか!?

そのあたりも<鉄>とは思えない位のテキトーなコメントである。
難波に向かって発車していく姿を後追いで。

注目はこの編成である。手前側(和歌山市側)の4両は2扉の特急車、奥に見える
難波方の4両は、最近の首都圏の電車のような“走ルンです”シリーズのような。

この編成形態...

名鉄電車の、90年台に見られた「一部特別車特急」のような感じ...だろうか。
その名鉄特急は“一般車”の方に混雑が集中することを受けて、4両編成の特急車を
バラして、2両の後ろに同一デザインの通勤型を新製して固定編成化する工事を
行った。

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【2019年3月5日10時51分】 南海電鉄南海本線・堺駅

11:00発の特急「サザン」も、自由席車(通勤型)4両と指定席車4両の編成。
もちろん<変態鉄>は後ろの自由席車。ロングシートに腰掛けてウトウトと。

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【2019年3月5日11時31分】 南海電鉄南海本線・特急「サザン」(モハ7181号車内)

やはり、朝3時起きはキツかった。南海本線では最古参になった7100系電車、
そのロングシートに座った途端に睡魔に襲われて...

高架化工事が進む区間を...と思っているうちに、ほとんどの席が埋まるくらいだった
車内も閑散としており。よく晴れた窓の外には海が広がっていた。

最後の停車駅は和歌山大学前、紀ノ川を渡って紀勢本線の線路と合流したら
まもなく終点・和歌山市駅に到着である。

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【2019年3月5日11時43分】 南海電鉄南海本線・和歌山市駅

歴史を感じさせる、いかにも...というような私鉄のターミナル駅...だが、
ホーム有効長には余裕がないみたいで、特急「サザン」はホーム端ギリギリに
停まってしまって。折角の7100形もこんな感じにしか撮れないのだが...

それはさておき。

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【2019年3月5日12時08分】 南海電鉄南海本線・和歌山市駅

“驚愕の事実”だったが判明したのは、和歌山市駅に到着する直前の車内放送。
「和歌山港ゆきは13時05分です」、ぬぁんと...、事前に調べたとき、堺駅12:00発の
「サザン」で乗り継ごうと思っていた電車と同じなのだった。出発前に調べたときは
後続の電車は13:30頃にあって...

だから日中でも和歌山港ゆきは30~40分間隔でコンスタントに走っているだろう...
と、そうとばかり思っていた。時刻は正午になるところ。
和歌山港ゆきはホームの先端を区切っただけの7番のりば発。

もちろん、発車1時間前とあっては誰もおらず。ホームの清掃作業の怪訝そうな表情。
まぁ、それも仕方ないわけで。幸か不幸か、こういうときに限ってスッキリした
青空が広がっており。<鉄>として、何も撮らずに過ごすのも...

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【2019年3月5日11時47分】 南海電鉄南海本線・和歌山市駅

ちなみにホームに掲げられた時刻表を見ると、これは完全にフェリーの時刻に
合わせて走っているということがわかるダイヤ設定だったのである。
そんなこと事前に調べておけば良かったのだが...

そして、手元の乗車券を見直せば、やはり“下車前途無効”の文字。
まぁ、通い慣れたルートなら1駅分の乗車券を放棄してでも、駅の外に出てみるが...
和歌山港線の“ロスト・バージン”も果たしておきたかったし...。

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【2019年3月5日11時44分】 南海電鉄南海本線・和歌山市駅

駅ホームの向かい側が留置線になっていて。南海本線の8両編成の電車に混ざって
この駅を発着する支線の車輌も留置されており。

“南海顔”の2両編成の電車たちが3本並んで、ひなたぼっこ。
一番手前の標準塗装の電車だけ2扉車、それ以外は、先ほどの「サザン」と同じ
7100形車。加太(かだ)線の「めでたい電車」の2本である。

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【2019年3月5日11時50分】 南海電鉄南海本線・和歌山市駅

加太線は和歌山市駅の隣、紀ノ川駅を起点に加太まで、ちょうど紀ノ川の北岸を
海岸線に沿って走る全長9 km少々のローカル線である。夏場には海水浴客の利用も
あるらしいが現在は主に地域輸送と海岸沿いの工場への通勤輸送が中心で。

沿線の海産物のPRのために登場した7100形の観光列車が「めでたい電車」。
“加太さかな線”として大阪市内の南海電車の駅などにもポスターなどが貼られ。
ピンクが「さち」、青が「かい」である。

それから...

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【2019年3月5日11時51分】 南海電鉄南海本線・和歌山市駅

<鉄>として忘れていけないのが、この1枚。
南海とJR阪和線・紀勢本線というのは歴史的にも深い結びつきがある訳で。

南海の改札と向かい合わせにJRの改札機があるのだが、案内表示などは
“南海仕様”のもので。この和歌山市駅にはJR紀勢本線も乗り入れている。
しかも、この駅から1 kmあまりは線路も共用しており。

と、<鉄>としていろいろ観察しながら過ごしては居たものの...

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【2019年3月5日12時10分】 南海電鉄和歌山港線・和歌山市駅

ヒコーキの中で羽田空港で買ったサンドイッチを食べただけ。
そう、空腹に耐えかねて...、そんな中でホームで1時間待ちなのである。
「駅ナカ」とは言わないまでも、「駅そば」くらいあるのでは...というのは
甘かった。ターミナル駅でありながら駅構内はちょっと寂しい感じもするような...

幸い、改札ヨコ、改札口を出ないで入れる場所に「アンスリー」という南海系の
店舗があって。パンとコーヒーを買ってホームのベンチで簡単な昼食にした
のだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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