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白銀の只見線を探して(12)いざ、墓地俯瞰へ。 [会津・越後のキハ[只見・磐越西線]]

早いもので3月も、まもなく折り返し点。ここ数日、東京は穏やかな、暖かな日が
続いていて、春の気配が感じられてきた...わけで。

日付変わって、今日は3月14日。“円周率の日”だったり...、いろいろとあるが、
<変態鉄>の今日のトップ画像はこちらで。

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【2016年5月21日11時07分】 関東鉄道常総線・石下駅

関東鉄道常総線で活躍していたキハ314号車である。関鉄オリジナルの車体ながら
国鉄型キハの廃車発生品を使って製造されており、車内外とも随所に国鉄型キハの
面影を感じることができる車輌だった。

残念ながら2両編成(片運転台車)の運用減とともに数年前から余剰車となっていて
しばらく前に正式に廃車となってしまった。現役時には何度も撮りに行き、また、
旧塗色に変更されてからは、関鉄のディープなイベント時に必ず登場してくれて...

思い出多い車輌だったのだが、あっさり廃車されてしまって。それにしても
平成も終わろうとしている今、昭和の最後に分割民営化された「国鉄」、
既にかなり昔のことになろうとしている...と実感するところでもある。

となっても、なぜか“国鉄型100%”、定期運用の旅客車としてはJR世代の車輌が
入線したことが無い(と思われる)のが只見線である。

自分と同じ昭和53年生まれのキハたちが活躍する路線、雪の中、そんなキハ40形を
撮った話題の続きである。

……  ……

2019年1月29日(火)雪のち晴れ、夕方から再び雪

予報の通り、11時過ぎには雪も止んでくれて。それならば...と。
12時過ぎの上り第428D列車は、朝、吹き付けてくる雪に難儀しながら撮った、
あの会津川口駅至近の橋の上に移動して。

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【2019年1月29日11時49分】 福島県大沼郡金山町大字中川付近

風景写真によく使われる「只見川越しの大志集落」、そのベストポジションに近い
位置では昨秋の時点で浚渫工事が絶賛開催中。今も続いており。
でも、よく見れば只見川の水面、手前半分は凍結しているのが分かる。

元来た道を引き返す形になるのだが、やはり、雪が止んでいると気楽なもので。
“ゴォーーーッ”と、他のクルマとは全く違った轟音。一仕事終えた黄色い
除雪車が戻ってくるのである。

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【2019年1月29日12時14分】 福島県大沼郡金山町大字川口付近

ノンビリ歩いていたら、意外と時間が経ってしまって。
12:22発の列車を撮るのに、12:10を回って...

ようやく、あの橋に到着したのである。<徒歩鉄>の自分は列車まで1時間、2時間前に
撮影地に到着しているケースが多いので、準備時間が10分しか無いというのは意外と
プレッシャーだったのである。

橋の...、トラス橋の端がちょっとだけ見えているこのカット。中央ちょっと左に
会津川口駅ホームで発車を待つキハのヘッドライトの光が見えている。

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【2019年1月29日12時14分】 只見線・会津川口駅

ということで、コンデジのズームで引きつけて。3連のキハが発車を待っている。

蛇行して流れる只見川に沿って曲がりくねっている只見線の線路だが、大雑把に
言えば、この橋から会津川口駅は南に当たるので、陽が射してくると上り列車には
逆光になるのである。

それならば...と、後追いで雪景色を配した列車写真を。

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【2019年1月29日12時16分】 只見線・会津川口-会津中川(後追い)

平凡な1枚だが、自分にとっては大満足な1枚でもあった。
列車は冬期の徐行運転中、結構、ゆっくりと走ってくれるので、もう1枚。

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【2019年1月29日12時16分】 只見線・会津川口-会津中川(後追い)

只見川に沿って大きくカーブしながら、まもなく国道252号線をアンダークロス、
大志の集落を抜けて、会津中川駅に至るのである。

……  ……

次の列車は15時の下り第427D列車。夕方から再び雪になる予報だったので、特に
山間で周囲が早めに暗くなってくること、また、会津若松に戻る列車のことを
考えれば、これが事実上、最後の撮影になるわけで。

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【2019年1月29日12時30分】 福島県大沼郡金山町大字川口付近

再び、その先ほどの「道の駅」へと引き返すべく、歩き出したのだった。
あと狙っていた撮影地は、会津中川駅の隣、会津水沼駅近くにある只見川第4橋梁。
前日、クルマに乗せていただいた方から伺っていた“墓地俯瞰”、スノーシューが
無かったために直前で断念したが、この日は挑戦できるのでは無いか...と。

そのためには、国道252号線を、あと20~30分くらい歩かないと行けないのだろうか。

でも硬質ゴムでできたスノーブーツ、意外と足に負担になっているようで。
会津中川駅に近づいてきた付近で、辛くなってきたのである。

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【2019年1月29日13時14分】 只見線・会津中川駅

ということで、誰もいない無人駅の小さな駅舎で一休み。
駅自体は何の変哲も無い、片面ホームの無人駅。次の列車は15時まで2時間以上
間隔が空いており、もちろん待合室も無人で。

とはいえ、ドアを閉めれば風が凌げるのはありがたいことで。

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【2019年1月29日13時15分】 只見線・会津中川駅

もともと、それほど乗降客の多いわけでは無い無人駅、2時間以上も列車が途絶える
時間帯とあっては駅構内に誰も居るわけが無く。
ホームの駅名標が雪に埋もれかかっているあたりで、積雪の量が分かるわけで。
「今年は雪が本当に少ない」と地元の人は、みな口を揃えていたが、<変態鉄>に
してみれば、これでもじゅうぶん“豪雪”なのである。

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【2019年1月29日13時15分】 只見線・会津中川駅

ちなみに、このあたり、特に隣の会津水沼駅を中心に駅周辺でも野生のクマの
目撃情報が多い場所なのだそうで。真冬のこの時期はリスクは低いわけだが、
それでも駅舎の支柱にはこんなリアルな掲示がされているのである。

……  ……

暖房も何もない簡素な待合室だけの駅舎。それでもベンチに腰を下ろせば
ゆっくりできる訳で、コートのファスナーを緩めて汗を拭えば、ホッとして
だんだんウトウトしてくるのだった。

今度の列車の通過は15時、それを前に13時半に<変態鉄>は決断したのだった。
会津川口駅近くのタクシー会社に電話を入れて。

そう、会津水沼までの3 kmあまりを歩くというのは、やはり辛い気がして。
国道252号線はそのまま只見線といっしょに只見川に沿って会津宮下方面に向かい、
水沼の集落のところで只見川を渡るわけだが...

その只見川に架かる道路橋のすぐ手前、「沼沢湖」と書かれた案内看板にところから
山の方へと入っていく細い道が分かれている。国道から水沼の集落へと分け入る
生活道路のような感じ。それを100 mくらいだろうか、急な坂道を登り切った先に
お寺があって、そこで道は行き止まりになる。

国道から撮れば良いのに...と心配されながらもタクシーを降りて。

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【2019年1月29日15時06分】 福島県大沼郡金山町大字水沼付近

スノーシューを履いて、このお寺の裏手、墓地の方へと分け入っていくのである。
只見川第4橋梁の“墓地俯瞰”に、いよいよ挑戦するときである。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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