白銀の只見線を探して(11)あいづなかがわ [会津・越後のキハ[只見・磐越西線]]
趣味活動と同じように、仕事の中でも自分の業務を「ああしてみたい」、
「ココを変えたら、もっと良くなるのに...」と思っている箇所は多々ある。
中小企業の面白いところかも知れないが、平社員でありながら、そういうところを
自分の裁量で、ある程度、弄ってしまえる立場...ということもあって。
でも、日々の業務に追われながら、ただただ期限までに何とか間に合わせるために
本当に「間に合わせ」の仕事だけに追いかけ回されるだけの日々。
だからこそ、疲労感のみが募る一方で、達成感が全くない毎日。
人生80年と考えれば、既に折り返し点は過ぎているわけで。こんなに不健康な生活を
しているのだから、それほど長生きはできなさそう...というか、したくも無い。
このまま、日々、忙殺され続けるだけなのだろうか...と、そんなことを、
フト考える41歳児の<変態鉄>なのである。
吹雪の中で只見線を撮って以来、まもなく1ヶ月半が過ぎようとしている。
【2019年1月29日10時16分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
このブログを書くために、そのときの写真を見返していると、やはり、もう一度
行ってみたくなるから不思議なもので。撮っているときは、あれほど辛かったのに
でも、また行きたくなるというのは...、今度行ったら撮ってみたいものがあって。
でも、4月になりそう。4月に入れば雪景色は間に合いそうもないけれど...
そんなことで1月末の只見線撮影記。会津川口駅から少し戻ったところの、
国道が線路を跨ぐ、その陸橋上でスノーシューを付けてカメラを構えていた
<変態鉄>だったのである。
…… ……
2019年1月29日(火)雪のち晴れ、夕方から再び雪
雪というのは“遮音性”があるようで、こういうローカル線を撮っていると
普段なら思うより遠く...、数km先から列車の汽笛が微かに聞こえることがあるし、
見える場所に無くても、大抵の場合、どこからか踏切機の音が聞こえてきて
列車の接近がわかるもの。でも、朝8時台に比べたら雪は小降りになってはきたが
視界も効かないほどの雪になると列車の音もわかりにくくて。
【2019年1月29日9時35分】 只見線・会津中川-会津川口
そんな中でも、ほぼ定刻で下り第425D列車はキハ40形3連の、いつもの姿で
やって来てくれたのだった。
【2019年1月29日9時35分】 只見線・会津中川-会津川口
只見線に来ていると、思ったより撮る機会が少ないのが、こういう斜め前から捉えた
典型的な列車写真でもあって。どうしても俯瞰撮影を中心に、列車を小さく
「風景の中の列車」として撮ることが多くなりがちで。
この場所、たぶん雪のない時期に撮ると線路回りの雑草などが、うるさくてスッキリ
しない場所であると推測しているが、雪が線路をまわりを真っ白にしてくれるのは
非常にありがたいことでもあるわけで。
そういう意味で先週、線路回りのゴチャゴチャに苦労させられた高徳線キハの撮影
とは違っているのである。
【2019年1月29日9時35分】 只見線・会津中川-会津川口
望遠220 mmで撮った瞬間、大急ぎでズームリングを回して、キハが近づいてくる
ところを思いっきり引きつけて再び。慌ててしまって、思いっきりカメラが傾いて
しまっている。
…… ……
よろめきながら、慣れないスノーシューで何とか歩いて、雪の塊からいったん車道へ。
ゴムのベルトを3箇所止めてあるだけだが、この着脱に意外と時間がかかる...
「そのうち、慣れるのだろうか!?」と、でも、それほど雪の中での<撮り鉄>の
機会が多くない<変態鉄>にとって...
さて、この陸橋を過ぎて300 mほどゆくと大志の集落へと入ってくる。クルマを
うまくやり過ごしながら、吹雪に耐え、歩き続けるのである。メガネも雪を被って
ほとんど前も見えず。口からも鼻の穴からも雪が吹き込んできて...
そんな国道の路肩を歩き続けること10分少々、距離にして1 kmほどなのだろうか。
【2019年1月29日10時52分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
左手に見えてくるのが「道の駅 奥会津かねやま」である。
食堂の営業は11時から、まだ1時間あるのだが、売店の営業は10時に始まっており。
開始直後で町のオバチャンたちが掃除しているところだった。
自動ドアを入ったところ、玄関のところにイスが置いてあって...
荷物を置いてそのイスに腰掛けたら...
「中へ入ってゆっくりしていって...」
清掃中のオバチャンたち、カメラバッグを抱えて全身、雪まみれで入ってくる
怪しいオッサンにも親切に声をかけてくれたのだが、イスに座ったまま、バッグから
タオルを取り出して、とりあえず顔を拭いて、バッグの雪を払って...
暖房の効いた屋内、すぐに<変態鉄>の回りは水たまりのようになってしまって...
何だか申し訳ない限りだったが、とはいえ、2時間余りに渡って吹雪の中で過ごした
<変態鉄>にとって、まさに「生き返った」ような気持ちだった。
【2019年1月29日10時16分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
物販では地元の産品が中心で...、ちょっと気になったものもあったのだが、
撮影時に持ち歩かないといけないということを考えたら...
会津宮下駅前の「からんころん」(→ こちら)に続いて、ここにも展示されていた
のが、タブレット閉塞機...通称「お稲荷さん」である。
【2019年1月29日10時14分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
鉄道電話と電鈴の合図で隣の交換駅と息を合わせて、操作しないと“タマ”は
出てこない。「会津宮下方」ということは場所柄、会津川口駅で使用していたもの
と推測される。数年前まで、会津川口駅の駅舎内には、「只見」と「会津宮下」と
書かれた、2つの“お稲荷さん”が並んでいたはずで...
【2019年1月29日10時15分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
あまりにも簡潔すぎて...、なかなか「タブレット閉塞機」の役割が伝わりにくい
ようにも思えるが、でも、タブレット閉塞の仕組みについて、ここに来るフツーの
人たちにも分かりやすく解説されたパネルもあって...
【2019年1月29日10時15分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
ちなみに、この“お稲荷さん”、意外とプリミティブな機構で動いているようで...。
自分の記憶が確かなら、“お稲荷さん”は電源を必要とせず、乾電池でも動かせる
くらいだったような...(曖昧な記憶。)
そして、その前には...
【2019年1月29日10時14分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
豪雨被害により、8年以上にもわたって分断されたままの只見線、その復旧を願う
募金箱が...、まことにささやかながら、<変態鉄>としてもご協力させて
いただいた次第である。
…… ……
11時からの食堂の営業開始を待っている間に、道の駅のはす向かいに位置する
中川郵便局に行ってきた話題は先日、ご紹介した通り(→ こちら)。
レストラン...ではなく、まさに「食堂」と呼ぶのに相応しいような...
食券を渡して番号札をもらって。呼ばれたら、それをもってカウンターへ受け取りに。
メニューも丼物、麺類が中心で。工事関係者と思しき人が11時の開店に合わせて
次々にやって来て...。
<変態鉄>も、遅めの朝食というか早めの昼食というか...
温かいもので満腹になれるというのは<撮り鉄>では、珍しいことなのである。
時折、バサバサッと激しい音がして。
でも、それは木の枝や民家の軒先から雪の塊が落ちるときの音。11時を回る頃から
天気は急速に回復してきて。食事を終える頃には雪は止み、青空が広がってきて。
さぁ、次の列車は会津川口駅を12:22発の第426D列車。さきほど、陸橋上から撮った
キハの折返し便である。
【2019年1月29日11時49分】 福島県大沼郡金山町大字中川付近
これを撮るべく、来た道を会津川口方に向けて歩き出すのだった。
寒いのは確かだが、でも、青空が見えてくると撮影地までの徒歩も気にならないほど
気持ちよくて。大志の集落近くの只見川では、ちょうど浚渫工事が行われており。
だから、大志集落を入れての撮影は、いまはダメなのである。
この浚渫作業をしている付近で、ちょっと川面にカメラを向けてみると、只見川の
水面も凍結しているようで...
そんな様子を眺めながら、国道252号線を歩いて行くと... (つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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「ココを変えたら、もっと良くなるのに...」と思っている箇所は多々ある。
中小企業の面白いところかも知れないが、平社員でありながら、そういうところを
自分の裁量で、ある程度、弄ってしまえる立場...ということもあって。
でも、日々の業務に追われながら、ただただ期限までに何とか間に合わせるために
本当に「間に合わせ」の仕事だけに追いかけ回されるだけの日々。
だからこそ、疲労感のみが募る一方で、達成感が全くない毎日。
人生80年と考えれば、既に折り返し点は過ぎているわけで。こんなに不健康な生活を
しているのだから、それほど長生きはできなさそう...というか、したくも無い。
このまま、日々、忙殺され続けるだけなのだろうか...と、そんなことを、
フト考える41歳児の<変態鉄>なのである。
吹雪の中で只見線を撮って以来、まもなく1ヶ月半が過ぎようとしている。
【2019年1月29日10時16分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
このブログを書くために、そのときの写真を見返していると、やはり、もう一度
行ってみたくなるから不思議なもので。撮っているときは、あれほど辛かったのに
でも、また行きたくなるというのは...、今度行ったら撮ってみたいものがあって。
でも、4月になりそう。4月に入れば雪景色は間に合いそうもないけれど...
そんなことで1月末の只見線撮影記。会津川口駅から少し戻ったところの、
国道が線路を跨ぐ、その陸橋上でスノーシューを付けてカメラを構えていた
<変態鉄>だったのである。
…… ……
2019年1月29日(火)雪のち晴れ、夕方から再び雪
雪というのは“遮音性”があるようで、こういうローカル線を撮っていると
普段なら思うより遠く...、数km先から列車の汽笛が微かに聞こえることがあるし、
見える場所に無くても、大抵の場合、どこからか踏切機の音が聞こえてきて
列車の接近がわかるもの。でも、朝8時台に比べたら雪は小降りになってはきたが
視界も効かないほどの雪になると列車の音もわかりにくくて。
【2019年1月29日9時35分】 只見線・会津中川-会津川口
そんな中でも、ほぼ定刻で下り第425D列車はキハ40形3連の、いつもの姿で
やって来てくれたのだった。
【2019年1月29日9時35分】 只見線・会津中川-会津川口
只見線に来ていると、思ったより撮る機会が少ないのが、こういう斜め前から捉えた
典型的な列車写真でもあって。どうしても俯瞰撮影を中心に、列車を小さく
「風景の中の列車」として撮ることが多くなりがちで。
この場所、たぶん雪のない時期に撮ると線路回りの雑草などが、うるさくてスッキリ
しない場所であると推測しているが、雪が線路をまわりを真っ白にしてくれるのは
非常にありがたいことでもあるわけで。
そういう意味で先週、線路回りのゴチャゴチャに苦労させられた高徳線キハの撮影
とは違っているのである。
【2019年1月29日9時35分】 只見線・会津中川-会津川口
望遠220 mmで撮った瞬間、大急ぎでズームリングを回して、キハが近づいてくる
ところを思いっきり引きつけて再び。慌ててしまって、思いっきりカメラが傾いて
しまっている。
…… ……
よろめきながら、慣れないスノーシューで何とか歩いて、雪の塊からいったん車道へ。
ゴムのベルトを3箇所止めてあるだけだが、この着脱に意外と時間がかかる...
「そのうち、慣れるのだろうか!?」と、でも、それほど雪の中での<撮り鉄>の
機会が多くない<変態鉄>にとって...
さて、この陸橋を過ぎて300 mほどゆくと大志の集落へと入ってくる。クルマを
うまくやり過ごしながら、吹雪に耐え、歩き続けるのである。メガネも雪を被って
ほとんど前も見えず。口からも鼻の穴からも雪が吹き込んできて...
そんな国道の路肩を歩き続けること10分少々、距離にして1 kmほどなのだろうか。
【2019年1月29日10時52分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
左手に見えてくるのが「道の駅 奥会津かねやま」である。
食堂の営業は11時から、まだ1時間あるのだが、売店の営業は10時に始まっており。
開始直後で町のオバチャンたちが掃除しているところだった。
自動ドアを入ったところ、玄関のところにイスが置いてあって...
荷物を置いてそのイスに腰掛けたら...
「中へ入ってゆっくりしていって...」
清掃中のオバチャンたち、カメラバッグを抱えて全身、雪まみれで入ってくる
怪しいオッサンにも親切に声をかけてくれたのだが、イスに座ったまま、バッグから
タオルを取り出して、とりあえず顔を拭いて、バッグの雪を払って...
暖房の効いた屋内、すぐに<変態鉄>の回りは水たまりのようになってしまって...
何だか申し訳ない限りだったが、とはいえ、2時間余りに渡って吹雪の中で過ごした
<変態鉄>にとって、まさに「生き返った」ような気持ちだった。
【2019年1月29日10時16分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
物販では地元の産品が中心で...、ちょっと気になったものもあったのだが、
撮影時に持ち歩かないといけないということを考えたら...
会津宮下駅前の「からんころん」(→ こちら)に続いて、ここにも展示されていた
のが、タブレット閉塞機...通称「お稲荷さん」である。
【2019年1月29日10時14分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
鉄道電話と電鈴の合図で隣の交換駅と息を合わせて、操作しないと“タマ”は
出てこない。「会津宮下方」ということは場所柄、会津川口駅で使用していたもの
と推測される。数年前まで、会津川口駅の駅舎内には、「只見」と「会津宮下」と
書かれた、2つの“お稲荷さん”が並んでいたはずで...
【2019年1月29日10時15分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
あまりにも簡潔すぎて...、なかなか「タブレット閉塞機」の役割が伝わりにくい
ようにも思えるが、でも、タブレット閉塞の仕組みについて、ここに来るフツーの
人たちにも分かりやすく解説されたパネルもあって...
【2019年1月29日10時15分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
ちなみに、この“お稲荷さん”、意外とプリミティブな機構で動いているようで...。
自分の記憶が確かなら、“お稲荷さん”は電源を必要とせず、乾電池でも動かせる
くらいだったような...(曖昧な記憶。)
そして、その前には...
【2019年1月29日10時14分】 福島県大沼郡金山町・道の駅 奥会津かねやま
豪雨被害により、8年以上にもわたって分断されたままの只見線、その復旧を願う
募金箱が...、まことにささやかながら、<変態鉄>としてもご協力させて
いただいた次第である。
…… ……
11時からの食堂の営業開始を待っている間に、道の駅のはす向かいに位置する
中川郵便局に行ってきた話題は先日、ご紹介した通り(→ こちら)。
レストラン...ではなく、まさに「食堂」と呼ぶのに相応しいような...
食券を渡して番号札をもらって。呼ばれたら、それをもってカウンターへ受け取りに。
メニューも丼物、麺類が中心で。工事関係者と思しき人が11時の開店に合わせて
次々にやって来て...。
<変態鉄>も、遅めの朝食というか早めの昼食というか...
温かいもので満腹になれるというのは<撮り鉄>では、珍しいことなのである。
時折、バサバサッと激しい音がして。
でも、それは木の枝や民家の軒先から雪の塊が落ちるときの音。11時を回る頃から
天気は急速に回復してきて。食事を終える頃には雪は止み、青空が広がってきて。
さぁ、次の列車は会津川口駅を12:22発の第426D列車。さきほど、陸橋上から撮った
キハの折返し便である。
【2019年1月29日11時49分】 福島県大沼郡金山町大字中川付近
これを撮るべく、来た道を会津川口方に向けて歩き出すのだった。
寒いのは確かだが、でも、青空が見えてくると撮影地までの徒歩も気にならないほど
気持ちよくて。大志の集落近くの只見川では、ちょうど浚渫工事が行われており。
だから、大志集落を入れての撮影は、いまはダメなのである。
この浚渫作業をしている付近で、ちょっと川面にカメラを向けてみると、只見川の
水面も凍結しているようで...
そんな様子を眺めながら、国道252号線を歩いて行くと... (つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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