白銀の只見線を探して(6)雪晴れ、でも、登れない...。 [会津・越後のキハ[只見・磐越西線]]
“ローカル線”はその存在自体が観光資源になるという考え方が自治体関係者などに
定着しつつあるような気もする。
【2015年10月21日12時46分】 いすみ鉄道・上総中川-風そよぐ谷 国吉(後追い)
あの、いすみ鉄道の前社長さんなど、その先駆けだったのかも知れない。
只見線もその1つ。県・沿線自治体が主に台湾からの観光客誘致のために、いろいろな
活動を行っている。「雪」を見て触れること自体が、旅行の目的になるというのは
なかなか想像できなかったこと。台湾などでSNSなどインターネット上に影響力を
持つ人たちを招待してPRしてもらっているのだとか。
三島町をはじめ、沿線自治体も、線路沿いの木々を伐採するなど“ビューポイント”
を整備したり...、「只見線を見に来る」という観光客の誘致に力を入れており。
その“メイン”とも言えそうなのが会津宮下-会津桧原間の「只見川第1橋梁」の
ビュースポット。「道の駅 みしま宿」の一画から遊歩道を進んでいけばベンチの
ある広場のような撮影スポットB~Dまで徒歩5分ほどでアクセス可能。
これほど簡単に“大俯瞰”にチャレンジできるのも日本で唯一かも知れない。
でも、「そのアクセス手段に困る」と思っていたら...
…… ……
最寄りの会津宮下駅から三島町営バスが。毎朝8時過ぎに1本。
【2018年12月5日10時19分】 只見線・会津宮下駅前
でも、それだけではなくて。数年間の予定で、県などが予算を付ける形で、
ある種の“社会実験”的な位置づけだろうか、会津乗合自動車、つまり会津バスに
よって
会津若松 ~ 会津柳津 ~ 第1橋梁ビュースポット ~ 会津川口
などのルートで午前・午後に臨時の路線バスを運行されている。実は10月の訪問時、
寡聞にも<変態鉄>はその情報を知らなくて、<徒歩鉄>にアクセス可能なのは
会津盆地の区間だけだろう...と、会津若松から路線バスでアクセス可能な
エリアだけで考えていたのだった。
それに気づいて、12月アタマに訪れた時は、見事に空振り。“紅葉の後、雪の前”、
最も中途半端な時期の訪問になってしまったのだ。
ということで、「三度目の只見線」の最大のテーマは「只見川第1橋梁リベンジ」。
朝6時の列車で行かなくても、会津若松駅 7:30発のバスに乗れば良いとなれば
気楽なもので。
2019年1月28日(月)晴れのち雨、ときどき雪
7時前、ホテルを出て。ちょうど路線バスは間隔が空くところだった。駅までは
まっすぐ1 km少々。15分もあれば到着できるわけで、バスを待つより歩いた方が...
【2019年1月28日7時01分】 福島県会津若松市駅前町付近
というわけで、スタートは雪国の冬らしい、何だか、ちょっと憂鬱な鉛色の空。
この場所、右を見れば会津バスの案内所があって...
【2019年1月28日7時02分】 福島県会津若松市駅前町付近
駅前ロータリーに路線バスが発着する。ちょうど停車しているのは「まちなか循環」、
余談だが、このバス、どこでも見かける2ドアの路線バスだが、意外なのは
「前乗り前降り」式ワンマン。停留所に着くと、まず運転席ヨコの運賃箱に運賃を
払って降車客が済むのを待って、乗車客は同じドアから乗車する方法が
とられている。中扉は乗降には使わず、案内上は車椅子専用となっている。
ちなみに、27日、往路の「夢街道会津1号」で到着したのもこの場所。
これがちょっと複雑で、ここのバスのりばは「若松駅前」である。
でも、ここに発着する路線バスは半分弱。特に郊外に向かう系統などは...
【2019年1月28日7時17分】 福島県会津若松市駅前町付近
後ろ、横断歩道を渡った先に「若松バスターミナル」がある。
高速バス「夢街道会津号」の東京方面の乗車停留所はバスターミナル内で、
駅前ロータリーには入らないという複雑さ。<徒歩鉄>の<変態鉄>にとって
只見線撮影では会津バスの路線バスが“頼りの綱”だが、コレがなかなか難しい
のである。
それはさておき...
ちょっと早いのでバスターミナルの反対側にコンビニがあって。飲み物とか...
【2019年1月28日7時17分】 福島県会津若松市駅前町付近
戻ってみると「冬の奥会津ぶらり旅」号がロータリーに入っていた。
<変態鉄>としても、急ぎ、乗り込むわけで。
ぬぁんと...
「東北色」で方向幕の両側にはシールでヘッドライトが表現され、側面には車番も。
“キハ40 252”という車番は実在したが、これは、ぬぁんと北海道仕様。窓の構造
などが違っており、只見線に来たことはない番号である。
でも、ちょっと...
何だか肩身が狭い気がしたのはその車内。聞こえてくるのは知らない言葉ばかり。
皆さん、漢字だらけの...、そうパンフなども中国語版のものばかりで。
ツアー客という感じではなく、皆さん、1~2名ずつの個人旅行の雰囲気。
普段、新宿で見かける大家族でやって来て騒々しくしている感じではなく。方々から
中国語らしい会話の声は聞こえてくるが、車内は基本的には静粛で。
バスの案内上は「只見川線」。バスは駅の北側で磐越西線の跨線橋を越えて、
そのまま西へ。坂下(ばんげ)町の中心街を通過したら、8:20過ぎ、会津柳津の
「道の駅」に停車。只見川に沿ったスノーシェッドとトンネルを抜けて8:45着。
【2019年1月28日10時49分】 福島県大沼郡三島町大字川井・道の駅 尾瀬街道みしま宿
「道の駅 みしま宿」である。ちょうど人の腰あたりまでの積雪だろうか。
でも、空は見事なまでの青空。最高のコンディションだが...
そんなことを言っている気持ちの余裕はなかった。このバスで到着した(外国人の)
観光客が20名余り、他のバスなどや朝一番の只見線に乗ってやって来る人たちを
考えれば、撮影スポットを確保できるかどうか...、兎に角、気持ちは焦るのである。
【2019年1月28日10時52分】 福島県大沼郡三島町大字川井・道の駅 尾瀬街道みしま宿
「道の駅」の建物の前を素通りして、小さな橋を渡った先が遊歩道の入口。
この写真は“下山”後に撮影したもの。あのときは、そんな余裕は全くなかった。
写真の左の方に階段状に上っていける遊歩道が見えている。
雪のない季節なら徒歩で10分かからずに最上部の「D」まで行けるが...
最初の、写真に見えている「B」までの階段部分はラクだった。その先...
観光協会や地元の人たちが出て除雪作業は行われていたものの、多くの観光客が
踏み固めた雪で。途中、BからCへと上がるところに、ちょっとだけ急な斜面が
あるのだが、そこで...
思いっきり、転倒してしまった<変態鉄>。スノーブーツの裏面は平坦なもので...
ゴム製の靴底、雪が固く踏み固められた急斜面では...
後で落ち着いてからチェックしたら、このとき、折りたたみ傘を雪の中に...う~ん。
どうにかこうにか...
もうヘトヘト。というか、最上段の「ビューポイントD」は、ひな壇上に上下2段に
なっているのだが...、雪が積もればそれが急な斜面になっている訳で。
<変態鉄>の靴底では自分の体を支えられないのである。「静止できない」という
何とも苦しい状況。ちょっとでも体を動かせば、雪の急斜面を真っ逆さまに転落
するのは必至の情勢。周囲には肩が触れあうくらいの密度で観光客とカメラマン達。
ここで自分が滑り落ちる事態になれば...
まさに“針に糸を通す”ような感覚。雪面に座ることによって、お尻で何とか
全身とカメラバッグを支えられるポジションを確保。でも、ちょっと足をズラせば
ズズズズッ...と全身が下に向けて...。もう、構図の調整も何もなく。
兎に角、必死で自分の体が滑り落ちないように細心の注意を...。
周囲がちょっと静まりかえったところで...
【2019年1月28日8時58分】 只見線・会津桧原-会津西方
定刻、9時過ぎに姿を現したのはキハ40形3両編成、下り第425D列車である。
縦位置で周囲の山々、そして白く雪化粧した樹木を配して、風景重視の1枚。
蛇曲がりくねった只見川の流れ、でも、まるで湖かのように水面が穏やかなのも
この川の特徴とされている。薄暗くなってしまって目立たないが水面にキハが
写っている。
そして、本当だったら素早く立ち上がって、左を向けば只見川第2橋梁を渡る
姿を遠望できるのだが...、そんな余裕があるはずも無く。
必死の思いで、カメラを横位置にセットし直して...
【2019年1月28日9時09分】 只見線・会津西方-会津桧原
わずか10分あまりだが、陽の射し方はちょっと変わって。そしてキハが2連なので
陽の当たっている部分に全体を置くことができた。“水鏡”もキチンと...
上り第426D列車を撮ったところで午前の撮影は終了である。さぁ...
とはならない。上るときは必死だったが、下りるのはもっと怖いのである。
遊歩道に沿ってチェーンが張られており。それをガッチリ握って足下を確かめつつ
一歩一歩、踏み固められた雪の上を下っていくのである。
このタイミングで森林組合の方たちだろうか、大勢の方が集まって、このビュー
ポイントへと繋がる遊歩道の除雪作業が始まった。上るとき転倒して四苦八苦の
<変態鉄>を手伝ってくれた、観光協会のお姉さんも斜面の途中に立って。
「大丈夫でしたか!?」
“道の駅”に戻るまで生きた心地がしなかった...というのがホンネである。
でも、そこまでして撮った「雪晴れの只見川第1橋梁をゆくキハ40形」。
たった2枚の写真だが、これが撮れただけで大満足だったのである。
「チェっ、何だよ、マンダーラじゃねぇーかよ」
という声は気にしないのである。来シーズンはアイゼンを買って再挑戦してみたい。
…… ……
道の駅に戻って、ホッとしていたら、10時から食堂が開くのである。
【2019年1月28日10時06分】 福島県大沼郡三島町大字川井・道の駅 尾瀬街道みしま宿
撮影を終えて暖かい食堂、至福のひとときである。
【2019年1月28日10時06分】 福島県大沼郡三島町大字川井・道の駅 尾瀬街道みしま宿
熱いお茶を一口。ようやく気分も落ち着いて。
次の列車は13時、それまで何をしようかと。
【2019年1月28日10時35分】 福島県大沼郡三島町大字川井・道の駅 尾瀬街道みしま宿
只見川が蛇行して流れている関係で、「道の駅」からは只見線の鉄橋は見えないが
それでも、この雪景色を見ただけでも...。
只見川の水はよく澄んでいるのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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【2015年10月21日12時46分】 いすみ鉄道・上総中川-風そよぐ谷 国吉(後追い)
あの、いすみ鉄道の前社長さんなど、その先駆けだったのかも知れない。
只見線もその1つ。県・沿線自治体が主に台湾からの観光客誘致のために、いろいろな
活動を行っている。「雪」を見て触れること自体が、旅行の目的になるというのは
なかなか想像できなかったこと。台湾などでSNSなどインターネット上に影響力を
持つ人たちを招待してPRしてもらっているのだとか。
三島町をはじめ、沿線自治体も、線路沿いの木々を伐採するなど“ビューポイント”
を整備したり...、「只見線を見に来る」という観光客の誘致に力を入れており。
その“メイン”とも言えそうなのが会津宮下-会津桧原間の「只見川第1橋梁」の
ビュースポット。「道の駅 みしま宿」の一画から遊歩道を進んでいけばベンチの
ある広場のような撮影スポットB~Dまで徒歩5分ほどでアクセス可能。
これほど簡単に“大俯瞰”にチャレンジできるのも日本で唯一かも知れない。
でも、「そのアクセス手段に困る」と思っていたら...
…… ……
最寄りの会津宮下駅から三島町営バスが。毎朝8時過ぎに1本。
【2018年12月5日10時19分】 只見線・会津宮下駅前
でも、それだけではなくて。数年間の予定で、県などが予算を付ける形で、
ある種の“社会実験”的な位置づけだろうか、会津乗合自動車、つまり会津バスに
よって
会津若松 ~ 会津柳津 ~ 第1橋梁ビュースポット ~ 会津川口
などのルートで午前・午後に臨時の路線バスを運行されている。実は10月の訪問時、
寡聞にも<変態鉄>はその情報を知らなくて、<徒歩鉄>にアクセス可能なのは
会津盆地の区間だけだろう...と、会津若松から路線バスでアクセス可能な
エリアだけで考えていたのだった。
それに気づいて、12月アタマに訪れた時は、見事に空振り。“紅葉の後、雪の前”、
最も中途半端な時期の訪問になってしまったのだ。
ということで、「三度目の只見線」の最大のテーマは「只見川第1橋梁リベンジ」。
朝6時の列車で行かなくても、会津若松駅 7:30発のバスに乗れば良いとなれば
気楽なもので。
2019年1月28日(月)晴れのち雨、ときどき雪
7時前、ホテルを出て。ちょうど路線バスは間隔が空くところだった。駅までは
まっすぐ1 km少々。15分もあれば到着できるわけで、バスを待つより歩いた方が...
【2019年1月28日7時01分】 福島県会津若松市駅前町付近
というわけで、スタートは雪国の冬らしい、何だか、ちょっと憂鬱な鉛色の空。
この場所、右を見れば会津バスの案内所があって...
【2019年1月28日7時02分】 福島県会津若松市駅前町付近
駅前ロータリーに路線バスが発着する。ちょうど停車しているのは「まちなか循環」、
余談だが、このバス、どこでも見かける2ドアの路線バスだが、意外なのは
「前乗り前降り」式ワンマン。停留所に着くと、まず運転席ヨコの運賃箱に運賃を
払って降車客が済むのを待って、乗車客は同じドアから乗車する方法が
とられている。中扉は乗降には使わず、案内上は車椅子専用となっている。
ちなみに、27日、往路の「夢街道会津1号」で到着したのもこの場所。
これがちょっと複雑で、ここのバスのりばは「若松駅前」である。
でも、ここに発着する路線バスは半分弱。特に郊外に向かう系統などは...
【2019年1月28日7時17分】 福島県会津若松市駅前町付近
後ろ、横断歩道を渡った先に「若松バスターミナル」がある。
高速バス「夢街道会津号」の東京方面の乗車停留所はバスターミナル内で、
駅前ロータリーには入らないという複雑さ。<徒歩鉄>の<変態鉄>にとって
只見線撮影では会津バスの路線バスが“頼りの綱”だが、コレがなかなか難しい
のである。
それはさておき...
ちょっと早いのでバスターミナルの反対側にコンビニがあって。飲み物とか...
【2019年1月28日7時17分】 福島県会津若松市駅前町付近
戻ってみると「冬の奥会津ぶらり旅」号がロータリーに入っていた。
<変態鉄>としても、急ぎ、乗り込むわけで。
ぬぁんと...
「東北色」で方向幕の両側にはシールでヘッドライトが表現され、側面には車番も。
“キハ40 252”という車番は実在したが、これは、ぬぁんと北海道仕様。窓の構造
などが違っており、只見線に来たことはない番号である。
でも、ちょっと...
何だか肩身が狭い気がしたのはその車内。聞こえてくるのは知らない言葉ばかり。
皆さん、漢字だらけの...、そうパンフなども中国語版のものばかりで。
ツアー客という感じではなく、皆さん、1~2名ずつの個人旅行の雰囲気。
普段、新宿で見かける大家族でやって来て騒々しくしている感じではなく。方々から
中国語らしい会話の声は聞こえてくるが、車内は基本的には静粛で。
バスの案内上は「只見川線」。バスは駅の北側で磐越西線の跨線橋を越えて、
そのまま西へ。坂下(ばんげ)町の中心街を通過したら、8:20過ぎ、会津柳津の
「道の駅」に停車。只見川に沿ったスノーシェッドとトンネルを抜けて8:45着。
【2019年1月28日10時49分】 福島県大沼郡三島町大字川井・道の駅 尾瀬街道みしま宿
「道の駅 みしま宿」である。ちょうど人の腰あたりまでの積雪だろうか。
でも、空は見事なまでの青空。最高のコンディションだが...
そんなことを言っている気持ちの余裕はなかった。このバスで到着した(外国人の)
観光客が20名余り、他のバスなどや朝一番の只見線に乗ってやって来る人たちを
考えれば、撮影スポットを確保できるかどうか...、兎に角、気持ちは焦るのである。
【2019年1月28日10時52分】 福島県大沼郡三島町大字川井・道の駅 尾瀬街道みしま宿
「道の駅」の建物の前を素通りして、小さな橋を渡った先が遊歩道の入口。
この写真は“下山”後に撮影したもの。あのときは、そんな余裕は全くなかった。
写真の左の方に階段状に上っていける遊歩道が見えている。
雪のない季節なら徒歩で10分かからずに最上部の「D」まで行けるが...
最初の、写真に見えている「B」までの階段部分はラクだった。その先...
観光協会や地元の人たちが出て除雪作業は行われていたものの、多くの観光客が
踏み固めた雪で。途中、BからCへと上がるところに、ちょっとだけ急な斜面が
あるのだが、そこで...
思いっきり、転倒してしまった<変態鉄>。スノーブーツの裏面は平坦なもので...
ゴム製の靴底、雪が固く踏み固められた急斜面では...
後で落ち着いてからチェックしたら、このとき、折りたたみ傘を雪の中に...う~ん。
どうにかこうにか...
もうヘトヘト。というか、最上段の「ビューポイントD」は、ひな壇上に上下2段に
なっているのだが...、雪が積もればそれが急な斜面になっている訳で。
<変態鉄>の靴底では自分の体を支えられないのである。「静止できない」という
何とも苦しい状況。ちょっとでも体を動かせば、雪の急斜面を真っ逆さまに転落
するのは必至の情勢。周囲には肩が触れあうくらいの密度で観光客とカメラマン達。
ここで自分が滑り落ちる事態になれば...
まさに“針に糸を通す”ような感覚。雪面に座ることによって、お尻で何とか
全身とカメラバッグを支えられるポジションを確保。でも、ちょっと足をズラせば
ズズズズッ...と全身が下に向けて...。もう、構図の調整も何もなく。
兎に角、必死で自分の体が滑り落ちないように細心の注意を...。
周囲がちょっと静まりかえったところで...
【2019年1月28日8時58分】 只見線・会津桧原-会津西方
定刻、9時過ぎに姿を現したのはキハ40形3両編成、下り第425D列車である。
縦位置で周囲の山々、そして白く雪化粧した樹木を配して、風景重視の1枚。
蛇曲がりくねった只見川の流れ、でも、まるで湖かのように水面が穏やかなのも
この川の特徴とされている。薄暗くなってしまって目立たないが水面にキハが
写っている。
そして、本当だったら素早く立ち上がって、左を向けば只見川第2橋梁を渡る
姿を遠望できるのだが...、そんな余裕があるはずも無く。
必死の思いで、カメラを横位置にセットし直して...
【2019年1月28日9時09分】 只見線・会津西方-会津桧原
わずか10分あまりだが、陽の射し方はちょっと変わって。そしてキハが2連なので
陽の当たっている部分に全体を置くことができた。“水鏡”もキチンと...
上り第426D列車を撮ったところで午前の撮影は終了である。さぁ...
とはならない。上るときは必死だったが、下りるのはもっと怖いのである。
遊歩道に沿ってチェーンが張られており。それをガッチリ握って足下を確かめつつ
一歩一歩、踏み固められた雪の上を下っていくのである。
このタイミングで森林組合の方たちだろうか、大勢の方が集まって、このビュー
ポイントへと繋がる遊歩道の除雪作業が始まった。上るとき転倒して四苦八苦の
<変態鉄>を手伝ってくれた、観光協会のお姉さんも斜面の途中に立って。
「大丈夫でしたか!?」
“道の駅”に戻るまで生きた心地がしなかった...というのがホンネである。
でも、そこまでして撮った「雪晴れの只見川第1橋梁をゆくキハ40形」。
たった2枚の写真だが、これが撮れただけで大満足だったのである。
「チェっ、何だよ、マンダーラじゃねぇーかよ」
という声は気にしないのである。来シーズンはアイゼンを買って再挑戦してみたい。
…… ……
道の駅に戻って、ホッとしていたら、10時から食堂が開くのである。
【2019年1月28日10時06分】 福島県大沼郡三島町大字川井・道の駅 尾瀬街道みしま宿
撮影を終えて暖かい食堂、至福のひとときである。
【2019年1月28日10時06分】 福島県大沼郡三島町大字川井・道の駅 尾瀬街道みしま宿
熱いお茶を一口。ようやく気分も落ち着いて。
次の列車は13時、それまで何をしようかと。
【2019年1月28日10時35分】 福島県大沼郡三島町大字川井・道の駅 尾瀬街道みしま宿
只見川が蛇行して流れている関係で、「道の駅」からは只見線の鉄橋は見えないが
それでも、この雪景色を見ただけでも...。
只見川の水はよく澄んでいるのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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