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秋深まる会津路へ(9)夜のキハに揺られて。 [会津・越後のキハ[只見・磐越西線]]

「やっぱり...」と言った感じではあったが。横綱が休場する事態。
大関陣も振るわなくて。11月場所はヘンな方向に進みつつあって。何とか来場所、
初場所での稀勢の里の再起に期待したい。

ということで、木曜日は仕事の前に大学病院だった。
自分の番が回ってくる直前、受付に呼ばれて。

「先生、緊急の対応に入ってしまいまして...」
幸い、30分ほど待たされただけだったのだが。今月末にもう一度、様子を診て
今後の方針を決めることになって。

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【2018年10月29日17時29分】  只見線・会津若松駅

さて、引き続き10月29日の只見線の話題。

何とか...、“East-i”検測を阿賀川鉄橋で撮るだけ撮って。
バスでホテルに戻ったが、ホテルで荷物を入れ替えたら、再び、バスに乗って
会津若松駅へと向かったのだった。

……  ……

2018年10月29日(月)曇り一時雨

都市部を離れたら、バスも列車も...。公共交通機関のダイヤは朝6~8時台と、
あとは午後、それから夕方以降に何本か...というのが“定番”になっている。
そう、つまり沿線の高校生の通学輸送に特化したダイヤになっているのである。

「利用客が少ないから運転本数が減る」のか、
「運転本数が少ないから利用しづらい」なのか、
これは難しい問題だが、路線バスもローカル線も、そうやって、いつの間にか、
地元の方々の意識の中で「あぁ~、そういえば...。最近、乗ることも無いけど」
という存在になっていくのだが...。

ご多分に漏れず、只見線もまさにそれ。会津若松発の下りに至っては、
朝6時、7時半の次は昼過ぎ。後は夕方以降に4本。1日6本の運転である。
これでは<徒歩鉄>にとっては撮影も難しいわけで。

その夕方のキハ。20 kmほど先の会津坂下(あいづばんげ)まで往復する列車が。

  第433D列車 会津若松 17:40発 → 18:16着 会津坂下
  第432D列車 会津若松 18:59着 ← 18:23発 会津坂下

という列車に<乗り鉄>してみようかと。

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【2018年10月29日17時12分】  只見線・会津若松駅

ちょっと余裕をもって。17時過ぎに会津若松駅に到着。
跨線橋から見下ろすホームは、右が3番ホーム、左が4番ホーム。

ちなみに1, 2番ホームが頭端式の磐越西線ホーム、3番ホームは磐越西線と只見線が
併用しており、4番ホームが只見線、5番ホームは会津鉄道線の専用ホーム。
その、3番ホームで発車を待つのは、E721系の17:23発の喜多方ゆきワンマン。

その隣にキハ40形2両編成の、只見線第430D列車が会津川口駅から到着。
17時でも、もう外は真っ暗。跨線橋の窓を開けて、そのサッシの部分にEOSくんを
押し当てるようにして...。三脚が使えないときの“簡易バルブ”。

「喜多方ゆきが発車したらキハの姿が撮れる」と期待していたら、到着したキハは
早技で隣の会津若松運輸区へと引き上げ。う~ん。

ちなみに上の写真、左奥にヘッドライトの光が写っている。これが、いったん
ホームの向かい側を南に向かって通過していき、駅構内ハズレでスイッチバック。

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【2018年10月29日17時21分】  只見線・会津若松駅

第430D列車の乗客がいなくなれば、しばらく列車の発着のない4番ホームへと
向かう怪しいオッサンがひとり。そう、<変態鉄>である。

ほどなくキハ40形4両編成の、第433D列車の入線である。列車が跨線橋の真下まで
停車しており、先ほどの“簡易バルブ”では撮れない。
ということで、4番ホームからバルブ撮影である。

何だか3両編成に見えるのがちょっと残念だが...

必要最低限の本数まで削減されている只見線。でも、走るときは長編成のキハが
走るという不思議。キハ40形ばかりの4両編成というのも、いまでは長編成である。

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【2018年10月29日17時29分】  只見線・会津若松駅

先頭、跨線橋の真下に停まっているのが、キハ40 2085号車。
2007年に小牛田から転入した車両で「只見ユネスコジオパーク」のラッピング。

そして、2両目は“連番”。キハ40 2086号車。こちらは白地に緑濃淡の“東北色”。
なぜか、2016年まで小牛田に在籍、最近、会津若松にやって来た車両。

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【2018年10月29日17時29分】  只見線・会津若松駅

3両目が、キハ40 572号車。この車両も同じ時期に小牛田から転じてきたが、
小牛田配置の頃に車内を思いっきり改造されており。雪の時期には辛そうだが、
ぬぁんと、デッキを撤去、座席もすべてロングシートになっており。

その代わり(?)、タンクが未整備なのかトイレは使用中止、半自動ドアはボタン操作
ではなくて手でドアを開けるタイプ。

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【2018年10月29日17時30分】  只見線・会津若松駅

そして、<変態鉄>が乗り込んだのは最後部、キハ40 2141号車。
ちょっと“只見線歴”が長くて、10年ほど前に小牛田から転入している。

この車両も、ワンマン化改造されているが、運賃表示器は鉄板で塞がれており、
運賃箱だけがその姿を留めている。そう、只見線は全列車、車掌さんが乗務する。

列車本数があまりにも少なくて、ワンマン化によるコスト削減効果が見込めない
からなのか、日本有数の豪雪地帯だけに不測の事態に、運転士1名では対応が
難しくなるからなのか...、そのあたりは定かではないが、そんなところも、
<乗り鉄>していて楽しいところ。

こういう<乗り鉄>のときは、階段から1番遠い車両に乗ることにしている。
そう、乗客が少ないほどキハを堪能できるから。

車窓は真っ暗。本当に何も見えなくて。広々とした田園地帯が続いているはず。
時折、クルマのライトや、建物の窓から明かりが漏れているのが見えるだけ。

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【2018年10月29日18時12分】 只見線・会津坂下駅

1両あたり数名の乗客のまま、あっという間に終点の会津坂下駅。
ホームには既に大勢の高校生の姿が。構内通路を通って駅舎へ向かう、
昔ながらのスタイルが残っているのは、比較的最近までタブレット閉塞だった
名残だろうか。

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【2018年10月29日18時11分】  只見線・会津坂下駅

対向列車が来ないと言っても、この場所に三脚を立てるわけにもいかず。
ISO3200まで上げて、何とか手持ちで。

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【2018年10月29日18時11分】  只見線・会津坂下駅

さて、駅舎へ。でも、もう兎に角、時間がない。
残念ながらこの時間帯は駅は無人になっており。自動券売機で会津若松駅まで
410円区間の乗車券を買って。

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【2018年10月29日18時12分】  只見線・会津坂下駅

只見線はJR線の中では、かなり最後の方までタブレット閉塞が残っていた。
その“お稲荷さん”と信号機の展示。もっとゆっくりと眺めていたかったが、
発車時刻が迫る中、これに乗れないと次は20時半までないわけで。

帰りはキハ40 2086号車。往路の第433D列車よりは高校生が多くなったが、
それでも、ボックス席にもかなり余裕があって。よく見れば、ボックスシートの
窓側の隙間にタバコの吸い殻とシートモケットに焦げた痕があったのも、
(悪い意味で)ローカル線の通学列車らしさ...だろうか。

というわけで、暫しのキハ旅を楽しむことができたところで。

「若松駅近くのファミレスで夕食を済ませてホテルに戻ろう」と思っていたが...

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【2018年10月29日18時56分】  只見線・会津若松駅

ぬぁんと...、隣のホームでキハ47形2両編成が発車を待っており。
こちらが18:34発、磐越西線の野沢ゆき第237D列車。新津配置のキハ47形2連である。

隣のホームに、やはり、E721系の郡山ゆき快速が停まっていて。でも、そちらが
先に発車したので...

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【2018年10月29日19時00分】  磐越西線・会津若松駅

誰もいなくなった1番ホームに移動して“バルブ敢行!!”である。
後ろ側は「新・新潟色」のキハ47形。それにしても、撮るのに夢中で、
車番を控えるのを忘れてしまった<ダメ鉄>である。

よ~く見れば、3番ホームには、<変態鉄>が<乗り鉄>したキハ40形の姿。
あの4両編成、そのまま折り返して20時前の会津川口ゆきになるようで。
そのまま滞泊して、明日の朝、会津若松に戻ってくる初発がキハ40形の4連。

国鉄型ディーゼル動車が並んでいるのも、いまや貴重な光景だが...。

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【2018年10月28日19時04分】 磐越西線・会津若松駅

そして新津方は、やはりキハ47形の「新潟色」。
同じカラーは115系電車でも見られた。引退を控え、あちらは投票による
リバイバルで新潟色が戻ってきたが、こちらはイベントなどでもなく、
“いつも通りの新潟色”なのである。

帰りのバスで、ちょっとしたハプニングもあったが、只見線で始まり、
只見線で終わった1日が過ぎていったのである。

フロントに、明朝早くにタクシーをお願いして... (つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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コメント 2

skekhtehuacso

会津坂下町の市街地へは、会津若松駅の駅前にあるバスターミナルから会津バスが一時間に1本の割合で出ていることから、只見線がこの本数でも問題はないのかもしれませんよ。
これは私の感想ですが、おっしゃるとおり只見線は完全に高校生の御用達で、車を運転できないお年寄りたちはもっぱらバス利用のようでした。

by skekhtehuacso (2018-11-16 21:36) 

ferrum_queserasera

skekhtehuacso さん

コメントありがとうございます。
仰るとおりです。坂下-若松線をはじめ、今回、自分も利用した「高田・永井野線」、あるいは「本郷線」など、只見線の駅の最寄りに停車する系統が日中も多く設定されており、坂下までの区間はだいたいバスでカバーできる感じですね。
拠点病院の構内に停留所があったり、若松市内の中心部に停車したりと列車よりもはるかに便利だと思われます。
(だからこそ、冬は「除雪のため運休」を頻繁に行えるのかも...というのは穿った見方でしょうか?)

by ferrum_queserasera (2018-11-16 23:20) 

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