阪堺モ161形を追った1日(6)すみよしとりいまえ [ちん電[阪堺電気軌道]]
やはり、忙しい日々が続いていて。なかなか...趣味活動も滞りがちなのだが、
でも、今月中に“煙”を求めて、一度は行ってきたいと思っているわけで。
さてさて、4月5日には1928年(昭和3年)に製造された“卒寿”を迎える古豪を追って
大阪の街を走り回ったのだった。阪堺電車撮影記、1日あけて再スタートである。
【2018年4月5日12時28分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
<変態鉄>が初めて“阪堺”を知ったのは幼稚園の頃に買ってもらった<鉄>本の写真。
先日撤去されたが、松虫電停近くの歩道橋から俯瞰気味に撮られた写真だった。
オレンジ色と青色の「雲塗装」が行き交うシーン、本は残っていないが、その写真は
アタマの中に、なぜか鮮明に残っている。
それから、およそ35年、90年前につくられた電車が、いまも「雲塗装」をまとって
走っているのである。
…… ……
2018年4月5日(木)曇り一時晴れ
東天下茶屋と北畠の間にあるサクラの木を絡めて撮ったら、大急ぎでやって来たのは
東粉浜電停近くの、このポイント。
【2018年4月5日12時07分】 阪堺電軌阪堺線・塚西-東粉浜
5キロほど先、南北にのびる阪堺線の線路の後ろに見えているのは、通天閣。
たしか、以前はもっとよく見渡せたはずなのだが、通天閣も顔だけしか見えなくなって。
この地点、通天閣を逃さないようにフレーミングするために三脚を使いたくなる
ところだが、実はこの道路、線路は道路の西側に片寄っており、歩道・車道の区別も
曖昧、そこに沿道のおうちの植木鉢がでていたり...
大都市・大阪の一角とは思えないくらいのノンビリムード。クルマ、自転車、歩行者...
交通量も多い中、ゴロゴロと大きな音を立てて、時折、電車がやってくるのである。
線路は「く」の字型に曲がっており、背後に通天閣を入れて撮れる地点は限られており。
お目当てのポイントに着いたときには、もう塚西電停を出発したモ166号車が
こちらに向かってきており。
【2018年4月5日12時08分】 阪堺電軌阪堺線・塚西-東粉浜
後はすべて“運”。道路信号のタイミング、すぐ直前の信号が「赤」になっていれば、
クルマたちに囲まれて信号待ち、信号が変わった途端の加速はクルマに勝てなくて。
そう、そうなるとファインダーの中を多くのクルマに被られながら走り去ることに
なるはずで...
その中での、この1枚である。正直、ヒヤヒヤものだったのだが、何とか思い通りに。
【2018年4月5日12時08分】 阪堺電軌阪堺線・塚西-東粉浜
もちろん、すかさずズームリングを回して。
偶然、電車のすぐ右側には阪堺電車特有の架線柱の台座部分が入ってくれて。
しかも、すぐ後ろのお店の名前が...「住吉」。
昭和初期には、路面電車も大型化する傾向にあった。1928年(昭和3年)当時の、
路面電車らしい姿が、いまも変わらず残っている。屋根上にガーランドベンチレータ
(いわゆる「半分型」、半ガラ)が“いまなお現役”。
こういう、幅の広くない道路をゴロゴロと走るシーン、写真集で見たかつての都電と
同じような気がして...、何だか懐かしい感じなのである。
【2018年4月5日12時09分】 阪堺電軌阪堺線・東粉浜電停(後追い)
振り返れば東粉浜電停。電停で停まっている姿を撮って、いったんカメラをしまって。
そう、急いで住吉に戻らないと我孫子道に向かったはずの2両のモ161形が戻って
きてしまうのである。
とはいえ、阪堺電車の運用パターンもだんだん分かってきて。
たぶん、12時半頃に住吉に戻ってくるのだろう...と。
…… ……
住吉の、上町線と阪堺線が分岐する地点から住吉鳥居前電停にかけての区間では
もう、飽きるほど撮ったので、今度は...
鳥居前電停の少し先、税務署の前あたりから阪堺線は再び専用軌道に入る。
その、細井川電停から続くS字カーブの先で待ち構えて...
【2018年4月5日12時25分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
「やはり...」
今度は“青い雲”のモ164号車が阪堺線を恵美須町まで行く運用。
鉄骨トラスの架線柱も多く残っており、先が尖った独特の形をした支柱も数多く。
こういうストラクチャー類も、<変態鉄>が阪堺に惹かれる一因なのである。
【2018年4月5日12時25分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前(後追い)
急カーブの途中から道路上の併用軌道になって、車窓に住吉大社の境内の木々を
見ながら、住吉鳥居前電停、そこから200 mほど北に進んで住吉電停と続けて停車。
【2018年4月5日12時27分】 阪堺電軌阪堺線・住吉鳥居前-細井川
と、すれ違いながらやって来た浜寺駅前ゆきは「堺トラム」の運用だった。
こんどは1003号車「青らん」である。
そんなシーンを撮っていると、続けてやって来たのが...
【2018年4月5日12時28分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
こちらも予想通り。“金太郎塗り”のモ166号車である。こんどは天王寺駅前ゆき。
【2018年4月5日12時28分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前(後追い)
振り返れば、住吉大社の狛犬と石灯籠と...
ゆっくりと住吉鳥居前電停に向かっていくのだった。
【2018年4月5日12時30分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近
“青い雲”が住吉を直進すれば、“金太郎”は右折して上町線へと入っていくわけで。
撮りたい2両が稼働してくれたのは嬉しいのだが、でも、非常に悩ましい
運用だったのである。
“金太郎”モ166号車が上町線に入ったと言うことは...
朝の失敗をここで“リベンジ”すべく、6分後に来る浜寺駅前からの天王寺駅前ゆきに
乗ったのだった。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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でも、今月中に“煙”を求めて、一度は行ってきたいと思っているわけで。
さてさて、4月5日には1928年(昭和3年)に製造された“卒寿”を迎える古豪を追って
大阪の街を走り回ったのだった。阪堺電車撮影記、1日あけて再スタートである。
【2018年4月5日12時28分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
<変態鉄>が初めて“阪堺”を知ったのは幼稚園の頃に買ってもらった<鉄>本の写真。
先日撤去されたが、松虫電停近くの歩道橋から俯瞰気味に撮られた写真だった。
オレンジ色と青色の「雲塗装」が行き交うシーン、本は残っていないが、その写真は
アタマの中に、なぜか鮮明に残っている。
それから、およそ35年、90年前につくられた電車が、いまも「雲塗装」をまとって
走っているのである。
…… ……
2018年4月5日(木)曇り一時晴れ
東天下茶屋と北畠の間にあるサクラの木を絡めて撮ったら、大急ぎでやって来たのは
東粉浜電停近くの、このポイント。
【2018年4月5日12時07分】 阪堺電軌阪堺線・塚西-東粉浜
5キロほど先、南北にのびる阪堺線の線路の後ろに見えているのは、通天閣。
たしか、以前はもっとよく見渡せたはずなのだが、通天閣も顔だけしか見えなくなって。
この地点、通天閣を逃さないようにフレーミングするために三脚を使いたくなる
ところだが、実はこの道路、線路は道路の西側に片寄っており、歩道・車道の区別も
曖昧、そこに沿道のおうちの植木鉢がでていたり...
大都市・大阪の一角とは思えないくらいのノンビリムード。クルマ、自転車、歩行者...
交通量も多い中、ゴロゴロと大きな音を立てて、時折、電車がやってくるのである。
線路は「く」の字型に曲がっており、背後に通天閣を入れて撮れる地点は限られており。
お目当てのポイントに着いたときには、もう塚西電停を出発したモ166号車が
こちらに向かってきており。
【2018年4月5日12時08分】 阪堺電軌阪堺線・塚西-東粉浜
後はすべて“運”。道路信号のタイミング、すぐ直前の信号が「赤」になっていれば、
クルマたちに囲まれて信号待ち、信号が変わった途端の加速はクルマに勝てなくて。
そう、そうなるとファインダーの中を多くのクルマに被られながら走り去ることに
なるはずで...
その中での、この1枚である。正直、ヒヤヒヤものだったのだが、何とか思い通りに。
【2018年4月5日12時08分】 阪堺電軌阪堺線・塚西-東粉浜
もちろん、すかさずズームリングを回して。
偶然、電車のすぐ右側には阪堺電車特有の架線柱の台座部分が入ってくれて。
しかも、すぐ後ろのお店の名前が...「住吉」。
昭和初期には、路面電車も大型化する傾向にあった。1928年(昭和3年)当時の、
路面電車らしい姿が、いまも変わらず残っている。屋根上にガーランドベンチレータ
(いわゆる「半分型」、半ガラ)が“いまなお現役”。
こういう、幅の広くない道路をゴロゴロと走るシーン、写真集で見たかつての都電と
同じような気がして...、何だか懐かしい感じなのである。
【2018年4月5日12時09分】 阪堺電軌阪堺線・東粉浜電停(後追い)
振り返れば東粉浜電停。電停で停まっている姿を撮って、いったんカメラをしまって。
そう、急いで住吉に戻らないと我孫子道に向かったはずの2両のモ161形が戻って
きてしまうのである。
とはいえ、阪堺電車の運用パターンもだんだん分かってきて。
たぶん、12時半頃に住吉に戻ってくるのだろう...と。
…… ……
住吉の、上町線と阪堺線が分岐する地点から住吉鳥居前電停にかけての区間では
もう、飽きるほど撮ったので、今度は...
鳥居前電停の少し先、税務署の前あたりから阪堺線は再び専用軌道に入る。
その、細井川電停から続くS字カーブの先で待ち構えて...
【2018年4月5日12時25分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
「やはり...」
今度は“青い雲”のモ164号車が阪堺線を恵美須町まで行く運用。
鉄骨トラスの架線柱も多く残っており、先が尖った独特の形をした支柱も数多く。
こういうストラクチャー類も、<変態鉄>が阪堺に惹かれる一因なのである。
【2018年4月5日12時25分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前(後追い)
急カーブの途中から道路上の併用軌道になって、車窓に住吉大社の境内の木々を
見ながら、住吉鳥居前電停、そこから200 mほど北に進んで住吉電停と続けて停車。
【2018年4月5日12時27分】 阪堺電軌阪堺線・住吉鳥居前-細井川
と、すれ違いながらやって来た浜寺駅前ゆきは「堺トラム」の運用だった。
こんどは1003号車「青らん」である。
そんなシーンを撮っていると、続けてやって来たのが...
【2018年4月5日12時28分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前
こちらも予想通り。“金太郎塗り”のモ166号車である。こんどは天王寺駅前ゆき。
【2018年4月5日12時28分】 阪堺電軌阪堺線・細井川-住吉鳥居前(後追い)
振り返れば、住吉大社の狛犬と石灯籠と...
ゆっくりと住吉鳥居前電停に向かっていくのだった。
【2018年4月5日12時30分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近
“青い雲”が住吉を直進すれば、“金太郎”は右折して上町線へと入っていくわけで。
撮りたい2両が稼働してくれたのは嬉しいのだが、でも、非常に悩ましい
運用だったのである。
“金太郎”モ166号車が上町線に入ったと言うことは...
朝の失敗をここで“リベンジ”すべく、6分後に来る浜寺駅前からの天王寺駅前ゆきに
乗ったのだった。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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