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2月8日は...“ニハチ”=「キハ28形」の日 [その他の鉄話]

すでに日付変わって、今日は2月8日。そう、ニハチの日である。
キハ28形というのは、<変態鉄>が一番好きな車両の1つ。

カッコいい「特急型」では無く、馬力のある機関車でもなく“急行型ディーゼル動車”。
<変態鉄>は実見する機会はほとんど無かったが長大編成の急行列車から2~3両での
ローカル列車まで、どこに行っても“名脇役”だった車両である。

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【2016年6月12日11時19分】 岡山県津山市大谷・まなびの鉄道館

「キハ58系急行型ディーゼル動車」は昭和30年台半ばから製造が始まり、10年ほどで
1800両が投入された。その“本州用1基エンジン車”がキハ28形、あわせて444両が
製造されて、北海道以外の全国に投入された。ちなみに北海道用の1基エンジン車は
キハ27形。こちらにも辛うじて乗車する機会を得たが写真は...

さて、今日は予定を変更して、そのキハ28形の写真をまとめて...

……  ……

自分が、このキハ28形を含めた「キハ58系急行型ディーゼル動車」を撮るようになった
キッカケにもなったのが、この列車だった。

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【撮影日不詳】 山陰本線・米子駅

当時は車内録音中心で、写真と言っても駅のホームでスナップする程度。
キハ28+キハ58という2両編成は、この形式の“最小単位”のような編成。

山陰本線の、鳥取-米子-益田という区間は、2000年頃まで長らく“国鉄”が
残っていた。リバイバルでもなく、全車が国鉄色のままでワンマン化改造も行われず
特急はキハ181形、普通はキハ47形、快速列車はゴハチニハチという夢のようなところ
だった。快速列車は鳥取-米子が「とっとりライナー」、米子-益田が「石見ライナー」
国鉄急行色の2両編成が、丸いヘッドマークを掲出して。

単線で近代化の遅れていた当時の山陰本線でも、“急行型”に相応しい列車だった。

大学生になった頃から、録音 → 模型と移り変わった<変態鉄>の趣味活動が再び
鉄道写真に戻ってきた頃、2006年頃には、キハ58系自体がまさに最後の頃だった。

ダイヤ改正の度に各地から運用離脱のニュースが。

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【2000年7月7日】 東北本線・仙台駅

それでもまだ、風光明媚なローカル線の快速列車としてはキハ58系が残っていた。
とはいえ、まさにタッチの差で間に合わなかったのが「東北地域色」。

気仙沼線経由の快速「南三陸」号として気仙沼と仙台を結んでいた。
キハ40系と混結というのもキハらしい編成だったが、車内はリクライニングシートに
交換されており、指定席車として運用されていた。一度だけ乗車の機会は得たが、
大谷海岸をゆく緑色のキハ28形の姿を撮ることはできなかった。

あとは、こちらも。

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【2011年11月13日13時43分】 広島県安芸太田町・旧可部線加計駅付近

先日の記事でもご紹介した通り(→ こちら)、「広島ローカル色」のキハ58・28。
乗る機会は結構あったのだが、沿線の撮影地に向かったときには、すでにキハ40系への
置換えが完了していて。加計駅構内で動態保存されている2394号車を撮りに行ったのを
拙ブログの開設当初の記事でご紹介している(→ こちら)。

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【2016年3月4日8時24分】 JR四国・多度津工場

それから、こちらも。

廃車後も保管されており、その姿を撮っただけ。これ、キハ58系の活躍末期まで
残っていた貴重な若番。2002号車は解体されずに今も多度津工場内に保管されていて。

それにしても“2002”号車が「若番」とは!?

でも、これにはカラクリがあって。
キハ58系が製造が進められた昭和30年台、特急型を除けば冷房装置は取り付けずに
製造された。しかし、ほどなく道路網の整備が進んで都市間連絡バスとの競争に
晒されたキハの急行列車。競争力を保つにも冷房化を進めることが必要となり...

床下機器の関係上、冷房用の発電エンジンは1基エンジン車・キハ28形の床下に
取り付けられたのだった。この改造時に原番号に2000を加えている。
だから、2002号車の新製時の番号は「キハ28 2」だったはずで、確かに最初期の車両。

これも、その気になれば撮りに行けたはずだが、撮りに行かなかった<変態鉄>。

でも、幸運にも奇跡的に撮ることができたものも。

「キハ28・58が撮りたい!!」という理由だけで岡山と鳥取の県境近くまで
“日帰り出撃”を繰り返したのが“みまさかスローライフ列車”。

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【2008年5月9日15時33分】 因美線・美作河井-知和

初めて聞いたときには耳を疑った。広島支社配置で芸備線急行に使われていたキハが
とうとう置換え。間違いなく廃車・解体だと思っていたら、ぬぁんと、そのうちの
2両を隣の岡山支社が引き取って。国鉄急行色に塗り戻した上で、臨時列車用として
西日本各地で運転してくれたのである。

「まさか、まさか」だった。この編成が動くと聞けば、ヒコーキで駆けつけ...

何度も撮って、そして乗ったのだった。この記事の冒頭の写真、津山の扇形庫で
展示されているのは、その“みまさかスローライフ列車”用として広島から転属の
キハ28 2329号車だった。

2010年11月に、その“お別れ運転”があったのだが...

JR線上で最後の最後まで定期運用を受け持ったキハ28形は...

そう「飛越ゴハチ」。富山市が行った「高山本線増発社会実験」のための車両不足を
補うために、キハ58形とキハ28形各2両が富山運転センターへ。
2011年3月11日まで富山平野を走り続けたのだった。

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【2011年3月1日10時35分】 高山本線・富山駅

すでにこのとき“急行型ディーゼル動車”の姿を保ったキハ28・58形が見られたのは
富山だけだった。だからこそ、「これが最後っ!!」と夢中になって通った訳で。
あの震災の日、富山駅でキハを見送った後は、<鉄>を辞めようと、本当に思って
いたのだった。

でも...

しかし...

その翌年。

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【2012年10月14日12時33分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜駅

再び“奇跡”が起こった訳で。そう、JR西日本から、いすみ鉄道へキハ28形譲渡。
高山本線で何度も撮った、キハ28 2346号車が東京から高速バスで1時間半のところに。

それからというもの...

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【2017年4月2日8時23分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜-城見ヶ丘

菜の花の時期も、何もない冬枯れの時期も、年中、時間を見つけては夷隅へと
足を運んでいる訳である。

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【2016年4月6日12時39分】 いすみ鉄道・城見ヶ丘-上総中川

そんな最後の“ニハチ”が今週末から運用に復帰することになって。
重要部検査を済ませたということは、あと数年は活躍しそうな予感。
新ダイヤで撮り方も少し変わりそう。仕事の関係で、しばらく土日は空けられそうに
ないので、キハも“お預け”だが、サクラの時期までには一度、訪問したいと
思っている。

と言う訳で、日付にこじつけて、キハ28形-“ニハチ”をご紹介してしまった。
明日こそは府中市立交通公園の保存車の話題をご紹介する予定。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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