青い空なのに...、白い雲との闘い(11)こんどこそ、雲!? いや... [ちん電[阪堺電気軌道]]
ここのところ、関東地方。ちょっと地震が増えているような。
日本周辺での火山や地震の活動自体が全体に活発化している...などといわれているが
一昨日には久々に“緊急地震速報”も聞いて。幸いにもそれは“空振り”に終わったが
でも、ちょっと不安になるところ。
さて、そんな中でも、12月の撮影記続き。
いろいろあって、自分の中では、もう「すごく昔のこと」のような気がしているが、
拙ブログでは撮ってから1ヶ月以上経って記事にしているのはザラ。珍しくも何とも
ないはずだが...
と言う訳で、12月19日の朝。まだ薄暗い時間にホテルをチェックアウト。
地下鉄・御堂筋線でやって来たのは、やはり天王寺駅だった。
【2017年12月19日7時41分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停付近
前日、モ161形は映画のPRラッピングを施されたモ166号車だけが運用入り。
お目当ての「青い雲塗装」は撮れずじまい。
果たして、リベンジなるか!?
…… ……
2017年12月19日(火)曇のち晴れ
前日より1時間近く早い天王寺駅前。あべのハルカスのヨコからチラッと見える太陽、
でも、あまりにも寒かった。
【2017年12月19日7時05分】 大阪市阿倍野区阿倍野筋・あべのキューズタウン付近
「晴れ」の予報だったはずだが...
前日からは一転、空は灰色の雲で覆われていて。う~ん。
露光は苦しいし、待っている間が辛いし...
そんな中、ほぼ予想通り。待つこと10分あまり。阿倍野筋を上がってくる古豪の姿。
ヘッドライトの高さと車体全体のフォルム。古豪モ161形であることは分かったが、
果たして、その塗色は!?
【2017年12月19日7時16分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停付近
う~ん、この朝は濃緑色のモ162号車の運用だった。
もちろん、この時間帯、ちょっとISO値を上げたところで路面電車といえども
被写体ブレせずに写し止めるのは、どう考えても無理な状況。
ということで、苦し紛れの流し撮り。
【2017年12月19日7時18分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停付近
2分ほどの停車で慌ただしく折返し。その姿もカメラで追いながら...
でも、行き先表示もちゃんと確認していたのである。やはり、我孫子道ゆき!!
実は、昨日の運用、8時15分頃に天王寺駅前を折り返す運用に、今日もモ161形が
入っていると仮定すれば、その前が我孫子道折返しの運用なら7時15分過ぎ、
浜寺駅前までの運用なら6時頃に天王寺駅前に来ていると計算。
2016年末に撮りに来たとき、2日連続でモ161形は同じ運用に入っていたから。
実はモ161形の運用というのは、ある程度、固定しているのでは...と予想。
どうせ、6時なら暗くて撮れない訳で。7時10分前後に来るかも...と読んでいた。
つまり、読み通りだったのである。だとすると、前日17日と同じ8時15分過ぎに
天王寺駅前に戻ってきて、そして、そこから浜寺駅前ゆきの運用に入るのでは!?
そう、予想していたのである。
ただ...
一番撮りたかった「雲塗装」は撮れずに。
もしかしたら、昨日、他形式だった運用にもう1両、モ161形が入るかも...と、
淡い期待を抱きながら。
【2017年12月19日7時30分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停付近
でも...
こういうときに限って。緊張していない分、肩の力が抜けているからだろうか。
1/13秒というスローシャッターでの流し撮りもピタリと。
【2017年12月19日7時41分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停付近
と、ちょっと楽しくなってきて。来る電車を片っ端から流し撮りで。
これが意外とキレイに止まってくれるのである。
とはいえ...
お目当ての「雲塗装」は見ること無く。
さらに、7時半を過ぎて。道ゆく人たちの傘が開き始めたのだった。そう、雨。
う~ん、もう最悪である。でも、まもなく濃緑色のモ162号車が上がってくる時刻。
同じ場所で同じ写真ばかり撮るのも...。雨はまだ小降り、阿倍野方面に何となく
撮影地を探しながら歩いて。
【2017年12月19日7時54分】 阪堺電軌上町線・阿倍野電停付近
阿倍野交差点、南北に走る電車通りが阿倍野筋、その頭上を覆うのが阪神高速松原線。
その交差点の北西部から見たところがこの写真。
天王寺駅前ゆきの電車が後ろに見えるが、その手前。
何だか無造作に切り落とされた、コンクリートの構造物。これが...
路面電車の「信号塔」の遺構に見えてなら無かったのである。
ちなみに、こちらも現役を終えた“遺構”だが、広島の街中には...
【2017年8月31日11時49分】 広島電鉄本線・十日市町電停
完全な姿で残っているのである。この脚部が切り落とされて残っているとすれば...
それにしても、なぜ上町線の“途中駅”に信号塔があったの!?
と。それは「ちん電」に、かつてあった第3の路線...というとお叱りが来そうだが。
ちょっと複雑。いまの「阪堺電気軌道」というのは、長らく南海電鉄の軌道部門
だったのが分離独立したもの。とはいえ、ログマークが同じということからも
わかるように南海電鉄の子会社であることはいまも変わらず。
【2016年12月31日9時05分】 大阪府東大阪市・大阪産業大学付近
その「南海大阪軌道線」だった頃、阪堺線の今池から分岐し、この阿倍野で上町線と
交差し、さらに東に進んで平野に至る路線があった。それが平野線。
つまり、昔はこの交差点で2つの路線の路面電車が平面交差していたのである。
末期には、このような中型車が中心だったとのことで。その平野線の最末期の
主力車モ205形が、いまは東大阪市の大学のキャンパスに保存されている。
そんな平野線だが、1980年(昭和55年)に地下鉄・谷町線が、ほぼ、そのルートを
トレースするような形で平野方面へ延伸。交替する形で廃線となったのである。
ちなみに、その軌道敷は、阪神高速14号(松原線)の高速道路用地になっている。
そんな平野線の痕跡...かも知れないアイテムが。
【2017年12月19日7時54分】 阪堺電軌上町線・阿倍野電停付近
信号の隣。高速道路下の、ちょっと暗いところにあるので気をつけていないと
見逃しそうだが、鋼製トラスの支柱が残っている。
道路信号や単なる電柱に、トラス構造というのはなかなかあるものでなく。
ということは、これは平野線があった頃の架線柱なのでは!?
【2017年12月19日7時55分】 阪堺電軌上町線・阿倍野電停付近
1本では無い。高速道路に沿って何本も並んでいたのである。
自分が高校生だった頃まで、渋谷駅前には都電時代の架線柱が残されていた。
架線柱は撤去に手間がかかるからか、意外と残されているような...。
雨が降る、朝の通勤時間帯。足早に道を急ぐ人たちをよそに、30年以上前に
廃線になった路面電車を“妄想”していた<変態鉄>だったのである。
さて、さらに阿倍野筋を南へ。「あべのハルカス」ができてオシャレな町になったのは
阿倍野交差点より北側。ちょっと<変態鉄>がドキドキするような、ディープな
街並み、その雰囲気を残す建物もチラホラ。そちらも気になるが...
【2017年12月19日8時03分】 阪堺電軌上町線・松虫電停
2日連続でこのポイントにやって来たのだった。
我孫子道ゆきの電車が松虫電停に到着、踏切の遮断竿が上がるのを待って子どもたち。
冬の朝の通学風景である。見れば、天王寺駅前ゆきは電車2両がダンゴ状態で。
狭い範囲に3両の電車の姿。
【2017年12月19日8時07分】 阪堺電軌上町線・松虫電停
その次の電車が、濃緑色のモ162号車。
落ち着いた雰囲気の電車が、冬の朝のシーンに良くマッチしているような気がして。
【2017年12月19日8時08分】 阪堺電軌上町線・松虫-阿倍野(後追い)
もちろん、後追いでも必死に追いかけたのである。
そして...
バッグから傘を出そうかどうか、迷いながら待つこと暫し。
【2017年12月19日8時23分】 阪堺電軌上町線・阿倍野-松虫
撮りたかったのは、やはりこのシーン。
予想通り、天王寺駅前 8:15発の浜寺駅前ゆきの運用に入ったモ162号車。
でも、この日はこれ以上の追っかけは止めて。
【2017年12月19日8時23分】 阪堺電軌上町線・松虫電停(後追い)
浜寺駅前に向かっていく濃緑色の古豪を見送りながら、「ちん電」撮影を
締めくくったのだった。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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日本周辺での火山や地震の活動自体が全体に活発化している...などといわれているが
一昨日には久々に“緊急地震速報”も聞いて。幸いにもそれは“空振り”に終わったが
でも、ちょっと不安になるところ。
さて、そんな中でも、12月の撮影記続き。
いろいろあって、自分の中では、もう「すごく昔のこと」のような気がしているが、
拙ブログでは撮ってから1ヶ月以上経って記事にしているのはザラ。珍しくも何とも
ないはずだが...
と言う訳で、12月19日の朝。まだ薄暗い時間にホテルをチェックアウト。
地下鉄・御堂筋線でやって来たのは、やはり天王寺駅だった。
【2017年12月19日7時41分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停付近
前日、モ161形は映画のPRラッピングを施されたモ166号車だけが運用入り。
お目当ての「青い雲塗装」は撮れずじまい。
果たして、リベンジなるか!?
…… ……
2017年12月19日(火)曇のち晴れ
前日より1時間近く早い天王寺駅前。あべのハルカスのヨコからチラッと見える太陽、
でも、あまりにも寒かった。
【2017年12月19日7時05分】 大阪市阿倍野区阿倍野筋・あべのキューズタウン付近
「晴れ」の予報だったはずだが...
前日からは一転、空は灰色の雲で覆われていて。う~ん。
露光は苦しいし、待っている間が辛いし...
そんな中、ほぼ予想通り。待つこと10分あまり。阿倍野筋を上がってくる古豪の姿。
ヘッドライトの高さと車体全体のフォルム。古豪モ161形であることは分かったが、
果たして、その塗色は!?
【2017年12月19日7時16分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停付近
う~ん、この朝は濃緑色のモ162号車の運用だった。
もちろん、この時間帯、ちょっとISO値を上げたところで路面電車といえども
被写体ブレせずに写し止めるのは、どう考えても無理な状況。
ということで、苦し紛れの流し撮り。
【2017年12月19日7時18分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停付近
2分ほどの停車で慌ただしく折返し。その姿もカメラで追いながら...
でも、行き先表示もちゃんと確認していたのである。やはり、我孫子道ゆき!!
実は、昨日の運用、8時15分頃に天王寺駅前を折り返す運用に、今日もモ161形が
入っていると仮定すれば、その前が我孫子道折返しの運用なら7時15分過ぎ、
浜寺駅前までの運用なら6時頃に天王寺駅前に来ていると計算。
2016年末に撮りに来たとき、2日連続でモ161形は同じ運用に入っていたから。
実はモ161形の運用というのは、ある程度、固定しているのでは...と予想。
どうせ、6時なら暗くて撮れない訳で。7時10分前後に来るかも...と読んでいた。
つまり、読み通りだったのである。だとすると、前日17日と同じ8時15分過ぎに
天王寺駅前に戻ってきて、そして、そこから浜寺駅前ゆきの運用に入るのでは!?
そう、予想していたのである。
ただ...
一番撮りたかった「雲塗装」は撮れずに。
もしかしたら、昨日、他形式だった運用にもう1両、モ161形が入るかも...と、
淡い期待を抱きながら。
【2017年12月19日7時30分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停付近
でも...
こういうときに限って。緊張していない分、肩の力が抜けているからだろうか。
1/13秒というスローシャッターでの流し撮りもピタリと。
【2017年12月19日7時41分】 阪堺電軌上町線・天王寺駅前電停付近
と、ちょっと楽しくなってきて。来る電車を片っ端から流し撮りで。
これが意外とキレイに止まってくれるのである。
とはいえ...
お目当ての「雲塗装」は見ること無く。
さらに、7時半を過ぎて。道ゆく人たちの傘が開き始めたのだった。そう、雨。
う~ん、もう最悪である。でも、まもなく濃緑色のモ162号車が上がってくる時刻。
同じ場所で同じ写真ばかり撮るのも...。雨はまだ小降り、阿倍野方面に何となく
撮影地を探しながら歩いて。
【2017年12月19日7時54分】 阪堺電軌上町線・阿倍野電停付近
阿倍野交差点、南北に走る電車通りが阿倍野筋、その頭上を覆うのが阪神高速松原線。
その交差点の北西部から見たところがこの写真。
天王寺駅前ゆきの電車が後ろに見えるが、その手前。
何だか無造作に切り落とされた、コンクリートの構造物。これが...
路面電車の「信号塔」の遺構に見えてなら無かったのである。
ちなみに、こちらも現役を終えた“遺構”だが、広島の街中には...
【2017年8月31日11時49分】 広島電鉄本線・十日市町電停
完全な姿で残っているのである。この脚部が切り落とされて残っているとすれば...
それにしても、なぜ上町線の“途中駅”に信号塔があったの!?
と。それは「ちん電」に、かつてあった第3の路線...というとお叱りが来そうだが。
ちょっと複雑。いまの「阪堺電気軌道」というのは、長らく南海電鉄の軌道部門
だったのが分離独立したもの。とはいえ、ログマークが同じということからも
わかるように南海電鉄の子会社であることはいまも変わらず。
【2016年12月31日9時05分】 大阪府東大阪市・大阪産業大学付近
その「南海大阪軌道線」だった頃、阪堺線の今池から分岐し、この阿倍野で上町線と
交差し、さらに東に進んで平野に至る路線があった。それが平野線。
つまり、昔はこの交差点で2つの路線の路面電車が平面交差していたのである。
末期には、このような中型車が中心だったとのことで。その平野線の最末期の
主力車モ205形が、いまは東大阪市の大学のキャンパスに保存されている。
そんな平野線だが、1980年(昭和55年)に地下鉄・谷町線が、ほぼ、そのルートを
トレースするような形で平野方面へ延伸。交替する形で廃線となったのである。
ちなみに、その軌道敷は、阪神高速14号(松原線)の高速道路用地になっている。
そんな平野線の痕跡...かも知れないアイテムが。
【2017年12月19日7時54分】 阪堺電軌上町線・阿倍野電停付近
信号の隣。高速道路下の、ちょっと暗いところにあるので気をつけていないと
見逃しそうだが、鋼製トラスの支柱が残っている。
道路信号や単なる電柱に、トラス構造というのはなかなかあるものでなく。
ということは、これは平野線があった頃の架線柱なのでは!?
【2017年12月19日7時55分】 阪堺電軌上町線・阿倍野電停付近
1本では無い。高速道路に沿って何本も並んでいたのである。
自分が高校生だった頃まで、渋谷駅前には都電時代の架線柱が残されていた。
架線柱は撤去に手間がかかるからか、意外と残されているような...。
雨が降る、朝の通勤時間帯。足早に道を急ぐ人たちをよそに、30年以上前に
廃線になった路面電車を“妄想”していた<変態鉄>だったのである。
さて、さらに阿倍野筋を南へ。「あべのハルカス」ができてオシャレな町になったのは
阿倍野交差点より北側。ちょっと<変態鉄>がドキドキするような、ディープな
街並み、その雰囲気を残す建物もチラホラ。そちらも気になるが...
【2017年12月19日8時03分】 阪堺電軌上町線・松虫電停
2日連続でこのポイントにやって来たのだった。
我孫子道ゆきの電車が松虫電停に到着、踏切の遮断竿が上がるのを待って子どもたち。
冬の朝の通学風景である。見れば、天王寺駅前ゆきは電車2両がダンゴ状態で。
狭い範囲に3両の電車の姿。
【2017年12月19日8時07分】 阪堺電軌上町線・松虫電停
その次の電車が、濃緑色のモ162号車。
落ち着いた雰囲気の電車が、冬の朝のシーンに良くマッチしているような気がして。
【2017年12月19日8時08分】 阪堺電軌上町線・松虫-阿倍野(後追い)
もちろん、後追いでも必死に追いかけたのである。
そして...
バッグから傘を出そうかどうか、迷いながら待つこと暫し。
【2017年12月19日8時23分】 阪堺電軌上町線・阿倍野-松虫
撮りたかったのは、やはりこのシーン。
予想通り、天王寺駅前 8:15発の浜寺駅前ゆきの運用に入ったモ162号車。
でも、この日はこれ以上の追っかけは止めて。
【2017年12月19日8時23分】 阪堺電軌上町線・松虫電停(後追い)
浜寺駅前に向かっていく濃緑色の古豪を見送りながら、「ちん電」撮影を
締めくくったのだった。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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流し撮りお見事です(^-^)
by johncomeback (2018-01-08 11:28)
高速沿いに並ぶ鉄柱は正しく平野線の架線柱です。しかも遺構でなく現役!!阪堺線沿いの変電所から上町線へのき電線が架設されています(お写真にも写ってますね)。
by Cedar (2018-01-08 20:46)
コメントありがとうございます。
☆ johncomebackさん
ありがとうございます。
でも、こういう「練習カット」は上手く撮れても、いざとなった
ときには、やはり...
☆ Cedarさん
やはり、平野線のもの!!
改めて写真を見直してみて、ご指摘いただきましたとおり、
この架線柱が現役であることに気づかされた次第です。
変電所ということは、玉出の近くの...!!
次回、訪問時にもう少し観察してきたいと思います。
by あるまーき (2018-01-08 23:12)