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2017夏、中国地方へ(32)3両のキハたち。 [保存車・廃線跡]

う~ん、残念ながら「間に合わなかった」!?
まだまだ続く9月3日の柵原ふれあい鉱山公園での旧同和鉱業片上鉄道の
保存運転の話題。この翌日、4日の朝に水島臨海鉄道キハの朝運用を撮って、
そこから羽田に向かったのだが、その話題を紹介する前に水島臨海鉄道を
再び訪問する日がやって来てしまった。

相変わらずだが、1回の出撃で引っ張り続ける拙ブログ、ちなみに、一度の“出撃”
に関する記事で最も長かった(回数が多かった)のは2015年10月の四国訪問記。
このときは全34回(→ こちら)、10月の撮影記をクリスマスまで引っ張った。
間違いなく、それを上回りそうな勢い。広電の話題を引っ張りすぎた!?

でも、楽しかったのだから仕方ないのである。

さて、その片鉄の保存運転の話題。

001_IMG_20171013_0001.jpg

毎回、写真が変わる「1日会員証」。ちなみに、この“鉄道”は交通機関では無い。
もちろん、「乗車券」を販売して有償で人やモノを輸送することはできない。
だから、保存会の「1日会員」になることで“乗客役”で保存運転に参加するという
形がとられるのは、他の、このような動態保存と同じ。

毎回写真が変わるという写真、今回はキハ312号車の走行写真が選ばれていた。
“黄福棚原”のスタンプ入りのものを手にすることができた。

……  ……

2017年9月3日(日)曇りのち晴れ

「午後はどう撮ろうかぁ...」
午前中の撮影が、なかなか思うように行かなかったので、ちょっと考えながら
昼食をとっていたら。

最近の“主力車”となっている、キハ702号車が出庫してきたのだった。
あわてて保存会の方に確認すると、どうやら午後からは702号車に交代のようで。

ということは...

キハ303号車の走行シーンを撮れるのは昼休み明け最初の便、13時ちょうどに
黄福棚原駅から下りてくる吉ヶ原駅ゆき、それ1回だけである。
ラストチャンスに全てを賭けて...

少し早めに、いつものポジションへ。

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【2017年9月3日12時57分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

車体側面に光が回らないのは“織り込み済み”。
青空の下、キハ303号の走行写真を、どうにか撮ることができて。一安心!!

さぁ、ここからはキハ702である。

……  ……

さて、今回の「1日会員証」の写真に使われていたのはキハ312号。
前に訪れた7月の展示運転の朝に回送されていくシーンを見送っただけで...

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【2017年9月3日9時53分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園(黄福棚原駅)

あとは黄福棚原駅の奥側に留置されたままになっていて。

3両のキハのうち、この車輌だけ走行写真を撮っていないのである。
この日もずっと黄福棚原駅で。

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【2017年9月3日12時57分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園(黄福棚原駅)
(手前がキハ303、奥にキハ312がチラッと顔を見せている)

このキハ312号車、この日の午前の運転で撮ったキハ303と同じだと思い込んでいた
<変態鉄>だったが、調べてみると、こちらは国鉄キハ41000形の譲受車では無く、
戦後、そのキハ303(当初は3003)号車など譲受車の増備として自社発注したもの
だった(1953年(昭和28年)宇都宮車輌で新製)。

前面窓が2枚窓になって、車体裾の処理が変更され、張り上げ屋根。
ちょっと近代化された外観になっているのだが、調べてみると、これが何と
ガソリン動車としての製造だったと言うから驚き。戦前の時点で、国鉄も
ディーゼル化への目途が経っていたはずで...

005_DPP_00002145.JPG
【2017年9月3日10時17分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園(黄福棚原駅)

手元の資料によれば、新製と言っても上回りと台車だけだったとのこと。
機械式ガソリン動車になったのは、国鉄工場にあったガソリン動車の発生品で
足回りを賄ったからなのだとか。新製から3年、早くも1956年(昭和31年)に
ディーゼル化、1967年(昭和42年)には液体化改造され、廃止まで活躍した。
この朝、菊ヶ峠のドライブインで見た保存車の僚車である。

でも、この日は多くの“乗客”で賑わう黄福柵原駅の構内奥でひっそりと。

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【2017年9月3日10時13分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園(黄福棚原駅)

保存会の方々が手塩に掛けて育てたヒマワリの花といっしょに。
う~ん、堪らん!!

……  ……

さてさて、午後からの展示運転はキハ702号車。

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【2017年9月3日13時34分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園(黄福棚原駅)

午後になると青空が広がる時間が増えてきて、となると、撮影には...
車輌中心のカットを撮ろうとすると、晴れると逆光、悩ましい“路線”である。

という訳で、車輌全景は黄福柵原駅停車中に。

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【2017年9月3日13時48分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園(黄福棚原駅)

大正時代から昭和初期にかけて流線型というか、丸っこい前面をもつ鉄道車両が
国鉄・私鉄を問わず製造されていた。<変態鉄>にとっては名鉄モ510形が...
2度目、とはいいつつ、でも、やはり、撮ってみたくなるもので。

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【2017年9月3日14時19分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園付近

製造から80年になるキハ、やはり、キハの姿を撮るのなら田んぼが一番似合う。
通信ケーブルのかわし方が難しいのだが、でも、この場所でも。

それから...

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【2017年9月3日14時19分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園付近

線路ヨコに、柵原鉱山で産出される硫化鉄鉱などの鉱石を地上へと運んでいた
滑車が移築保存されている。それをバックに。

006_DPP_00001783.JPG
【2017年9月3日12時48分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

ここまで来ると吉ヶ原駅の駐車場は目と鼻の先。
もちろん、吉ヶ原駅構内でもいろいろと撮ったのだった。

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【2017年9月3日15時21分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園(吉ヶ原駅)

キハ303号車は車庫へは入らず、吉ヶ原駅2番線で整備を受けていた。
どうやら、運転台の汽笛のペダルが不調だったらしく。その整備が続けられ、
時折、“プォーーーーン”という大きな汽笛の音に“ビクッ”としたり。

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【2017年9月3日15時21分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園(吉ヶ原駅)

だから、こう見るとまるで、ローカル線の駅での気動車列車どうしの交換風景の
ようにも見えて。ホーム上には多くの乗客の姿...まるで現役の鉄道である。

……  ……

この日は最終後に“臨時便”があって、15時半までの展示運転だった。

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【2017年9月3日15時21分】 岡山県美咲町・柵原ふれあい鉱山公園

その最後の1往復は<乗り鉄>、それまで古典キハをたっぷりと楽しんだ。(つづく)

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