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2つの“現役最古の電車”を撮りに(6)もうひとつの「レトロ車輌」 [ことでん旧型たち [高松琴平電鉄]]

1月も“初旬”を過ぎて、すでに“中旬”と呼ばれる時期に。
早くも2017年も10日が経過したわけで...。“出撃ラッシュ”ではないが、
なかなかペースが掴めなくて。仕事の方はイライラの連続で...

ちょっと気持ちも落ち込んでいることの多いここ数日。
さて、しばらく間が空いてしまった12月18日の「ことでんレトロ電車」撮影記。
すでに、年明け1月8日の運行も終わり、鮮度落ちも甚だしいけれど、
そんなことにもめげること無く。

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【2016年12月18日15時40分】 高松琴平電鉄琴平線・高松築港駅

15時の仏生山もまた、撮り逃せないシーンの連続だったのである。

……  ……

2016年12月18日(日)晴れ

午後、順光になる線路の西側、塩江街道側から撮影地を探そうとした<変態鉄>、
線路に近づくことが出来ず、周囲をウロウロするばかり。

回送として「レトロ電車」が高松築港駅から帰ってくるまで、あとわずか。
気持ちばかりが焦ってしまって、イライラが募るばかり。

ようやく、線路際の踏切へ。
先客の方、おひとり。自分は、その隣、線路に近い側に三脚を置いて。

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【2016年12月18日14時39分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山-太田(後追い)

何とか間に合ったようで...
背景は住宅街、でも、贅沢は言ってられない。電車には影が落ちそうに無く、
それだけでも大満足なのだった。

除草剤散布だろうか、農家のおばちゃんの姿、ご挨拶をして。

この場所だと住宅が多くて撮りにくいのでは...と心配していただいて。
しばし、お話を。いつもレトロ電車が2両停まっているから、それを見かけないと
その日は運転日だとわかるのだそうで。やはり、撮りに来ている人が、
時折、いるそうである。

と、あっという間に“そのとき”がやって来た。

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【2016年12月18日14時49分】 高松琴平電鉄琴平線・太田-仏生山

踏切が鳴って。
正面の方向板は、もちろん「回送」に変わっているが、でも、思えば、この日
初めて後追いでは無く正面から順光でキチンと撮ったのだった。15時の太陽は
すでに西に傾いていて。思った以上に良い感じに撮ることができてホッと一息。

実は、この踏切というのは...

まだ、近くで散布作業中だった農家の方に許可を得て、畑の中に入れて
いただいたのは、そう、前日、留置中のレトロ電車を撮った地点の
ちょうど裏側だったのである。つまり、巡り巡って、いつも来ている撮影地の
すぐ隣の踏切に来ていたのに過ぎなかった...、あぁ、何やっているのだか。

仏生山駅の下りホームに到着した「レトロ電車」は方向板を外してから、
そのまま下り線を逆走する形で太田方の“定位置”まで引き上げられる。

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【2016年12月18日14時53分】 高松琴平電鉄・仏生山駅付近(許可を得た地点にて)

完全なまでに逆光だが、この光景を撮らないわけには...

仏生山駅の太田側は複線のように見えて東側の線路は留置線になっていて、
<変態鉄>がカメラを構えた踏切の近くで途絶えている。ちょうど、仏生山駅の
構内北端ということになるのか、この位置にレトロ電車2両が留置されるのが
通例となっている。(残り1両は仏生山駅舎のすぐ西側の留置線先端、
もう1両は工場内に居るケースが多いようである。)

こういう逆光下での撮影こそ、撮影者のセンスと技量が反映されてしまうと思う。
もちろん、<変態鉄>が撮ると、これが精一杯である。

でも、300号車の側面にも光が当たり、リベット(鋲)止めの車体が美しく見える
瞬間を撮れたのではないかと自己満足。

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【2016年12月18日14時51分】 高松琴平電鉄・仏生山駅付近(許可を得た地点にて)

さて、その手前にいる貨車、これも初めて撮ることができた。
こちら、13000形貨車、各種資料を調べてみると廃車になっているとの情報はなく
たぶん、車籍は残っている??

もとは国鉄のトラ3131、1929年(昭和4年)、川崎車輌製の無蓋貨車で、
戦後すぐに高松琴平電鉄入り、もちろん、それに合わせて標準軌に改軌済み。

この時期の琴電、稼働する車輌が著しく不足し、国鉄の貨車を譲り受けて
窓と扉を仮設しただけで制御客車として運用していた時期。もしかしたら
この無蓋貨車も旅客車として使うために譲受したかも知れない。
そんなディープな車輌だが、結局、大型資材輸送用の無蓋貨車として
13000形1310号車となった。

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【2016年12月18日15時16分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

ちなみに、この1320号車は後に今橋工場で「デカ」に改造されることになる。

1310号車は交換用の台車を積んだまま留置線北端に留め置かれており、
普段はなかなか撮ることができない。ここの農家の方に立ち入りを快諾して
いただけたというのは、<変態鉄>にとっては、
非常に“嬉しい事態”だったのである。

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【2016年12月18日14時52分】 高松琴平電鉄・仏生山駅付近(許可を得た地点にて)

その手前には、旧型の吊り掛け電車用と思われるイコライザー台車などが
無造作に並べられており、<変態鉄>にとってはワクワクしてしまう
場所なのである。

と、レトロ電車が留置位置に戻ってきたところで撮影終了。

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【2016年12月18日15時00分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山-太田

踏切の向かい側は、何度も<変態鉄>が撮りに来ているエリア。
通い慣れた道を仏生山駅に戻ることになるわけで。
(最初からこちらの道を進んでくれば良かったのだが...)

……  ……

仏生山駅に戻ってきた。

15:26発の第44列車、高松築港ゆきは「ことちゃんひやく号」での運転。
土休日の運転時には、両先頭車の乗務員室側の座席に...

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【2016年12月18日15時22分】 高松琴平電鉄琴平線・「ことちゃんひやく号」車内

そう、「ことちゃん」と「ことみちゃん」の姿が。
琴平方には「ことみちゃん」。

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【2016年12月18日15時39分】 高松琴平電鉄琴平線・「ことちゃんひやく号」車内

そして、築港方には「ことちゃん」である。

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【2016年12月18日15時40分】 高松琴平電鉄琴平線・高松築港駅

そんな「ひやく号」の<乗り鉄>を楽しんで、15時半過ぎの高松築港駅。
ホテルに戻って、近くのうどん屋さんに立ち寄れば、高松で2日目の夜。

さぁ、翌19日は早朝出発だったのである。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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