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201607-08 暑くて熱い富山へ(14=最終回)足だけでも、温泉!! [鉄分の濃い旅行記録]

20日間近くにわたって引っぱり続けてきたこの話題も今日で最終回。
宇奈月には、もう1つ、<変態鉄>にとって気になっていたスポットがあった。

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【2016年8月1日13時39分】 富山地鉄本線・宇奈月温泉駅

それが「くろなぎ」、ちょうど地鉄宇奈月温泉駅ホームの一番奥、
留置線の付近というか、峡谷鉄道の宇奈月駅側に足湯ができたのは今年の春。

いまや、“駅に足湯”は珍しくなくなったが、それでも、<富山鉄>としては
一度、訪れてみたかった。さらに、手元の時刻表を見ると、
宇奈月温泉駅を13:58発の特急UN10列車に乗れば、1便早いヒコーキに間に合いそう...

トロッコ電車の撮影を早めに切り上げたのは、実はそんなことも考えてのこと。


……  ……

2016年8月1日(月)くもり

「やまびこ遊歩道」を出て、少し上がるとちょっとした広場のような...

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【2016年8月1日13時16分】 黒部峡谷鉄道・宇奈月駅付近

謎のベンチである。この灰青色...、峡谷鉄道の電気機関車の足回りと同色。
そう、車軸が短くてバランスの悪いスポーク車輪、これどうみても峡谷鉄道の
車両の車輪を流用したベンチである。

それに座りたかったわけではない。「トロッコ広場」と呼ばれている。

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【2016年8月1日13時16分】 黒部峡谷鉄道・宇奈月駅付近

このスペースに、ED凸型電気機関車とハ型客車が保存されているのである。
ED11+ハフ10という編成状態で保存されている。傍らには峡谷鉄道が設置した
簡単な説明板が。

ED11号機も新黒部駅前に保存されているのと同じ1934年(昭和9年)製の機関車で、
こちらは2014年(平成26年)まで現役だった。同系とのことだが、こちらの方が
丸みのある車体になっている。

説明板に寄れば、当初はポール集電で、空制が未整備...ということはハンドブレーキを
常用していたと言うことか。リベットの目立つ車体は後の更新で現在のスタイルに
なったとのこと。

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【2016年8月1日13時20分】 黒部峡谷鉄道・宇奈月駅付近

そして、宇奈月駅前にある記念撮影コーナーには、これまたリアルな模型である。
架線はシンプルカテナリーだろうか。現在主力の箱型電機と普通客車の編成。

それを眺めながら坂を下ると...

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【2016年8月1日13時24分】 富山地鉄本線・宇奈月温泉駅

右手には、地鉄宇奈月温泉駅のホームを見ることができる。
「アルペン」号のヘッドマークは夏バージョンと秋バージョンが見える。
左上は「エリア特急 くろべ」。短距離運転の新幹線接続特急ながら、わざわざ、
ヘッドマークを新調したところに、地鉄の、この列車に対する期待の高さが。

こちらは、山々の緑と“名水の里・黒部”の水色だろうか、抽象的なデザイン。
<撮り鉄>としてのホンネを言えば、「黒部」を感じさせるイラストマークに
してくれたら良かったが...、それは、贅沢を言いすぎだろうか。
いっそのこと、ウルトラマンをデザインしたら(笑)。
(※ 初代ウルトラマンのハヤタ隊員を演じた俳優の名が黒部さん)

温泉噴水を見ながら階段を上がれば、地鉄電車の改札口前には特急UN10列車の
改札開始を待つ長い列。1日フリーきっぷを示して、
「あのぅ、出発前に足湯を...」
列車別改札制が徹底されている宇奈月温泉駅、誰もいない構内に入れてもらえる。

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【2016年8月1日13時27分】 富山地鉄本線・宇奈月温泉駅

そう、駅の足湯「くろなぎ」である。
「くろなぎ」というのは、峡谷鉄道の黒薙駅の黒薙。あの駅で下車してホームの
向かい側の階段を上り、山道を暫く歩いた所にある温泉が黒薙温泉。
宇奈月の温泉街のお湯は、黒薙から引湯管を通して運ばれているものでもある。
つまり、宇奈月の源泉が黒薙ということ。

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【2016年8月1日13時39分】 富山地鉄本線・宇奈月温泉駅

一番奥の暖簾をくぐると...、と言ってもビデオショップの話ではない。

実は、この日の<変態鉄>、カメラバッグの中に靴下とタオルを入れていた。
さぁ、足湯である。

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【2016年8月1日13時39分】 富山地鉄本線・宇奈月温泉駅

靴下を脱いで、足をお湯につけると...
サイコーである。歩き回って疲れていた足がほぐれるような...

でも、この足湯、真ん中に柵があって、半分は地鉄の駅ナカになり、
あと半分は黒部峡谷鉄道の駅近くの道路からそのまま入れるようになっている。
柵で仕切られていて、やはり、きっぷが必要な地鉄側は自分ともう一人だけ、
道路からフリーに出入りできる半分は大混雑だった。

やっぱり!!

あの国の言語を話す観光客たち、柵を乗り越えて地鉄側へ。
柵は子どもならくぐり抜けられるような高さになっていて、足湯の中をバシャバシャと
水しぶきを上げて歩き回り...、サングラス姿のオッサンたちは大声で話しながら
柵を堂々と乗り越えて...、一気に無秩序状態になった「くろなぎ」だった。

と、そんなことにイライラしつつも、<鉄>として...

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【2016年8月1日13時39分】 黒部峡谷鉄道・宇奈月駅

地鉄のホームの向かい側には黒部峡谷鉄道の車庫と留置線がある。
ちょうど、到着した貨物列車、その入れ換え作業が始まったみたい。

ドアを開けたままの電気機関車が、推進運転で無蓋貨車たちを押し込んでいく。

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【2016年8月1日13時39分】 黒部峡谷鉄道・宇奈月駅

そのまま奥の車庫の方へ向かっていく貨物列車。

ジーンズは足湯用にまくり上げたまま、慌ててタオルで足を拭いて靴下を穿けば
カメラを持って大急ぎで。

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【2016年8月1日13時41分】 黒部峡谷鉄道・宇奈月駅

貨車を切り離して、再び機関車が無蓋貨車1両だけを連れて戻ってきた。
入れ換え風景を撮っているうちに、特急UN10列車の改札が始まったみたい。
ゴロゴロとキャリーバッグを引きながら、家族連れや観光客が一斉に階段を
下りてきた。

ダブルデッカーエキスプレスのUN10に乗り込み、ケータイでANAのサイトにアクセス、
フライトを1便早いNH320便に変更した。

……  ……

でも、この日は、とにかく地鉄電車と相性が悪かったような...

この電車の後続になるはずの、内山駅ですれ違ったのは14722編成。
そう、寺田駅で後続の普通電車に乗り換えれば、夕方、順光の常願寺川鉄橋で
あの“2枚窓ちてつ顔”の電車を撮ることができたはず。

朝の月岡で撮り逃して、午後の本線でも...嗚呼。

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【2014年5月11日12時36分】 富山地鉄本線・下立-愛本

「ただいま、黒部川扇状地を...微かにですが、遠く能登半島を...」

続いて...

舌山駅が近づくと宮野運動公園と仏舎利塔の案内に続いて、
「“名水の里・黒部”の看板が見えたら新黒部駅に到着です」のアナウンス。

アテンダントさんがマイクをとって、観光案内のアナウンスをすることが
あるのは知っていたが、本線では初めて聞いた。

新幹線に接続する新黒部駅で大半の乗客は下車。電鉄黒部を経て電鉄富山まで走る
「うなづき10号」の車内は、いつもと変わらない地鉄電車だった。

……  ……

最後の通過駅は稲荷町、やはり左手の車両基地の様子が気になるわけで...
そう、“定位置”に10020形編成は居なかったのである。

ということは...

モハ10025-モハ10026+クハ175の3両編成も“出動中”だったわけで。
ヒコーキを変更せずに常願寺川鉄橋に出向けば...、朝も夕方も、2枚窓の電車たちに
嫌われてしまう<変態鉄>だった。

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【2016年8月1日15時06分】 富山地鉄・電鉄富山駅

ホテルに戻って、預けておいた荷物を受け取ると「富山きときと空港」へ。
NH320便で、18時前に羽田に戻ったのだった。(おわり)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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