路面電車のダイヤモンドクロスを見る旅(31)仏生山の昼下がり [ことでん旧型たち [高松琴平電鉄]]
今年は大型連休は、フツーの人よりも長く休めそうな雰囲気。
実は、この3月の訪問時、高松のホテルのフロントで
「あのぅ、4月30日にシングルのお部屋開いてますかぁ??」と聞いてみたのだった。
そう今年も、ことでんレトロ電車の4連運行に“参戦”予定。
【2015年5月3日11時59分】 高松琴平電鉄琴平線・滝宮-羽床
早くもあれから1年。
去年はドン曇りの羽床と、雨の土器川鉄橋で撮ったのだが、今年は...
その後の忙しい時期の仕事を乗り切るためにも悔いのない撮影にしたいと思っている。
そんな、<変態鉄>がどっぷりと嵌りつつある、ことでん、高松琴平電鉄。
【2016年3月4日13時24分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅
3月の訪問時ももちろん仏生山を訪れたのである。そこで、意外なシーンを...
短時間ながら貴重なシーンの連続。何だか、すごくツいていた午後だった。
…… ……
2016年3月4日(金)曇り一時晴れ
仏生山駅を挟むように車両基地と工場がある。琴平線と長尾線の電車たちは
すべて仏生山の所属となる。
【2016年3月4日12時38分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
駅舎のすぐ横まで留置線は伸びており、日中、この留置線の端部は
ほぼ確実に、レトロ電車4両の中の1両が停車している。運転日以外も間近に
見られるようになっているわけ。この日は焦げ茶色、楕円窓の出で立ち3000型300号車。
【2016年3月4日12時41分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
いつも通り、駐車場に沿って歩きながら昼寝中の電車を観察。
なかなか撮る機会に恵まれない、1070形。2扉車はもと京急快特600形。
前面貫通化、ロングシート化とタネ車の面影はないものの、隅にRのついた大きな窓は
小さい頃、写真で見た京急の快特電車のその姿をよく残している。
昭和初期製造のレトロ電車を除けば、最古参の車両となり、2扉車ということも
あって、平日朝夕ラッシュ時の4連運用の増結車くらいでしか走っているのを
みかけない。
【2016年3月4日12時43分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
と、普段のこのカットだが、何かがヘンである。
居るはずの“お目当て”が定位置に居なかったのである。
そう、デカ!! 廃車となった貨車の台枠を利用し、車体中央部にキャブを製作、
手持ち部品を組み合わせて電動貨車に改造、そんな“仏生山のヌシ”が居ない。
というか、普段よりも数十メートル駅側に居たのだった。
しかも、パンタグラフを上げている!!!!
【2016年3月4日12時47分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
林立する架線柱や他の電車で、なかなかうまく撮れずにいると、ラフな格好の
ことでん職員の方が、デカの運転台へ。吊り掛けサウンドを響かせて動き出した。
「なにぃーーーーっ!!」
目の前でデカが動いたのである。パンタを上げて自走するデカ、初めて!!
もう、大コーフンだったのである。
【2016年3月4日12時48分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
この間、わずか数秒。いつも通りの定位置に戻るとすぐにパンタを下げて、
デカは再び眠りに就いたのだった。
直後、「ウーーーーッ」とサイレンの音。工場の午後の、お仕事時間が始まるみたい。
どうやらデカの定位置は、工場職員の皆さんが、昼休みを楽しむスペースでも
あるみたい(地面が舗装されているので...)。
そのため、昼休み中だけデカにどいてもらっていたみたいな...。
さて、そのまま工場横の畦道を通って、県道を渡り、太田側の踏切付近を
覗いてみるのが<変態鉄>の、いつものコース。
レトロ電車4両のうち1~2両は、構内外れの本線に沿う形の留置線に置かれている。
【2016年3月4日12時55分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
と、この日は23号車だった。1925年(大正14年)に近鉄の前身・大阪鉄道の
デロ形として製造、1961年(昭和36年)に琴電入りした。
冒頭の1枚、昨年の4連運行は、この23号車の90歳、卒寿を記念してのものである。
レトロ電車4両の中で唯一、オパールホワイトとファンタゴンレッドという、
20年ほど前、大学生だった<変態鉄>が琴電を初めて訪れた時の塗色に
塗り戻されており、大のお気に入りの1両である。
23号車が間近で撮れて...、しかも、この位置、晴れると逆光になるのだが、
幸い、この日はドン曇り。側面も黒く潰れることなく撮ることができた。
と、大満足で仏生山駅に引き返して終わりとなるはずだったが...
【2016年3月4日13時04分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
定位置に戻ったデカのすぐ前。
もと京王5000系の1100形電車が「試運転」表示でヘッドライトを点けてスタンバイ。
足回りも車体も塗装したてのピカピカだった。
全般検査上がりで、これから出場試運転だろうか??
【2016年3月4日13時06分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
走り出せば、油汚れや錆で、普段はなかなかキレイに撮れない“台車近影”。
京王線は軌間1372ミリで、ことでんの1435ミリとは違うので、台車を履き替えないと
電車は走れない。京急1000形の廃車発生品のTS-310台車を流用して入線させている。
【2016年3月4日13時05分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
「昭和35年 東急車輌」の銘板には“TS-310A”という型番も読み取れる。
そんな「東急車輌」という名前も過去のものとなってしまって...
かつては日本の鉄道車両史に残るような名車たちを作ってきたメーカーが今では...
<変態鉄>としては嘆くしかないのである。
と、台車のアップを撮るのとほぼ同時に、この電車が動き出した。
ということは本線試運転??
【2016年3月4日13時10分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅
大急ぎで駅舎ヨコの踏切までダッシュしたのだった。
誰もいない下りホームに入線してきた。
【2016年3月4日13時15分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅
上り高松築港ゆきの定期電車の到着を待って、試運転電車発車!!
わずかな時間に貴重なシーンが立て続けに。う~ん、堪らん!!。
【2016年3月4日13時21分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅
ホームに入れば、そこにいたのは「ことちゃんひやく号」。
ことでん沿線の事物とともに、キャラクターのイルカの駅員、ことちゃんと
奥さんのことみちゃんがデザインされている。
よく見れば、「ひやく号」にもいつの間にか、瓦町FLAGのイラストが。
買い物を楽しむ、ことみちゃんの絵である。少しずつ変わっている...。
次は、ことのちゃんも描かれるのだろうか!?
気づけば40分近くを仏生山で。もう、大満足で高松築港ゆきに乗り込んだ。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村
実は、この3月の訪問時、高松のホテルのフロントで
「あのぅ、4月30日にシングルのお部屋開いてますかぁ??」と聞いてみたのだった。
そう今年も、ことでんレトロ電車の4連運行に“参戦”予定。
【2015年5月3日11時59分】 高松琴平電鉄琴平線・滝宮-羽床
早くもあれから1年。
去年はドン曇りの羽床と、雨の土器川鉄橋で撮ったのだが、今年は...
その後の忙しい時期の仕事を乗り切るためにも悔いのない撮影にしたいと思っている。
そんな、<変態鉄>がどっぷりと嵌りつつある、ことでん、高松琴平電鉄。
【2016年3月4日13時24分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅
3月の訪問時ももちろん仏生山を訪れたのである。そこで、意外なシーンを...
短時間ながら貴重なシーンの連続。何だか、すごくツいていた午後だった。
…… ……
2016年3月4日(金)曇り一時晴れ
仏生山駅を挟むように車両基地と工場がある。琴平線と長尾線の電車たちは
すべて仏生山の所属となる。
【2016年3月4日12時38分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
駅舎のすぐ横まで留置線は伸びており、日中、この留置線の端部は
ほぼ確実に、レトロ電車4両の中の1両が停車している。運転日以外も間近に
見られるようになっているわけ。この日は焦げ茶色、楕円窓の出で立ち3000型300号車。
【2016年3月4日12時41分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
いつも通り、駐車場に沿って歩きながら昼寝中の電車を観察。
なかなか撮る機会に恵まれない、1070形。2扉車はもと京急快特600形。
前面貫通化、ロングシート化とタネ車の面影はないものの、隅にRのついた大きな窓は
小さい頃、写真で見た京急の快特電車のその姿をよく残している。
昭和初期製造のレトロ電車を除けば、最古参の車両となり、2扉車ということも
あって、平日朝夕ラッシュ時の4連運用の増結車くらいでしか走っているのを
みかけない。
【2016年3月4日12時43分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
と、普段のこのカットだが、何かがヘンである。
居るはずの“お目当て”が定位置に居なかったのである。
そう、デカ!! 廃車となった貨車の台枠を利用し、車体中央部にキャブを製作、
手持ち部品を組み合わせて電動貨車に改造、そんな“仏生山のヌシ”が居ない。
というか、普段よりも数十メートル駅側に居たのだった。
しかも、パンタグラフを上げている!!!!
【2016年3月4日12時47分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
林立する架線柱や他の電車で、なかなかうまく撮れずにいると、ラフな格好の
ことでん職員の方が、デカの運転台へ。吊り掛けサウンドを響かせて動き出した。
「なにぃーーーーっ!!」
目の前でデカが動いたのである。パンタを上げて自走するデカ、初めて!!
もう、大コーフンだったのである。
【2016年3月4日12時48分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
この間、わずか数秒。いつも通りの定位置に戻るとすぐにパンタを下げて、
デカは再び眠りに就いたのだった。
直後、「ウーーーーッ」とサイレンの音。工場の午後の、お仕事時間が始まるみたい。
どうやらデカの定位置は、工場職員の皆さんが、昼休みを楽しむスペースでも
あるみたい(地面が舗装されているので...)。
そのため、昼休み中だけデカにどいてもらっていたみたいな...。
さて、そのまま工場横の畦道を通って、県道を渡り、太田側の踏切付近を
覗いてみるのが<変態鉄>の、いつものコース。
レトロ電車4両のうち1~2両は、構内外れの本線に沿う形の留置線に置かれている。
【2016年3月4日12時55分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
と、この日は23号車だった。1925年(大正14年)に近鉄の前身・大阪鉄道の
デロ形として製造、1961年(昭和36年)に琴電入りした。
冒頭の1枚、昨年の4連運行は、この23号車の90歳、卒寿を記念してのものである。
レトロ電車4両の中で唯一、オパールホワイトとファンタゴンレッドという、
20年ほど前、大学生だった<変態鉄>が琴電を初めて訪れた時の塗色に
塗り戻されており、大のお気に入りの1両である。
23号車が間近で撮れて...、しかも、この位置、晴れると逆光になるのだが、
幸い、この日はドン曇り。側面も黒く潰れることなく撮ることができた。
と、大満足で仏生山駅に引き返して終わりとなるはずだったが...
【2016年3月4日13時04分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
定位置に戻ったデカのすぐ前。
もと京王5000系の1100形電車が「試運転」表示でヘッドライトを点けてスタンバイ。
足回りも車体も塗装したてのピカピカだった。
全般検査上がりで、これから出場試運転だろうか??
【2016年3月4日13時06分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
走り出せば、油汚れや錆で、普段はなかなかキレイに撮れない“台車近影”。
京王線は軌間1372ミリで、ことでんの1435ミリとは違うので、台車を履き替えないと
電車は走れない。京急1000形の廃車発生品のTS-310台車を流用して入線させている。
【2016年3月4日13時05分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近
「昭和35年 東急車輌」の銘板には“TS-310A”という型番も読み取れる。
そんな「東急車輌」という名前も過去のものとなってしまって...
かつては日本の鉄道車両史に残るような名車たちを作ってきたメーカーが今では...
<変態鉄>としては嘆くしかないのである。
と、台車のアップを撮るのとほぼ同時に、この電車が動き出した。
ということは本線試運転??
【2016年3月4日13時10分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅
大急ぎで駅舎ヨコの踏切までダッシュしたのだった。
誰もいない下りホームに入線してきた。
【2016年3月4日13時15分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅
上り高松築港ゆきの定期電車の到着を待って、試運転電車発車!!
わずかな時間に貴重なシーンが立て続けに。う~ん、堪らん!!。
【2016年3月4日13時21分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅
ホームに入れば、そこにいたのは「ことちゃんひやく号」。
ことでん沿線の事物とともに、キャラクターのイルカの駅員、ことちゃんと
奥さんのことみちゃんがデザインされている。
よく見れば、「ひやく号」にもいつの間にか、瓦町FLAGのイラストが。
買い物を楽しむ、ことみちゃんの絵である。少しずつ変わっている...。
次は、ことのちゃんも描かれるのだろうか!?
気づけば40分近くを仏生山で。もう、大満足で高松築港ゆきに乗り込んだ。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村
コメント 0