SSブログ

2015年8月「吊り掛け駆動」の電車を追って(2)満員電車での長い旅 [鉄分の濃い旅行記録]

昨日は、話が横道に逸れてしまった。まだまだ、名古屋はおろか静岡県に
入ったばかりのこの撮影記。撮影の話題に入る前に、次の“出撃”が来そうな勢い。

という訳で、忘れてしまいそうなので、この最終日、8月16日に仏生山で撮った1枚。

01_DPP_2207.JPG
【2015年8月16日14時21分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅付近

たぶん、この車両、緑茶飲料のラッピング広告電車だったと思うのだが、
検査入場だったのだろうか、車体は塗装が済んだばかりの状態、
スッピンのまま、萌黄色というのか? 鮮やかな黄緑色の車体。
京急の電車と言えば真っ赤な車体に白帯だが、これも意外と似合っている。
これから広告をラッピングするところだろうか??

いっそ、このまま“新色”として本線運転して欲しい気もするが...

さてさて、8月13日から16日までの撮影記。いよいよ三島から島田ゆき。
そう、短編成、ロングシート車での“座席争奪戦”しんどい道中が続くところ。

……  ……

2015年8月13日(木)曇り一時雨

最近では地方でも自動改札機が当たり前になった。
「青春18きっぷ」は自動改札には対応しておらず、その都度、有人の窓口。
大きな駅でも有人の窓口は少なく、乗り越し精算の人が並んでいると改札通過に
意外と時間がかかるもの。

01_IMG_4478.JPG
【2015年8月13日11時35分】 東海道本線・三島駅

改札でもたついて、ホームに上がると次の下り電車は11:52発の島田ゆき。
ちょっとだけ時間ができたので、ホームから“三島駅寸景”。

02_IMG_4475.JPG
【2015年8月13日11時33分】 伊豆箱根鉄道駿豆線・三島駅

駅舎は分けられているが、三島駅構内で伊豆箱根鉄道駿豆線と東海道線は線路が
繋がっており、実際に、特急「踊り子」の修善寺編成はこの駅から駿豆線に
直通している。駿豆線を訪れたのは、もう2年ほど前だろうか。

なかなか良い感じの鉄道情景が残っていて、再訪したいと思いつつ、
時間だけが経過している。最近では、「韮山反射炉」が世界遺産に登録された
ことで、観光客の利用増が期待されるが...。はたして!?

03_IMG_4477.JPG
【2015年8月13日11時34分】 東海道本線・三島駅

足下に注目してみると、ホームに書かれた乗車位置案内。
「特踊子」という略し方もスゴイ。ちなみに、川端康成の小説と違って、
特急列車の名前は「踊り子」、送り仮名の“り”が必要である。

最近では、ホームに直接書かれたこうした案内も珍しくなってきた気がする。
ちなみに、「13」は13号車、1~10号車は熱海で分かれて伊豆急下田ゆきとなる。
修善寺に乗り入れるのは11~15号車の5両編成である。

さて、そんなことをしていると、11:52発の島田ゆきが到着である。

IMG_4481.JPG
【2015年8月13日12時34分】 東海道本線・興津駅

  第439M列車  三島 11:52 → 12:34 興津 (クモハ313-2609乗車)

この列車は、前4両がさきほど乗車した211系、後ろが313系、併結の7両編成。
車内はほとんどの座席が埋まる位の混雑だったが、何とか空席を確保。

上の写真にある電車が313系、JR東海の在来線の普通列車はほとんどがこの顔の
車両で統一されている。でも、電車の“顔”で騙されてはいけないのである。
名古屋近郊の快速電車に充当されるグループは、オールクロスシートで快適だが、
静岡地区の車両は、同じ外観でもロングシート車。通勤利用なら通路が広くて
悪くないだろうが、旅行中にあたるとちょっと...。

満員の車内で駅弁を頬張る“猛者”もいたが、自分にはちょっと...

……  ……

自分がよく「青春18きっぷ」で行き来した頃の東海道線と言えば、静岡県内は
113系王国の様相を呈していた頃だった

04_199203_tumago_56.jpeg
【1992年2月頃】 東海道本線・名古屋駅

その113系電車の硬くて狭いボックスシートでお尻が痛くなる...のも今は昔。
ロングシート、トイレなし電車で“座席争奪戦”が、いまの東海道本線。
これでは、ちょっと憂鬱にもなる。

考えてみれば、「青春18きっぷ」で1日早く現地入りしてホテルで1泊するより、
当日の早朝、新幹線で向かった方がトータルで考えれば安上がりだったりする。
「往復はヒコーキ」というのに慣れてしまった<変態鉄>にとって、
事実上、半日がかりで東京 → 名古屋というのは...

07_IMG_2564.JPG
【2008年10月30日12時51分】 山陽新幹線・岡山駅

この旅を通して<変態鉄>が得た結論というのが『新幹線は偉大である』。
確かに「青春18きっぷ」に比べて、運賃も特急料金も出費はバカにならない。
でも、それを補って余りあるくらい、速いし快適なのである。(当たり前!?)

さらに、書いたように「鈍行列車の方が風情があって...」ということも
なくなってしまった。「青春18きっぷ」の旅というのも楽しめない時代に
なってきていると感じたのだった。(※ 意見には個人差があります)

尤も、JRだって営利企業。「青春18きっぷ」で長距離を乗り通すタダ同然の客に...
「長距離利用なら新幹線」というのが一般的な考え方であるのは確かだが。

そんなことを考えているうちに、電車は静岡市内に入った。
興津駅で下車。まず、ホーム中央のトイレへ...、男子も外まで行列ができる大盛況に
とりあえず、浜松まで我慢しようと決めて、跨線橋をわたって隣の3番ホームへ。

05_IMG_4483.JPG
【2015年8月13日14時15分】 東海道本線・浜松駅

  第771M列車  興津 12:42 → 14:15 浜松 (クモハ211-5017乗車)

昔と違って、熱海と浜松の間を直通する普通電車というのは日中は設定されない。
熱海発の電車は静岡を過ぎて少し先の島田まで、浜松発の電車は静岡市の東端に
近い興津まで、静岡を挟んで2系統に分割されている。

そう、だから乗り継ぎ旅としては、興津で乗り換えても、静岡を越えて終点の島田で
乗り換えても良かった訳。だが「座りたい」ならば、始発から乗るのが鉄則。
とはいえ、乗り換えた電車は3両編成、トイレ無し。飲み物さえ躊躇...嗚呼。

清水を過ぎて静岡市内中心部に入る頃には、車内は吊革が塞がる程度の混雑に。
その静岡では、後続の特急「ふじかわ」が遅れて「接続のため1分遅れで発車」の
アナウンス。でも、用宗では「定刻通り...」。
車窓を見ることもできず、足を伸ばすこともできず、正直言って退屈な時間帯。

突然だった。磐田駅に停車する頃、天井に「ザーザー」という激しく打ち付ける轟音、
「何だ!?」と思えば、激しい雨。“ゲリラ豪雨”と呼ぶに相応しいくらい、突如のこと。
浜松到着まで激しい雨の中となった。

IMG_4488.JPG
【2015年8月13日14時15分】 東海道本線・浜松駅

  第949M列車  浜松 14:20 → 14:54 豊橋 (クモハ313-1乗車)

終点・浜松駅も激しい雨の中。ホームには屋根があるが、それでも容赦なく...
カメラバッグが濡れないよう、気をつけて乗り換え。

向かいのホームに到着した313系4連の豊橋ゆき、313系のトップナンバー編成だった。
ここからはクロスシート車、車窓も見ることができてちょっと快適。
でも、閉口したのは通路を挟んで反対側の席のオッサン、“ゴボゴボ”と激しい咳、
口に手も当てず、隣席のオバサン、迷惑そうな顔をして向こうに行ってしまった。
おかげで、自分の周りがちょっと空いてくれたのだが...

浜松を発車した直後に、まるで、今までの激しい雨がウソだったかのような晴れ間。
ウトウトしているうちに豊橋。またまた、わずかな時間での乗り換え、
そう、つまりは“座席争奪戦”。

06_IMG_4490.JPG
【2015年8月13日14時59分】 東海道本線・豊橋駅

  第2535F列車  豊橋 15:03 → 15:58 名古屋 (クモハ313-3乗車)

そういうときに限って、向こうのホーム、階段の上り下りが必要。
「青春18きっぷ」期間だけあって、通路はちょっと殺気だったような感じ。
そう、西に向かう人にとってはここで座れなければ、名古屋を過ぎて、最悪、岐阜県の
大垣まで立ちっぱなしになる訳で...。幸いにも通路側ながら空席を見つけたのだった。
岡崎で途中下車して、寄り道することを検討していたが...

豊橋も晴れていたのに、ちょうど電車が岡崎駅に差しかかる所で、再びの雨。
でも、発車直後にやむという...何とも運の悪い。そのまま、名古屋まで乗り通した。

07_IMG_4498.JPG
【2015年8月13日16時16分】 名古屋市中村区椿町・名鉄ニューグランドホテル

夏休み期間に、駅前のホテルに割安価格で泊まろう...という考えだったので、
部屋には期待していなかったが、値段以上にかなり快適に過ごすことができて
大満足だった。新幹線ホームの向かい側、某家電量販店と同じビルにある
名鉄ニューグランドホテル、次に名古屋に行くときも、ココにしようと思っている。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

[お知らせ]
<非鉄>ネタで気楽につくるサブブログ「金失いの道すがら」も
少しずつ再開していきます。こちらのリンクよりお越し下さい。
こちら → http://moha14722since1962.blog.so-net.ne.jp

nice!(27)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 27

コメント 4

Cedar

久しぶりに普通列車の旅なんか良いなあ、と考えてましたが、爺には無理そうですねぇ。
by Cedar (2015-08-24 03:05) 

あるまーき

Cedarさん

コメントありがとうございます。
考えてみれば、全国各地でローカル転用されていた国鉄急行型が引退したところで、「青春18きっぷ」での長距離利用は難しくなったのかな、と思います。
静岡の313系同様、東北の701系も、地方の普通列車も扉の枚数が多い(座席の少ない)車両に多くの乗客を詰め込んで短編成化するという発想が一般的になり、さらに県庁所在地などを中心に、都市近郊の短い区間を走る列車が主流となり...

「特急料金」 = 「着席料」

ということなのでしょうか。そんな気がしました。
by あるまーき (2015-08-24 06:46) 

伊豆之国

実は、私も去年の夏休みに同じような道中で「東海道鈍行乗り継ぎ」の旅路に出ています。お盆の真っ只中にしか休暇が取れず、新幹線は満員、長距離の道中で最近よく使っている高速バスも大渋滞必至、若かりし頃によくやった「鈍行乗り継ぎ」を久しぶりに実行。小田急で小田原に出て、そこから熱海→興津→浜松→豊橋→大垣→米原→草津→京都ときて、その日の最後は近鉄で目的地・奈良まで。熱海発の電車は、やはりロングシートの島田行き、興津で後から追っかける浜松行きに乗り換え。座ることはできたのですが、清水を出ると左手に寄り添ってくる静鉄が気になり、前の景色見たさに席を立って運転台の後ろにかぶり付き。静岡で座れず、結局座れたのは二部落ち・ジュビロのお膝元。浜松で待ち時間の余裕が取れたので、駅弁を買って駅前を少しぶらり。豊橋行きはようやくクロスシート車に当たり、右手に浜名湖、左手に太平洋を眺めながら駅弁をほおばり、豊橋で快速に乗り換え、名古屋を通り越して大垣まで乗りとおし。乗り換え時間が短くしかも階段の向こう側、駆け足でようやく滑り込み。米原からは新快速で快適に。草津で降りたのは、少し前に某公共放送で「草津宿の本陣」が放映されていて、豪壮な旧家だったので中を見てみたかったから。町並みの裏手には「草津温泉」という名の「パロディ風?」の銭湯もありました。京都からは「ビスタカー」の座席が取れ、大和西大寺まで…。
もっとも、この道中、無理がたたったのか、最終日の3日目に足を挫いてしまい、何とかもうひとつの目的地・伊勢神宮まで苦行の末に何とか参拝を果たしたものの、名古屋からは新幹線のお世話になるほかなく、家に戻ってからは1ヶ月あまり松葉杖が離せなくなってしまい、まさに散々な結末になってしまいました。
by 伊豆之国 (2015-08-25 22:37) 

あるまーき

伊豆の国さん

コメントありがとうございます。
ちょっと前(といってもだいぶ前ですが...)、113系の東京-静岡間ローカルなどというのが珍しくなかったように思いますし、117系快速で浜松-米原の通しというのも多かったような。やはり、だんだんと鈍行乗り継ぎはしづらくなっているように思います。
それにしても、小田原-京都間の鈍行旅とは...、名古屋あたりで弱音を吐いている自分はダメですね。それにしても、静岡近辺の混雑は何とかして欲しいと思いました。ちなみに静鉄の並走区間は、自分はロングシートで首を捻って車窓に見ていました。

足を挫かれたとのこと、やはり、疲れでしょうか。
旅先ですと、余計に大変ですね。大丈夫でしたでしょうか。
伊勢神宮にもずっと参拝していません。久々に、三重の方に行って見たい気がします。といっても、気になっているのは、桑名と四日市の「特殊狭軌」なのですが...

by あるまーき (2015-08-25 23:40) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0