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京都・紀州へ、最新と最長と最短と(14)日本最長路線バスの旅3 [路線バスの旅]

今日の話題に入る前に。
ソネブロでも、管理画面で アクセス解析 → 検索ワード と進めば、
GoogleやYahoo!といった検索エンジンで、皆さんがどのようなキーワードで検索して
拙ブログに引っかかった、いや、お越しいただいているかを知ることができる。

ここ数日のトップに、「水島臨海鉄道」というキーワードが。

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【2014年6月15日11時20分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル

同好の氏にお読みいただけるのだとしたら、本来、この上ない喜びなのだが...
市街地の高架区間が大半の同線、来月の連休に予定される「キハ20&キハ30運転」、
このとき、沿線でカメラを構えようとしている自分としては...

沿線の限られた撮影地が、大変なことになるのを恐れているのである。
(でも、なぜか写真は、今回のイベントと無関係のキハ37“水島色”)

それから、もうひとつ。

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【2013年7月23日18時49分】 富山市秋ヶ島・富山きときと空港

やはり、自分の周囲で見聞きすることを総合すると、どうやら、この名称、
「富山空港」改め「富山きときと空港」、この愛称の浸透がまだまだのようで...
この写真を再掲しておきたい。富山の方の中にもご存じない方も多いようで...
ANAの機内誌「翼の王国」の地図の表記も、最近「富山きときと」に変わっているのを
確認しているが...、つい最近、開業50周年を迎えたANAの羽田-富山線。
新幹線開業後も路線維持を願っている<変態鉄>としては、応援せずには居られない。

富山市街地へも北陸自動車道富山ICへのアクセスにも優れた「富山きときと空港」を
これからも応援していきたいのである。

蛇足ながら、「きときと」は“新鮮な”“いきいきした”という意味の富山弁。
ただし、「あまり、言いませんね~」と言っている富山人もチラホラ。
でも、富山県の観光ポスターの『定型句』としてかなり前から頻繁に見かけるのだ。

さて、今日の話題
長らく“陸の孤島”と言われた十津川村と八木、新宮を結ぶ生活路線として、国道168号線を
走り続けてきた「日本最長路線バス」、奈良交通・八木新宮特急線。その乗車記3話目。

……  ……

2014年9月3日(水)曇りのち一時雨

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【2014年9月3日12時02分】 奈良県吉野郡十津川村上野地付近

9:15に大和八木駅前を出て、16時前に新宮駅前。
その6時間半の道のりも、まもなく中間点、正午頃、2度目の休憩地・上野地バス停。
十津川村の細い街道沿いのごくごく普通のバス停である。
バスは、駐車場のような転回場で20分余りの休憩。

残念ながら、外はドン曇り。でも、雨が落ちてこないだけマシなのだろうか。

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【2014年9月3日12時03分】 奈良県吉野郡十津川村上野地付近

さて、ここで休憩時間を、他の2ヶ所より長めにとっているのは...
バス停から道沿いに徒歩1分。急な坂を上ったところに...

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【2014年9月3日15時49分】 奈良県吉野郡十津川村上野地付近

「谷瀬(たにぜ)の吊り橋」である。
多くの観光客、というか、立派なバイクでバスを次々に追い越していった
ツーリングのグループも、ちょうどここで休憩中。
吊り橋は、多くの若者で賑わっていた。

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【2014年9月3日12時05分】 奈良県吉野郡十津川村上野地付近

バスの休憩時間中に戻らないと...、早速、歩き出す<変態鉄>。
全長297 m、生活道路にある吊り橋としては日本最長の吊り橋である。
バスの車窓からずっと眺めてきた十津川を渡るのである。

渡り出すと意外と長い。
最初は良いが、中間点に近づくにしたがって、だんだん揺れやすくなっていく。

若者のグループは、かなりテンション高め。「きゃ~~~ぁ」と絶叫しながら、
狭い板張りの橋の上で飛び跳ねて、ワイヤーを揺すって大はしゃぎ。
それを記念撮影しようとして、バランスを崩して、また「きゃ~~~ぁ」、
そのあおりを受けて、<変態鉄>は恥ずかしいくらいのヘッピリ腰。

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【2014年9月3日12時06分】 奈良県吉野郡十津川村上野地付近

おっと、向こうからも人がやってきた。
中央の板の隅によって、すれ違う。

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【2014年9月3日12時07分】 奈良県吉野郡十津川村上野地付近

それでも、ワイヤーの隙間にコンデジを挿し込んで川面を撮るのは、
もはや「ブロガー魂」、こう撮るとわかりにくかったが、でも、やはり相当な高さ。
高所恐怖症の正反対、煙ともう1つの何かで、高い所は好きな<変態鉄>、
でも、お尻の方がムズムズしてくる、そんな感じなのである。

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【2014年9月3日12時09分】 奈良県吉野郡十津川村上野地付近

ようやく対岸へ到着。
すぐ横の監視小屋には地元の方が詰めているのだが、これだけの客が一斉に
訪れるのは結構珍しいことのようで、指示に従って、折返しは少々待ってから。

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【2014年9月3日12時10分】 奈良県吉野郡十津川村上野地付近

20人以上で渡ってはいけない...と書いてはあるものの、
対岸との間で連絡し合いながら厳密に人数管理をしているわけでもなく、
生活道路の一部とあって、渡橋自体は自由なので、明らかに定員オーバーの時も。

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【2014年9月3日12時12分】 奈良県吉野郡十津川村上野地付近

またまた、ワイヤーの隙間から。
う~ん、ワイヤーが映り込んでいるのに気づいたのは、あとで見直してから。

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【2014年9月3日12時12分】 奈良県吉野郡十津川村上野地付近

足下も1枚。左隅の板張りの部分(中央部分に相当)を歩いているわけで...
金網の向こうには真下の様子を見ることができる。全長297 m、この通路を歩く。

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【2014年9月3日12時15分】 奈良県吉野郡十津川村上野地付近

バスの出発時刻まで、思ったよりも余裕を持って戻ってくることができた。
ちょっと離れた位置まで行って、橋の全景も。

さて、この吊り橋。観光客誘致の“町おこし”として多額の税金を投じて...
ではない。「最長の吊り橋」も狙ったというより、この地の自然環境の厳しさゆえ。

“ワイヤーの隙間から”と書いたあの写真を見ると、いわゆる“河川敷”の部分が
異様に広いことが分かる。実はこのあたりの集落は、元来、そこの部分にあったのだ。
何度となく大水害に見舞われて、明治22年の大水害後、川沿いの土地から高い所へ。
ちなみに、このとき、この地を離れて北の大地に新天地を求めた方々が開拓したのが
北海道の新十津川である。

ここには、木橋が架けられていたが、増水の度に流されてしまうのに悩まされ、
昭和29年、集落の一戸あたり20万円を負担する形で、工費800万円余りを工面して
この大きな吊り橋が架けられたという。いま聞けば「20万円」というのは、自分も
“頑張れば無理ではない”金額だが、いまからちょうど60年前、山深い村での話。
当時としては、かなり思い切ったことだったのではなかろうか。

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【2014年9月3日12時20分】 奈良県吉野郡十津川村・上野地バス停

さて、少し余裕を持って、バスに戻ってくることができた。
ところで、バスの後ろに見える白い建物、こちらは...!? この感じは?!

そう「上野地郵便局」、ということは...
こちらは<非鉄>ネタを扱うために開設したサブブログで近々公開したい。

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【2014年9月3日12時22分】 奈良交通バス車内(上野地バス停・停車中に撮影)

という訳で、6時間の路線バスの旅。いよいよ後半戦。
日本で最も広い村、東京23区全域よりも広い村なので、そう簡単には縦断できない。
さらに、国道とは名ばかりの隘路、国道168号線を進んでいくのである。(つづく)

……  ……

こういう<鉄>分の少ない記事を書くとアクセス数が減るのが拙ブログ。
普段の、<撮り鉄>記事より、時間をかけていろいろと調べて書いてはいるのだけど...


(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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コメント 8

ma2ma2

昨日、撮影してきました(^^)
by ma2ma2 (2014-09-21 11:43) 

あるまーき

ma2ma2さん

コメントありがとうございます。
「富山きときと空港」ですね。最近は、お寿司の話題で観光客誘致につとめているようですが...
ma2ma2さんの記事で読めるのを楽しみにしています。
by あるまーき (2014-09-21 12:14) 

やぶお

あるまーきさん、こんにちは。
日本一長いバスの旅・・・楽しく拝見しています。
道中での3回の長時間停車が楽しそうですね。
バスの座席も観光バス風?になっているようで、
けっこう居心地がよさそうですね。

私はあるまーきさんのような消印集めはやっていないものの、
種村直樹氏に触発されて、旅行貯金はやっているので、
「おっ」とこのバスになおのこと心を動かされました。


by やぶお (2014-09-21 13:10) 

あるまーき

やぶおさん

コメントありがとうございます。
旅行貯金、実は自分もやっていたんです。むかし。
郵政民営化を直前に控えて、郵便貯金の通帳がヨコ型に変わり、さらに主務者印の捺印が廃止される頃になって、何となく、止めてしまいました。いつか、このブログでもご紹介できれば、と思っています。
このバスは、予め、乗車券を購入してから乗れば、五條-新宮間では途中下車ができますから、郵便局を巡りながらと言うのも可能です。
車窓を見ているだけでも、結構、楽しい路線ですので、気候の穏やかな時期にでも、ぜひお出かけ下さい。
後ほど、やぶおさんの掲示板にもお邪魔させていただきたいと思います。

by あるまーき (2014-09-21 13:28) 

とーる

カラーリングが変わると、イメージもガラリと変わるものですね~
by とーる (2014-09-21 17:53) 

あるまーき

とーるさん

コメントありがとうございます。
水島色でしょうか? 青色の濃淡というのは新色ですが、派手すぎず、ちょうど良い感じでした。先代のキハ20のときも含めて、水島臨海鉄道の車体塗色は、強烈なデザインのものはなく、撮っていても沿線風景によく馴染みます。
by あるまーき (2014-09-21 18:12) 

サットン

谷瀬の吊り橋、高所恐怖症の私には絶対無理です。この記事の写真と文章を拝見しているだけで背筋がぞくぞくします。
上野地での長時間停車は乗務員さんの休憩時間でもあるようで、私の乗った便ではここでお昼のお弁当を食べておられました。
by サットン (2014-09-23 12:27) 

あるまーき

サットンさん

コメントありがとうございます。
谷瀬の吊り橋は、ちょうど人の多いタイミングに当たってしまったようで...
とりあえず往復してきただけと言った感じです。
なるほど...、運転手さんは交替なしでの6時間半の通し乗務というのも、当日、知って驚きました。十津川BCあたりで交替するのかと思っていたもので。



by あるまーき (2014-09-23 22:27) 

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