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24. もうすぐ、お別れの日(本線・中滑川駅①) [探訪!! ちてつ百景]

今日は久々に寝過ごした。二度寝だ。
7時起床 → 8時10分出発 → 9時出社...の予定が、起きたら7時45分。
朝食をとらずに家を飛び出したのだった。何とか間に合った。
明日は普段通りの14時出社。少しホッとしている。

拙ブログ、気付けば、いつの間にか500記事に到達していた。
まぁ、だからといって何もないのだが...

さて、今日の話題。普段通りの「富山地鉄」ネタ、少々古くなってしまったが。

どんなものにも、いつか別れの日はやってくる。
でも、だからこそ「存在」を意識できるわけだし、夢中になれるわけだ。

富山地鉄沿線を撮り歩く<変態鉄>が、目で見て、音を聞いて、匂いを嗅いで...
「ビビビッ!!!」ときたり、「ゾクゾクッ!!!」としたり...
興奮した沿線情景を紹介する、<変態鉄>の独断と偏見によるヘンな企画の続編。

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【2012年10月7日16時53分】 富山地鉄本線・中滑川駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 110.0 mm 露出 F5.6 1/50秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

まもなく、見納めの日を迎える駅舎、クルマ社会が到来する以前、
「駅」が人々の生活の中でもっと重要な位置を占めていた時代を色濃く残すこの駅。
富山地鉄の歴史に翻弄され続けてきた、1つの駅の物語を取り上げたい。
その駅とは...

……  ……

中滑川駅。
今日はその第1弾として、昨秋、見てきた駅舎内部の様子をご紹介したい。

この中滑川駅の開業は1914年(大正3年)2月のこと。
立山軽便鉄道が滑川から上市を経て五百石までを開業させた翌年のこと。
ただし、このときの経路は現在の地鉄本線のそれとは異なっていたという。
この後、戦時統合で地鉄が発足する以前に、立山軽便鉄道は立山鉄道となり、
1500V電化、1067 mmに改軌、駅名も 中滑川 → 晒屋 → 本滑川 → 中滑川 と
数年のうちに、めまぐるしく変遷し、駅自体も移転された。

1_0Y6C5665.JPG
【2012年10月7日16時36分】 富山地鉄本線・中滑川駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 40.0 mm 露出 F5.0 1/50秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

この駅を訪れたのは、秋の休日の夕方。
スーパーが併設されていた駅舎、経営が立ちゆかず、その店はすでに撤退しており、
駅前ロータリーを歩き回っても、人の姿を見かけることはほとんどなかった。

駅舎入口の右手には草むした線路敷。
「ホントに、ここに電車は来るのか??」
そんな気にさせるが、奥にかすかに見える出発信号機がかろうじて「生」を感じさせた。

0Y6C5667.JPG
【2012年10月7日16時36分】 富山地鉄本線・中滑川駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 35.0 mm 露出 F3.5 1/15秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

このガラス戸が駅舎の入口、この先に改札口がある。
「中滑川駅」という看板がなければ、ちょっと1人では入りにくい雰囲気。

2_0Y6C5742.JPG
【2012年10月7日17時01分】 富山地鉄本線・中滑川駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 60.0 mm 露出 F5.0 1/60秒 +1段補正 ISO1600
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

通路から振り返って、先ほどの入口を見た様子。
駅舎内はちょっとした商店街になっており...、いや、すでに閉店しており、
寂しげな、屋内シャッター通り。
以前は、美味しいクレープ屋さんがあって親しまれていたとか...

1月に再訪したときには、最後まで(?)残っていたヘアサロンも移転しており、
もはや、この駅舎内で“営業”しているのは、駅と公衆トイレだけ。
たき火をしたのか、床には、所々焦げたような跡が残っていた。
トイレの中には、トイレットペーパーの持ち出しが頻発していることへの
注意喚起の貼り紙が。

3_0Y6C5737.JPG
【2012年10月7日16時59分】 富山地鉄本線・中滑川駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 35.0 mm 露出 F3.5 1/30秒 +1段補正 ISO1600
プログラムAE AIフォーカスAF WB白色蛍光灯

駅としての機能は、駅ビルの中央付近にコンパクトにまとまっていた。
野外ステージを思わせる円弧を描いた階段の先に、コンパクトな改札口。
この日は休日だったので無人だったが、平日の日中は駅員さんが常駐しており、
常備券を買うことだってできる。実は、ここも特急停車駅。

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【2012年10月7日16時39分】 富山地鉄本線・中滑川駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 65.0 mm 露出 F4.5 1/30秒 +1段補正 ISO1600
プログラムAE AIフォーカスAF WB白色蛍光灯

やはり、<変態鉄>としてはコレを確認せずには居られない。
立山線と上滝線の駅名をチェック。横江と千垣の間が空いているのは上横江、
大川寺の文字が左に寄りすぎているのは、旧駅名の大川寺遊園を修正したから。
小杉・布市と“連名”なのは小杉駅開業に伴うもの。
そういえば、「新庄田中」はどうしたのだろう。(この写真は同駅開業前撮影)

0Y6C5735.JPG
【2012年10月7日16時59分】 富山地鉄本線・中滑川駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 35.0 mm 露出 F4.0 1/30秒 +1段補正 ISO1600
プログラムAE AIフォーカスAF WB白色蛍光灯

タイル張りの改札ラッチも、何だか昭和チック。
広い通路が、かつて、この駅が多くの乗客で賑わったであろう日々を
静かに物語っていた。

お世辞にもキレイとは言えないペン書きの文字で「天井落下注意」の貼り紙。
思わず見上げると...

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【2012年10月7日16時58分】 富山地鉄本線・中滑川駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 35.0 mm 露出 F4.5 1/50秒 +1段補正 ISO1600
プログラムAE AIフォーカスAF WB白色蛍光灯

改札の奥、ホームへの地下通路入口付近、確かに天井が崩落している。

……  ……

そして、今日の1枚。

6_0Y6C5730.JPG
【2012年10月7日16時57分】 富山地鉄本線・中滑川駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 65.0 mm 露出 F4.5 1/25秒 +1段補正 ISO3200
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

改札先には謎の階段。そして、開かずの扉。
灯りが消され、来る冬に備えて除雪用のスコップが並べられた階段の先には
ドアの向こうに「3」の数字。そう、3番ホームの入口。

この「3番ホーム」、<鉄>としては「なぜ、3番??」といった感じだが、それ以前に
もしかしたら、この3番ホーム、この駅の開業以来、
一度も電車が来ることがなかったのではなかろうか。

……  ……

7_0Y6C5745.JPG
【2012年10月7日17時04分】 富山地鉄本線・中滑川駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 28.0 mm 露出 F5.0 1/60秒 +1段補正 ISO1600
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

解体の日を待つだけとなった駅ビル。何だか寂しそうな感じだった。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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コメント 3

johncomeback

500記事達成おめでとうございます。
僕は最近ネタ切れで、500まで行けるか自信ないなあ。
by johncomeback (2013-02-12 13:25) 

T_saga

中滑川も電鉄魚津も、余命わずかとなりましたね。
中滑川駅の幻のホームこと3番線は、未成線となった海岸線が開業する前提で作られたものです。結局今日に至るまで、マトモに使われることは無かったようです。
by T_saga (2013-02-12 19:41) 

あるまーき

今日もコメントありがとうございます。

☆ johncomebackさん
自分もネタ切れには悩まされ続けております。特に仕事が忙しいときは出撃することもできませんので。
最近は、ネタ切れになりそうになったら、古いネガを漁っています。

☆ T_sagaさん
その節は大変お世話になり、ありがとうございました。
海岸線については、続編で取り上げてみたいと思いますので、ぜひ、ご感想とかフォローコメントとか、いただけたら幸いです。
by あるまーき (2013-02-13 00:11) 

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