水島臨海鉄道「鉄道の日」イベント(4)港東線乗車記 [水島臨海鉄道キハ20]
そもそも、「水島臨海鉄道」を知ったのは大学生の頃。ちょうど2000年になる頃。
当時は白地に青帯の“水島色”だったが、ぬぁんと...
国鉄型のキハ20形がワンマン化改造も受けずに走っているみたい、と。
九州に行った帰り道、臨時快速「ムーンライト九州」号を早朝4時半の岡山駅で下車
朝になるのを待って乗りに行ったのである。
まさか、そこから20年間、通い続けるとは...という感じだが、60年におよぶ車齢の
キハ205号車、その“車生”の3分の1を見てきたことになる訳で。
まさか、昭和30年台はじめに四国に投入されたキハが、令和の時代にも走行可能な
状態で残されているとは... (ちなみに、ひたちなか海浜鉄道で1両が現役)
【2019年10月27日12時46分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
でも、それから何度も水島臨海鉄道を訪れるうち、“臨海鉄道”本来の使命である
貨物輸送の方でも、個性派の機関車が活躍していることを知り...
地元の<鉄>な方だけでなく、臨鉄職員の方とも顔見知りになったり...
毎年10月の「鉄道の日」イベントは、絶対に行こうと決めているのである。
そんな訳で、この日も“午後の部”は倉敷貨物ターミナルでキハ205号の展示走行、
ただ、今年は...
何と言っても貨物列車しか走らない「港東線」に乗客を乗せたキハが乗り入れる
という“午前の部”の方が大注目のイベントで。もちろん、<変態鉄>も...
…… ……
2019年10月27日(日)晴れ一時曇り
10時過ぎに臨時列車として水島駅にやって来たキハの4両編成。
【2019年10月27日10時02分】 水島臨海鉄道水島本線・水島駅
平日朝晩の輸送力列車用に残されているのは、キハ20形の後継として5年ほど前に
水島へやって来た、キハ37・38形(と予備車のキハ30形)。
普段は2両編成で運用されているが、かつては...、いや、まだキハ20形だった頃は
長編成の運用もあったという。10年くらい前では地元の学校の修学旅行輸送で
キハ20形4両編成が走ったり...と。でも、<変態鉄>にとってはその日程が分からず
しかも休みが取れるわけでもなく、結局、撮れずじまいだったのだが...
たぶん、キハ4連というのは、<変態鉄>にとっては初めて撮るような...
その列車の前から2両目
先頭のキハ38 104号車は前面展望に賭ける(?)、<鉄>と子ども連れで満員、
最後部のキハ30 100号車は外吊り扉の独特の車輌を楽しみたい<鉄>と
復路の前面展望に期待する人たちで、どうせ満員。(しかも乗車口もあり...)
ということで、<変態鉄>は最初から中間車を狙っていたのである。
2両目、キハ37 101号車の連結面近くのロングシートを確保。
荷棚にICレコーダをセットしたら...
【2019年10月27日10時09分】 水島臨海鉄道港東線・水島駅(キハ37 101車内)
晴れ間が見えていて、しかも混雑した車内。
冷房が入っているようだったが、でも、こういうイベント列車では遠慮なく
窓を開けられるのもラッキー。
往路は車窓からの眺望を楽しむことに決めた。
10:30、ほぼ全部の座席が埋まり、先頭車の運転台後ろに人だかりができるくらいの
乗車率でゆっくりと動き出した。
水島駅の南側、ポイントを渡って左側の線路に入ると急カーブで進路を東に変えて。
ちょうど「人」の字のような線形の水島臨海鉄道、「ノ」に相当するのが
水島本線、右下へ伸びるのが港東線。最初の1 kmくらいは高架区間である。
“キーーーーーン”と、脳天まで響くような金属同士が摩擦する音。
それほどの急カーブ、右手の車窓は水島港に停泊中の船、<変態鉄>の居る左側には
水島地区の住宅街が広がって。
地平に下りれば、用水路沿いにゆっくりと。やはり、想像していたとおり、
東京製鐵正門前のポイントには<撮り鉄>が大集結していて。
【2019年10月27日10時37分】 水島臨海鉄道港東線・東水島駅付近(キハ37 101車内)
東京製鐵前を過ぎて、グルッとまわって、運河を渡れば列車は一旦停車。
終点の東水島駅に進入である。この間、約7分の“初乗り”だったわけで。
我に返って、カメラを取り出して。反対側の車窓をパチリ。
“風光明媚なローカル線”とは正反対の、臨海工業地帯の車窓である。
【2019年10月27日10時39分】 水島臨海鉄道港東線・東水島駅(キハ37 101車内)
「降りることはできません」の車内放送を聞きつつ、東水島駅停車中は
皆さん、窓を開けて車外を。皆さん、代わる代わる、いろいろなポジションから。
お互い席を立って譲り合いながらの撮影である。
「駅」といっても貨物駅なので、改札口も旅客ホームもなく。フツーの人から
見たら、単なる広場のように見えるのだろうが...
向かいの線路にはコキ107形が止められていて。JR貨物のロゴが入った臙脂色の
コンテナが積み上げられており。これだけ並んでいると壮観である。
【2019年10月27日10時39分】 水島臨海鉄道港東線・東水島駅(キハ37 101車内)
三菱自工前駅近くの某大手自動車メーカーで製造された新車もコンテナに入れられ
貨物列車でこの駅にやってくる。このほか、JR線・西岡山駅からの直通貨物列車も
この駅発着、付近の工場への輸送を担っている。そのため、丸いタンクコンテナとか
海上輸送対応の大きめのコンテナなど、コンテナだけでも多種多彩で。
【2019年10月27日10時40分】 水島臨海鉄道港東線・東水島駅(キハ37 101車内)
それでも、東水島駅構内を中から撮れる...というのは、これは滅多にないことで
あるのは間違いなく。あいにく、<変態鉄>はコンテナを見ても「19D...の~~」
みたいに型番を挙げて具体的に説明できるほどの知識は持ち合わせていないが、
それでも、極力、いろいろなシーンを撮っておかないと。
ただ、JRのもの、私有コンテナ、取り混ぜていろいろなタイプが置かれているのに
カメラを向けているだけ。(← <鉄>として、あるまじき言動??)
【2019年10月27日10時40分】 水島臨海鉄道港東線・東水島駅(キハ37 101車内)
反対側にはコンテナはなく、こちらは、コンテナを積んでいない空のコキ車が
数両見えているだけ。
折返し、再び発車である。今度は車窓の模様を。
【2019年10月27日10時43分】 水島臨海鉄道港東線・東水島-水島(キハ37 101車内)
水島ゆきになって戻るときも、東水島駅を出たところの踏切付近で一旦停車。
その付近の、左側の車窓には大きな工場が。
【2019年10月27日10時44分】 水島臨海鉄道港東線・東水島-水島(キハ37 101車内)
車輪と線路の摩擦する音、ゆっくりと運河沿いの急カーブを曲がるときに見えて
来るのは、水島火力発電所の煙突だろうか。
ちょうど車内には「アルプスの牧場」のオルゴールが演奏され、水島駅から
イベント会場となる倉敷貨物ターミナルまでのアクセス列車の時刻などが案内され。
急カーブの先が東京製鐵前のストレート。再び90度曲がる急カーブ。
【2019年10月27日10時48分】 水島臨海鉄道港東線・東水島-水島(キハ37 101車内)
そこからは線路は高架になる。その上り勾配を進みながら、再びほぼ90度の急カーブ。
倉庫や町工場も目立つが、基本的には住宅街が広がっていて、その間にわずかに
田んぼがあって、刈り取った稲を干していたり...
【2019年10月27日10時50分】 水島臨海鉄道港東線・東水島-水島(キハ37 101車内)
不覚をとったのはココから。この急カーブ、向かい側の車窓には水島港に停泊中の
船が見えるのだが、この写真、海上保安庁の巡視船の向こうにコンクリートの
高架橋が見えている。これが実は水島本線の線路、三菱自工前駅から水島駅へと
至る高架なのである。折しも、そこにMRTが通過して。
シャッターを切るタイミングを逸してしまったのである。う~ん。
でも、それ以上に“不覚”だったのは... (つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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当時は白地に青帯の“水島色”だったが、ぬぁんと...
国鉄型のキハ20形がワンマン化改造も受けずに走っているみたい、と。
九州に行った帰り道、臨時快速「ムーンライト九州」号を早朝4時半の岡山駅で下車
朝になるのを待って乗りに行ったのである。
まさか、そこから20年間、通い続けるとは...という感じだが、60年におよぶ車齢の
キハ205号車、その“車生”の3分の1を見てきたことになる訳で。
まさか、昭和30年台はじめに四国に投入されたキハが、令和の時代にも走行可能な
状態で残されているとは... (ちなみに、ひたちなか海浜鉄道で1両が現役)
【2019年10月27日12時46分】 水島臨海鉄道・倉敷貨物ターミナル
でも、それから何度も水島臨海鉄道を訪れるうち、“臨海鉄道”本来の使命である
貨物輸送の方でも、個性派の機関車が活躍していることを知り...
地元の<鉄>な方だけでなく、臨鉄職員の方とも顔見知りになったり...
毎年10月の「鉄道の日」イベントは、絶対に行こうと決めているのである。
そんな訳で、この日も“午後の部”は倉敷貨物ターミナルでキハ205号の展示走行、
ただ、今年は...
何と言っても貨物列車しか走らない「港東線」に乗客を乗せたキハが乗り入れる
という“午前の部”の方が大注目のイベントで。もちろん、<変態鉄>も...
…… ……
2019年10月27日(日)晴れ一時曇り
10時過ぎに臨時列車として水島駅にやって来たキハの4両編成。
【2019年10月27日10時02分】 水島臨海鉄道水島本線・水島駅
平日朝晩の輸送力列車用に残されているのは、キハ20形の後継として5年ほど前に
水島へやって来た、キハ37・38形(と予備車のキハ30形)。
普段は2両編成で運用されているが、かつては...、いや、まだキハ20形だった頃は
長編成の運用もあったという。10年くらい前では地元の学校の修学旅行輸送で
キハ20形4両編成が走ったり...と。でも、<変態鉄>にとってはその日程が分からず
しかも休みが取れるわけでもなく、結局、撮れずじまいだったのだが...
たぶん、キハ4連というのは、<変態鉄>にとっては初めて撮るような...
その列車の前から2両目
先頭のキハ38 104号車は前面展望に賭ける(?)、<鉄>と子ども連れで満員、
最後部のキハ30 100号車は外吊り扉の独特の車輌を楽しみたい<鉄>と
復路の前面展望に期待する人たちで、どうせ満員。(しかも乗車口もあり...)
ということで、<変態鉄>は最初から中間車を狙っていたのである。
2両目、キハ37 101号車の連結面近くのロングシートを確保。
荷棚にICレコーダをセットしたら...
【2019年10月27日10時09分】 水島臨海鉄道港東線・水島駅(キハ37 101車内)
晴れ間が見えていて、しかも混雑した車内。
冷房が入っているようだったが、でも、こういうイベント列車では遠慮なく
窓を開けられるのもラッキー。
往路は車窓からの眺望を楽しむことに決めた。
10:30、ほぼ全部の座席が埋まり、先頭車の運転台後ろに人だかりができるくらいの
乗車率でゆっくりと動き出した。
水島駅の南側、ポイントを渡って左側の線路に入ると急カーブで進路を東に変えて。
ちょうど「人」の字のような線形の水島臨海鉄道、「ノ」に相当するのが
水島本線、右下へ伸びるのが港東線。最初の1 kmくらいは高架区間である。
“キーーーーーン”と、脳天まで響くような金属同士が摩擦する音。
それほどの急カーブ、右手の車窓は水島港に停泊中の船、<変態鉄>の居る左側には
水島地区の住宅街が広がって。
地平に下りれば、用水路沿いにゆっくりと。やはり、想像していたとおり、
東京製鐵正門前のポイントには<撮り鉄>が大集結していて。
【2019年10月27日10時37分】 水島臨海鉄道港東線・東水島駅付近(キハ37 101車内)
東京製鐵前を過ぎて、グルッとまわって、運河を渡れば列車は一旦停車。
終点の東水島駅に進入である。この間、約7分の“初乗り”だったわけで。
我に返って、カメラを取り出して。反対側の車窓をパチリ。
“風光明媚なローカル線”とは正反対の、臨海工業地帯の車窓である。
【2019年10月27日10時39分】 水島臨海鉄道港東線・東水島駅(キハ37 101車内)
「降りることはできません」の車内放送を聞きつつ、東水島駅停車中は
皆さん、窓を開けて車外を。皆さん、代わる代わる、いろいろなポジションから。
お互い席を立って譲り合いながらの撮影である。
「駅」といっても貨物駅なので、改札口も旅客ホームもなく。フツーの人から
見たら、単なる広場のように見えるのだろうが...
向かいの線路にはコキ107形が止められていて。JR貨物のロゴが入った臙脂色の
コンテナが積み上げられており。これだけ並んでいると壮観である。
【2019年10月27日10時39分】 水島臨海鉄道港東線・東水島駅(キハ37 101車内)
三菱自工前駅近くの某大手自動車メーカーで製造された新車もコンテナに入れられ
貨物列車でこの駅にやってくる。このほか、JR線・西岡山駅からの直通貨物列車も
この駅発着、付近の工場への輸送を担っている。そのため、丸いタンクコンテナとか
海上輸送対応の大きめのコンテナなど、コンテナだけでも多種多彩で。
【2019年10月27日10時40分】 水島臨海鉄道港東線・東水島駅(キハ37 101車内)
それでも、東水島駅構内を中から撮れる...というのは、これは滅多にないことで
あるのは間違いなく。あいにく、<変態鉄>はコンテナを見ても「19D...の~~」
みたいに型番を挙げて具体的に説明できるほどの知識は持ち合わせていないが、
それでも、極力、いろいろなシーンを撮っておかないと。
ただ、JRのもの、私有コンテナ、取り混ぜていろいろなタイプが置かれているのに
カメラを向けているだけ。(← <鉄>として、あるまじき言動??)
【2019年10月27日10時40分】 水島臨海鉄道港東線・東水島駅(キハ37 101車内)
反対側にはコンテナはなく、こちらは、コンテナを積んでいない空のコキ車が
数両見えているだけ。
折返し、再び発車である。今度は車窓の模様を。
【2019年10月27日10時43分】 水島臨海鉄道港東線・東水島-水島(キハ37 101車内)
水島ゆきになって戻るときも、東水島駅を出たところの踏切付近で一旦停車。
その付近の、左側の車窓には大きな工場が。
【2019年10月27日10時44分】 水島臨海鉄道港東線・東水島-水島(キハ37 101車内)
車輪と線路の摩擦する音、ゆっくりと運河沿いの急カーブを曲がるときに見えて
来るのは、水島火力発電所の煙突だろうか。
ちょうど車内には「アルプスの牧場」のオルゴールが演奏され、水島駅から
イベント会場となる倉敷貨物ターミナルまでのアクセス列車の時刻などが案内され。
急カーブの先が東京製鐵前のストレート。再び90度曲がる急カーブ。
【2019年10月27日10時48分】 水島臨海鉄道港東線・東水島-水島(キハ37 101車内)
そこからは線路は高架になる。その上り勾配を進みながら、再びほぼ90度の急カーブ。
倉庫や町工場も目立つが、基本的には住宅街が広がっていて、その間にわずかに
田んぼがあって、刈り取った稲を干していたり...
【2019年10月27日10時50分】 水島臨海鉄道港東線・東水島-水島(キハ37 101車内)
不覚をとったのはココから。この急カーブ、向かい側の車窓には水島港に停泊中の
船が見えるのだが、この写真、海上保安庁の巡視船の向こうにコンクリートの
高架橋が見えている。これが実は水島本線の線路、三菱自工前駅から水島駅へと
至る高架なのである。折しも、そこにMRTが通過して。
シャッターを切るタイミングを逸してしまったのである。う~ん。
でも、それ以上に“不覚”だったのは... (つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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