SSブログ

真夏の「いすみ」に“第3のキハ”を(1)ぷろろーぐ [いすみ鉄道 国鉄型キハ]

「何を今さら...」と、皆さんに笑われてしまいそうだが...
先日、某フォトサークルから届いた会誌を見て、驚愕してしまった。

ぬぁんと...

わが愛機、Canon EOS 5D に、markⅣ が発売されるというのだ。
発売日は9月8日、慌てて調べてみればヨド※シ特価で 47万円 とのこと!!
買うべきか、買わざるべきか...、現行の mark Ⅲ に対して特に不満はないが、
やはり、男の子として新機種発売となれば手を伸ばさずには居られないのである。

さて、8月というのは<鉄>活動に向いている時期とは言い難い。
そもそも、鉄道写真の撮影ポイントと言えば「線路の周辺が開けているところ」が
まず第一の条件。つまり、直射日光を遮るものもない中で列車が来るまで
場合によっては1~2時間立ち続けないといけない。

望遠レンズで切り取ろうとすると陽炎のせいで肝心の車両がボンヤリと写るし、
線路脇の下草が列車の足回りを覆い尽くし...
<録り鉄>だって同じ。走行音よりも車内放送よりも冷房装置からの風の音ばかり。
寒い時期の<鉄>活動も、それはそれで苦労は多いが、でも、8月よりは...

01_DPP_5221.JPG
【2016年8月14日10時04分】 いすみ鉄道・風そよぐ谷 国吉駅付近

そんな中で、その気になればいつでも撮りに行けるはずのいすみ鉄道に
わざわざ、出撃することも無さそうだが、でも、1通のメールが...

  いすみ鉄道メールマガジン2016-8-8

“マガジン”と言っても「季刊」はおろか「年刊」程度の頻度でしか届かない
謎のメルマガなのだが...


……  ……

8月14日、国吉駅構内に展示されているキハ30形ディーゼル動車の構内運転と
その体験乗車・撮影会を行うという内容。車両オーナー、サポーター限定で
予約不要、しかも参加費無料という何ともゆるいイベントだったのである。

8月14日は幸いにも仕事は休みだった。でも、行くか行くまいか、迷いに迷った。
“尻弾力”は兎も角、決断力に欠ける<変態鉄>、行くかどうか決断できずに
いたのだった。

02_IMG_6395.JPG
【2016年8月14日6時55分】 千葉県茂原市・茂原駅付近

夏休み期間の週末ともなれば、アクアラインの渋滞で高速バスが大多喜に着くのが
大幅に遅れることになりそうなのは十分に予想された。そうなれば、前泊!!
前にも泊まったことがある茂原駅前のビジホに電話してみた。
ここで「申しわけありません、その日は満室です」と言われれば、キッパリ
諦められると思って。

でも、だが、しかし...

電話口から聞こえてきたコトバは

「かしこまりました。シングルでご一泊...」

だった。これは意外!! 急遽、バッグに着替えを詰め込んで。


2016年8月13日(土)晴れ一時曇り

「コミケ」だろうか、混雑する山手線で朝6時過ぎのシナガワグース。

03_IMG_6369.JPG
【2016年8月13日6時09分】 東京都港区高輪・シナガワグース

ちょうど大多喜オリブゆきの京急バスが到着したところ。
この朝も乗客は3名、予想通り、首都高湾岸線の渋滞が始まっており、バスは
1号羽田線を迂回運転。でも、川崎浮島からはとうとうノロノロ運転になって。

普段なら大多喜に到着している7:50頃に市原鶴舞ICに到着。
それにしても、インターチェンジからのびるクルマの列が本線までのびて渋滞...
外環道経由になってからも大多喜ゆきの高速バスに何度も乗ったが、初めての経験。
ようやく鶴舞を抜けたが、でも...

03_IMG_6372.JPG
【2016年8月13日9時26分】 千葉県夷隅郡大多喜町船子付近

大多喜街道がひどく渋滞しており。
朝のキハ、快速100D列車は大多喜駅を8:30発、朝一番のバスで来たのは、
その快速列車を撮りたかったからなのに...

その大多喜オリブには8:15着。もう時間はない。
通い慣れた道を森宮第1踏切に急いだのだった。蒸し暑い朝、睡眠不足も
手伝ってすでに足はガクガク、汗が噴き出してきて...

04_DPP_5125.JPG
【2016年8月13日16時59分】 いすみ鉄道・城見ヶ丘-上総中川

まさにギリギリ、踏切横に到着してカメラを準備するのと同時に踏切機が
鳴り出した。

実は8月のいすみ鉄道では「ヘッドマーク祭り」と称して、キハ52+キハ28の
国鉄型ディーゼル動車に、国鉄時代のヘッドマークを復刻させたものを
日替わりで掲出して運転が行われていた。

この朝の快速100D列車は『快速 白い砂』。
昭和が平成に変わった頃まで大型時刻表の冒頭“黄色いページ”のところに
「房総夏ダイヤ」というのが掲載されていた。東京から外房線・内房線経由で
多数の海水浴臨時列車が設定されていた。

04_sobu_rapid_113.jpeg
【1994年頃?】 横須賀線・品川駅

その中で、東京・横須賀線方面から設定された外房線の海水浴臨時快速電車の
愛称が「白い砂」だった。主に、横須賀総武快速線用の113系グリーン車組込
編成が充当されていたとのこと。1990年頃には見られなくなってしまった。

この朝の快速列車は、そんな房総の国鉄線が海水浴客輸送で賑わった時代のマーク。

折返しの「急行1号」が戻ってくるのは10時。時間があるので、とりあえず
大多喜駅に行ってみることにした。都心部と違って「コインロッカー」なるものが
ないのがちょっとした悩み。普段なら日帰り出撃なのでカメラバッグだけの軽装だが
この日はパソコンやら着替えやら...、駅向かい側の「観光本陣」で手荷物預かりを
やってくれるので。リュックサック1つで100円。17時まで。

05_DPP_5214.JPG
【2016年8月13日9時06分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜駅付近

大手門の近くには、いすみ206号車が停められていた。
青空の下で、スッキリと撮ることができたが、車体をよく見れば、
側面にあった「バイオディーゼル燃料を使用」の表示が車体色で塗りつぶされて
いるのに気付いた。かつては、上総中川駅を出た付近で、「地球温暖化を防ぐ
効果がある」と車内放送でもPRしていたが、バイオ燃料をやめてしまったのか。
マニアとしては気になるところ。

そんなことを観察しているうちに、「急行1号」の時刻が近づいてきてしまった。

06_DPP_5215.JPG
【2016年8月13日9時23分】 いすみ鉄道・城見ヶ丘-デンタルサポート大多喜

毎度の撮影地だが、城見ヶ丘駅との中間にある夷隅川鉄橋へ。
いすみ鉄道沿線は、実は稲作が盛んな地域。しかも、刈り入れ時期が早く、
8月も半ばになると稲刈りのシーズンを迎えており、黄金色に色づいた稲穂を
入れて黄色いムーミン列車を。この構図も悪く無さそうだけど...

05_DPP_5126.JPG
【2016年8月13日9時52分】 いすみ鉄道・城見ヶ丘-デンタルサポート大多喜(後追い)

最初は、2両のキハが橋の上に載ったところで撮るつもりだったが、
橋脚の周囲の草が伸びていて、何だかキレイにまとまらなさそうで、
だからといって、ヘッドマークがよく見える構図で撮りたい。という訳で、
このありきたりの撮り方を選択したのだった。

キハ28には房総ゆかりの急行列車の「そとうみ」のヘッドマーク。
183系電車による特急に格上げされるまで、両国-安房鴨川-両国という
“循環急行”が房総をめぐる優等列車だった。昭和40年台のわずかな期間だけ
「そとうみ」「うちうみ」というのがあった。わずか1年ほどで改称されてしまった
非常にレアな列車を再現したヘッドマークである。

マーク付きの姿も写真に収めて、ちょっと安心しつつ間合いローカルの運用を
撮るべく、徒歩で小谷松駅に向かったのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

nice!(19)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 19

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0