激変の地、富山駅のいま [富山で撮った]
上野から信越線・北陸線を走っていた特急「白山」、これで富山まで6時間。
幼稚園・小学校時代は、長期の休みになる度に家族で富山に帰省した。
その帰りは、必ず、富山を夕方に発つ「白山6号」、489系なんて形式名は
知るよしもなかったガキだったが、ボンネットも電気釜も、
すべて国鉄特急色だったのを覚えている(国鉄当時だから当たり前)。
(写真はイメージです(笑))
でも、6時間は長かった。直江津駅で座席の向きを変えたこと、横川駅では、
いつも母が自分たちを車内に残して「峠の釜飯」を買ってきてくれたこと...
ベテラン専務車掌の「特別急行、白山6号...」という車内放送。
そう、あの頃の特急は「とっきゅう」ではなかった。「とくべつきゅうこう」だった。
断片的ながら、そんな記憶は鮮明に残っている。
その富山駅の“いま”を見に行った。
…… ……
新幹線開業に合わせて高架化されることになり、数年前から
従来の駅舎の西側にできた仮設駅舎になり、バスや地鉄との乗り換えは不便になり、
思い出の駅舎もステーションデパートも姿を消し...
<変態鉄>の興味の対象も地鉄電車にシフトし、富山駅からはすっかり足が遠のいた。
そんな折、富山駅を訪れようと思ったキッカケ。
それはsuzuran6さんから頂戴していた、こちらのコメント。
拙ブログ、4月28日の記事(→ こちら)。
でも、情けないかな。<変態鉄>の回答は...
思いだしてみたものの、北陸本線のホームに売店(JR系のコンビニ)とともに、
あったような気もするし、なかったような気もします。
ごめんなさい。5月中に一度富山に行く予定がありますので、
そのときに確認したいと思います。いましばらくお待ち下さい。
<富山鉄>の一員として何とも情けない限り。
もちろん、JR富山駅だって数え切れない程、訪れている。
でも、駅内の細かい様子はあまり気にしていなかった。そんな自分に気づいて、
改めて入場券を買って、富山駅に“潜入”したのは地鉄を撮りに訪れた
11日日曜の夕方のこと。
2014年5月11日(日)晴れ
かつて「駅裏」として貯木場や国鉄の操車場だけの寂しい感じだった駅北側も
いまや「駅北」としてオシャレなスポットに変貌、その駅北はカナルパークホテルが
<変態鉄>の“定宿”。客室からはインテック本社ビルに見守られ、
立山バックに走るライトレール(旧富山港線)の大俯瞰が撮れる。
さて、北口から富山駅へ。見送る相手も居ないオッサンが入場券で駅ホームに入るのは
怪しさ満点。あえてカメラバッグからEOSくんを取り出した姿で<撮り鉄>アピール。
「おおっ、いいレンズ使っているね!!」
「機材だけは、ねっ」
改札の駅員さんと言葉を交わして、きときとくんに見守られてホームへ。
やって来たのは3・4番ホーム。主に北陸本線の高岡・金沢方面の列車が発着する。
来年には新幹線開業で、「並行在来線」として第3セクター化される北陸本線、
ローカル列車と貨物だけになるので、この特急列車の案内表示も今年限り。
“特急街道”から“ローカル線”に変わろうとしている。
いまの駅構内の様子はこんな感じ。
“仮設ホーム”感が漂っている。奥に見えるカギ形ホームは高山本線のりば。
“飛越ゴハチ”のときは、あのホームで撮っていた。
この仮ホームがある場所が、かつての“駅裏”、駅ホームの北側に当たる。
旧ホームは取り壊され、さらに高架ホームが姿を現していた。
明るい感じの高架駅は、自分としては、どうしても富山駅のような感じがしない。
その3・4番ホームの高岡側先端に向かってみた。奥の方にかすかに神通川鉄橋。
そして、ホーム上には売店“CHAO”を挟んで...
ありました!! ありましたよ!! suzuran6さん!!
“CHAO”の隣で盛業中の「立山そば」。ホーム上はここだけになってしまった。
ちなみに魚津・糸魚川方面の5・6番ホームは、東富山寄りに売店はあるものの
「立山そば」はない模様。
などと、怪しげにホーム観察をしているうちに、隣のホームには名古屋からの
特急「ワイドビューひだ」が到着。もしかして、コレが最後まで富山に発着する
特急型と言うことになるのだろうか。分割民営化後の“JR第一世代”のキハ85系、
こちらは、いつまで走り続けられるのだろうか。
さて、階段を渡って、南口(正面玄関)方面に向かってみる。
液晶画面の発車案内。とりあえず、記録だけ。
「北越」まで待って撮っていきたかったが...、翌朝が早いので。
向こうに見えるのは高山線ローカルのキハ120。
このホームから出発するゴハチニハチを追ったのも、すでに3年前の話となった。
階段を下りて...
でも、ここから改札口までが遠いこと遠いこと。
こんなカギ形通路で、旧駅部分を通り抜けないと南口(正面玄関)の改札には
たどり着けない。富山駅からJR線を利用の場合には、時刻表に書かれた出発時刻に
5分程度の余裕を持って到着する必要がある。
ちなみに、駅前広場も工事中、迂回を強いられるので、JR線と富山地鉄の乗り換えは
急ぎ足でも10分程度を見ていないといけない。
第3セクター化により、北陸本線は「あいの風とやま鉄道」に。
オッサンとしては“あいの風”って言うのは、ちょっと照れくさい。
「そこに愛はない!?」のだ。
ホーム側を振り返って。仮設感満載。
<変態鉄>としては、もうしばらく実現しなくて良かったのに...
と、思っていることは内緒にしておきたい。
JR東日本所属となるE7系は東京-長野間で営業運転を開始、西日本所属となるW7系は
“白山車両所”(石川県)への搬入がはじまっている。
もう間もなく、この新幹線の実車が富山駅にもやって来る日が来るのだ。
延々と歩いた先にようやく改札口が見えてきた。
ようやく南口に到着。改札口を背にして左側には待合室がある。
その待合室の中に、もう1つの「立山そば」の存在を確認。
でも、大勢の人で賑わっており、小心者の自分、写真は取り損ねた。
と、夕暮れの富山駅を後にして、夕食を食べにでかけたのだった。
…… ……
拙ブログ開設から間もない頃の記事。(→ こちら)。
2009年9月、“おわら臨”に充当されたキハ58・28形を撮りに行ったときの富山駅。
“おわら”の格好をした駅員さんが改札するのは、この期間の富山駅の風物詩。
その奥、キハ47は高岡から応援に入った編成。臨時快速・越中八尾ゆき。
改札のすぐ先にホームがあり、そこに列車が発着する...
これこそが、国鉄時代からの“玄関駅”の風情であり、幼少の頃からの
自分の記憶にも鮮明に残っている、“正しい富山駅”。
でも、この編成でなければ...、譬え、ボンネット485系「雷鳥」でも、
このホームに発着する風景は、富山駅を度々訪れる<変態鉄>にとっては
気にも留めないような光景だったのである。
(中学生の頃、富山駅構内で大量に撮った記憶があるが...、ネガがない。)
富山駅の様子というのは「当たり前すぎる景色」、何とも勿体ないのだが、
ほとんど撮ったことがなかった。まぁ、それをネタにして記事を書いた(→ こちら)自分、
図々しいというか、何というか。
これ、2012年8月の富山駅。現在もこの仮設駅舎。
そして、将来的には、地鉄線も電鉄富山-稲荷町間も「あいの風とやま鉄道」に
合わせて高架化されるという。だから、あの頭端式ホームは後悔することのないよう
キッチリと記録しておきたいと思っているのである。
と、強引に地鉄ネタに持っていって、この内容軽薄意味不明な記事の結びとしたい。
(※)富山駅の現状を撮影した写真は、すべて2014年5月11日18時~19時に
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USMで撮影。
あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村
[お知らせ]
(1)
当ブログのコメント欄、画像認証は「263523」です。
ご面倒をおかけしますが、セキュリティの問題ということで、ご了承下さい。
(2)
当ブログでは、ただいま「過去記事に nice!+コメント 歓迎キャンペーン」を実施しています。
ぜひ、古い記事も、お読みいただいた際には、記事のご感想などを寄せていただけると
幸いです。コメント欄にお願いいたします。
b
幼稚園・小学校時代は、長期の休みになる度に家族で富山に帰省した。
その帰りは、必ず、富山を夕方に発つ「白山6号」、489系なんて形式名は
知るよしもなかったガキだったが、ボンネットも電気釜も、
すべて国鉄特急色だったのを覚えている(国鉄当時だから当たり前)。
(写真はイメージです(笑))
でも、6時間は長かった。直江津駅で座席の向きを変えたこと、横川駅では、
いつも母が自分たちを車内に残して「峠の釜飯」を買ってきてくれたこと...
ベテラン専務車掌の「特別急行、白山6号...」という車内放送。
そう、あの頃の特急は「とっきゅう」ではなかった。「とくべつきゅうこう」だった。
断片的ながら、そんな記憶は鮮明に残っている。
その富山駅の“いま”を見に行った。
…… ……
新幹線開業に合わせて高架化されることになり、数年前から
従来の駅舎の西側にできた仮設駅舎になり、バスや地鉄との乗り換えは不便になり、
思い出の駅舎もステーションデパートも姿を消し...
<変態鉄>の興味の対象も地鉄電車にシフトし、富山駅からはすっかり足が遠のいた。
そんな折、富山駅を訪れようと思ったキッカケ。
それはsuzuran6さんから頂戴していた、こちらのコメント。
拙ブログ、4月28日の記事(→ こちら)。
でも、情けないかな。<変態鉄>の回答は...
思いだしてみたものの、北陸本線のホームに売店(JR系のコンビニ)とともに、
あったような気もするし、なかったような気もします。
ごめんなさい。5月中に一度富山に行く予定がありますので、
そのときに確認したいと思います。いましばらくお待ち下さい。
<富山鉄>の一員として何とも情けない限り。
もちろん、JR富山駅だって数え切れない程、訪れている。
でも、駅内の細かい様子はあまり気にしていなかった。そんな自分に気づいて、
改めて入場券を買って、富山駅に“潜入”したのは地鉄を撮りに訪れた
11日日曜の夕方のこと。
2014年5月11日(日)晴れ
かつて「駅裏」として貯木場や国鉄の操車場だけの寂しい感じだった駅北側も
いまや「駅北」としてオシャレなスポットに変貌、その駅北はカナルパークホテルが
<変態鉄>の“定宿”。客室からはインテック本社ビルに見守られ、
立山バックに走るライトレール(旧富山港線)の大俯瞰が撮れる。
さて、北口から富山駅へ。見送る相手も居ないオッサンが入場券で駅ホームに入るのは
怪しさ満点。あえてカメラバッグからEOSくんを取り出した姿で<撮り鉄>アピール。
「おおっ、いいレンズ使っているね!!」
「機材だけは、ねっ」
改札の駅員さんと言葉を交わして、きときとくんに見守られてホームへ。
やって来たのは3・4番ホーム。主に北陸本線の高岡・金沢方面の列車が発着する。
来年には新幹線開業で、「並行在来線」として第3セクター化される北陸本線、
ローカル列車と貨物だけになるので、この特急列車の案内表示も今年限り。
“特急街道”から“ローカル線”に変わろうとしている。
いまの駅構内の様子はこんな感じ。
“仮設ホーム”感が漂っている。奥に見えるカギ形ホームは高山本線のりば。
“飛越ゴハチ”のときは、あのホームで撮っていた。
この仮ホームがある場所が、かつての“駅裏”、駅ホームの北側に当たる。
旧ホームは取り壊され、さらに高架ホームが姿を現していた。
明るい感じの高架駅は、自分としては、どうしても富山駅のような感じがしない。
その3・4番ホームの高岡側先端に向かってみた。奥の方にかすかに神通川鉄橋。
そして、ホーム上には売店“CHAO”を挟んで...
ありました!! ありましたよ!! suzuran6さん!!
“CHAO”の隣で盛業中の「立山そば」。ホーム上はここだけになってしまった。
ちなみに魚津・糸魚川方面の5・6番ホームは、東富山寄りに売店はあるものの
「立山そば」はない模様。
などと、怪しげにホーム観察をしているうちに、隣のホームには名古屋からの
特急「ワイドビューひだ」が到着。もしかして、コレが最後まで富山に発着する
特急型と言うことになるのだろうか。分割民営化後の“JR第一世代”のキハ85系、
こちらは、いつまで走り続けられるのだろうか。
さて、階段を渡って、南口(正面玄関)方面に向かってみる。
液晶画面の発車案内。とりあえず、記録だけ。
「北越」まで待って撮っていきたかったが...、翌朝が早いので。
向こうに見えるのは高山線ローカルのキハ120。
このホームから出発するゴハチニハチを追ったのも、すでに3年前の話となった。
階段を下りて...
でも、ここから改札口までが遠いこと遠いこと。
こんなカギ形通路で、旧駅部分を通り抜けないと南口(正面玄関)の改札には
たどり着けない。富山駅からJR線を利用の場合には、時刻表に書かれた出発時刻に
5分程度の余裕を持って到着する必要がある。
ちなみに、駅前広場も工事中、迂回を強いられるので、JR線と富山地鉄の乗り換えは
急ぎ足でも10分程度を見ていないといけない。
第3セクター化により、北陸本線は「あいの風とやま鉄道」に。
オッサンとしては“あいの風”って言うのは、ちょっと照れくさい。
「そこに愛はない!?」のだ。
ホーム側を振り返って。仮設感満載。
<変態鉄>としては、もうしばらく実現しなくて良かったのに...
と、思っていることは内緒にしておきたい。
JR東日本所属となるE7系は東京-長野間で営業運転を開始、西日本所属となるW7系は
“白山車両所”(石川県)への搬入がはじまっている。
もう間もなく、この新幹線の実車が富山駅にもやって来る日が来るのだ。
延々と歩いた先にようやく改札口が見えてきた。
ようやく南口に到着。改札口を背にして左側には待合室がある。
その待合室の中に、もう1つの「立山そば」の存在を確認。
でも、大勢の人で賑わっており、小心者の自分、写真は取り損ねた。
と、夕暮れの富山駅を後にして、夕食を食べにでかけたのだった。
…… ……
拙ブログ開設から間もない頃の記事。(→ こちら)。
2009年9月、“おわら臨”に充当されたキハ58・28形を撮りに行ったときの富山駅。
“おわら”の格好をした駅員さんが改札するのは、この期間の富山駅の風物詩。
その奥、キハ47は高岡から応援に入った編成。臨時快速・越中八尾ゆき。
改札のすぐ先にホームがあり、そこに列車が発着する...
これこそが、国鉄時代からの“玄関駅”の風情であり、幼少の頃からの
自分の記憶にも鮮明に残っている、“正しい富山駅”。
でも、この編成でなければ...、譬え、ボンネット485系「雷鳥」でも、
このホームに発着する風景は、富山駅を度々訪れる<変態鉄>にとっては
気にも留めないような光景だったのである。
(中学生の頃、富山駅構内で大量に撮った記憶があるが...、ネガがない。)
富山駅の様子というのは「当たり前すぎる景色」、何とも勿体ないのだが、
ほとんど撮ったことがなかった。まぁ、それをネタにして記事を書いた(→ こちら)自分、
図々しいというか、何というか。
これ、2012年8月の富山駅。現在もこの仮設駅舎。
そして、将来的には、地鉄線も電鉄富山-稲荷町間も「あいの風とやま鉄道」に
合わせて高架化されるという。だから、あの頭端式ホームは後悔することのないよう
キッチリと記録しておきたいと思っているのである。
と、強引に地鉄ネタに持っていって、この内容軽薄意味不明な記事の結びとしたい。
(※)富山駅の現状を撮影した写真は、すべて2014年5月11日18時~19時に
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USMで撮影。
あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村
[お知らせ]
(1)
当ブログのコメント欄、画像認証は「263523」です。
ご面倒をおかけしますが、セキュリティの問題ということで、ご了承下さい。
(2)
当ブログでは、ただいま「過去記事に nice!+コメント 歓迎キャンペーン」を実施しています。
ぜひ、古い記事も、お読みいただいた際には、記事のご感想などを寄せていただけると
幸いです。コメント欄にお願いいたします。
b
北陸本線も東北本線の様にローカル列車と貨物の路線に変わるのですねぇ~
新幹線開業でプラスの面もあれば、
マイナスの面も・・・
私は東北新幹線開業で、
在来線への魅力が激減したので私的にはマイナスでした。
by ミスター仙台 (2014-05-15 12:48)
ミスター仙台さん
コメントありがとうございます。
新幹線の功罪、難しい問題だと思います。「経済効果」という言葉ばかりが取り上げられる一方、地域輸送へのマイナス面(特に「並行在来線」の経営分離が行われるようになって以降は...)だけでなく、地域経済にも必ずしも明るいことばかりではないようです。
それにしても、北陸本線が3セク化されるとは、上越新幹線ができる前の時代から見てきた者にとっては、寂しさばかりです。
by あるまーき (2014-05-16 01:02)
ありがとうございm(__)m
2件の現存を確認して頂き、現在帰宅途中の電車の中、口の中はよだれでいっぱい、なぜか鰹のだしの香りがする様な妄想・・・富山では「立山」金沢では「白山」違った味を楽しんでおりました。
天玉そば た・べ・た・い!!
by suzuran6 (2014-05-16 19:38)
suzuran6さん
コメントありがとうございます。
この仮設駅、新幹線工事の進捗に伴って、訪れる度に少しずつ変化していますので、ぜひ、お早めに富山にお越し下さい。特に、ホーム上のお店は、来春以降、富山駅を通る北陸本線は、単なるローカル線になり、特急の発着などもなくなりますので、新幹線側に移るのか、それとも...
予断をゆるさない状況かと思います。
by あるまーき (2014-05-17 00:06)