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二度目の“吊り掛け赤電”2016夏(6)30形4連走行!! [鉄分の濃い旅行記録]

長い中断を挟んでしまったが、今日から再開のこの話題。
早くも1ヶ月になろうとしている。8月6日の遠州鉄道撮影記である。

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【2016年8月6日14時12分】 遠州鉄道線・西鹿島駅

本当は、吊り掛け編成を撮り終えた後は、浜松城趾などを散策して
ここは大奮発、好物でもある鰻に舌鼓を...などとも企んでいたのだが、
<鉄>として、<変態鉄>として、その予定を変更しないといけなくなった
のである。それは木曜の晩にアップした記事(→ こちら)の最後の一節。

……  ……

2016年8月6日(土)晴れ時々曇り

話はこの日の午前、さぎの宮駅近くで“撃沈”したときに遡る。
駅の掲示板には貼り紙がされていた。

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【2016年8月6日11時31分】 遠州鉄道線・さぎの宮駅

「鹿島花火」「ふくろい花火」と2つの大きな花火大会が催されるのである。
袋井は浜松から東海道線で4つめ。市街地北の浜北などのエリアに住む人は
遠鉄電車で浜松に出て東海道線に乗り換えである。
逆に海沿いの町や浜松中心部の人が鹿島花火を見に行くには、新浜松からの
遠鉄電車。上り・下りともに花火の多客輸送...という全国的にも珍しいパターン。

「それなら、どちらかが日程を1週間ずらせば、両方とも来客数が増えるのに...」
と、余計な心配もしてしまうが...

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【2016年8月6日11時32分】 遠州鉄道線・さぎの宮駅

夕方から混雑が集中することになる遠鉄電車は、保有する30両の電車のうち
28両が運用に入るという“総動員態勢”。平日朝夕ラッシュ時に行われる
4両編成を、この日は土曜の夕方から深夜にかけて実施し、その花火客を捌くため
特別ダイヤが編成されることになっていた。ここまでは<変態鉄>も事前に
情報を得ていたが...

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【2016年8月6日11時23分】 遠州鉄道線・自動車学校前-さぎの宮(後追い)

さぎの宮で見かけた、この予備車交換の不定期運用である。
30形のモハ51-クハ61編成を西鹿島に引き上げたと言うことは、30形ペアで
吊り掛け編成も多客輸送に駆りだされる可能性大!!

もちろん、沿線で撮っていた“同業者さん”もそれに気付いていた方も多く、
「夕方の4連はどこで撮りましょうか??」という会話は方々で耳にした。

そんな中で、午後の西鹿島駅である。
前の記事にも書いたように、車両運用を問い合わせるファンに応える形で
臨時時刻表に「25-51」と書き込んでいるのを見て。

やはり、30形4連を撮らずには帰れなかったのである。

……  ……

とはいえ、遠鉄電車の撮影地に詳しくない<変態鉄>。
とりあえず、先ほど車窓を見ていて「撮れそうだ!!」と思った自動車学校前駅付近。
ちょうど、東名自動車道を潜るあたり、線路は並行する生活道路より少しだけ
高い所にある分、ちょっとローアングルで見上げる構図になりそうで...

振り返ると、踏み台を用意して(?)、東名の法面というか橋台のところに上がって
カメラを構える“同業者さん”がひとり。邪魔にならない位置を確認した上で、
自分は“地上戦”を挑むことにした。高い所は恐くはないが、いくら俯瞰気味に
すっきり撮れそうとはいえ、もし、落ちたら...と思うと到底、行く気にならなかった。

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【2016年8月6日16時18分】 遠州鉄道線・さぎの宮-自動車学校前

さぁ、試し撮りである。上下列車が各12分間隔なのでひっきりなしにやって来る。
2連で西鹿島駅を発車する最後の運用に入っていたのは「あおでん」だった。

これだけ後ろに余裕があれば、4連も大丈夫。光線状態も良好!!
と、そんなタイミングで気付いてしまった<変態鉄>だったのである。

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【2016年8月6日14時13分】 遠州鉄道線・西鹿島駅

そう、西鹿島駅での吊り掛け編成の引き上げ風景。
このまま庫内のモハ51-クハ61編成と連結作業を行えば、新浜松側は
30形でもカルダン駆動のモハ51-クハ61編成のはずなのである。

「あぁ、間違えた!!」と思っても後の祭り。

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【2016年8月6日16時30分】 遠州鉄道線・さぎの宮-自動車学校前

16時過ぎに西鹿島駅を出る運用から順次、車両交換され4両編成でやって来る。
その2番目の運用に入るのが30形編成。次が本番。

「無理に吊り掛け編成側に移ってカメラを構えたとしても逆光だから...」
必死に自分自身を説得しながら、その場にとどまったのだった。

そして...

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【2016年8月6日16時42分】 遠州鉄道線・さぎの宮-自動車学校前

向こうからやって来たのは、予告通りに30形編成。
吊り掛け編成は後ろ側2両だが、それでも、これも良い記録になった。

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【2016年8月6日16時44分】 遠州鉄道線・自動車学校前駅付近(後追い)

ちなみに、振り返ってコンデジで後ろ姿を...と思ったが、
慌ててしまって、こんなカットしか残すことが出来なかったのである。嗚呼。

という訳で、大急ぎで自動車学校前駅に戻ったのである。

そう、後続の新浜松ゆきに乗って、駅撮りでも30形をもう一度撮ろうと。
単線の遠州鉄道線、新浜松駅を出発した下り電車が最初に上り電車と交換するのが
八幡駅である。という訳で、後続電車で隣の助信(すけのぶ)駅まで行けば...

パターンダイヤ化されているとはいえ、全18駅のうち15駅は交換設備があり、
助信駅も通常ダイヤでは列車交換はないが、対向式ホームで引きがとれる。
上屋も階段のある新浜松側の2両分くらい。停車中の姿写真を撮るには
最適な駅なのだった。数名の“先客”に混ざってカメラを構えること暫し。

30形4両編成がゆっくりと入線してきた。

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【2016年8月6日17時04分】 遠州鉄道線・助信駅

“湘南顔”の30形電車、堂々の4両編成をスッキリと撮ることができて、
大満足だったのである。

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【2016年8月6日17時05分】 遠州鉄道線・助信-曳馬(後追い)

花火客で満員の西鹿島ゆきが発車していくのを見送って、長かったような
あっという間、「あかでん」撮影が終わるのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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コメント 4

ハマコウ

「あかでん」ではない「あおでん」もあるのですね。
「遠州」という言葉をあまり聞かなくなった今、「遠州鉄道」の存在は大きいと思います。
by ハマコウ (2016-08-31 04:41) 

あるまーき

ハマコウさん

コメントありがとうございます。「あおでん」は地元の自動車部品メーカーの広告ラッピングで来春までの運転だそうです。

「遠州」とか「遠江」という名前、あまり意識しなかったのですが、いまでは使われなくなっているのでしょうか?
どこだってそうですが、歴史のある地名というのは大切にしていきたいと思うのですが。

ちなみに、鉄道会社の名称には広域(旧国名、地方名)を付けるところが多いようです。いくつかのタイプがあるのですが、「あかでん」が“遠州”という壮大な(?)会社名になっているのは、戦時統合で地域の鉄道・バス事業者をまとめて発足したという歴史があるからかと思われます。


by あるまーき (2016-08-31 13:19) 

takapy77

4両編成で、思い出しましたよ。昔学生の頃、赤電で通っていたのですが、
いつもは4両編成で、満員では無かったのですが、1本遅れると
3両編成になり、ギュウギュウ詰め状態でした。
昔は、3両編成というのもあったんです。2+1両構成でした。
そういえば、昔は鷺の宮駅と積志駅の間に、新村駅というのが
ありました。今は資材置き場になっているようです。
by takapy77 (2016-08-31 21:48) 

あるまーき

takapy77さん

コメントありがとうございます。3両編成というのは全く存じ上げておりませんでした。takapy77さんからのコメントを頂戴して、初めて調べてみた次第です。長らく2両編成が主体の「あかでん」の中で、確かに、1980年台初頭まで単行用の車両が在籍しており、3両編成での運転が行われていたとのことで、地元のファンの方が記録されていた写真も見ることができました。それから、さぎの宮-積志間は何度か通りましたが、駅跡は意識していなかったので、残念ながら見つけられませんでした。次回、訪問時には探してみたいと思います。
いままであまり縁のなかった「あかでん」だったのですが、いろいろと貴重なお話をお伺いする中で、非常に興味が沸いてきました。
とても参考になりました。ありがとうございます。



by あるまーき (2016-09-01 00:57) 

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