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2017夏、中国地方へ(2)岩国にて [鉄分の濃い旅行記録]

大相撲九月場所が始まっている。3横綱が休場という異例の場所なのだが、
その分、若手の活躍に注目が集まりそうで。この場所が終わると10月は目前。
その頃には、たぶん涼しくなって。<撮り鉄>のシーズンを迎えていそう。

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【2017年8月27日14時47分】 いすみ鉄道・総元-西畑

今年は日程的な“巡り合わせ”のようなもので、なかなか訪れることが
できていない、いすみ鉄道の国鉄型キハにも会いに行きたいと思っている。

そんな<変態鉄>、真夏の<撮り鉄>はできるだけ控えることにしている。
というわけで、夏の出撃は<乗り鉄>が主体。合間にちょっと撮る...という感じ。

そんなわけで、8月30日から9月にかけての中国地方の旅の話題。

……  ……

2017年8月30日(水)晴れ

岩国錦帯橋空港から路線バスで9時に岩国駅へ。

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【2017年8月30日9時02分】 山陽本線・岩国駅

11月には橋上駅舎の供用が開始されるとのことで、いまは工事のまっただ中。
正面玄関にあたる西口は、仮設駅舎になっており。
この写真の右隅に仮設の入口が見えている。

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【2017年8月30日9時05分】 山陽本線・岩国駅

改札口を入ると、そこには国鉄時代からの主要駅らしい光景。
手前には岩徳線運用のキハ47形、奥のホームには山陽本線の117系だろうか。
停車中の車輌も国鉄型ばかり。地平にある改札口を通って、跨線橋へ...

というのも国鉄駅らしさ。

その跨線橋も古レールで骨格をつくったタイプだろうか、木製の羽目板、
ホームと...、かつては機関区だったのだろうか“駅裏”に向かって跨線橋は
意外と長さがあって。乗客よりも乗務を終えた運転士さんが多く歩いているような。

その“駅裏”のスペースは電車の留置線として利用されているようで、朝9時過ぎ、
広島方面から岩国止まりとして到着した末期色の115系の入庫作業が行われ。

そんな様子を眺めつつ、<変態鉄>は、そのまま東口改札に出たのだった。

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【2017年8月30日9時14分】 山口県岩国市元町・岩国駅東口付近

昔風に言えば“駅裏”という呼び方がしっくりくるような。高い建物も皆無。
駅舎も平屋建ての非常に小ぶりな。

その後ろにそびえ立つ、ガラス張りの真新しい建物が11月下旬に供用が始まる
橋上駅舎とのこと。駅構内の下関側に“三笠橋”という道路橋があって、
空港からの路線バスも、その橋を渡って西口(駅の正面玄関)のバスターミナルに
到着していた。歩行者にとっても駅の東西を行き来するには大きく迂回せざるを得ず、
そういう意味では自由通路付きの橋上駅舎になるのは、特に東口側の
活性化という意味では効果がありそうだが、何だか「日本全国金太郎飴状態」
のような“橋上駅舎化”、<変態鉄>としてはちょっと寂しさも感じるのだが。

さて、わざわざ東口にやって来たのは...

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【2017年8月30日9時10分】 山口県岩国市元町・第一街区公園

駅舎を背に正面右側にはガソリンスタンド。その裏手、東口から徒歩で3分ほど。
「第一街区公園」には、D51型蒸気機関車が静態保存されている。
国鉄用だけで1,100両余りが製造された幹線貨物用蒸気機関車の決定版であり、
蒸気機関車の代名詞にもなっている「デコイチ」である。

ただ...

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【2017年8月30日9時11分】 山口県岩国市元町・第一街区公園

103号機といえば、比較的初期、100以前のものだと昭和10年台の“流線型ブーム”
にのって「ナメクジ」仕様で製造されており、後期の製造分では戦時設計に
なってしまうが、103号機だとある種、最もD51らしいD51のような気もするが。

残念なのは、1972年(昭和47年)にこの公園での展示が開始され、すでに45年。
1972年と言えば鉄道100周年の年であり、札幌五輪の年。連合赤軍あさま山荘事件
とか、そんな年のことである。もちろん、<変態鉄>も生まれていない。
この年のヒット曲が「女のみち」(宮史郎とぴんからトリオ)だというのだから...
(こちらは知っている!! でも、<変態鉄>は殿様キングスの方が好きなのだが...)

この機関車にとって現役時代より長い時間を過ごしており...
再塗装などをされている感じはあるものの、やはり、傷みは目立ってきており。
高いフェンスが近づく人を拒み...、う~ん。寂しい限り。

この機関車の、ぱっと見にわかる特徴は前面のテールライト(標識灯)、
これが埋め込まれているのが広島工場で検査を受けていた蒸気機関車の特徴。
残念ながら、ライトは失われ赤いペンキで表現されている。

ナンバープレートもレプリカだろうか、字体に違和感ありありである。
さらに、煙室扉ハンドルも欠損している。

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【2017年8月30日9時10分】 山口県岩国市元町・第一街区公園

説明板もあるけれどフェンスの中。遊具で遊んでいる親子もSLのことなど...

さて、では、D51 103号機の履歴を調べてみると...

製造は1938年(昭和13年)6月、汽車会社(大阪)である。新製配置は仙台局。
何度か工事区への貸出などがあり、酒田機関区を経て、1967年(昭和42年)には
休車になっている。その後は、山口県の日本海側、山陰本線沿いの機関区に転じ居
厚狭、長門市、小郡(借入)、と、小刻みに移動し、最後は1971年(昭和46年)、
長門市で廃車となり、翌年、この公園に運び込まれている。

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【2017年8月30日9時11分】 山口県岩国市元町・第一街区公園

説明板には「広島」とあるものの、手元の資料とは違っており、長門市所属なら
本当に岩徳線運用に入ったかのだろうか...(小郡区に居たとき!?)

さてさて、そんなわけで、保存蒸機の見学も、そう時間がかかる訳もなく。
再び、岩国駅。ここから山間部へと分け入っていくのが、錦川清流線。
でも、その発車時刻は9:52で、40分ほど余裕があった。

というわけで、山陽本線のホームへ。

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【2017年8月30日9時18分】 山陽本線・岩国駅

115系は朝晩ラッシュ時が中心になっているみたいで、右のホームにいるのも
「回送」表示で入庫待ち。それにしても、このホーム上屋、そして幅広のホーム。
最近では少なくなった「国鉄時代」を感じさせる駅である。

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【2017年8月30日9時19分】 山陽本線・岩国駅

でも、そんな駅で発車待ちしているのは、主に“Red Wing”227系電車。
広島カープの赤をあしらったカラーは、広島地区オリジナルの電車に相応しく。

京阪神地区の電車の“お下がり”ばかり。口の悪い<鉄>からは「國鉄廣島」
などと揶揄されるほど、車齢の古い車輌ばかりが集められていたが、
いつの間にか、電化区間は227系がすっかり主力車となって。

さてさて、そんな中、錦川清流線は改札口ヨコの0番ホームから発車する。

錦川清流鉄道は、千葉県のいすみ鉄道とほぼ“同期生”。
1987年(昭和62年)、国鉄末期に特定地方交通線に指定された国鉄岩日線を
第3セクターに転換して生まれた路線である。
つまり、つい先日、開業30周年を迎えた。

JRのホームの片隅の切り欠きホームに発着するのは、いすみ鉄道の大原駅とも
似ているが、改札はJRと共通。それもそのはず。
錦川清流線の始発駅は2つ先の川西駅。岩国-川西の2駅間はJR岩徳線である。
ただ、岩徳線の列車(キハ40・47系)とは発着ホームが完全に分けられていて、
岩国駅の0番ホームは事実上、「錦川清流線の岩国駅」となっている。

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【2017年8月30日9時23分】 岩徳線(錦川清流線)・岩国駅

「昼得きっぷ」も使えたら...と思ったのだが、残念ながら。
錦川から岩国に出てくる人の便をはかるためのきっぷなのである。

ちなみに、隣に掲示されている「不審者」は自分のことではない。
「いや、“変質者”と言えば、オマエだろう!!」と疑う方には、こちら
調べてみたら、「平成25年5月20日」は富山で朝を迎えている。

早朝の月岡で上滝不二越線の3連運行を撮って、富山きときと空港からの空路で
東京に戻っている。それにしても、富山空港にB777が飛んでいたのも、
いまはむかし...である。地鉄の「クハ」も...あぁ、懐かしい。

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【2017年8月30日9時33分】 岩徳線(錦川清流線)・岩国駅

そんなホームにも、9時半頃になるとちょっと(かなり??)年齢層が、お高めの
女性たちのグループが。思っていたよりも乗客が多そう。

そんなホームに、「せせらぎ号」と名付けられたディーゼル動車。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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