名残の「あか × あお」並びは!? 201704_都電荒川線(2)都電の“色” [都電を追って[都電荒川線]]
戦後の都電の主力形式として活躍してきた7000形電車の最後の1両が
まもなく終焉を迎える。4月には2度にわたって、それを撮りに荒川線沿線へ。
【2017年4月16日11時20分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
拙ブログを始めた2011年頃でも、荒川線を撮影に行けば、当たり前のように
7000形ばかりがやってくる日もあった。むしろ、他の形式を探して撮った...
そんな対象だった。でも、ここ数年間、荒川線の世代交代は急速に。
【2017年4月30日11時15分】 都電荒川線・荒川電車営業所
8800形から始まったカラーバリエーション、白主体の塗色にアクセントカラー、
ピンクや青系統、あるいは鮮やかなイエロー。
8900形にも受け継がれ、都電荒川線の“標準色”といえるものがないくらいに
色とりどりの電車が走る路線になった。
同じ塗色の電車ばかり...よりも、色とりどりなのも楽しいのだが。
でも、<変態鉄>の中の「都電」のイメージは「黄色い電車」。
自分がカメラを持って出かけるようになった後は「白地に緑色のライン」。
複数形式が走っていても統一された塗色の電車たちが走る路線だった。
でも...
…… ……
都電がその歴史の中で「黄色い電車に統一」された期間は意外と短いのである。
戦前、東京市電が東京都電に。この当時の塗色は濃緑色だったとか?!
【1991年4月21日】 都電荒川線・三ノ輪橋電停
戦後は、いわゆる「金太郎塗り」。濃緑色と暗めのクリーム色。
ただ、この色調は何通りかあったみたいで、クリーム色ではなく濃淡の緑色の
塗色だった形式もあったり。(7000形の初期も!?)
【2012年2月17日14時05分】 東京都荒川区・荒川遊園地
1990年台まで“動態保存”されていた6152号「一球さん」も途中で色調が
変更されている。
【2017年4月30日11時19分】 都電荒川線・荒川電車営業所(おもいで広場)
いまの「あかおび」にも繋がる、臙脂色の帯が入った塗装が登場したのは
PCC車5500形からだったと言われている。ただ、一気に「クリーム色+臙脂帯」が
他形式に波及したわけでは無かったそうで、緑色の金太郎塗りとの“共存”。
その後、クリーム色では無く、鮮やかな黄色に赤い帯となって...
【2014年10月5日10時21分】 都電荒川線・荒川電車営業所
全部の車輌がそのカラーで統一されることになったのは昭和40年台に入ってから。
「路線撤去」が本格化、この塗色がでてから数年で、荒川線(旧27・32系統)
を除いて、都電は全廃されてしまう。
【2017年4月16日11時46分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
ホームの嵩上げ、ワンマン運転の実施等の「荒川線近代化」に合わせて、
その後も存続する7000形、7500形の更新車は青帯の塗色に変更。
それが、1978年(昭和53年)頃のことだから、実は「あかおび」というのは
わずか10年余りの期間だったのである。
都電も廃止後は公園などに多数の電車が保存・展示された。それらは廃車時の
黄色に赤帯のスタイルが多かったはずだし、いまのように誰でもケータイで
簡単に撮る時代では無かったわけで、「都電の写真」として残されているのも
(<葬式鉄>ではないが)廃止直前のものが増えるのは必然で...。
ゆえに、それ以降の世代である<変態鉄>が目にする“昭和の都電”は最末期の
「黄色に赤帯」が多くなるわけで。尤も、いま撮りに来ている<鉄>も自分と
同じか、若い世代が少なくないわけで、そうなると7000形が長らく纏った
緑色系統の濃淡“金太郎塗り”は馴染みのないカラーということだろうか??
【2017年4月30日11時54分】 都電荒川線・梶原-荒川車庫前(後追い)
だから、7001号「あかおび」というのも...
でも、静態保存車を中心に<変態鉄>にとっては「都電の旧塗装」として
最初に思い浮かぶのは、この「あかおび」の色なのである。
と、話があちこちに飛んでいるのだが、都電の線路上を色とりどりの電車が走る...
というのは長い歴史の中で、決して今だけではなく、また「黄色」というのが、
“伝統的な都電の色”と言うわけでもないというのが実態のようだ。
と言うわけで、飛鳥山で見た色とりどりの都電たちを。
2017年4月16日(日)晴れ
大塚駅前でいきなり、「あかおび」「あおおび」の2両を撮ることができて。
この日の“お目当て”はいきなり最初で。
【2017年4月16日11時19分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
と言うわけで、後続の電車でやって来たのは飛鳥山。
いきなりのお出ましは、青い7700形である。
【2017年4月16日11時33分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
飛鳥山歩道橋で、7022号「あおおび」がやってくるまでの時間を過ごした。
そのときに撮った色とりどりの「イマドキの都電」の姿を。
まず...
【2017年4月16日11時25分】 都電荒川線・王子駅前-飛鳥山(後追い)
次々にやってくる電車の中から、最近では「別に8800形なら撮らなくても...」、
数年前の7000形に似た立場になっているのが8800形。
沿線の学校などをはじめ、広告塗装車も増えてきた。
【2017年4月16日11時27分】 都電荒川線・王子駅前-飛鳥山(後追い)
<変態鉄>が荒川線で最も好きな形式となれば、この8500形。
7000形の標準塗装車の引退で、白地に緑帯の冷房車の「標準色」を纏う
唯一の形式となった。地元、荒川区のラッピング広告。
そして、飛鳥山と言えば古くからのサクラの名所である。
【2017年4月16日11時32分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
薄紅色の...というよりは、緑色が目立って<サクラ鐵>ならぬ、
「葉桜×鉄」になってしまったが...。“青いレトロ電車”9002号の「都電さくら号」。
ちなみに、「都電さくら号」のマークを掲出して(車内を装飾して)運転する
「さくら号」は今シーズン、この日が最終日だった。
モニタールーフ風の装飾、楕円形の戸袋窓など昭和初期の電車の姿をイメージした
レトロ電車だが、走行機器は最新のもの...とはいえ、まもなく登場から10年である。
さらに...
【2017年4月16日11時38分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
最新形式の7700形である。上の写真の色違い。
でも、7000形の話題であれば必ず触れないといけないのが、この車輌。
って、よく見れば7000形そのものでは!?
そう、当初は全車を新車に置き換える予定だと伝わっていたが、途中で
計画が変更されたのか、発表を見送っていただけなのか、実は引退する7000形の
一部は京王重機の工場に運ばれ、走行機器を最新のものに一新、新生7700形として
“復帰”している。
でも、赤、青、緑...の車体色、窓に金色の縁取りの出で立ちが...というより
吊り掛けサウンドのしない7700形、もはや、7000形とは似ても似つかぬもの、
なのである。1978年の「荒川線近代化」で車体を載せ替え、その40年後に今度は
走行機器を取り替えたのだから、上回りも下回りも入れ替えている訳で...
書類上は「7000形の改造」といっても。
ちなみに、この写真、拡大してよく見てみると背後ではサクラの花びらが
風に舞っていて。なかなかキレイなのだが、でも、この撮り方では...
いよいよ...
【2017年4月16日11時46分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
飛鳥山歩道橋と言えば都電荒川線の撮影地の「定番中の定番」。
多くの<鉄>がカメラを構える中を力強く走り去る7022号「あおおび」。
普段なら、この1枚が撮れただけでも満足だが、この日は...
熊野前電停付近で大塚駅前の“リベンジ”!? と、その一心だった。
でも、致命的なミスをしていたことに<変態鉄>は、まだ...(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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まもなく終焉を迎える。4月には2度にわたって、それを撮りに荒川線沿線へ。
【2017年4月16日11時20分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
拙ブログを始めた2011年頃でも、荒川線を撮影に行けば、当たり前のように
7000形ばかりがやってくる日もあった。むしろ、他の形式を探して撮った...
そんな対象だった。でも、ここ数年間、荒川線の世代交代は急速に。
【2017年4月30日11時15分】 都電荒川線・荒川電車営業所
8800形から始まったカラーバリエーション、白主体の塗色にアクセントカラー、
ピンクや青系統、あるいは鮮やかなイエロー。
8900形にも受け継がれ、都電荒川線の“標準色”といえるものがないくらいに
色とりどりの電車が走る路線になった。
同じ塗色の電車ばかり...よりも、色とりどりなのも楽しいのだが。
でも、<変態鉄>の中の「都電」のイメージは「黄色い電車」。
自分がカメラを持って出かけるようになった後は「白地に緑色のライン」。
複数形式が走っていても統一された塗色の電車たちが走る路線だった。
でも...
…… ……
都電がその歴史の中で「黄色い電車に統一」された期間は意外と短いのである。
戦前、東京市電が東京都電に。この当時の塗色は濃緑色だったとか?!
【1991年4月21日】 都電荒川線・三ノ輪橋電停
戦後は、いわゆる「金太郎塗り」。濃緑色と暗めのクリーム色。
ただ、この色調は何通りかあったみたいで、クリーム色ではなく濃淡の緑色の
塗色だった形式もあったり。(7000形の初期も!?)
【2012年2月17日14時05分】 東京都荒川区・荒川遊園地
1990年台まで“動態保存”されていた6152号「一球さん」も途中で色調が
変更されている。
【2017年4月30日11時19分】 都電荒川線・荒川電車営業所(おもいで広場)
いまの「あかおび」にも繋がる、臙脂色の帯が入った塗装が登場したのは
PCC車5500形からだったと言われている。ただ、一気に「クリーム色+臙脂帯」が
他形式に波及したわけでは無かったそうで、緑色の金太郎塗りとの“共存”。
その後、クリーム色では無く、鮮やかな黄色に赤い帯となって...
【2014年10月5日10時21分】 都電荒川線・荒川電車営業所
全部の車輌がそのカラーで統一されることになったのは昭和40年台に入ってから。
「路線撤去」が本格化、この塗色がでてから数年で、荒川線(旧27・32系統)
を除いて、都電は全廃されてしまう。
【2017年4月16日11時46分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
ホームの嵩上げ、ワンマン運転の実施等の「荒川線近代化」に合わせて、
その後も存続する7000形、7500形の更新車は青帯の塗色に変更。
それが、1978年(昭和53年)頃のことだから、実は「あかおび」というのは
わずか10年余りの期間だったのである。
都電も廃止後は公園などに多数の電車が保存・展示された。それらは廃車時の
黄色に赤帯のスタイルが多かったはずだし、いまのように誰でもケータイで
簡単に撮る時代では無かったわけで、「都電の写真」として残されているのも
(<葬式鉄>ではないが)廃止直前のものが増えるのは必然で...。
ゆえに、それ以降の世代である<変態鉄>が目にする“昭和の都電”は最末期の
「黄色に赤帯」が多くなるわけで。尤も、いま撮りに来ている<鉄>も自分と
同じか、若い世代が少なくないわけで、そうなると7000形が長らく纏った
緑色系統の濃淡“金太郎塗り”は馴染みのないカラーということだろうか??
【2017年4月30日11時54分】 都電荒川線・梶原-荒川車庫前(後追い)
だから、7001号「あかおび」というのも...
でも、静態保存車を中心に<変態鉄>にとっては「都電の旧塗装」として
最初に思い浮かぶのは、この「あかおび」の色なのである。
と、話があちこちに飛んでいるのだが、都電の線路上を色とりどりの電車が走る...
というのは長い歴史の中で、決して今だけではなく、また「黄色」というのが、
“伝統的な都電の色”と言うわけでもないというのが実態のようだ。
と言うわけで、飛鳥山で見た色とりどりの都電たちを。
2017年4月16日(日)晴れ
大塚駅前でいきなり、「あかおび」「あおおび」の2両を撮ることができて。
この日の“お目当て”はいきなり最初で。
【2017年4月16日11時19分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
と言うわけで、後続の電車でやって来たのは飛鳥山。
いきなりのお出ましは、青い7700形である。
【2017年4月16日11時33分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
飛鳥山歩道橋で、7022号「あおおび」がやってくるまでの時間を過ごした。
そのときに撮った色とりどりの「イマドキの都電」の姿を。
まず...
【2017年4月16日11時25分】 都電荒川線・王子駅前-飛鳥山(後追い)
次々にやってくる電車の中から、最近では「別に8800形なら撮らなくても...」、
数年前の7000形に似た立場になっているのが8800形。
沿線の学校などをはじめ、広告塗装車も増えてきた。
【2017年4月16日11時27分】 都電荒川線・王子駅前-飛鳥山(後追い)
<変態鉄>が荒川線で最も好きな形式となれば、この8500形。
7000形の標準塗装車の引退で、白地に緑帯の冷房車の「標準色」を纏う
唯一の形式となった。地元、荒川区のラッピング広告。
そして、飛鳥山と言えば古くからのサクラの名所である。
【2017年4月16日11時32分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
薄紅色の...というよりは、緑色が目立って<サクラ鐵>ならぬ、
「葉桜×鉄」になってしまったが...。“青いレトロ電車”9002号の「都電さくら号」。
ちなみに、「都電さくら号」のマークを掲出して(車内を装飾して)運転する
「さくら号」は今シーズン、この日が最終日だった。
モニタールーフ風の装飾、楕円形の戸袋窓など昭和初期の電車の姿をイメージした
レトロ電車だが、走行機器は最新のもの...とはいえ、まもなく登場から10年である。
さらに...
【2017年4月16日11時38分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
最新形式の7700形である。上の写真の色違い。
でも、7000形の話題であれば必ず触れないといけないのが、この車輌。
って、よく見れば7000形そのものでは!?
そう、当初は全車を新車に置き換える予定だと伝わっていたが、途中で
計画が変更されたのか、発表を見送っていただけなのか、実は引退する7000形の
一部は京王重機の工場に運ばれ、走行機器を最新のものに一新、新生7700形として
“復帰”している。
でも、赤、青、緑...の車体色、窓に金色の縁取りの出で立ちが...というより
吊り掛けサウンドのしない7700形、もはや、7000形とは似ても似つかぬもの、
なのである。1978年の「荒川線近代化」で車体を載せ替え、その40年後に今度は
走行機器を取り替えたのだから、上回りも下回りも入れ替えている訳で...
書類上は「7000形の改造」といっても。
ちなみに、この写真、拡大してよく見てみると背後ではサクラの花びらが
風に舞っていて。なかなかキレイなのだが、でも、この撮り方では...
いよいよ...
【2017年4月16日11時46分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前
飛鳥山歩道橋と言えば都電荒川線の撮影地の「定番中の定番」。
多くの<鉄>がカメラを構える中を力強く走り去る7022号「あおおび」。
普段なら、この1枚が撮れただけでも満足だが、この日は...
熊野前電停付近で大塚駅前の“リベンジ”!? と、その一心だった。
でも、致命的なミスをしていたことに<変態鉄>は、まだ...(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
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