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豊橋へ、福井へ、Tramを撮らむ!!(4)レトロでんしゃ館にて [保存車・廃線跡]

10月の撮影記が、まだ、だいぶ残っているのにもかかわらず...だ。
来週の日曜の記事は、またまた<速報版>となる予定。

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【2013年7月22日9時13分】 富山地鉄・稲荷町駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 105.0 mm 露出 F10.0 1/400秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

本格稼働を開始した、この都会っ子たちを撮るため(← ウソ!!)に富山へ。
これも往きは高速バス、帰りは飛行機。

「何で、電車の写真撮りに行くのに、ヒコーキとかバスとかばかりなの??」

周囲は不思議がるが、自分には自然なことなのである。
それが、<鉄>ではなく<変態鉄>たる所以。昼も夜も、いつも変態なのだ。
好きなのはトコトン撮るけれど、それ以外にはほとんど見向きもしないのだ。

いま、記事にしている10月28日からの豊橋・福井への撮影行も往きは高速バス、
帰りは小松空港からの飛行機だった。

という訳で、今日も名古屋市電の保存車を巡る話題の続き。

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【2013年10月28日14時05分】 愛知県日進市・レトロでんしゃ館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 28.0 mm 露出 F4.5 1/50秒 +2段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

市交通局日進工場内にある「レトロでんしゃ館」を訪れた。
……  ……

2013年10月28日(月)晴れ

豊田市の公園にあった保存車は、目前にして工事用フェンスに阻まれて見学断念。
梅坪から名鉄豊田線で向かった先は赤池。電車はここから市営地下鉄に直通している。
だから、名鉄豊田線、自分が乗った6両編成は名鉄スカーレットの電車だったが、
名古屋市営地下鉄のシルバーに青帯の電車も頻繁にやって来るのである。

赤池駅が名鉄と市交の境界駅だが、駅の管理は市交通局。
地下にあるトンネルは、完全に市営地下鉄仕様の駅だった。
東京で例えれば、田都の渋谷駅みたいな位置づけか??

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【2013年10月28日14時05分】 愛知県日進市・レトロでんしゃ館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 65.0 mm 露出 F11.0 1/400秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

さて、赤池駅で下車。階段から地上に出て、少し歩くと国道153号線に突き当たる。
その向かい側に見えるのが、市交日進工場。地下鉄の車両工場である。
横断歩道まで結構な距離を迂回しないとたどり着けない。それも面倒だから...
でも、片側3車線くらい、中央分離帯もある広い道路。横断できるチャンスはなかった。

横断歩道まで迂回して、日進工場へ。その片隅にあるのが「レトロでんしゃ館」。
正式には「市電・地下鉄保存館」。

1957年(昭和32年)の地下鉄開業時から活躍した「黄電」の引退後、
市電の保存車3両と、“さよなら運転”にも使われた100形電車2両、交通局の資料を
展示公開する施設として、2000年にオープンした。
自分は2007年以来2度目の訪問。

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【2013年10月28日14時13分】 愛知県日進市・レトロでんしゃ館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 85.0 mm 露出 F8.0 1/400秒 +2/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

トンネル掘削に使うシールドマシーンのモニュメントに迎えられて館内へ。
(ちょうど、前で佇んでいたオバサンが大きさの比較になるかと...)

それほど広くない館内。
無料というのはありがたいが、パンフ類が用意されていないなど展示施設というより、
近所の子どもたちの遊戯施設という位置づけになっているのかも知れない。

まず、目に飛び込んできたのは、黄色い地下鉄。
通称「黄電」、丸っこい車体、片開き扉...、小さい頃、本で見たとおりの姿。

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【2013年10月28日13時36分】 愛知県日進市・レトロでんしゃ館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 40.0 mm 露出 F5.0 1/50秒 +1段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

1957年(昭和32年)に開業したのは、現在の東山線の一部区間。
そのときに、地下でも明るく見える車体色と言うことから、
ウィンザーイエローの塗色になった。これは、杉本健吉画伯の考案である。

04_0Y6C4632.JPG
【2013年10月28日13時39分】 愛知県日進市・レトロでんしゃ館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 40.0 mm 露出 F4.0 1/30秒 +2/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

車内はもちろん非冷房。天井には同世代の営団地下鉄の車両でも見られた
ファンデリアが付いていた。シートモケットが紅色なら営団地下鉄そのもの。
細かい際こそあれ、雰囲気はよく似ていた。

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【2013年10月28日13時58分】 愛知県日進市・レトロでんしゃ館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 28.0 mm 露出 F5.0 1/60秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

この台車、注目は中央部に見えている赤い集電靴。これこそ、第3軌条式の証。
あの丸っこい車体、屋根上にパンタグラフがないのは架線集電ではないため。
東京も大阪も初期の路線を中心に、トンネル断面を小さく保つのに用いられた構造。
東京では銀座線と丸ノ内線が、もちろん、いまもこのシステムである。

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さてさて、見たかったのは、むしろ名古屋市電の保存車たち3両。
主力形式だった1400形1421号車は入口を入ってすぐの位置。
でも、この話題、語り出すと長くなるのは必至。横浜に続いての“各車紹介”は
また後日、別記事で。

06_0Y6C4739.JPG
【2013年10月28日13時58分】 愛知県日進市・レトロでんしゃ館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 40.0 mm 露出 F5.6 1/80秒 +1/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WB太陽光

その奥に連接車3000形3003号車。
戦時中、軍需工場通勤客の輸送のため、特別に資材の割り当てを受けて
1944年(昭和19年)に製造された。車内は簡素な造りでまとめられていた。
全廃までは残らず、1970年(昭和45年)に廃車となっているが、
でも、それは末期まで連接車を必要とするだけの旅客需要があったということ。

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【2013年10月28日13時56分】 愛知県日進市・レトロでんしゃ館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 40.0 mm 露出 F5.0 1/50秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

もう1両の保存車は2000形2017号車。
まぁ、3003の鈍重なイメージからすればスマートな感じにも見えるが...

この車両、名古屋市電の特徴がギュッと凝縮された1両でもあるのだ。
「名古屋市交通局の電車の個性」、1つは台車まわり。冒頭写真も2017号車、
でも、台車部分に切り欠きがない日本の路面電車には従来あまりなかった構造。
(余所では、デザイン上良くても、点検作業が面倒になると嫌われることが多かった)

見えないけれど、鉄製の車輪にゴムを埋め込んだ弾性車輪を採用した台車が使われ、
「無音電車」とも呼ばれたのは、名古屋市電の特徴でもあった。

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【2013年10月28日13時53分】 愛知県日進市・レトロでんしゃ館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 40.0 mm 露出 F4.5 1/40秒 +1段補正 ISO1600
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

もう1つ、運転台まわり。
路面電車の保存車を紹介する度に出している気がする、運転台写真。
でも、この車両、どこのものと比べてもコントローラの位置がヘンではないか??

そう、普通、このコントローラを左手で、ブレーキハンドルを右手で操作するので、
もっと左にあるはず。そのブレーキハンドルがない。
実は、名古屋市電ではワンハンドル運転を採用していたのだ。

だから、中央部分にコントローラ。これ、たぶん、ここでしか見られない珍しい装備。
豊田市の公園で見学できなかった1800形、あの形式くらいから、こういう強烈な個性を
発揮した装備が「名古屋市電の特徴」となっていった。

……  ……

さあ、赤池駅に戻って...

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【2013年10月28日14時26分】 名古屋市交鶴舞線・赤池駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 65.0 mm 露出 F4.5 1/30秒 ISO3200
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

地下鉄鶴舞線でおとなしく、名古屋駅へ...向かう訳がない。
降りたのは乗換駅となる伏見。

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【2013年10月28日14時58分】 名古屋市中区・白川公園
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 40.0 mm 露出 F6.3 1/80秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

ここから歩いてすぐの白川公園。園中に市立美術館と科学館があり、
科学館にB6蒸気機関車とともに、市電1401号車が保存されているはず...

が、しかし...

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【2013年10月28日15時04分】 名古屋市中区・名古屋市科学館
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 60.0 mm 露出 F11.0 1/400秒 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

「月曜休館」、嗚呼。

柵越しに撮った、この1枚。わざわざ来たのに~
調べてこなかった自分が悪いが、静態保存車巡りでは、この「目前にして撮れない」に
凹んでいてはいけない。次の機会に再訪するしかないのである。

地下鉄の運賃をケチって、名古屋駅まで歩いたら意外と遠かった。← ホント、ケチ!!

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【2013年10月28日16時10分】 名古屋市中村区・名鉄百貨店本店
<撮影データ>
Canon PowerShot SX280 HS
焦点距離 10.2 mm 露出 F4.0 1/15秒 ISO400
プログラムAE CONTINUOUS AF WBオート

名鉄百貨店の3階にあるバス乗り場で17:00発福井ゆきのチケットを確保。
待ち時間に「みそカツ」、チェーン店だが、一応、名古屋名物を食べたということで...
ちなみに、「名古屋コーチン」は好き、「ひつまぶし」は食べたいけれど...
「きしめん」はキライ、そして、「みそカツ」は...
今回食べてみて、また、食べてみようと思う味だった。

名鉄バスが運行する福井駅東口ゆき、関ヶ原付近の工事渋滞で10分ほど遅れて
20時ちょうどに福井駅へ。駅前電停近くのホテルへチェックイン、
翌朝からの福武線撮影のプランを考えながら床に就いた。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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コメント 3

skekhtehuacso

黄色い地下鉄ですが、この車は非冷房であるだけでなく、実は非暖房でもあるのです。
普通の電車は座席の下にヒーターがありますが、この車にはありません。
冬は寒くて大変でした。
by skekhtehuacso (2013-11-12 23:23) 

大阪はりあ

私も今年(といっても冬だったかな)レトロ電車館へ家族で
立ち寄る機会がありました。
なんといっても東山線の黄電に尽きますね。
私が約20年前に降り立った名古屋で始めて乗った
地下鉄がこれでした。
その時は「名古屋ってすごい田舎だな~」という印象。
今日名古屋に出張でしたが、あの時とは
違って都会になったな。と改めて思った次第です。

by 大阪はりあ (2013-11-12 23:27) 

あるまーき

コメントありがとうございます。

☆ skekhtehuacsoさん
「黄電」に関するフォローコメント、ありがとうございます。
“非暖房車”は大変でしたね。てっきり、座席下のヒータはあるものだと思って、ノーマークでした。まだまだ観察が甘いですね。

☆ 大阪はりあさん
自分は、90年台に何度か名古屋に立ち寄ることがあったのですが、地下鉄はシルバーの車体の車両ばかりで、結局、黄電に現役時代に乗り合わせることはできませんでした。
名古屋の街は道路が広くて街路樹なども多く、道が狭くゴチャゴチャした東京の街より整然とした都市という印象でした。
でも、東京とも大阪とも全く異質な雰囲気ですね。圧倒されるような感じがあります。
by あるまーき (2013-11-13 00:31) 

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