2007年4月 中部地方<乗り鉄>記(2)こういうのを撮ったことも... [アナログ写真保管庫]
線路際でカメラを構えていると、地元の方に、いつも訊かれること。
「SLでも走るんですかぁ??」
やはり、一般の方からするとSL、蒸気機関車こそが...
“珍しい列車が走るのなら、そこへ撮りに行く!!”というのが、多くの<鉄>。
でも、<変態鉄>の主な撮影対象はキハ、ディーゼル動車なのである。
そういう趣味活動の方向性が決まってきたのは大学生の頃。
【2007年4月30日】 北陸本線・河毛-高月
高校時代から大学生の頃にかけて何度か撮りに行ったキリ、社会人になってから
蒸気機関車牽引の列車を撮りに行ったことは片手の指で数える程。
決して嫌いな訳ではないものの、あまり撮りに行こうとは...
やはり、キハが撮りたいのである。
そんな<変態鉄>が撮った、数少ない蒸気機関車をご紹介したい。
…… ……
2007年4月30日(月)晴れ
中央本線経由で岐阜までやって来た翌朝、8時半にホテルを出て、
岐阜 8:58 新快速・米原 モハ313-5113
大垣以降も混雑が続いた車内。醒ヶ井付近で車内改札があったと。
東海管内の普通列車で車内改札というのはあまり経験が無かった。
そして、たどり着いたのは米原駅。北陸本線で福井に向かう。
でも、すでに多くの人がカメラを向けていたのが...
【2007年4月30日】 北陸本線・米原駅
この日、「SL北びわこ号」を牽引するC56 160号機。
黒い煙を吐きながら、すでに準備万端!!
<変態鉄>が蒸気機関車をあまり撮らない理由は、その難しさにあるという噂も。
黒いボディはオート撮影ではうまく撮れないのである。この写真も黒潰れ気味。
あと、電気、ディーゼルとは違うのは「煙」。
「煙を吐いていない蒸気機関車の写真」なんて、
「和田※※子のいない紅白」というか「豚肉抜きのトンカツ」というか...
その“煙”は瞬間瞬間で色も形もその姿を変えていくわけで、これをどう配するか
撮影者のセンスが問われてしまうのである。
これは駅構内での撮影だが、煙の入れ方が...、う~ん、いま見ても中途半端。
【2007年4月30日】 北陸本線・米原駅
乗った電車は10:04発の近江塩津ゆき。車内に荷物を置いて座席を確保、
そのままホームに戻って撮影続行。
向かい側のホームに停車中の「北びわこ号」を撮っていたが...
【2007年4月30日】 北陸本線・米原駅
でも、米原止まりの「しらさぎ」号が到着して。
SLが隠れてしまった分、朱色のDD51型ディーゼル機関車が牽く12系客車...と
見えなくもない。こういうところが<変態鉄>なのである。
米原 10:04 新快速・近江塩津 サハ223-2174
北陸本線の普通電車で撮影地に先回りして...とはいえ、北陸本線の撮影地など
ほとんど知らない<変態鉄>だったのである。SLの場合は「煙」が撮影の中で
重要な要素となる訳で、ヌケの良いストレートで撮れば整った列車写真が...とは
ならないのである。上り勾配など煙が期待できる撮影地にたどり着くのは困難。
そんな<変態鉄>のような蒸機撮影のズブの素人でも撮れるポイントと言えば、
停車駅の発車シーンである。もちろん、確実に煙が期待できるが、<鉄>以外の
撮影者も非常に多く、その予期せぬ動きに苦労させられることになるのだが。
選んだのは長浜駅の北側。見学者も含めて多くの人が集まっていて大混雑。
そんな中で駅構内ハズレの踏切でカメラを構えた。
【2007年4月30日】 北陸本線・長浜駅付近
「ボーーーーーーーッ!!!」
簡易線用につくられ、戦時中に多くの仲間が東南アジア各地の戦地に送られもした
C56型機。国鉄制形式蒸機の中でも特に小さなボディの機関車だが、やはり
その迫力は。カーブした長浜駅のホームを離れて、自分の方に近づいてくる。
当時の<変態鉄>の“相棒”はEOS 55という機種、量販店で買ったフジのISO400の
ネガカラー。必死にEOSくんのシャッターボタンを押し続けたのだった。
【2007年4月30日】 北陸本線・長浜駅付近
当初、機関車を引きつけたこのカットを“メイン”と思っていたが、
煙も切れているし、信号柱と絡んでしまって、しかもアウトカーブで。う~ん。
でも、とりあえず迫力一杯で目前を通過していくC56型機を撮って、
急いで長浜駅へ。
長浜 11:13 新快速・近江塩津 クハ223-2037
事前に調べてきた撮影地は“河毛のカーブ”などと紹介される高月-河毛間の
カーブ区間。河毛駅で降りて駅沿いの道を歩いて行くと北陸自動車道を潜ったあたりで...
【2007年4月30日】 北陸本線・高月-河毛
不意を突いて(?)、列車がやって来た。あわてて1枚。
「SL北びわこ号」は米原発のみの運転で、折返しは回送となる。
たぶん、機回し、つまり折返し駅での機関車の前後付け替え作業ができないからと
思われるのだが、当時は朱色のDD51型機が牽くスタイルで運転されていた。
よく見れば、最後部にC56がぶら下がっていることが確認できる。
【2007年4月30日】 北陸本線・河毛-高月
そのまま歩いて川沿いへ。堤防に上がるといわゆる“河毛のカーブ”。
サイトで見つけたのと同じ撮り方ができる(← 当たり前!!)。
架線柱をかわして、スッキリと撮るには350 mmを使ったみたい。
この時代、35-350というレンズを使っていた。デジタル化後も2010年秋に壊すまで
使い続けた思い出のズームレンズである。
特急「しらさぎ」は683系での運転に統一されていた。
基本5両編成で後ろに3両の増結編成を繋いで8両編成で運転されることが多かった。
【2007年4月30日】 北陸本線・河毛-高月
北陸本線のローカル列車には、この時期、521系電車の投入が開始されており、
“食パン”や急行型電車が行き交っていた時代が懐かしい...と線路際で
“同業者さん”とそんな会話を交わしたような。
聞けば、「北びわこ号」の通過直前に上り列車があるそうで被られるリスクが...
結果的にこの日は大丈夫だった。通過予定時刻の1時間ほど前に、「警戒」の
腕章を巻いたJR職員がやって来たが、もちろん、撮影を止められることもなく。
結局、架線柱にくっつくように撮るしかない狭いスペースに、最終的には
10名以上が集まって...
【2007年4月30日】 北陸本線・河毛-高月
そのときの1枚が今日のトップ写真だった。
青い12系客車は、<変態鉄>の好きな車両なのだが、それは思いっきりカットして。
自分なりには納得できる出来映えだった。
【2007年4月30日】 北陸本線・河毛駅
河毛駅に戻れば、DD51型機の単機回送。慌ててカメラを構えたのだが...。
この夜は福井駅前のホテル。翌日、お目当ての越美北線のキハ58系に乗ることが
できたのだった。(おわり)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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「SLでも走るんですかぁ??」
やはり、一般の方からするとSL、蒸気機関車こそが...
“珍しい列車が走るのなら、そこへ撮りに行く!!”というのが、多くの<鉄>。
でも、<変態鉄>の主な撮影対象はキハ、ディーゼル動車なのである。
そういう趣味活動の方向性が決まってきたのは大学生の頃。
【2007年4月30日】 北陸本線・河毛-高月
高校時代から大学生の頃にかけて何度か撮りに行ったキリ、社会人になってから
蒸気機関車牽引の列車を撮りに行ったことは片手の指で数える程。
決して嫌いな訳ではないものの、あまり撮りに行こうとは...
やはり、キハが撮りたいのである。
そんな<変態鉄>が撮った、数少ない蒸気機関車をご紹介したい。
…… ……
2007年4月30日(月)晴れ
中央本線経由で岐阜までやって来た翌朝、8時半にホテルを出て、
岐阜 8:58 新快速・米原 モハ313-5113
大垣以降も混雑が続いた車内。醒ヶ井付近で車内改札があったと。
東海管内の普通列車で車内改札というのはあまり経験が無かった。
そして、たどり着いたのは米原駅。北陸本線で福井に向かう。
でも、すでに多くの人がカメラを向けていたのが...
【2007年4月30日】 北陸本線・米原駅
この日、「SL北びわこ号」を牽引するC56 160号機。
黒い煙を吐きながら、すでに準備万端!!
<変態鉄>が蒸気機関車をあまり撮らない理由は、その難しさにあるという噂も。
黒いボディはオート撮影ではうまく撮れないのである。この写真も黒潰れ気味。
あと、電気、ディーゼルとは違うのは「煙」。
「煙を吐いていない蒸気機関車の写真」なんて、
「和田※※子のいない紅白」というか「豚肉抜きのトンカツ」というか...
その“煙”は瞬間瞬間で色も形もその姿を変えていくわけで、これをどう配するか
撮影者のセンスが問われてしまうのである。
これは駅構内での撮影だが、煙の入れ方が...、う~ん、いま見ても中途半端。
【2007年4月30日】 北陸本線・米原駅
乗った電車は10:04発の近江塩津ゆき。車内に荷物を置いて座席を確保、
そのままホームに戻って撮影続行。
向かい側のホームに停車中の「北びわこ号」を撮っていたが...
【2007年4月30日】 北陸本線・米原駅
でも、米原止まりの「しらさぎ」号が到着して。
SLが隠れてしまった分、朱色のDD51型ディーゼル機関車が牽く12系客車...と
見えなくもない。こういうところが<変態鉄>なのである。
米原 10:04 新快速・近江塩津 サハ223-2174
北陸本線の普通電車で撮影地に先回りして...とはいえ、北陸本線の撮影地など
ほとんど知らない<変態鉄>だったのである。SLの場合は「煙」が撮影の中で
重要な要素となる訳で、ヌケの良いストレートで撮れば整った列車写真が...とは
ならないのである。上り勾配など煙が期待できる撮影地にたどり着くのは困難。
そんな<変態鉄>のような蒸機撮影のズブの素人でも撮れるポイントと言えば、
停車駅の発車シーンである。もちろん、確実に煙が期待できるが、<鉄>以外の
撮影者も非常に多く、その予期せぬ動きに苦労させられることになるのだが。
選んだのは長浜駅の北側。見学者も含めて多くの人が集まっていて大混雑。
そんな中で駅構内ハズレの踏切でカメラを構えた。
【2007年4月30日】 北陸本線・長浜駅付近
「ボーーーーーーーッ!!!」
簡易線用につくられ、戦時中に多くの仲間が東南アジア各地の戦地に送られもした
C56型機。国鉄制形式蒸機の中でも特に小さなボディの機関車だが、やはり
その迫力は。カーブした長浜駅のホームを離れて、自分の方に近づいてくる。
当時の<変態鉄>の“相棒”はEOS 55という機種、量販店で買ったフジのISO400の
ネガカラー。必死にEOSくんのシャッターボタンを押し続けたのだった。
【2007年4月30日】 北陸本線・長浜駅付近
当初、機関車を引きつけたこのカットを“メイン”と思っていたが、
煙も切れているし、信号柱と絡んでしまって、しかもアウトカーブで。う~ん。
でも、とりあえず迫力一杯で目前を通過していくC56型機を撮って、
急いで長浜駅へ。
長浜 11:13 新快速・近江塩津 クハ223-2037
事前に調べてきた撮影地は“河毛のカーブ”などと紹介される高月-河毛間の
カーブ区間。河毛駅で降りて駅沿いの道を歩いて行くと北陸自動車道を潜ったあたりで...
【2007年4月30日】 北陸本線・高月-河毛
不意を突いて(?)、列車がやって来た。あわてて1枚。
「SL北びわこ号」は米原発のみの運転で、折返しは回送となる。
たぶん、機回し、つまり折返し駅での機関車の前後付け替え作業ができないからと
思われるのだが、当時は朱色のDD51型機が牽くスタイルで運転されていた。
よく見れば、最後部にC56がぶら下がっていることが確認できる。
【2007年4月30日】 北陸本線・河毛-高月
そのまま歩いて川沿いへ。堤防に上がるといわゆる“河毛のカーブ”。
サイトで見つけたのと同じ撮り方ができる(← 当たり前!!)。
架線柱をかわして、スッキリと撮るには350 mmを使ったみたい。
この時代、35-350というレンズを使っていた。デジタル化後も2010年秋に壊すまで
使い続けた思い出のズームレンズである。
特急「しらさぎ」は683系での運転に統一されていた。
基本5両編成で後ろに3両の増結編成を繋いで8両編成で運転されることが多かった。
【2007年4月30日】 北陸本線・河毛-高月
北陸本線のローカル列車には、この時期、521系電車の投入が開始されており、
“食パン”や急行型電車が行き交っていた時代が懐かしい...と線路際で
“同業者さん”とそんな会話を交わしたような。
聞けば、「北びわこ号」の通過直前に上り列車があるそうで被られるリスクが...
結果的にこの日は大丈夫だった。通過予定時刻の1時間ほど前に、「警戒」の
腕章を巻いたJR職員がやって来たが、もちろん、撮影を止められることもなく。
結局、架線柱にくっつくように撮るしかない狭いスペースに、最終的には
10名以上が集まって...
【2007年4月30日】 北陸本線・河毛-高月
そのときの1枚が今日のトップ写真だった。
青い12系客車は、<変態鉄>の好きな車両なのだが、それは思いっきりカットして。
自分なりには納得できる出来映えだった。
【2007年4月30日】 北陸本線・河毛駅
河毛駅に戻れば、DD51型機の単機回送。慌ててカメラを構えたのだが...。
この夜は福井駅前のホテル。翌日、お目当ての越美北線のキハ58系に乗ることが
できたのだった。(おわり)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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