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消印の中の鉄道(44)高知新木郵便局(高知県) [消印の中の鉄道情景]

「風景入通信日付印」というのは、郵便物に捺される、いわゆる“消印”の一種。
多くの場合、「風景印」と呼ばれ全国2万数千の郵便局の内、2割~3割くらいの
郵便局で使用されているという。
その郵便局の周辺や、その地域の名所・旧跡などを図案化した消印である。

その直径3~4センチの丸い消印は、駅などの記念スタンプと違って勝手に捺すことは
許されないが、旅先で見つけた郵便局で、額面52円以上の切手かハガキを用意すれば、
そこに“記念押印”してもらうことができる。日付と立ち寄った場所が正確に記録される
というだけでも蒐集するメリットだが、そのデザインには<鉄>なものも、
少なくないのである。

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もう半年以上前だが、3月の旅行時に立ち寄った高知の郵便局の風景印を。
とさでん交通の路面電車が描かれている。

……  ……

2016年3月2日(火)晴れ

朝、はりまや橋交差点から撮影を開始し、伊野線・朝倉でのタブレット交換を
撮った後、正午に高知市中心部に戻ってきた。

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【2016年3月2日12時49分】 とさでん交通・はりまや橋電停付近

そのまま、市街地を過ぎて、向かった先は後免線。
はりまや橋から東に向かった電車は知寄町3丁目まで大通りの中央を走る。
専用軌道の葛島橋で国分川を渡れば、電車通りの道幅も狭くなり、
道路の片隅に敷かれた軌道をゴトゴトと走っていく...、何とも長閑な景色に変わる。

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【2016年3月2日13時38分】 とさでん交通後免線・新木電停付近

そんな区間に位置しているのが新木電停。
高知市街地・はりまや橋方面のホームは歩道上にあるものの、後免方面のホームは
片側1車線の車道上に白線で区切っただけのスペース。
いわゆる「ノーガード電停」、後免方面の電車を待つ人も反対ホームで待機し、
電車が見え始めてから線路を横断して、のりばに向かうように掲示されている。

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【2016年3月2日13時21分】 とさでん交通後免線・新木電停付近

軌道敷は舗装されておらず、線路と道路は隔てられているが、書類上の扱いは
併用軌道、それにしても21世紀になったいま、こんな田舎軌道のような...
こんな鉄道情景が残っていること自体、<変態鉄>には嬉しくて堪らないのであった。

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【2016年3月2日14時02分】 とさでん交通後免線・舟戸-北浦

この郵便局に立ち寄った後、再び、後免線の電車に乗って撮影地に向かったのだが...

……  ……

電車通りを少し歩いて右折、実は、この電車通りに長閑な情景が残っているのも
数百メートルの間隔をあけてバイパス道が並走しているからかと思われる。

その中間、この地域でよく見かける大型スーパーとか郊外型の大きな駐車場を
そなえたパチンコ店などが並ぶ一画にある小さな郵便局が、今日のテーマ。

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【2016年3月2日13時27分】 高知県高知市高須付近

高知新木郵便局である。さて、再び、その風景印を見てみよう。

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とさでん交通の路面電車のイラストは、200型電車をデザインしたものだろうか。
デフォルメされつつも、よく特徴を掴んでいる。

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【2016年3月2日8時36分】 とさでん交通桟橋線・はりまや橋電停

ということで、その200型。1950年(昭和25年)から7年間にわたって20両以上が
製造された土佐電生え抜きの電車である。長い間にワンマン化、冷房化などが
行われ、少しずつ形態を変えつつ、いまだ、主力車として活躍している。
同世代の東京都電にソックリの外観である。

ただ、このツートンカラーは、ワンマン化改造前の時代の復刻であり...

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【2016年3月2日9時03分】 とさでん交通後免線・デンテツターミナルビル前電停

たぶん、風景印にデザインされているのは土佐電の標準塗装。
事情があって新生「とさでん交通」として再出発を切ったのを機に塗装変更が
はじまり、まもなく見納めになるカラーである。

さて、電停看板が描かれているが、これは「県立美術館通」電停のもの。
西高須電停と高須電停の間に、同館開館後に増設された電停である。
ちなみに、ここから郵便局の最寄りの新木までは高須、文珠通、介良通と
途中3つの電停があり、県立美術館は新木局からは1 km以上離れている。

その県立美術館というのは国分川(の支流)に面した所にある美術館で
約1300点にのぼるマルク・シャガールの世界的コレクションで知られ、
その外観は、土佐漆喰(しっくい)に土佐瓦という伝統的なスタイルで
建てられている...とは全てネットで調べた情報の受け売りである。

川沿いに建てられた白壁の美術館を、うまく表現している...らしい。
(見たことがないまま書いているテキトーなヤツである)

……  ……

と、今日は久々に風景印をご紹介した。実は、とさでん交通の路面電車、
長い歴史があるからだろうか、沿線の他の郵便局の風景印にも描かれている。

そちらも、またいつかご紹介したい。

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【2015年10月12日11時07分】 水島臨海鉄道水島本線・倉敷市駅付近

この記事を皆さんがご覧になる頃、<変態鉄>は再び岡山へ。
昨年は仕事と重なり、“不完全燃焼”だったキハ205の「鉄道の日」特別運行、
今年は前泊して楽しんでくるのである。という訳で、明日、明後日の拙ブログは
<速報版>になる予定!! 乞うご期待??

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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