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秋の瀬戸内に旧型車を追う(4)「撮影終了」、でも、そのときに... [ことでん旧型たち [高松琴平電鉄]]

むかし、まだフィルムカメラだった頃は蛍光燈照明の下で撮った写真は
全体が黄緑色に染まって写っていた。それを補正するためには予めレンズに
「蛍光燈フィルター」を装着して撮らなければいけなかった。

いま、デジタル化されてからは「ホワイトバランス(WB)」という設定項目がある。
カメラ側には「太陽光」「曇り」「日陰」「白熱電球」「白色蛍光燈」など
いくつかのモードがプリセットされていて、細かい“色味”を調整する。

尤も最近のデジカメはこのあたりがだいぶ賢くなってきて、「オート」設定でも
「ええっ~~!!」と思うような色カブリした画像になることは少なくなってきたが、
でも、屋外での撮影が大半の鉄道写真の場合、現地で感じて表現したかった画と
雰囲気が違う = 色の感じがちょっと...という場面は少なくない。

そういう場合には、RAW(=生)データを「写真」として見ることができるJPEGのデータに
変換する、いわゆる「現像作業」の段階でWBの設定を変更することがある。

01_DPP_2539.JPG
【2015年10月11日14時46分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

でも、悩みが...
わが愛機、EOSくんの「WB太陽光」設定は自分にとっては、どうしても必要以上に
画面全体が青みがかってしまう気がしてならない。

実は、そんなことを思っているのは自分だけで、このブログをご覧の皆さんには
「何で、コイツの写真はいつも色味がヘンなんだ??」と思われているかも知れないが...

曇りだと「暗い」「シャッター速度が稼げない」と不満タラタラの<変態鉄>、
実は快晴の下で写真を撮っている時にも不安と悩みは尽きないのである。

そう、でも、10月11日の「ことでんレトロ電車撮影記」、最後の最後に...である。

……  ……

2015年10月11日(日)曇りのち晴れ

榎井駅は琴平の次の駅、金比羅さんを望む昔ながらの参道沿いの住宅街といった感じ、
静かな佇まいの無人駅。この駅に来るのは、5月に超有名撮影地「土器川鉄橋」で
撮った時以来。でも、今日の目的地は土器川鉄橋ではない。

IMG_4951.JPG
【2015年10月11日13時33分】 香川県仲多度郡琴平町榎井付近

駅前の神社はちょうど秋祭りの真っ直中。
撮影を終えて駅に戻るときには、こんなシーンにも出くわした。

そんなお祭りの華やいだ雰囲気の中、住宅街の路地を10分ほど進むと県道200号線に
突き当たる。そのすぐ左で県道は、ことでん琴平線の線路をオーバークロスする。
その陸橋の歩道部分の両側は階段になっているのだが、そこから電車を俯瞰できそう...

と、5月の訪問時に思ったのだった。

02_DPP_2535.JPG
【2015年10月11日13時08分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-羽間

迷った末にタテ位置にカメラをセット。
当初は手前の黄金色に色づいた稲穂をメインにした画面構成を考えたが、
写真左奥である。山の中腹に、碧い屋根が...、

「これは、方角的に、もしかしたら金比羅宮では無かろうか??」
ちなみに、画面からはカットしたがこの写真のすぐ右側には、琴電琴平駅の向かいに
見える「琴参閣」さんも見えるのである。何だか「琴平らしい風景」??

なお、この地点、晴れたら光線状態は悪そうである。そういう意味でもラッキーだった。

さぁ、いよいよ。遠くから榎井駅ヨコの踏切の警報音が聞こえてくると...

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【2015年10月11日13時15分】 高松琴平電鉄琴平線・榎井-羽間

吊り掛けサウンドも高らかに大正生まれの2両編成が元気に通過していった。
前側の1000形120号車が、若干、串パン気味なような気もするが、自分なりには
“納得の1枚”を残すことが出来た。

日中の琴平線は30分間隔のパターンダイヤ。
琴平側の最後の上下列車交換駅は岡田駅。琴電琴平ゆきが到着後、数分の停車で
素早く高松築港ゆきとして折り返す。

臨時の「レトロ電車」は定期の高松築港ゆきの6分後の13:19に発車、
岡田駅の1つ手前の羽間駅で、下り電車と交換することになっている。
つまり、「レトロ電車」が羽間駅で交換予定の電車を後追いで撮っても、
折返し戻ってくる前に榎井駅に戻ることは十分に可能で...

04_DPP_2537.JPG
【2015年10月11日13時15分】 高松琴平電鉄琴平線・羽間-榎井(後追い)

だから、もう1本、同じ構図で。すぐに榎井駅に戻って、琴電琴平で折り返してきた
この電車の高松築港ゆきに乗ったのだった。

このまま、この日の宿泊地・倉敷に向かっても良かったのだが...

……  ……

榎井駅から高松築港ゆきに乗り込んだ、まさにその頃だった。
空から眩しいばかりの太陽の光。「曇りのち晴れ」の予報は、このタイミングで
あたったのだった。何とも言えないタイミングの悪さ!!

もちろん、仏生山で途中下車である。駅員さんの許可を得て、上りホームの先端、
灰皿の隣でカメラを構えた。

そう、高松築港に向かった「レトロ電車」は仏生山まで回送で戻ってくるのである。

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【2015年10月11日14時25分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

ちなみに、下りホーム越しに見れば、「仏生山のヌシ」デカ1も元気そうで...。

東京などでは、鉄道会社を問わず駅も車内も「全面終日禁煙」が当たり前になっているが、
四国は、そんな「禁煙」の波がまだ押し寄せてないようで...、ことでんも、
各駅のホーム端に必ずと言って良いほど灰皿と「喫煙コーナー」の表示板。
最近訪れた、徳島も香川もJR四国各駅でもほぼ同様の対応となっており、
このあたりは「四国には、喫煙者が特に多い」とか何か事情があるのだろうか...

ちなみに、<変態鉄>はタバコは一切吸わないのである。
でも、会社員をしていると「ちょっと一服」と、離席し放題のヘビースモーカーの
同僚が羨ましいような気もするのだが...。

さて、話が逸れている。

01_DPP_2539.JPG
【2015年10月11日14時46分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

待つこと20分あまり。14:55頃、レトロ電車は「回送」表示で戻ってきた。
駅撮りながら、この日最初で最後の、青空の下、順光での撮影である。

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【2015年10月11日14時46分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

いったん下りホームに停車。すぐに貫通扉が開いて「回送」の方向板を外して...

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【2015年10月11日14時47分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

そうしているうちに、こちらのホームには14:56発の高松築港ゆきが到着。
元京王5000系とレトロ電車の並びである。

この定期列車の高松築港ゆきが発車するのを待っていたかのように...

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【2015年10月11日14時48分】 高松琴平電鉄琴平線・仏生山駅

レトロ電車の入庫作業が始まった。
そのまま下り線を逆送する形で、太田方の留置線へ。
そこでスイッチバックしてきて、デカ1の近くに入庫...というパターンもあるが、
この日は待っても戻ってこなかった。ということで、ここで撮影終了。

ちなみに、後続の高松築港ゆきの車窓から確認すれば、太田側の留置線に
この2両編成がパンタを下ろして停まっていた。

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【2015年10月11日15時28分】 高松琴平電鉄琴平線・高松築港駅

という訳で、15時半に高松築港駅に戻ってきたのだった。
駅前の通り沿いのうどん屋さんに入って、“ぞぞーーっ”と。

09_IMG_4962.JPG
【2015年10月11日15時51分】 予讃線・高松駅

16:10発の「マリンライナー46号」に乗り込んだのだった。

この日の倉敷のホテルのことは...<速報版>で書いた通り。う~ん。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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