朝の水海道でキハを(1)プロローグ [常総線のキハとその仲間たち[関東鉄道]]
「いつでも撮れる」と思っているとなかなか撮る機会がないもの。
“平日の朝しか撮れない”とはいえ、仕事柄、平日の朝は大抵撮りにいく時間は
あるのだが、でも、撮りに行くよりも自宅でゴロゴロして過ごす方を選ぶのである。
この朝、本当は小湊鐵道にキハを撮りに行こうと思っていたのだが...
そう、大相撲中継。この頃はまだ栃煌山や横綱 鶴竜にも優勝のチャンスがあり、
大関 稀勢の里にだって...、15時からの大相撲中継は外せなかったのである。
という訳で「イヤでも15時までに帰宅できるところ」ということになり、
それならば、1日中、休むことなくDMH17サウンドが響き渡る所には行けないのである。
【2015年7月21日8時38分】 関鉄常総線・小絹-水海道
関鉄常総線は、茨城県は常磐線の取手から下館まで50 kmあまりの路線である。
そのうち、南側の18 kmほど、取手から水海道までは全国的にも珍しい“複線非電化”、
長らく旧国鉄キハ35系が運用されていたが、最近では21世紀になってからつくられた
白い車体の新型ディーゼル動車で統一されつつある。だが、その“常総南線”には
ラッシュ時に限り、キハ0系とキハ310系という、よく似た車体の“準国鉄型”ともいえる
ディーゼル動車が運用されている。車内には国鉄キハを感じさせるアイテムが多いが、
外観は...、でも、そんなことは言っていられない。
国鉄型キハ自体が過去のものになりつつあるいま、昭和生まれの通勤型キハを
撮ることができることだけでも、喜ばなければいけない。
朝5時起きで、カメラバッグと三脚をもって出発したのだった。
…… ……
2015年7月21日(火)晴れ
【2015年7月21日5時50分】 京王線・新宿駅
朝ラッシュを避けるため、6時前の新宿駅へ。
【2015年7月21日6時12分】 総武線・秋葉原駅
ちょうど、中央線は総武線直通の緩行電車の間隔が空くところで、御茶ノ水乗り換え。
常総線撮影に向かうときは、いつも、秋葉原からスタートなのだ。
さて、このJR秋葉原駅、ホームは2層構造で上から見ると十文字の配置になっている。
タテ、南北が山手線・京浜東北線、ヨコ、東西が総武緩行線である。
そして、地下には東京メトロ日比谷線と、つくばエクスプレス(TX)、やはり慣れないと
わかりにくい。でも、なかなかこの駅のコンコース、乗り換え客に親切なのである。
…… ……
常総線撮影で立ち寄る毎に気になっていたのだが、駅のコンコースでカメラを弄っていると...
何だか妙な誤解を受けそうで...、ホームでなら平気でカメラを構えられるが、
コンコースで床に向けてローアングルでカメラを構えるのは、やはり気が引ける、
そんな小心者の<変態鉄>、まだ、朝6時、人通りが少なかったのでちょっと勇気を出して。
【2015年7月21日6時14分】 総武線・秋葉原駅
コンコースの床には改札口と乗り換え路線が大書きされている。
それだけではない。
【2015年7月21日6時15分】 総武線・秋葉原駅
自分が目指すTX線は、このイラストなのである。
【2015年7月21日6時22分】 つくばエクスプレス線・秋葉原駅
ちなみに、この日、乗車した快速電車はこの車両。確かによく似ている。
【2015年7月21日6時14分】 総武線・秋葉原駅
そして、東京メトロ日比谷線はコチラ。日比谷線の03系電車には
東京メトロの「M」のマークもキチンと書き込まれている、という芸の細かさ。
という訳で、一度、撮ってみたかったのだった。
改札口を出て、すぐ隣の入り口からエスカレータで地下に入るとTX線乗り場。
【2015年7月21日6時20分】 つくばエクスプレス線・秋葉原駅
明るい感じのイマ風の駅である。
そこにやってきたのは交直流電車TX-2000系。全長60 km、他線との乗り入れのない
私鉄にもかかわらず、常総線の乗換駅・守谷を境に直流と交流に分かれている。
これは、茨城県石岡市柿岡にある気象庁地磁気観測所での地磁気観測への影響を
避けるためであり(直流では地磁気観測に影響し、周囲の路線は直流電化できない)、
関鉄常総線が、電化しても良いほどの輸送量のあった路線であっても
ディーゼル動車だけで運用してきたのも、このためである。
そんなことはさておき、ここから快速電車で、守谷まで30分。
秋葉原を6:28発の快速電車で、7:00には守谷駅に到着。
最高時速130 km/h、全線トンネルまたは高架で、踏切のない路線だけにホントに速い。
あっという間なのである。
向かい側にあるのが関鉄常総線の守谷駅。改札をいったん出ての乗り換えとなる。
さて、この日は水海道駅の小絹方で撮ろうと心に決めていた。
【2015年7月21日7時07分】 関鉄常総線・守谷駅
すぐにやってきた7:08発の水海道ゆきの列車に。キハ2301以下の2両編成。
かつては3連、4連運用も多かったというが、常総線沿線からの通勤客も、
常総線で取手まで出て常磐線経由から、守谷でTX線へ乗り換えるようにシフトし、
常総線の列車はダイヤ改正の度にちょっとずつ寂しくなっているような...
朝の時間帯にもかかわらず、向こうのホームにやって来る取手ゆきには単行もあり、
何だか寂しい限り。
【2015年7月21日7時11分】 関鉄常総線・キハ2301車内
ラッシュと反対向きの水海道ゆきだけに空席が目立つ車内だったが、
<変態鉄>は運転台カブリツキで。
運転台越しに見た「架線のない複線」、これはなかなか貴重なシーンなのである。
【2015年7月21日7時12分】 関鉄常総線・キハ2301車内
2つ目の停車駅が小絹、そこで“準国鉄型”とすれ違った。「第1希望」とは違っても
撮ろうと狙っていた車両が運用中であることが分かっただけでもひと安心。
小絹の次が終点・水海道。その両駅間の中間付近に水海道車両基地がある。
何度か撮影会イベントなどで訪れたこともあるのだが、常総線キハたちのネグラ。
【2015年7月21日7時15分】 関鉄常総線・キハ2301車内
旧国鉄キハ35系の関鉄キハ300・350形たちが留置されていたエリアも海外譲渡で
すっかり寂しくなってしまった。逆光で見づらいが、キハ301とキハ101が残っている。
そんなシーンを眺めたら、まもなく、水海道駅に到着である。
冷房の効いたキハから車外に出ると途端に汗が噴き出してくるのだった。
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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“平日の朝しか撮れない”とはいえ、仕事柄、平日の朝は大抵撮りにいく時間は
あるのだが、でも、撮りに行くよりも自宅でゴロゴロして過ごす方を選ぶのである。
この朝、本当は小湊鐵道にキハを撮りに行こうと思っていたのだが...
そう、大相撲中継。この頃はまだ栃煌山や横綱 鶴竜にも優勝のチャンスがあり、
大関 稀勢の里にだって...、15時からの大相撲中継は外せなかったのである。
という訳で「イヤでも15時までに帰宅できるところ」ということになり、
それならば、1日中、休むことなくDMH17サウンドが響き渡る所には行けないのである。
【2015年7月21日8時38分】 関鉄常総線・小絹-水海道
関鉄常総線は、茨城県は常磐線の取手から下館まで50 kmあまりの路線である。
そのうち、南側の18 kmほど、取手から水海道までは全国的にも珍しい“複線非電化”、
長らく旧国鉄キハ35系が運用されていたが、最近では21世紀になってからつくられた
白い車体の新型ディーゼル動車で統一されつつある。だが、その“常総南線”には
ラッシュ時に限り、キハ0系とキハ310系という、よく似た車体の“準国鉄型”ともいえる
ディーゼル動車が運用されている。車内には国鉄キハを感じさせるアイテムが多いが、
外観は...、でも、そんなことは言っていられない。
国鉄型キハ自体が過去のものになりつつあるいま、昭和生まれの通勤型キハを
撮ることができることだけでも、喜ばなければいけない。
朝5時起きで、カメラバッグと三脚をもって出発したのだった。
…… ……
2015年7月21日(火)晴れ
【2015年7月21日5時50分】 京王線・新宿駅
朝ラッシュを避けるため、6時前の新宿駅へ。
【2015年7月21日6時12分】 総武線・秋葉原駅
ちょうど、中央線は総武線直通の緩行電車の間隔が空くところで、御茶ノ水乗り換え。
常総線撮影に向かうときは、いつも、秋葉原からスタートなのだ。
さて、このJR秋葉原駅、ホームは2層構造で上から見ると十文字の配置になっている。
タテ、南北が山手線・京浜東北線、ヨコ、東西が総武緩行線である。
そして、地下には東京メトロ日比谷線と、つくばエクスプレス(TX)、やはり慣れないと
わかりにくい。でも、なかなかこの駅のコンコース、乗り換え客に親切なのである。
…… ……
常総線撮影で立ち寄る毎に気になっていたのだが、駅のコンコースでカメラを弄っていると...
何だか妙な誤解を受けそうで...、ホームでなら平気でカメラを構えられるが、
コンコースで床に向けてローアングルでカメラを構えるのは、やはり気が引ける、
そんな小心者の<変態鉄>、まだ、朝6時、人通りが少なかったのでちょっと勇気を出して。
【2015年7月21日6時14分】 総武線・秋葉原駅
コンコースの床には改札口と乗り換え路線が大書きされている。
それだけではない。
【2015年7月21日6時15分】 総武線・秋葉原駅
自分が目指すTX線は、このイラストなのである。
【2015年7月21日6時22分】 つくばエクスプレス線・秋葉原駅
ちなみに、この日、乗車した快速電車はこの車両。確かによく似ている。
【2015年7月21日6時14分】 総武線・秋葉原駅
そして、東京メトロ日比谷線はコチラ。日比谷線の03系電車には
東京メトロの「M」のマークもキチンと書き込まれている、という芸の細かさ。
という訳で、一度、撮ってみたかったのだった。
改札口を出て、すぐ隣の入り口からエスカレータで地下に入るとTX線乗り場。
【2015年7月21日6時20分】 つくばエクスプレス線・秋葉原駅
明るい感じのイマ風の駅である。
そこにやってきたのは交直流電車TX-2000系。全長60 km、他線との乗り入れのない
私鉄にもかかわらず、常総線の乗換駅・守谷を境に直流と交流に分かれている。
これは、茨城県石岡市柿岡にある気象庁地磁気観測所での地磁気観測への影響を
避けるためであり(直流では地磁気観測に影響し、周囲の路線は直流電化できない)、
関鉄常総線が、電化しても良いほどの輸送量のあった路線であっても
ディーゼル動車だけで運用してきたのも、このためである。
そんなことはさておき、ここから快速電車で、守谷まで30分。
秋葉原を6:28発の快速電車で、7:00には守谷駅に到着。
最高時速130 km/h、全線トンネルまたは高架で、踏切のない路線だけにホントに速い。
あっという間なのである。
向かい側にあるのが関鉄常総線の守谷駅。改札をいったん出ての乗り換えとなる。
さて、この日は水海道駅の小絹方で撮ろうと心に決めていた。
【2015年7月21日7時07分】 関鉄常総線・守谷駅
すぐにやってきた7:08発の水海道ゆきの列車に。キハ2301以下の2両編成。
かつては3連、4連運用も多かったというが、常総線沿線からの通勤客も、
常総線で取手まで出て常磐線経由から、守谷でTX線へ乗り換えるようにシフトし、
常総線の列車はダイヤ改正の度にちょっとずつ寂しくなっているような...
朝の時間帯にもかかわらず、向こうのホームにやって来る取手ゆきには単行もあり、
何だか寂しい限り。
【2015年7月21日7時11分】 関鉄常総線・キハ2301車内
ラッシュと反対向きの水海道ゆきだけに空席が目立つ車内だったが、
<変態鉄>は運転台カブリツキで。
運転台越しに見た「架線のない複線」、これはなかなか貴重なシーンなのである。
【2015年7月21日7時12分】 関鉄常総線・キハ2301車内
2つ目の停車駅が小絹、そこで“準国鉄型”とすれ違った。「第1希望」とは違っても
撮ろうと狙っていた車両が運用中であることが分かっただけでもひと安心。
小絹の次が終点・水海道。その両駅間の中間付近に水海道車両基地がある。
何度か撮影会イベントなどで訪れたこともあるのだが、常総線キハたちのネグラ。
【2015年7月21日7時15分】 関鉄常総線・キハ2301車内
旧国鉄キハ35系の関鉄キハ300・350形たちが留置されていたエリアも海外譲渡で
すっかり寂しくなってしまった。逆光で見づらいが、キハ301とキハ101が残っている。
そんなシーンを眺めたら、まもなく、水海道駅に到着である。
冷房の効いたキハから車外に出ると途端に汗が噴き出してくるのだった。
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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