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サクラ咲く富山へ(2)念願の、あの電車の、あの姿を。 [雷鳥色の電車たち[富山地鉄]]

富山で写真を撮る者としては、<鉄>に限らず、必ずと言って良いほど注目するのが
立山連峰の山並みではなかろうか。

でも、これが難しい。
富山市内が快晴でも山々には雲がかかってしまうことも珍しくない。
気温・湿度の高いシーズンには晴れていても霞んだようになってしまって、
キレイに撮ることはできない。そんなこともあって、「晴れればよい」でもない。

さらに、“鉄道写真”を撮るなら、やはり、お気に入りの車両を撮りたい。
でも、富山地鉄の車両運用は極めて難解。会いたい編成になかなか遭遇できない。

こう偶然性に左右されるものだけに、頻繁に富山に通い詰める<変態鉄>であっても
「立山バック」は難易度が非常に高い被写体なのである。
……  ……

2014年4月7日(月)快晴

13:50 富山駅前に着いた高速バスを降り、駅北のホテルへ。
荷物を置いて、すぐさま、折返し。向かうは電鉄富山駅だった。
まさに「いてもたってもいられない」、これほどキレイに立山連峰が見えている...

ホテルのベッドで寝転がったり、駅の近くで市内線の写真をテキトーに撮ったり...
そんなことをしている余裕は一切無かった。

とりあえず、「立山連峰バックで地鉄電車を撮らないと...」
そう遠くには行けない。という訳で、ドが付くほどの定番中の定番、
電鉄富山から10分ほどの、越中荏原-越中三郷間にある常願寺川鉄橋へ。

地鉄を撮影する<変態鉄>、最大のお目当ては最古参の20形。
ちょうど東京オリンピック世代の電車、2両編成2本がいまも活躍中。
ほぼ全線をくまなく走るのはモハ14722-クハ172編成。
ただ、こちらは“活動範囲”が広く、カメラを構えていても“撮れたらラッキー”、
一方、モハ10025-モハ10026編成は早朝の上滝線の通学列車だけ。

だから、大のお気に入りの電車たちに出会う確率は限りなく低いのだった。
でも、<変態鉄>には、ひとつ期待していることがあった。

0Y6C7298.JPG
【2014年4月9日16時40分】 富山地鉄・稲荷町駅
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 210.0 mm 露出 F9.0 1/500秒 +1/3段補正 ISO400
プログラムAE AIフォーカスAF WBオート

普段は早朝の上滝線を1往復した後は、稲荷町の車庫でヒルネしている10020形、
ただ運用の都合で、突発的に午後から夕方の本線運用に充当されることがあるのだ。
この突発運用がある日は、朝の上滝線運用を終えて稲荷町に戻った段階で、
前面の方向幕が「普通 滑川」か「普通 上市」に変えられていることが多い。
越中荏原に向かう電車の車窓からも、稲荷町駅ホームに停車する寸前に、
一瞬だけ、留置中の10020形編成が見えるのだ。期待して見ていたら...

何と向かい側の上り線ホームに電鉄富山ゆきがいてその陰で見えなかった。嗚呼...
と、思えば、何と何と、その邪魔をした電車こそが、もう1本のお気に入り、
モハ14722-クハ172編成。

「これが順当に下り電車で折り返してくれれば...
とうとう“立山連峰バックに14722編成”の“会心の1枚”を撮る日がやってきた!!!!!」
カメラバッグを提げたオッサンが、昼下がりの地鉄電車でヨダレを垂らしつつ妄想。

IMG_0990.JPG
【2014年4月7日14時16分】 富山地鉄本線・越中荏原駅付近
<撮影データ>
Canon PowerShot SX280 HS
焦点距離 36.3 mm 露出 F5.6 1/1250秒 ISO200
プログラムAE CONTINUOUS AF WBオート

さて、すでに妄想で胸ときめかせた30台なかばのオッサン。ドキドキを抑えきれず、
走り出したいような気持ちで、越中荏原駅から、常願寺川の堤防までの
通い慣れた道を急ぎ足で。目の前にひろがっていたのは...

IMG_0992.JPG
【2014年4月7日16時23分】 富山地鉄本線・越中荏原-越中三郷
<撮影データ>
Canon PowerShot SX280 HS
焦点距離 7.5 mm 露出 F5.6 1/1250秒 -1/3段補正 ISO200
プログラムAE CONTINUOUS AF WBオート

何と、この景色。通りかかった地元のオジサン曰く、大してキレイに見えている訳では
無いそうだが、自分にとっては大満足なのだ。

自信はないが、右端から3本目の架線柱の真上に見える、周囲の山より鋭く上に
突きだしているあたりが、剣岳だろうか。(間違っていたらゴメンナサイ)

でも、自分のお気に入りは、フツーの<鉄>とは違って、線路カブリツキの位置。
線路際の柵、ギリギリの位置でカメラを構える。(ちゃんと理由があるのだが...)

そして、間もなくやってきた。

0Y6C5830.JPG
【2014年4月7日14時28分】 富山地鉄本線・越中荏原-越中三郷(後追い)
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 250.0 mm 露出 F8.0 1/1000秒 ISO400
マニュアル露出 マニュアルフォーカス WB太陽光 三脚使用

第1035列車としてやって来たのは、14722編成。
さらに、大サプライズ!!

モハ14722の方向幕が故障している模様。こういうときに限って、普通電車でも
昔ながらの、行き先が書かれたヘッドマークを掲げて運転される。
コレ、地鉄を撮る者の間では、“丸看板”などと通称される。
イベント時以外に、これを掲げて走るのは幕が故障した時だけ。非常に貴重なシーン。

惜しかったのは、パンタグラフと架線柱の位置関係。
(地鉄電車は基本的に全て2両編成、でも、車体長もパンタ位置も形式ごとに違うのだ)
本命カットは、いわゆる「串」になっていた。う~ん、折返しの富山ゆきでリベンジ!!

さて、その間にフツーの<鉄>の皆さんが、喜んで撮る被写体が続々...

0Y6C5842.JPG
【2014年4月7日14時32分】 富山地鉄本線・越中三郷-越中荏原
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 300.0 mm 露出 F8.0 1/1000秒 ISO400
マニュアル露出 マニュアルフォーカス WB太陽光 三脚使用

まずは、アルプスエキスプレス、これは、もと西武特急レッドアロー。
車内は観光仕様に改造されているが、平日は普通運用に入っている。
(特急「うなづき」に優先的に充当しているみたいな気はするのだが...)

0Y6C5848.JPG
【2014年4月7日14時40分】 富山地鉄本線・越中三郷-越中荏原
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 275.0 mm 露出 F8.0 1/1000秒 ISO400
マニュアル露出 マニュアルフォーカス WB太陽光 三脚使用

そして、観光列車第2弾、ダブルデッカーエキスプレスの特急「うなづき」。
こちらは、もと京阪特急。大阪・淀屋橋と京都・出町柳を結んでいた鳩のマークの
特急電車である。ちなみに、この電車には、アテンダントのお姉さんが乗っている。
お姉さんにいきなり叱られてしまった(??)、その話題は後日。

0Y6C5861.JPG
【2014年4月7日14時43分】 富山地鉄本線・越中三郷-越中荏原
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 300.0 mm 露出 F8.0 1/1000秒 ISO400
マニュアル露出 マニュアルフォーカス WB太陽光 三脚使用

何だか、“車両運”がつくづく良い日だった。
こちらは、地鉄の自社発注車14760形、最もありふれた存在なのだが...
よく見ると「試運転」幕での運転。運転席も運転士さんの制服でないことに注目。

東京から富山に着いて、いきなり、こんなシーンが撮れたのである。

01_0Y6C5888.JPG
【2014年4月7日15時03分】 富山地鉄本線・越中三郷-越中荏原
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 300.0 mm 露出 F9.0 1/1000秒 ISO400
マニュアル露出 マニュアルフォーカス WB太陽光 三脚使用

さらに、こちらは東急8590系、改め地鉄17480形。
4扉ロングシートというのは、地鉄の中では“浮いた存在”のような気がするのだが...
昼間の立山ゆきなどの運用にも入っており、通勤車としての使われ方ではない。

0Y6C5905.JPG
【2014年4月7日15時14分】 富山地鉄本線・越中三郷-越中荏原
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 300.0 mm 露出 F8.0 1/1000秒 ISO400
マニュアル露出 マニュアルフォーカス WB太陽光 三脚使用

そして、ようやく(!?)、「安定の30かぼちゃ」。
とりあえず、ヤル気無くシャッターを押すだけ。

手元の地鉄時刻表で、14722編成が戻ってくる時刻は15:28(三郷発)と確認。
いざ、勝負である。短い間隔で建つ架線柱、その間にパンタが来るようにするのは
結構、神経を使うのである。対岸の踏切を通過、ガタンゴトンの音と共に...

0Y6C5927.JPG
【2014年4月7日15時24分】 富山地鉄本線・越中三郷-越中荏原
<撮影データ>
Canon EOS 5D Mark III/EF28-300mm f/3.5-5.6L IS USM
焦点距離 300.0 mm 露出 F8.0 1/1000秒 ISO400
マニュアル露出 マニュアルフォーカス WB太陽光 三脚使用

手応えの通り。電鉄富山ゆきの丸看板と、背景には立山連峰。あれは僧ヶ岳!?
初日にいきなり“会心の1枚”、EOSくんのモニターを見て思わずガッツポーズ。

と、電車アップは撮り終えて、次は、立山連峰と常願寺川の情景を入れつつ...と
思ったのだが、ここからが、悩みに悩むのだった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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