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阪堺電車 オレンジ色の「雲電車」を撮りに(3)

「鉄道写真」と言っても範囲は、かなり広い。まぁ、一般的には列車の全景を斜め前方から大きく写したものを言うのだろうが、広い意味では駅舎などの施設を撮ったり、あるいは、線路を撮った写真だって「鉄道写真」の範疇に入ると思う。
そういう意味では、「鉄道写真」というのは“記録”“表現”の二面性があるような気がしている。

自分の場合は前者の要素の方が強くなるわけで。夕陽に照らされた2条のレールがギラリと輝いた瞬間...なんて画を撮れるだけの技術も感性も備わっていないのである。もちろん、そういう画にも、時折、挑戦しているのだが、何だか中途半端で作画意図不明なモノができあがるだけ。
でも、そんなことを抜きにしても新しくやってきた車輌だったり、塗装が変わったり、そういうときは“記録性”100%のカットを押さえておきたいと思うもの。

ただ、そんな中、路面電車撮影というのは車輌全景を押さえた走行シーンの撮影...は、常にクルマや自転車、そして、歩行者に被られて撮れないというリスクと隣り合わせ。
特に阪堺電車の走る電車通りは、歩道と車道の区別も不明確なところが多く。超アグレッシブな動きを見せる自転車たち、そして、これまた、意外とフリーダムな走り方をする自動車たちを避けながら電車の姿を記録する...というのは意外と難易度の高い撮影となるのである

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【2024年10月18日11時22分】 阪堺電気軌道上町線・神ノ木電停

だからこそ、“記録性”重視の1枚は専用軌道区間で撮る方がラクなのである。

ただ、林立する架線柱を避けて、背景のヌケの良い場所を選んで...となると、大阪市南部の住宅街での撮影とあっては、コレもなかなか容易ではなく。

えびす町から阪堺線を下ってきたモ504号車、経験上、その折返しは上町線の天王寺駅前ゆきになるだろうと予測して、東粉浜で電車通りと分かれて急な上り坂、住宅街を抜けて向かったのは...

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