冬晴れの夷隅路へ(4=最終回)(いすみ鉄道撮影記 20191215) [いすみ鉄道 国鉄型キハ]
~~ お知らせ ~~
このブログは、2020年1月中を目途に更新を終了します。
新ブログ「金失いの道ゆけば Part 2」も、よろしくお願いします。
こちら→ https://gohachinihachi1978.blog.ss-blog.jp/
~~~~ ~~~~
ちょっとお休みをいただいていた、このシリーズ。今日が最終回。
主に日没直前の時間帯、ちょうど太陽の光が周囲を茜色に染め上げて...
<撮り鉄>にとっても、この時間帯に列車が通れば、オレンジ色に妖艶に輝く車体。
普段とは違った雰囲気の1枚を手にすることができる。
いつの頃からか、<撮り鉄>の間で、そのような日没直前の光を“エロい”と
表現することが多くなった。Twitter なぞを見れば「エロエロ光線」なんて
コトバが飛びかっている。
やはり、空気が澄んでいるからだろうか、その“エロさ”が増すのは冬の時期。
15時台から16時台、周囲が開けていて、西から射してくる陽の光が列車に...
線路の方角と太陽の光が射し込む方角、それからカメラを構える角度...
さまざまなファクターで決まる、実に繊細なものでもある。
【2019年12月15日11時54分】 いすみ鉄道・城見ヶ丘-上総中川
だからこそ、冬の<撮り鉄>、15時頃まで晴れていると、やはり期待せずには...
国吉駅でキハ30形との並びシーンを撮った後、<変態鉄>が向かったのは
あの踏切だった。
…… ……
2019年12月15日(日)晴れ
国吉駅をあとにして、駅前の国道を大多喜方面に進めば15分ほどで消防署のヨコの
踏切に出る。数年前までは、そこから国道を進んで...だったが、いつの間にか
線路に沿って舗装道路が通っており。かの有名な「第2五之町踏切」へ。
踏切前のいつものポジションには数名の方。とりあえず自分もカメラを向けて
みたのだが...
そう、青空が広がっていて。それならば...
【2019年12月15日15時39分】 いすみ鉄道・上総中川-国吉(後追い)
踏切の先、ソーラーパネルが並んでいるあたりでカメラを構えている“同業者さん”
おひとり。自分も畦道を進んで、その方のヨコでスタンバイさせてもらった。
最後の「急行3号」は16時に下ってくる。そのキハの急行と国吉駅で交換するのが
第66D列車、この日は350形単行である。
ほぼ予定通りの光線。結構、エロさが出ている。しかも、ほぼ“サクラダ順光”。
まもなくやってくるキハの「急行3号」に向けて期待はドンドン膨らむのである。
そんななか...
やがて、踏切機の音がして。
キハのエンジン音が間違いなく近づいてきているのである。
【2019年12月15日15時48分】 いすみ鉄道・国吉-上総中川
“会心の1枚”である。
キハの車体をオレンジ色に染めて...。
撮った自分でも驚くような出来映え。狙い通り...いや、狙った以上の。
でも、そんなことを確認したのはもっとあとになってから。
やってくるキハに対して“サクラダ順光”な光線状態と言うことは、遠ざかっていく
姿に対して、ド逆光になるわけで...
【2019年12月15日15時49分】 いすみ鉄道・国吉-上総中川(後追い)
そう、さきほどの“エロい1枚”を撮った瞬間、三脚からカメラを下ろして
さらに後追いで。
コレも、夕方の時間帯に条件が合えば撮れる...という1枚。
逆光側では夕陽が車体に反射して。いわゆる“ギラリ”の瞬間。
“エロエロ光線”より、こちらの方が、はるかに“時の運”で。
太陽の光が射してくる角度も刻一刻と変わっており、列車が通りかかった瞬間、
カメラと列車と太陽が...、小学生の頃に習った“反射の法則”というヤツ。
うまく3者の位置関係が揃わないと撮れない訳で。幸い、キハ28形の車体が
“ギラリ”した瞬間を捉えることができたのだった。
最後の「急行3号」で、エロい1枚も、そして“ギラリ”も。
<撮り鉄>として誰しもが撮りたいと思うシーンを2つ連続でおさえられて。
急速に夜の闇が迫ってくる、すっかり暮れた国吉の街を歩く足取りも軽く。
【2019年12月15日16時32分】 いすみ鉄道・国吉駅
久々に見た(気がする)夕焼けである。
「オレが夕焼けだった頃、弟はこやけだった」
ちなみに、<変態鉄>はふたり兄弟の次男、弟は居ないのである。
と言ったところで、拙ブログをお読みの皆さんにどれくらい伝わるのだろうか??
「わかるかな~ぁ、わかんねェだろうナ~」
さてさて。
この頃、すでにシナガワグースゆきの高速バスは大多喜を発車しているタイミング。
どうせ、次の18時の便にしか乗れないのである。
【2019年12月15日16時33分】 いすみ鉄道・国吉駅
ということで、いったん、第68D列車で夕方の大原駅へ。
休日とは言え、観光シーズンでもなく、むしろ閑散期だろうか。
車内は空いていて。ノンビリ座って過ごしたのである。
すでに車窓を楽しめるような時間帯でもなく。
【2019年12月15日16時54分】 いすみ鉄道・大原駅
17時前に大原駅に到着である。
ちょうど売店が閉店の準備をしている時間帯だった。「い鉄揚げ」を久々に買おうか
ちょっと悩んだのだが...、そのまま閉店時刻。
【2019年12月15日16時58分】 いすみ鉄道・大原駅
17:20発の第73D列車として折り返すまでの時間、ホームに停車していた
301号車の車内で過ごしたのだった。
他のお客さんがいないのを良いことに車内を観察。
【2019年12月15日17時00分】 いすみ鉄道・いすみ301号車内
国鉄木原線の転換時に導入された“LEカー”、200'形6両を新型300形5両で代替
というのは、<変態鉄>がキハ52形を撮りに通うようになった2011年頃の話題。
当時、そもそも、いすみ鉄道そのものの存廃問題が議論されていた時期であり、
そんな話題を前社長さんのブログで垣間見ながら...
トイレ付きの新車が投入されたのにもちょっと驚きつつ。
改めて車内の銘板を確認すれば、そんな300系列のトップナンバーは2012年製。
すでに7年余りが経過しているのだ。
【2019年12月15日16時59分】 いすみ鉄道・いすみ301号車内
ローカル私鉄のディーゼル動車を事実上、一手に引き受けている新潟トランシス社、
没個性的...というか、どこに行っても似たような車輌なのだが...
そんな中でも、いすみ300形は“青15号”のシートモケットを採用しているあたり
<鉄>を唸らせる、前社長さんの遊び心か?!
【2019年12月15日10時37分】 いすみ鉄道・いすみ301号車内
その“遊び心”の最たるものが、コレ。
当然、新製冷房車なので窓が開く必要はないのだが、2段式窓が採用され...
しかも...
この注意書き。「窓から手や顔を...」が通常バージョン。でも、1つだけ...
【2019年12月15日10時37分】 いすみ鉄道・いすみ301号車内
「窓から手や足を...」、たぶん不可能では無いだろうが、よほどスゴい姿勢で
座らないと、列車の窓から足を出すことは困難である。
以前も拙ブログで取りあげたことがあるが、新製から7年、いまも「手や足を」の
注意書きは健在なのである。
【2019年12月15日17時52分】 いすみ鉄道・大多喜駅前
今シーズンも行われた、大多喜駅のイルミネーション。
でも、駅舎側はだいぶ地味な感じになって。
そんな様子を眺めて、コンビニに寄ったら、まもなくバスの時刻。
わずかな乗客を乗せて走り出したシナガワグースゆきは小湊鉄道車。
いつもの通り、袖ケ浦から川崎浮島まで長く長く続く渋滞に巻き込まれたのだった。
お目当ての「御止め川俯瞰」は通行止めだった反面、夕方のキハ、「急行3号」で
思った以上の“成果”を残すことができて...
たぶん、コレが2019年の“最後のキハ”。その締めくくりを最高の形で終えて。
また、来年も房総のキハを撮り続けたい...と、そう思うのだった。(おわり)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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ちょっとお休みをいただいていた、このシリーズ。今日が最終回。
主に日没直前の時間帯、ちょうど太陽の光が周囲を茜色に染め上げて...
<撮り鉄>にとっても、この時間帯に列車が通れば、オレンジ色に妖艶に輝く車体。
普段とは違った雰囲気の1枚を手にすることができる。
いつの頃からか、<撮り鉄>の間で、そのような日没直前の光を“エロい”と
表現することが多くなった。Twitter なぞを見れば「エロエロ光線」なんて
コトバが飛びかっている。
やはり、空気が澄んでいるからだろうか、その“エロさ”が増すのは冬の時期。
15時台から16時台、周囲が開けていて、西から射してくる陽の光が列車に...
線路の方角と太陽の光が射し込む方角、それからカメラを構える角度...
さまざまなファクターで決まる、実に繊細なものでもある。
【2019年12月15日11時54分】 いすみ鉄道・城見ヶ丘-上総中川
だからこそ、冬の<撮り鉄>、15時頃まで晴れていると、やはり期待せずには...
国吉駅でキハ30形との並びシーンを撮った後、<変態鉄>が向かったのは
あの踏切だった。
…… ……
2019年12月15日(日)晴れ
国吉駅をあとにして、駅前の国道を大多喜方面に進めば15分ほどで消防署のヨコの
踏切に出る。数年前までは、そこから国道を進んで...だったが、いつの間にか
線路に沿って舗装道路が通っており。かの有名な「第2五之町踏切」へ。
踏切前のいつものポジションには数名の方。とりあえず自分もカメラを向けて
みたのだが...
そう、青空が広がっていて。それならば...
【2019年12月15日15時39分】 いすみ鉄道・上総中川-国吉(後追い)
踏切の先、ソーラーパネルが並んでいるあたりでカメラを構えている“同業者さん”
おひとり。自分も畦道を進んで、その方のヨコでスタンバイさせてもらった。
最後の「急行3号」は16時に下ってくる。そのキハの急行と国吉駅で交換するのが
第66D列車、この日は350形単行である。
ほぼ予定通りの光線。結構、エロさが出ている。しかも、ほぼ“サクラダ順光”。
まもなくやってくるキハの「急行3号」に向けて期待はドンドン膨らむのである。
そんななか...
やがて、踏切機の音がして。
キハのエンジン音が間違いなく近づいてきているのである。
【2019年12月15日15時48分】 いすみ鉄道・国吉-上総中川
“会心の1枚”である。
キハの車体をオレンジ色に染めて...。
撮った自分でも驚くような出来映え。狙い通り...いや、狙った以上の。
でも、そんなことを確認したのはもっとあとになってから。
やってくるキハに対して“サクラダ順光”な光線状態と言うことは、遠ざかっていく
姿に対して、ド逆光になるわけで...
【2019年12月15日15時49分】 いすみ鉄道・国吉-上総中川(後追い)
そう、さきほどの“エロい1枚”を撮った瞬間、三脚からカメラを下ろして
さらに後追いで。
コレも、夕方の時間帯に条件が合えば撮れる...という1枚。
逆光側では夕陽が車体に反射して。いわゆる“ギラリ”の瞬間。
“エロエロ光線”より、こちらの方が、はるかに“時の運”で。
太陽の光が射してくる角度も刻一刻と変わっており、列車が通りかかった瞬間、
カメラと列車と太陽が...、小学生の頃に習った“反射の法則”というヤツ。
うまく3者の位置関係が揃わないと撮れない訳で。幸い、キハ28形の車体が
“ギラリ”した瞬間を捉えることができたのだった。
最後の「急行3号」で、エロい1枚も、そして“ギラリ”も。
<撮り鉄>として誰しもが撮りたいと思うシーンを2つ連続でおさえられて。
急速に夜の闇が迫ってくる、すっかり暮れた国吉の街を歩く足取りも軽く。
【2019年12月15日16時32分】 いすみ鉄道・国吉駅
久々に見た(気がする)夕焼けである。
「オレが夕焼けだった頃、弟はこやけだった」
ちなみに、<変態鉄>はふたり兄弟の次男、弟は居ないのである。
と言ったところで、拙ブログをお読みの皆さんにどれくらい伝わるのだろうか??
「わかるかな~ぁ、わかんねェだろうナ~」
さてさて。
この頃、すでにシナガワグースゆきの高速バスは大多喜を発車しているタイミング。
どうせ、次の18時の便にしか乗れないのである。
【2019年12月15日16時33分】 いすみ鉄道・国吉駅
ということで、いったん、第68D列車で夕方の大原駅へ。
休日とは言え、観光シーズンでもなく、むしろ閑散期だろうか。
車内は空いていて。ノンビリ座って過ごしたのである。
すでに車窓を楽しめるような時間帯でもなく。
【2019年12月15日16時54分】 いすみ鉄道・大原駅
17時前に大原駅に到着である。
ちょうど売店が閉店の準備をしている時間帯だった。「い鉄揚げ」を久々に買おうか
ちょっと悩んだのだが...、そのまま閉店時刻。
【2019年12月15日16時58分】 いすみ鉄道・大原駅
17:20発の第73D列車として折り返すまでの時間、ホームに停車していた
301号車の車内で過ごしたのだった。
他のお客さんがいないのを良いことに車内を観察。
【2019年12月15日17時00分】 いすみ鉄道・いすみ301号車内
国鉄木原線の転換時に導入された“LEカー”、200'形6両を新型300形5両で代替
というのは、<変態鉄>がキハ52形を撮りに通うようになった2011年頃の話題。
当時、そもそも、いすみ鉄道そのものの存廃問題が議論されていた時期であり、
そんな話題を前社長さんのブログで垣間見ながら...
トイレ付きの新車が投入されたのにもちょっと驚きつつ。
改めて車内の銘板を確認すれば、そんな300系列のトップナンバーは2012年製。
すでに7年余りが経過しているのだ。
【2019年12月15日16時59分】 いすみ鉄道・いすみ301号車内
ローカル私鉄のディーゼル動車を事実上、一手に引き受けている新潟トランシス社、
没個性的...というか、どこに行っても似たような車輌なのだが...
そんな中でも、いすみ300形は“青15号”のシートモケットを採用しているあたり
<鉄>を唸らせる、前社長さんの遊び心か?!
【2019年12月15日10時37分】 いすみ鉄道・いすみ301号車内
その“遊び心”の最たるものが、コレ。
当然、新製冷房車なので窓が開く必要はないのだが、2段式窓が採用され...
しかも...
この注意書き。「窓から手や顔を...」が通常バージョン。でも、1つだけ...
【2019年12月15日10時37分】 いすみ鉄道・いすみ301号車内
「窓から手や足を...」、たぶん不可能では無いだろうが、よほどスゴい姿勢で
座らないと、列車の窓から足を出すことは困難である。
以前も拙ブログで取りあげたことがあるが、新製から7年、いまも「手や足を」の
注意書きは健在なのである。
【2019年12月15日17時52分】 いすみ鉄道・大多喜駅前
今シーズンも行われた、大多喜駅のイルミネーション。
でも、駅舎側はだいぶ地味な感じになって。
そんな様子を眺めて、コンビニに寄ったら、まもなくバスの時刻。
わずかな乗客を乗せて走り出したシナガワグースゆきは小湊鉄道車。
いつもの通り、袖ケ浦から川崎浮島まで長く長く続く渋滞に巻き込まれたのだった。
お目当ての「御止め川俯瞰」は通行止めだった反面、夕方のキハ、「急行3号」で
思った以上の“成果”を残すことができて...
たぶん、コレが2019年の“最後のキハ”。その締めくくりを最高の形で終えて。
また、来年も房総のキハを撮り続けたい...と、そう思うのだった。(おわり)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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