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夷隅のキハを...20190901(3=最終回)そして、キハを。 [いすみ鉄道 国鉄型キハ]

今日の記事は「出撃予告」に変える筈だった。そう「筈だった」のである。
でも...

いろいろ事情があって。ホテルの確保に手間取っているのである。だから「確定」
できない状態で。明日までには“出撃確定”にしたいと思っている。
たぶん、これが本当に最後の「上滝朝3」、何とか撮りに行きたいと思っている。

いつか、この日が来るのは分かってはいたものの、なかなか...

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【2018年8月26日7時23分】 富山地鉄・電鉄富山駅

「引退後の車輌は保存予定はない(解体する)」ということが地元紙の記事にも
書かれており。そういうところが“地鉄らしさ”のような気もするのだが。

私鉄は、自社の車輌を引退後も大切に保存する会社と、引退後はすぐに解体して
残さない...という社に2分されるような気がする。それらは、どちらが良くて
どちらがダメということは決して無く。廃車にしたのならば、いつまでも
置いておくのではなく解体処分するのは企業として当たり前のことでもあって。

「ちてつ顔」の電車に会えるのも、これが最後(の可能性が否定できない)。
何だか歯切れの悪い表現が続いているのは、ちょっとした事情で。
明らかにできる部分については後日の記事でご説明する...かも知れない。

仕事中も地鉄電車のことが気になって。いつも通り、仕事は上の空の<変態鉄>、
とりあえず会社で毎日8時間経つのを待っている人生なのである。

ということで、話は変わって9月1日のいすみ鉄道撮影記。

……  ……

2019年9月1日(日)曇りのち晴れ

やって来たのは、新田野駅。

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【2019年9月1日11時21分】 いすみ鉄道・新田野駅

いすみ鉄道の中でも、長閑な感じの無人駅である。

田んぼの中の片面ホームの無人駅、たぶん現存唯一、錆だらけだが、
転換当初の仕様と思われる駅名看板が残っている。とはいえ“秘境駅”では無く。
この写真の右側、ホームのすぐ後ろには国道465号線が通っていて。

この道路、城見ヶ丘の先の...船子の交差点から、ずっといすみ鉄道の線路に並走
大原へと至る道なのである。片側1車線のそれほど広くない道路だが、クルマの量は
多い方で。

駅のすぐ国吉側で線路は国道を横切っていて。その踏切の先、“ライスセンター”
というのは精米所のようなものだろうか、その裏側に入ると一面の田園地帯に出る。
国道465号線はいったん北に迂回するような経路になっており。

この付近、以前から定番の撮影地で。やはり、この日も何人もの<鉄>の姿。

でも...

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【2019年9月1日11時36分】 千葉県いすみ市国府台付近

気になったのは線路回りの雑草である。自分はレール面までしっかり見えている
状態で撮るのが好きで。足回りが雑草で隠れるのは、ちょっと許せないタイプ。

「急行2号」がやってくるまで40分あまり。何とか上手く撮れるポジションを...

と、周囲を見渡せば近くのお寺の裏山に登って行けそうな道ができていて。
電線をかわすことができれば俯瞰撮影が可能なわけで...

急な斜面に足を取られながらも、でも、道のようになっていたので“山登り”という
感じは全くなくて。どんどんどんどん上っていくことができた。

正面に見える大きな屋根が「東漸寺」さん、その裏山のような場所。
お寺の向こうに田んぼが広がっていて、茂みのようになっている手前を左右に
線路が横切っている。

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【2019年9月1日12時03分】 いすみ鉄道・新田野-国吉

と、しばらく待つとやって来たのは、先ほど乗ってきた列車の折返し、第63D列車。
これが唯一の試し撮り。

右隅の第4種踏切、そして刈り入れの済んだばかりの田んぼ、さらに青空...と
風景重視で撮ろうと決めて。

でも...

よ~く見ると画面右端の、その第4種踏切ヨコで“同業者さん”がカメラを構えて。
それから、この第63D列車の通過に合わせたかのように、空には雲が...

周囲はだんだん翳ってきて。ということで、もうちょっとズームで寄って...

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【2019年9月1日12時12分】 いすみ鉄道・国吉-新田野

国吉駅で交換してきた上り列車が「急行2号」。まぁまぁの出来映えだろうか。
わかりにくいかも知れないが、車庫があるのが途中の大多喜駅。
そこから大原駅に向かうのは上り列車なので番号は偶数になる。
だから、最初のキハは「急行2号」、その折返しが「急行1号」なのである。
現行ダイヤはキハの急行は、 2号 → 1号 → 4号 → 3号 の順に運行される。

さぁ、40分ほどでキハは折返しの「急行1号」としてココへ戻ってくる。
あまり遠くへと移動することもできず。

畦道を歩いてたどり着いたのは、国吉側の踏切。「わざわざココで撮らなくても...」
というタテ構図の“正面ドカン”、というか、これしか選択肢が残っていなかった。
そう、思ったよりも線路回りの雑草が気になったのである。

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【2019年9月1日12時51分】 いすみ鉄道・新田野-国吉

13時前、新田野駅を通過したキハが遠くに見えてきて。

望遠レンズのボケ味がうまく生きてくれて、背景のゴチャゴチャ感を和らげてくれた。
朱色とクリーム色のツートンカラーがキレイに。

平凡な構図ではあっても、ローカル線らしい1枚が撮れた。

もちろん、振り返って...

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【2019年9月1日12時52分】 いすみ鉄道・新田野-国吉(後追い)

国吉駅へと向かっていくキハの姿を後追いで。「5D MarkⅢ」に比べて「RP」は
こういう咄嗟の撮影は苦手なのか...あるいは、自分が使い慣れていないだけか...
ちゃんと撮れたのはキハがだいぶ遠くに行ってから。

黄色く光っているのは国吉駅の場内信号機。でも、国吉駅の手前に夷隅川が流れて
いるので、歩いて行くには迂回しないと。

カメラを片付けていると、再び踏切が鳴って。
やって来たのは、300形単行の第62D列車、先ほどのキハと国吉駅で交換した
上り列車である。最初に考えていたのは、正面ドカンではなくて、こうやって
広角気味に引きつけて車輌サイドが分かるような構図だった。

でも、背後の電柱が気になって、迷った末にキハの時は望遠で正面がちに撮った
のだった。

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【2019年9月1日13時26分】 いすみ鉄道・国吉-新田野(後追い)

というわけで、そのキハの撮り方が“正解”だったかを確かめるように
“答え合わせ”の1枚。

線路回りの除草がされていたら、思いっきりローアングルで空をいっぱいに入れると
良かったかも知れないが、このままで撮ると、やはり思った通りの...

自分ひとりで勝手に納得したら、踏切を渡って住宅街の中をアップダウンに富んだ
細い道を北へ。まもなく国道465号線に突き当たる。ちょうど国府台の交差点の
少し手前。国府台交差点のところにコンビニがあるのは知っていた。

まだまだ暑かった時期、ここでちょっと休憩。国府台の交差点のすぐヨコが
夷隅川に架かる橋。それを渡れば、すぐに国吉のパチンコ店の看板が目の前に。

線路沿いに歩いてアクセスすることを考えると新田野駅が便利だが、立地としては
国吉駅との中間付近だったわけで。

さて、その国吉駅といえば...

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【2019年9月1日13時26分】 いすみ鉄道・国吉駅

そう駅構内で保存されているキハ30 62号車、先日の、キハ52形を国鉄一般色に
塗り替えたクラウドファンディング、あの資金を使って、キハ30形の化粧直しも。
聞くところによれば、依頼した職人さんが体調を崩されて、それで着手が遅れた
のだとか。でも、そろそろ、キレイになったキハ30形の姿を見ることができそうで。
現在はパテが目立つ感じだが、やはり屋外展示だけあって外板にも傷みが見られ。

そして、その後ろ、よ~見れば...。

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【2019年9月1日13時26分】 いすみ鉄道・国吉駅

「はさがけ」である。刈り取った稲を干す光景、ローカル線のキハと組み合わせると
非常に画になるが、機械で稲刈りを行うと、これは見られないのだとか。

上総東駅ヨコの田んぼが知られていたが、最近はここ国吉駅に面した田んぼでも。
だから、これとキハの急行列車を絡めた1枚が撮れるか...と、歩きまわってみたが
残念ながら、そういうポジションを見つけることはできなかった。

もう1つ、気がかりだったのは、その田んぼと手前の線路の間のスペース。
背の低い房総特有の出発信号機があるとおり、手前側は上り(大原方面)の線路。
これと田んぼの間に、キハ30形の展示運転に使う側線(本線とは繋がっていない)が
あったわけで。近くに行ってよ~く見れば、錆付いたレールがあるのだが、
すでに線路自体が膝丈くらいの雑草に埋もれてしまい、ここで展示運転を行って
いたということ自体、分からなくなりつつある。また、イベントを開催するなら
そのときには除草作業を行うはずだが、毎年1回くらい不定期で行われていた
国吉駅構内のイベントもどうなるのか...ちょっと気がかりなのである。

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【2019年9月1日13時30分】 いすみ鉄道・国吉駅

そんな国吉駅舎は地元、いすみ市の商工会議所と同居しており。

偶然だろうが、こちらも外壁工事中だったのである。
売店の営業がなくなり、ちょっと寂しくなった国吉駅を後に<変態鉄>は
通い慣れた道を上総中川方向へ。

この日は、あの有名な踏切の隣の「四之町踏切」で正面がちに列車写真を撮ろうと
思っていたのだが、いつの間にか、青空が広がっていて。

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【2019年9月1日14時52分】 いすみ鉄道・上総中川-国吉(後追い)

でも、後追いが影響してか、“先客”は2~3名。ということで、“いまさら”感が
強いのは間違いないが、再びの「第2五之町踏切」である。

いつの間にか、踏切前にあって...正直言って邪魔だった棒が撤去されており。
残念ながら、今年は線路側の田んぼが休耕で。そこが玉に瑕だが「急行4号」を
後追いで。塗り替えられたばかりの美しい国鉄一般気動車色が青空に映えて。

“ありきたり”ではあっても、自分にとってはベストに近い出来映えで。

そして、最後の「急行3号」は16時前。
それを撮るべく、汗を拭いながら歩いたのである。目指すは増田橋の少し先、
大多喜町に入ったところにあるセレモニーホールのすぐ先。建設会社の資材置き場
などの間に線路沿いにわずかばかり田んぼが残っていて。

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【2019年9月1日15時53分】 いすみ鉄道・上総中川-城見ヶ丘

黄金色の稲穂が頭を垂れている...そんなシーンを想像してきたが、残念ながら
ここも稲刈りは終了しており。しかも、雑草!!
線路周りの草が思ったよりも伸びていて。列車の足回りが隠れる写真はキライな
<変態鉄>としてには、限りなく“消化試合”に近い1枚になってしまって。

最後の最後で...う~ん。

これを撮って、急ぎ、向かったのは大多喜オリブ。何とか間に合ったのは16時過ぎの
シナガワグースゆき京急バス。

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【2019年9月1日17時47分】 東京湾アクアライン(京急リムジンバス車内)

やはり!!
運転手さんが言っていた通り、アクア連絡道に入ったあたりから渋滞が酷くなり。
結局、品川には60分遅れでの到着だった。

……  ……

先日の台風被害、いすみ鉄道は比較的早期に復旧し、小湊鐵道もようやくこの連休から
動き出したようで。賛否は分かれるところかも知れないが、近々、そんな房総の
キハを撮りに訪れたいと思っている<変態鉄>なのだった。(おわり)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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