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初・もうひとつの只見線へ!! でも雨。(12)会津を経て... <前編> [会津・越後のキハ[只見・磐越西線]]

今日の話題に入る前に。
先日の台風15号、東京都心は(翌朝の交通機関の乱れを除けば)大きな被害もなく。
しかも<変態鉄>は、あの日は公休日だった。わが地元、井の頭線も最後の方まで
復旧せず。そんな話題をTVで視ながら、ゴロゴロしていたのだが...

思った以上に甚大な被害があったのが房総半島。もちろん、その中には<変態鉄>が
頻繁に撮りに訪れている路線も含まれていた。

大多喜町と市原市の境界に近い上総中野駅という小さな無人駅を介して、
内房と外房を結んでいる「房総半島横断鉄道」、その東半分が小湊鐵道線。

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【2015年2月4日10時12分】 小湊鐵道・里見駅(許可を得て撮影)

いすみ鉄道が先に復旧しても、なお...
長らく運休が続いていたが、今週に入って鉄道の復旧も進んで。同社のウェブサイトに
列車と代行バス・代行タクシーを組み合わせた運転時刻表が掲載されていて。
それが日々、列車での運転区間が伸びていくのを見て、ホッとしていたのである。

今週末には、全線で再開となるらしく。もう少ししたら、房総のローカル線を
再訪してみようと思っている。

他にも気になっている路線があるのだが...、そちらについては、また後日。

ということで、8月28日の只見線の話題。撮影は、何もかもがうまく噛み合わない
イライラばかりが募る結果になった。最後は新津運輸区からの送込み回送を
“駅撮り”して。<撮り鉄>用の望遠ズームを外して、40 mmの“パンケーキ”。
ここからは<乗り鉄>旅。その1番手は...
……  ……

2019年8月28日(水)雨ときどき曇り

13時、雨の降る無人駅のホームに入ってきたのは第1734M列車、越後湯沢ゆき。

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【2019年8月28日13時02分】 上越線・北堀之内駅

E129系2連はワンマン運転である。でも、小出駅での乗換えの便を考えて
後部の クモハ129-108 でスタンバイ。

この電車の小出駅着が13:09で、たぶん...というより、確実に接続をとって
くれそうなのは分かっていたが、それでも心配だったのが、ここの乗り継ぎ。

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小出駅から東京に帰るには、越後湯沢、水上、高崎...と上越線をそのまま南下して
高崎からは湘南新宿ラインか上野東京ラインの電車に乗れば。

この第1734M列車からの乗り継ぎなら越後湯沢駅で1時間以上の待ち時間ができるが、
高崎が16:56着、19時前には東京駅に戻ることもできる。イヤになれば、途中で
“新幹線ワープ”を繰り出せば、もっと早く帰宅できるのである。

でも...

「青春18きっぷ」なら...ということで、

小出 → 只見線 → 会津若松 → 磐越西線 → 郡山 → 東北本線...

という経路を考えたのである。この小出駅 13:11発の只見線・第2424D列車が
この日の“最終接続”なのである。簡単にまとめたのが上の地図。

小出駅は新潟県魚沼市、左上のオレンジ色の矢印である。
ここから、第2424D列車で福島県に入り只見駅まで。

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【2019年8月28日13時09分】 只見線・小出駅

いかにも<鉄>という感じの皆さんも、小出駅に着くと大急ぎで跨線橋の階段を
昇って。向かい側、4番ホームで発車を待っていたのは、そう、先ほど雨の
北堀之内駅ホームで撮った、あのキハ2連。新津から長躯、回送されてきた編成が
そのまま13時の第2424D列車から運用に入るのである。

これを前日は、大倉沢で撮ったということで。

前側、白地に青帯と赤い線、「新潟色」のキハ48 1533号車は半分強のほぼ全ての
ボックスシートが埋まって。乗車率で言えば5割程度だろうか。
ただ、どう見ても乗客は旅行客と<鉄>だけ。地元客の姿が見られないのが、
この路線の“実情”を現しているのか...

でも、それに“悪い予感”を感じた<変態鉄>だったのである。

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【2019年8月28日13時26分】 只見線・第2424D列車(キハ48 1533)車内

只見駅までは47 kmほど、守門岳をはじめ山並みがキレイな区間だろうが、やはり
この天気では...、黄金色に染まった稲刈り直前の田んぼも映えないのである。

発車した直後を車掌さんが巡回して。「只見駅からの代行バスに乗り換え予定の...」
人数のチェック。

藪神、越後広瀬、魚沼田中...、新潟県内最後の停車駅は大白川、ここまで破間川に
沿う形で、3~7 km位の間隔で駅があって。
大白川駅は上下列車が行き違える構造、でも、現在は1運用しか設定されておらず
そんな交換設備も不要なのだが...

観光施設併設の駅を出ると、破間川と分かれて本格的に山の中へと入っていく。
車窓には1件の建物も見えなくなって。いよいよキハのエンジン音も大きくなって
でも、スピードが上がらないのが国鉄型キハ。

県境は六十里越のトンネル、通過には優に10分以上かかる長さである。
途中、廃駅になった田子倉を挟むとはいえ、大白川-只見間 20.8 kmというのは
1つの駅間距離としては異例の長さなのである。ほとんどはトンネル区間、でも、
キハはこの1駅間をちょうど30分かけて走るのである。

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【2019年8月28日14時28分】 只見線・只見駅

長い長いトンネルを抜けるとすぐに終点・只見駅に到着である。
20年前、大学生の頃に訪れた時と駅構内はあまり変わっていないような...

あのときはこのまま列車で会津若松まで行けたのだが...

キハの姿を1枚スナップしたら、長い構内通路を小走りに。
駅舎を抜けると...

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【2019年8月28日14時29分】 只見線・只見駅

14:28着のこの列車の接続を待っていたのは1台のマイクロバス。

ドア横には「JR列車代行」の文字。そう、このマイクロバスが14:32発の
会津川口ゆきなのである。“列車代行”なので「青春18きっぷ」などJRの乗車券で
乗ることができる。

でも...

車内は超満員なのである。駅舎内を小走りで駆け抜けた<変態鉄>、かろうじて
窓側の座席を確保。車内は発車までに満席に。しかも、皆さん旅行客。
大きなキャリーバッグを持った人も少なくなく。補助席も使って満席。<変態鉄>も
膝の上に三脚と着替えの入ったカバン、それからカメラバッグ。

もう全く身動きがとれないのである。しかも補助席の人は大柄な体格で大きな荷物。
冷房は入っているものの、汗だくのオッサン達が密着しての50分間である。

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【2019年8月28日14時30分】 只見線・只見駅

只見駅舎を観察する余裕などあるはずなく、仕方なくバスの車内から1枚。

「途中の駅でお降りになる方は...」
慣れた感じで、乗客を“整理”するのは元気な中年女性のドライバー。

帰省だろうか、本名駅で下車希望の女性客1人だけ。補助席のオッサン達をいったん
車外に出して、この女性をドア横の座席に移動させたら定刻で発車。

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【2019年8月28日14時45分】 只見線代行バス(会津塩沢駅付近走行中)

やはり、乗客の大半が<鉄>と旅行客であることは想像がつくわけで。
訊かれ慣れているのだろうか、ハンドルを握りながらも、女性のドライバーさん、
自然な流れで只見線の現状について説明が始まった。

「いまのところ、『2021年度内の復旧』ですから22年の春までには...」
車内では、各地での復旧工事の状況の説明が。これが非常に深い話の連続で。

満席で窮屈だったが、でも、それ以上にこのドライバーさんが担当のバスに乗れて
良かったと喜んだ<変態鉄>だったのである。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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