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いすみ鉄道「塗装変更記念キハ52単行貸切運転」20190711(1) [いすみ鉄道 国鉄型キハ]

<変態鉄>は、ほかの...フツーの<鉄>と「ちょっと違うなぁ~」と思うところ、
それは、1つの路線・列車への“執着”かも知れない。

一度、心に火が付いてしまうと、何度も何度も撮りに行きたくなるのである。
最近では、撮りたかった...その拘っていた列車や車輌の引退で、その火が消える
ことが多いのだが。

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【2011年5月8日11時59分】 いすみ鉄道・上総中川-城見ヶ丘

2011年の“復活”以来、もう数え切れないほど撮りに訪れているのが、千葉県は
房総半島を走る、いすみ鉄道のキハ。

まさか、まさか...

2011年3月、あの震災の晩をもって、DMH17Hエンジンをもつ国鉄型キハの運用は
富山を最後に終焉かと思っていたら...

その翌月に、大糸線のキハ52 125号車が千葉県で復活したのだから...
“飛越ゴハチ”の1両、キハ28 2346号車も、後に“合流”し。定期検査などを除いて
毎週末、必ず運転されている...というのも魅力だった。

でも...

……  ……

そのキハ52形、次の検査期限が2020年春。ときには1両で数千万円かかるとされる
“車検”の費用、となれば、来春で最後か!?

と思っていた矢先、昨年の下半期になると、キハ52形の不具合の話題が。
何でも屋根の傷みで雨漏りが酷くなって、客席の一部をロープで立ち入り禁止にして
運用している...とか。

ゴーニーが居なくなれば、片運転台のニハチは運転できなくなって...
もはや“満身創痍”のキハ52 125号車、すでに車齢も50年をこえ、

もはや、万事休すか!?

と思った今年の初め。お正月に衝撃の話題が。

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退任された前社長さんが主体となって、キハ52形の塗装のクラウドファンディングが
始まったのである。目標額 500万円はキハ52形の塗装変更と返礼・運営費として。
1月開始で2月末までの約50日の期間が設定されていた。

スタート直後に<変態鉄>としても、ホンの少しだけ。情勢によっては追加で
お支払いすることもやぶさかでない...という気持ちで、ホンの気持ちだけ。

そうしたら...

ぬぁんと...

開始1週間で500万円突破という異例の展開に。2月末までの期間中、<変態鉄>が
“追加支援”に乗り出すこともなく、目標額の倍以上、1千万円が集まったという。

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【2018年4月29日14時12分】 いすみ鉄道・風そよぐ谷 国吉駅

ということで、編成を組むキハ28形の細部の補修と、さらに、国吉駅構内で保存中の
キハ30形の塗装修復も。ちなみに、キハ30 62号車は予定より遅れて8月から塗装
作業にとりかかることが決定しているのだとか。

何でも国鉄大宮工場で車両塗装に関わったことのある塗装工さんに依頼するとの話。
今秋には、この並びシーンも美しいのが撮れそうな予感である。

2020年春...たぶん、そうだとしたら3月改正が、いすみ鉄道のキハにとって引退の日に
なる可能性も高く。もちろん、1マニアとして、そうならないことを願いながら
ピカピカになったキハを“最後のチャンス”として撮りたいと思っている。

でも...

クラウドファンディングの支援者対象の、お披露目撮影会は予想通り、仕事と重なり。
それは“想定の範囲内”、悔しかったが会社員の宿命。

だが、しかし...

駄菓子菓子!!

ぬぁんと...

まさか...

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【2019年7月11日10時45分】 いすみ鉄道・城見ヶ丘-上総中川

<変態鉄>の仕事の公休日に合わせて(← んなわけないだろっ!!)
7月11日(木)にクラウドファンディング関係者向けの貸切運行を行うとの連絡。
迷わず、申込んだのだった。

でも、この季節。1週間前から天気予報を複数のサイトでチェックしていたが、
千葉県南部は「雨のち曇り」の予報。やはり、雨の中での撮影は憂鬱である。
ただ、当日が近づくにつれて少しずつ変わってきて。お日さまマークは出なくても
傘のマークは消え、雲だけになって。

……  ……

2019年7月11日(木)曇り一時晴れ

この日の貸し切り列車、11時前に大多喜駅を出て11時過ぎに大原駅で折返し、
12時過ぎに大多喜駅に戻るという、予定臨のスジで運転されることになっており。

でも、これが困りもの。絶対に“遅刻”だけはしたくない。となれば、どれだけの
余裕を見て高速バスを選ぶか...

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【2019年7月11日8時07分】 千葉県夷隅郡大多喜町大多喜・大多喜駅前

結局、早く行けば間違いない...と、シナガワグースを6:40発の初発便を選択。
昨年までは6:20発だったが、20分ほど繰り下がったみたいで。朝の時間帯の20分は
貴重なのである。

でも...

平日朝のアクアライン、クルマの流れは順調すぎるほどで、ほぼ定刻8時過ぎに
大多喜駅前に到着したのだった。

キハが動き出す2時間以上前の到着である。

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【2019年7月11日8時26分】 いすみ鉄道・大多喜駅

さっそく。駅に入って記念きっぷを購入し、そして大手門横の検修庫前へ。

見違えるほどキレイになったキハ52 125号車に“再会”である。この場でキハの...
ピカピカの朱色ツートンに出会ったのは、あの震災後の混乱が収まっていなかった
2011年4月の試運転の日以来のことである。

車体塗装だけでは無く、床下機器も。房総ではほとんど役に立つことの無い
足下のスノープロウ、でも、それも黒光りするほどピカピカになっており。

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【2019年7月11日8時23分】 いすみ鉄道・大多喜駅

前社長さんの“遊び心”でできたのが、キハ20 1303号車。キハ52にとっては
まさかの、50歳違いの弟である。この朝は運良く、第5D列車(8:23発)に充当
されており、<変態鉄>の目の前で、初の“国鉄一般色気動車色”のツーショット。

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【2019年7月11日8時30分】 いすみ鉄道・大多喜駅

留置中の姿なので、そういろいろと変化のある画が撮れるはずも無いのだが...

ちょっとでも“大多喜らしさ”を出そうと狙ってみたのが「大手門とキハ」。
見えづらいが、その大手門には「房総の小江戸」と書かれている。駅前の坂を
下っていったところ、旧道沿いには江戸時代から昭和初期にかけて建てられた
建物が多く残っている。尤も、過疎化が進み、人の流れも夷隅川の対岸の国道沿いに
変わって、かつての中心街は寂れた感じなのは確かだが...

明治時代の一時期など、現在の千葉市よりも栄えていた時代があるとか無いとか。

さて...

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【2019年7月11日8時42分】 いすみ鉄道・大多喜駅

この時点で、キハはいつも通りの2両編成のままになっていて。

大多喜駅から徒歩10分くらいだろうか、お城にあるのが県立大多喜高校、
その学生さんたちの流れが途切れた8時半過ぎ、駅前は静まりかえって。

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【2019年7月11日9時30分】 いすみ鉄道・大多喜駅

検修庫の中では、この日は“お留守番”となるキハ28形の姿が。
構内配置の都合で、2両編成のキハは上り方のキハ28形だけ検修庫の中に入って
キハ52形は屋外留置で、運用のない日を過ごす。これもゴーニーの車体が傷む
原因の1つとされているのだが...

さて...

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【2019年7月11日9時43分】 いすみ鉄道・大多喜駅

しばらく駅前を離れていると、いつの間にか、キハの、あのDMH17Hエンジンの
カラカラカラカラ...というアイドリング音が聞こえていた。

いつしか、2両のキハを繋いでいた幌も片付けられ、ジャンパ線も外されて。
キハ52形が単行で運用に入る、その準備が整いつつあった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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