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2019 路面電車の日 記念イベント @荒川車庫(3) [都電を追って[都電荒川線]]

次の“出撃”が迫る中でも、まだまだ続いている6月9日の都電荒川線の話題。
この荒川車庫、都営交通の基地の中では最も公開イベントが多いところでは
無かろうか。毎年、6月10日の「路面電車の日」と10月1日の「荒川線の日」の
どちらか、年度によっては2回ともに荒川車庫の公開が行われる。

そう、だから訪れる機会も多くて。もちろん、7000形がなくなって吊り掛け式の
旧型の走行機器を使う電車がなくなったこと、同時に新車の導入が進んだことなど
工場内にある整備中の機器類なども少しずつ変化しているし、イベントの詳細も
少しずつ違うとはいえ、荒川車庫の公開イベントも何度も参加していて。

だから、<変態鉄>には珍しく、イベントを隅々まで見てこよう...ではなく、
6086号車の撮影会に全てを賭けていたのである。

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【2019年6月9日10時09分】 都電荒川線・荒川車両検修所

そういう意味では今回のイベントは、ちょっと拍子抜けであったのは
間違いないのだが...。でも、美しい状態を保って保存されている同車を久々に
間近で撮れたことは“収穫”だったわけで...

……  ……

2019年6月9日(日)雨一時くもり

<変態鉄>にとって「都電」の色と言えば黄色なのである。小さい頃、<鉄>な絵本で
初めて見た都電も黄色かった。

とはいえ百余年の都電の歴史の中で「都電が黄色かった時代」は、そう長くは
なかったのだそうだ。本格的に「都電は黄色」になるのは“全廃”を控えた
昭和40年台に差し掛かるあたりだったようで。
(それまでは、クリームと緑色の金太郎塗り)

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【2017年6月9日19時44分】 都電荒川線・飛鳥山-王子駅前

「黄色い都電」の最後を飾ったのは、<変態鉄>にとって一番なじみ深い7000形。
その非冷房車時代の黄色い姿を再現したのが「あおおび」だったわけで。
調べてみたら、それを最後に撮ったのが2017年6月9日。運用離脱の直前、なぜか
サプライズで運用入りしたときだった。

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【2019年6月9日10時04分】 都電荒川線・荒川車両検修所

そして、「黄色い都電」の前半戦の象徴でもあったのが6000形の黄色に赤帯。
自分より上の、都電全盛期をご存じの<鉄>な方は、あまり面白みのない
車両だったという趣旨の...。でも、戦前製の木製車の車体鋼体化グループも同型の
車体になって。昭和30~40年台の写真を見れば、都電といえばこの車体なのである。

さて、10時になって。プラカードを先頭に各コーナーへと1列に並んで案内され...。
<変態鉄>は「車両撮影会」の列の20~30番目くらいにいただろうか。

トラバーサー付近に並ばされて。15~20名くらいずつだろうか、案内にしたがって
撮影タイムなのである。工事現場にあるような赤いコーンとバーで仕切られた
狭いスペースから車庫内にいる6086号車と8810号車の並びを撮るわけで。
通路がカギ型に曲げられていて、そこから撮影。そのスペースは5 mくらいの範囲。

「終わったら、次の方に譲って...」、担当職員の声が飛んで。
いわゆる「撮影会」というよりは“上野動物園のパンダ状態”に近いだろうか。
一方通行の通路上での撮影である。撮影タイムが終わると次のグループに交替。

というわけで...

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【2019年6月9日10時08分】 都電荒川線・荒川車両検修所

最初の撮影タイムでは、6086号側からの2両並びと、6086号車だけを斜め前から。
そして...

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【2019年6月9日10時08分】 都電荒川線・荒川車両検修所

8810号車側からの2両並び。それと冒頭のヘッドマークのアップ。これだけで
時間いっぱいだったのである。

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【2019年6月9日10時19分】 都電荒川線・荒川車両検修所

いったん工場側を通って、外に出ないとならないので...
物販コーナーをザッと見て、会場の外へと出るしか無かったのである。

「おもいで広場」の前でUターン。すでに行列は無くなっていて入口からは
工場前まで歩いて行けて...

建屋の西側をグルッと回るような感じでトラバーサ前。その前に、線路を横切る
ようにポールで仕切られたエリアがあって、その先、通路がカギ型に曲がるところが
撮影スペースなのである。2~3回だったから10分ほどだろうか、それくらいの
待ち時間で撮影スペースに案内され。

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【2019年6月9日10時42分】 都電荒川線・荒川車両検修所

とはいえ、庫内で2両並んで停まっているのを、すぐ前で撮るだけ。
何カットか撮ったら、すぐ動かないといけない状況で、そう変わった撮り方も...

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【2019年6月9日10時43分】 都電荒川線・荒川車両検修所

とにかく2回目は、自分の中では“正面ドカン”をテーマとしていた。
とはいえ、撮った画像をカメラ背面のモニターで確認する余裕も無いところで。
少しずつ露光条件を変えながら、パチパチと何コマか撮ったら、すぐに交替。

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【2019年6月9日10時47分】 都電荒川線・荒川車両検修所

やはり、<鉄>向けというよりもファミリー向けのイベントの色合いが濃くて。
工場内の展示も子ども向けのものが中心になっていて。

工場見学は“通路代用”にもなっており。軽く眺めたら、いったん出口から外へ。
そのまま折返し。

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【2019年6月9日11時01分】 都電荒川線・荒川車両検修所

朝、ブロック塀越しに撮ったトラバーサーを間近に見ながら。
再び撮影待ちの列に加わったのである。

<変態鉄>の滞在中、概ね、撮影会は10分ほどの待ち時間だったような...。

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【2019年6月9日11時05分】 都電荒川線・荒川車両検修所

同じような構図しか撮れない訳で。3回目は膝をついてローアングルで。
まずは2両並び。見上げる構図で撮ったときの画像の歪み(台形に見えるわけで...)、
それを「写真の味」だと思って肯定的に見ていることが多くて。
ヘンに補正しようなどとは思わないのである。
そういうところが<変態鉄>の<変態野郎>たる所以でもあって。

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【2019年6月9日11時07分】 都電荒川線・荒川車両検修所

というわけで、最後は6086号車単独で。

どうせ、同じような写真しか撮れないと分かっていて3度にわたって並んだ<変態鉄>、
実は、その中で期待していたことがあった。

そう、せめて方向幕とか系統板とか...、そういった細かい差がでれば...。
都電はずっと数字で系統を表示していた。役所への届け出上、路線名はあるが、
一般にはあまり使われておらず、前面窓下に系統番号を表示し、方向幕に行き先
というのが都電全盛期のスタイルだった。

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【2014年10月5日10時51分】 都電荒川線・荒川電車営業所

最後まで残った27系統と32系統を統合したときに決まった愛称が「荒川線」。
いったんは全廃が決まっていたものを、その2系統(王子-赤羽は部分廃止)だけ
“廃止の延期”を行い、その後“恒久存続”に方針転換となった。

それに合わせて「近代化」が実施され、停留場ホームの嵩上げと車両ステップレス化
ワンマン運転の導入などが行われ、赤帯の車両は全廃、それらに対応した車両が
青帯の車体になったのが1978年(昭和53年)だった。

そう、6000形が「荒川線」の系統板を掲げているのは昭和40年代末から53年までの
わずかな期間を再現したもので。かつての撮影会では、他の表示もさまざま登場。
だから、この日も密かに、それがあるのでは無いか...と。

でも、11時を過ぎても何も動きが無いということは... (つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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