令和の「ことでんレトロ」(17)讃岐で情熱の赤。<琴平線 その3> [ことでん旧型たち [高松琴平電鉄]]
只見線への“出撃”を挟んだため、久しぶりになってしまったこの話題。
早いもので、もう1ヶ月になる大型連休の「ことでんレトロ」。5月3日と5日が
レトロ電車の4連特別運行。その間、5月4日は「還暦の赤い電車」1080形による
イベント運転。
その最後の1往復は“羽田にビュン”、本家本元の京急電車の広告ラッピングの赤い
電車と“還暦の赤”の併結コンビ。
【2019年5月3日9時10分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
でも、悩ましかったのは...
…… ……
<変態鉄>野郎の“お気に入り”は「還暦の赤い電車」。京急時代、フツーに
見かけることはあった。「いつか撮れば...」と思っていたら、いつの間にか
居なくなってしまっていて...
【2016年10月24日13時21分】 神奈川県横須賀市舟倉付近
数年前、久里浜工場の敷地内に放置状態(現在は整備されてイベント時に公開)の
1000形電車をフェンス越しに背伸びして撮って。
まさか、高松琴平電鉄に譲渡されていたグループが赤い京急色に戻されるとは
思っても居なかった。
【2019年5月4日5時58分】 高松琴平電鉄長尾線・瓦町駅付近
クラウドファンディングによって今春“復活”を果たしたのが「還暦の赤い電車」。
レトロ電車と同様、こちらも<変態鉄>にとっては非常に気になっている被写体、
その特別運行が5月4日に行われたのだが...
2019年5月4日(土)晴れ
琴平線は、讃岐らしい情景もたくさんあって、撮りたくなる地点も少なくないが
悩みもある訳で。
それは...
そう、その線形なのである。高松から見て琴平は大雑把に言えば南西の方角にあたる。
「午前中の下り電車」を順光で撮れるポイントはたくさんあるのだが、一方で
「午後の上り電車」を撮ろうとすれば必然的に南西に向けてカメラを構えることに
なるはずで、となれば、常に「ド」が付くほどの逆光なのである。
こういうときは、「曇っていてくれたら...」と青空が恨めしくもなる訳で。
いま考えれば、このときの自分の思考というのが全く以て意味不明。バカだとしか
言いようがない。でも、このときは...
【2019年5月4日14時41分】 高松琴平電鉄琴平線・挿頭丘駅
「そういえば、午後でも順光で撮れる場所があった」と、なぜかそう思ったのである。
(ウソではない、といえば、ウソではないのだが...)
そして降り立ったのが挿頭丘駅だった。
全体には平坦路線というイメージの琴平線、でも、香東川鉄橋を渡ったあと
円座、岡本、挿頭丘...まで勾配があり、変化のある車窓が広がる。
その終端部付近に位置するのが挿頭丘駅。道路から駅への入口が下り階段になるのは
つまり、堀割構造の駅は、たぶん、ことでん沿線でここだけのはず。
ちなみに、駅ヨコの築堤は両側にサクラ並木。満開のサクラの中を走ってくる
ことでんを撮れるスポットとして春先は多くの方がカメラを向ける。
...と、エラソーに言う割にはサクラの時期は休みがなかなかとれず、ことでんを
訪れることができずにいる自分なのだが...
さて、サクラはなくても堀割区間を走る黄色い琴平線電車を俯瞰気味に...
【2019年5月4日15時00分】 高松琴平電鉄琴平線・岡本-挿頭丘
1200形の琴電琴平ゆき。こういう構図、肉眼で見ているときよりも写真にすると
架線柱が気になってしまうもので...
架線柱のビームと電車の置く位置関係、実はアレコレと悩むものなのである。
【2019年5月4日15時12分】 高松琴平電鉄琴平線・挿頭丘-岡本(後追い)
琴平線は単線区間が続くものの、交換設備を撤去している駅は意外と少なくて、
それも、こうしたイベント列車の設定がしやすいことの一因なのだろうか!?
日中ダイヤでは琴電琴平ゆきは2駅先の陶(すえ)駅で上り高松築港ゆきと交換する
ダイヤになっている。
【2019年5月4日15時30分】 高松琴平電鉄琴平線・岡本-挿頭丘
サクラの時期ではないとはいえ、やはり定番撮影地。電車が到着する度にカメラを
提げた“同業者さん”が増えてくるのである。とはいえ、数名。
でも、順光側でカメラを構えるのは自分だけ。そのとき、内心...
「何も、無理してフェンス越しに、ド逆光の中で撮るのって、どうなの!?」
と、そんな思いだった。「後追いになっても順光側で撮った方が良いのに!!」。
最初はそんな“上から目線”で同業者さんたちを見ていた自分だったが...
いざ「そのとき」がやってくる数分前、「あっ!!」。
自分が重大な間違いを犯していたことに気づいたのだった。
【2019年5月4日15時57分】 高松琴平電鉄琴平線・挿頭丘-岡本(後追い)
そう、いつの間にか脳内で“羽田にビュン”と“還暦の赤”の編成順序が逆転
していて。後追いで撮れば「還暦の赤」が撮れる...と、そう信じていた。
でも、考えてみれば...
もしそうだったとしたら沿線のほとんどの地点で後追いで撮れば、順光で
“還暦の赤い電車”の「正しい京急1000形」の顔を順光で撮ることができたはず。
時既に遅し。逆光側のポイントは埋まっていて。
何だか、このタイミングで撮り方を変えたら周囲の<鉄>から、
「コイツ、もしかして編成を間違えていて、周囲の様子を見て慌てて...!?」と
思われそうな気がして。(← 自意識過剰!!)
お目当ての電車がやってくる前に“撃沈”を悟ったのだった。
上り方2両が“還暦の赤い電車”、上り側に向かってカメラを構えれば絶対に
撮ることができない側である。遠ざかっていく4両編成の中間の連結面に、
京急バーミリオンのオデコがチラリと。
【2019年5月4日15時57分】 高松琴平電鉄琴平線・挿頭丘-岡本(後追い)
現行の新1000形や2100形を模した“羽田にビュン”の京急ラッピングの顔を
撮って、この日の撮影を締めくくることになったのである。
要は自分がバカだっただけなのだが、最後の最後で思わぬ不覚。
でも、「レトロ電車で失敗しなかっただけ良いじゃないか」と普段の自分とは
違って、なぜかこの日は前向きな気持ちで1日の撮影を締めくくることができた
のだった。
…… ……
そんなイヤな気持ちを引きずることもなく、いつも通り、片原町駅で下車して
いつものうどん屋さん。店のおばちゃんにもすっかり顔を覚えられていて...
厚かましくも、メニューに載っていないものを頼んでしまう<変態鉄>だった。
【2019年5月4日17時21分】 高松琴平電鉄長尾線・瓦町駅
この日、最後は高松築港駅から瓦町駅まで。「お~い、お茶」ラッピング、
黄緑色の長尾線電車だった。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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早いもので、もう1ヶ月になる大型連休の「ことでんレトロ」。5月3日と5日が
レトロ電車の4連特別運行。その間、5月4日は「還暦の赤い電車」1080形による
イベント運転。
その最後の1往復は“羽田にビュン”、本家本元の京急電車の広告ラッピングの赤い
電車と“還暦の赤”の併結コンビ。
【2019年5月3日9時10分】 高松琴平電鉄・仏生山車両所東工場付近
でも、悩ましかったのは...
…… ……
<変態鉄>野郎の“お気に入り”は「還暦の赤い電車」。京急時代、フツーに
見かけることはあった。「いつか撮れば...」と思っていたら、いつの間にか
居なくなってしまっていて...
【2016年10月24日13時21分】 神奈川県横須賀市舟倉付近
数年前、久里浜工場の敷地内に放置状態(現在は整備されてイベント時に公開)の
1000形電車をフェンス越しに背伸びして撮って。
まさか、高松琴平電鉄に譲渡されていたグループが赤い京急色に戻されるとは
思っても居なかった。
【2019年5月4日5時58分】 高松琴平電鉄長尾線・瓦町駅付近
クラウドファンディングによって今春“復活”を果たしたのが「還暦の赤い電車」。
レトロ電車と同様、こちらも<変態鉄>にとっては非常に気になっている被写体、
その特別運行が5月4日に行われたのだが...
2019年5月4日(土)晴れ
琴平線は、讃岐らしい情景もたくさんあって、撮りたくなる地点も少なくないが
悩みもある訳で。
それは...
そう、その線形なのである。高松から見て琴平は大雑把に言えば南西の方角にあたる。
「午前中の下り電車」を順光で撮れるポイントはたくさんあるのだが、一方で
「午後の上り電車」を撮ろうとすれば必然的に南西に向けてカメラを構えることに
なるはずで、となれば、常に「ド」が付くほどの逆光なのである。
こういうときは、「曇っていてくれたら...」と青空が恨めしくもなる訳で。
いま考えれば、このときの自分の思考というのが全く以て意味不明。バカだとしか
言いようがない。でも、このときは...
【2019年5月4日14時41分】 高松琴平電鉄琴平線・挿頭丘駅
「そういえば、午後でも順光で撮れる場所があった」と、なぜかそう思ったのである。
(ウソではない、といえば、ウソではないのだが...)
そして降り立ったのが挿頭丘駅だった。
全体には平坦路線というイメージの琴平線、でも、香東川鉄橋を渡ったあと
円座、岡本、挿頭丘...まで勾配があり、変化のある車窓が広がる。
その終端部付近に位置するのが挿頭丘駅。道路から駅への入口が下り階段になるのは
つまり、堀割構造の駅は、たぶん、ことでん沿線でここだけのはず。
ちなみに、駅ヨコの築堤は両側にサクラ並木。満開のサクラの中を走ってくる
ことでんを撮れるスポットとして春先は多くの方がカメラを向ける。
...と、エラソーに言う割にはサクラの時期は休みがなかなかとれず、ことでんを
訪れることができずにいる自分なのだが...
さて、サクラはなくても堀割区間を走る黄色い琴平線電車を俯瞰気味に...
【2019年5月4日15時00分】 高松琴平電鉄琴平線・岡本-挿頭丘
1200形の琴電琴平ゆき。こういう構図、肉眼で見ているときよりも写真にすると
架線柱が気になってしまうもので...
架線柱のビームと電車の置く位置関係、実はアレコレと悩むものなのである。
【2019年5月4日15時12分】 高松琴平電鉄琴平線・挿頭丘-岡本(後追い)
琴平線は単線区間が続くものの、交換設備を撤去している駅は意外と少なくて、
それも、こうしたイベント列車の設定がしやすいことの一因なのだろうか!?
日中ダイヤでは琴電琴平ゆきは2駅先の陶(すえ)駅で上り高松築港ゆきと交換する
ダイヤになっている。
【2019年5月4日15時30分】 高松琴平電鉄琴平線・岡本-挿頭丘
サクラの時期ではないとはいえ、やはり定番撮影地。電車が到着する度にカメラを
提げた“同業者さん”が増えてくるのである。とはいえ、数名。
でも、順光側でカメラを構えるのは自分だけ。そのとき、内心...
「何も、無理してフェンス越しに、ド逆光の中で撮るのって、どうなの!?」
と、そんな思いだった。「後追いになっても順光側で撮った方が良いのに!!」。
最初はそんな“上から目線”で同業者さんたちを見ていた自分だったが...
いざ「そのとき」がやってくる数分前、「あっ!!」。
自分が重大な間違いを犯していたことに気づいたのだった。
【2019年5月4日15時57分】 高松琴平電鉄琴平線・挿頭丘-岡本(後追い)
そう、いつの間にか脳内で“羽田にビュン”と“還暦の赤”の編成順序が逆転
していて。後追いで撮れば「還暦の赤」が撮れる...と、そう信じていた。
でも、考えてみれば...
もしそうだったとしたら沿線のほとんどの地点で後追いで撮れば、順光で
“還暦の赤い電車”の「正しい京急1000形」の顔を順光で撮ることができたはず。
時既に遅し。逆光側のポイントは埋まっていて。
何だか、このタイミングで撮り方を変えたら周囲の<鉄>から、
「コイツ、もしかして編成を間違えていて、周囲の様子を見て慌てて...!?」と
思われそうな気がして。(← 自意識過剰!!)
お目当ての電車がやってくる前に“撃沈”を悟ったのだった。
上り方2両が“還暦の赤い電車”、上り側に向かってカメラを構えれば絶対に
撮ることができない側である。遠ざかっていく4両編成の中間の連結面に、
京急バーミリオンのオデコがチラリと。
【2019年5月4日15時57分】 高松琴平電鉄琴平線・挿頭丘-岡本(後追い)
現行の新1000形や2100形を模した“羽田にビュン”の京急ラッピングの顔を
撮って、この日の撮影を締めくくることになったのである。
要は自分がバカだっただけなのだが、最後の最後で思わぬ不覚。
でも、「レトロ電車で失敗しなかっただけ良いじゃないか」と普段の自分とは
違って、なぜかこの日は前向きな気持ちで1日の撮影を締めくくることができた
のだった。
…… ……
そんなイヤな気持ちを引きずることもなく、いつも通り、片原町駅で下車して
いつものうどん屋さん。店のおばちゃんにもすっかり顔を覚えられていて...
厚かましくも、メニューに載っていないものを頼んでしまう<変態鉄>だった。
【2019年5月4日17時21分】 高松琴平電鉄長尾線・瓦町駅
この日、最後は高松築港駅から瓦町駅まで。「お~い、お茶」ラッピング、
黄緑色の長尾線電車だった。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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