「タラコ色」最後の春(1)土曜の朝は... [いすみ鉄道 国鉄型キハ]
<変態鉄>にとって、仕事の関係で一番休みがとりにくいのが土曜日なのである。
たぶん土曜日に仕事がない...というのは、1年の中で、数える位しかないと思う。
その土曜が休みになったのは、4月6日。春休み期間最後の週末とあって混雑も
予想されるものの、でも、ちょっと撮りに行ってみようと。
【2019年4月6日15時45分】 いすみ鉄道・上総中川-城見ヶ丘
そうなれば、やはり。昨年11月以来、すっかり間が空いてしまった、いすみ鉄道の
キハである。前の“東京オリンピック世代”のキハたち、来年の検査期限を前に
車体も痛みが目立ってきていて。クラウドファンディングによって“化粧直し”が
決まったのである。確定した形での発表は無いものの、その塗装変更作業は
5月の大型連休明けに始まる(夏休みシーズンに間に合わせる)という計画だそうで
そうなると、サクラと菜の花の下で、タラコ色のキハ52形を撮れるのは、これが
最後のチャンスになるわけで。2日連続でその姿を追ったのである。
…… ……
2019年4月6日(土)晴れ
3月のダイヤ改正までは、土休日ダイヤではキハは、大多喜駅を8時30分発の快速で
スタートし、区間運転も含めて上下8列車に充当されて17時に大多喜に戻ってくる
という、1日中、走り続けるダイヤ設定になっていた。
しかし...
車輌の老朽化もあって、運用が減らされることになり、正午に大原ゆき急行で
スタートし、16時前には入庫、
大多喜 → 大原 → 上総中野 → 大原 → 大多喜
と、大多喜から先への運用はわずか1回になってしまって。<徒歩鉄>にとっては
極めて厳しいダイヤになってしまったのである。キハの車齢を考えれば、致し方
無いことかも知れないが<鉄>としては残念なのである。
ただ、キハの運用が正午スタートになったと言うことは、<変態鉄>の起床時間が
それだけ遅くなる...ということでもあって。
【2019年4月6日8時15分】 東京都港区高輪・品川駅高輪口付近
朝8時過ぎの品川駅へ。それにしても清々しい青空である。最近、“雨男”気味
だった<変態鉄>にとって久々の好天。
【2019年4月6日8時18分】 東京都港区高輪・シナガワグース
バスの出発は“シナガワグース”。京急系のホテルのエントランスからである。
その“シナガワグース”のサクラもちょうど見頃を迎えており。
乗り込んだのは、8:30発の大多喜駅前ゆき高速バス。今までは朝一番の、6:20発を
使っていたが、第2便は小湊車による運転。早朝、6:20発の便は“貸切状態”に
なっていることが多かったが、菜の花目当ての中高年観光客やゴルフと思しき
おじさま方まで10名くらいの乗客で。
だが、しかし...
出発直後のマイク放送。さっそく、首都高湾岸線が渋滞しているのだそうで。
この便は羽田空港を経由しない関係で、湾岸線に入らず、ぬぁんと1号羽田線を
迂回運行。多摩川を渡ったところで一般道に下りて。
【2019年4月6日8時52分】 小湊鐵道高速バス車内
バスは浮島に向けて一般道を。そう、ちょうど車窓には神奈川臨海鉄道浮島線が
並行している訳で。残念ながらディーゼル機関車が牽く貨物列車とすれ違うことは
無かったのだが...。
浮島から再び高速道路、そう、アクアラインである。アクアトンネルも渋滞して
いたが、思ったほど酷くはならず。ウトウトしているうちに市原鶴舞を通過して。
迂回運転だったにもかかわらず、いつの間にか、ほぼ定刻になっており。
【2019年4月6日10時01分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜駅付近
10時前に大多喜駅に到着したのだった。キハまで、あと2時間である。
まだ出発前。この朝は「大手門」側の検修庫のところで待機していた。
横をゆく黄色い列車は352号車、前社長のとき「キハそっくりの新車をつくる」と。
ちょっとした遊びゴコロのある車輌である。変化と言えるのが、その前社長のとき
観光客誘致の作戦として始まった“ムーミン列車”、3月までで契約が終了。
「ムーミン列車」のステッカーやヘッドマークなどが無くなっている。
【2019年4月6日10時03分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜駅付近
さて、列車が行ってしまったところで、恒例ではあるもののキハの姿を。
まずは望遠でキハの顔をアップで。タラコ色の車体はパッと見にもわかる位、
各部に傷みが出てきており。逆に、その分、ちょっと錆が浮いて草臥れた感じが
“国鉄時代っぽい”という声もあるようだが。
【2019年4月6日10時05分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜駅付近
2両編成になって以来、大原方はキハ28 2346号車。検修庫の建屋の中、屋根のある
ところに収まるのはニハチだけ。どうしてもゴーニーの方は風雨にさらされる
屋外留置になってしまって、傷みが出やすいのだとか...
【2019年4月6日10時07分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜駅
大多喜駅でも、バスの車窓から見た途中の道沿いも。
菜の花とサクラが両方とも見頃を迎えているようで。
“ド”が付くほどの定番撮影地でもあるものの、やはり、線路端のサクラと菜の花を
入れて撮れる定番と言えば...
そう、高速バスも通る大多喜街道、その道路がいすみ鉄道の線路をオーバークロス
するのは城見ヶ丘駅の少し手前。その歩道上から俯瞰気味に撮る...というのは
いすみ鉄道のポスターたパンフレット類でもよく見かける“超定番”。
でも、ここの悩みは...
【2019年4月6日10時53分】 千葉県夷隅郡大多喜町船子付近
このフェンスなのである。写真にあるような、この僅かな隙間からレンズを。
<変態鉄>のレンズは口径77 mmと、ちょっと大きめのサイズ。この隙間には
入らず、手前から撮るわけだが...
そう、事実上、このフェンスの継ぎ目から撮る以外ない訳で。
しかも線路の左側には、すぐ下に大きなサクラの木があって。サクラと言っても
ソメイヨシノではないのかも知れない。まだ開花しておらず、枝だけが、あたかも
写真を撮らせまいとしているかのように...
ということで、ベストポジションとも言える隙間は1箇所、もちろん“先客”が居て。
<変態鉄>は辛うじて、その1つ隣の継ぎ目をキープしたのだった。
何とか...、何とか、サクラの枝をかわしてキハが撮れそう。
【2019年4月6日10時40分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜-城見ヶ丘
まずは、351号車の大多喜ゆき第59D列車。菜の花色のディーゼル動車が、一面の
菜の花の中をゆく。
さぁ、そんな試し撮りを続けながら... (つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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たぶん土曜日に仕事がない...というのは、1年の中で、数える位しかないと思う。
その土曜が休みになったのは、4月6日。春休み期間最後の週末とあって混雑も
予想されるものの、でも、ちょっと撮りに行ってみようと。
【2019年4月6日15時45分】 いすみ鉄道・上総中川-城見ヶ丘
そうなれば、やはり。昨年11月以来、すっかり間が空いてしまった、いすみ鉄道の
キハである。前の“東京オリンピック世代”のキハたち、来年の検査期限を前に
車体も痛みが目立ってきていて。クラウドファンディングによって“化粧直し”が
決まったのである。確定した形での発表は無いものの、その塗装変更作業は
5月の大型連休明けに始まる(夏休みシーズンに間に合わせる)という計画だそうで
そうなると、サクラと菜の花の下で、タラコ色のキハ52形を撮れるのは、これが
最後のチャンスになるわけで。2日連続でその姿を追ったのである。
…… ……
2019年4月6日(土)晴れ
3月のダイヤ改正までは、土休日ダイヤではキハは、大多喜駅を8時30分発の快速で
スタートし、区間運転も含めて上下8列車に充当されて17時に大多喜に戻ってくる
という、1日中、走り続けるダイヤ設定になっていた。
しかし...
車輌の老朽化もあって、運用が減らされることになり、正午に大原ゆき急行で
スタートし、16時前には入庫、
大多喜 → 大原 → 上総中野 → 大原 → 大多喜
と、大多喜から先への運用はわずか1回になってしまって。<徒歩鉄>にとっては
極めて厳しいダイヤになってしまったのである。キハの車齢を考えれば、致し方
無いことかも知れないが<鉄>としては残念なのである。
ただ、キハの運用が正午スタートになったと言うことは、<変態鉄>の起床時間が
それだけ遅くなる...ということでもあって。
【2019年4月6日8時15分】 東京都港区高輪・品川駅高輪口付近
朝8時過ぎの品川駅へ。それにしても清々しい青空である。最近、“雨男”気味
だった<変態鉄>にとって久々の好天。
【2019年4月6日8時18分】 東京都港区高輪・シナガワグース
バスの出発は“シナガワグース”。京急系のホテルのエントランスからである。
その“シナガワグース”のサクラもちょうど見頃を迎えており。
乗り込んだのは、8:30発の大多喜駅前ゆき高速バス。今までは朝一番の、6:20発を
使っていたが、第2便は小湊車による運転。早朝、6:20発の便は“貸切状態”に
なっていることが多かったが、菜の花目当ての中高年観光客やゴルフと思しき
おじさま方まで10名くらいの乗客で。
だが、しかし...
出発直後のマイク放送。さっそく、首都高湾岸線が渋滞しているのだそうで。
この便は羽田空港を経由しない関係で、湾岸線に入らず、ぬぁんと1号羽田線を
迂回運行。多摩川を渡ったところで一般道に下りて。
【2019年4月6日8時52分】 小湊鐵道高速バス車内
バスは浮島に向けて一般道を。そう、ちょうど車窓には神奈川臨海鉄道浮島線が
並行している訳で。残念ながらディーゼル機関車が牽く貨物列車とすれ違うことは
無かったのだが...。
浮島から再び高速道路、そう、アクアラインである。アクアトンネルも渋滞して
いたが、思ったほど酷くはならず。ウトウトしているうちに市原鶴舞を通過して。
迂回運転だったにもかかわらず、いつの間にか、ほぼ定刻になっており。
【2019年4月6日10時01分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜駅付近
10時前に大多喜駅に到着したのだった。キハまで、あと2時間である。
まだ出発前。この朝は「大手門」側の検修庫のところで待機していた。
横をゆく黄色い列車は352号車、前社長のとき「キハそっくりの新車をつくる」と。
ちょっとした遊びゴコロのある車輌である。変化と言えるのが、その前社長のとき
観光客誘致の作戦として始まった“ムーミン列車”、3月までで契約が終了。
「ムーミン列車」のステッカーやヘッドマークなどが無くなっている。
【2019年4月6日10時03分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜駅付近
さて、列車が行ってしまったところで、恒例ではあるもののキハの姿を。
まずは望遠でキハの顔をアップで。タラコ色の車体はパッと見にもわかる位、
各部に傷みが出てきており。逆に、その分、ちょっと錆が浮いて草臥れた感じが
“国鉄時代っぽい”という声もあるようだが。
【2019年4月6日10時05分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜駅付近
2両編成になって以来、大原方はキハ28 2346号車。検修庫の建屋の中、屋根のある
ところに収まるのはニハチだけ。どうしてもゴーニーの方は風雨にさらされる
屋外留置になってしまって、傷みが出やすいのだとか...
【2019年4月6日10時07分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜駅
大多喜駅でも、バスの車窓から見た途中の道沿いも。
菜の花とサクラが両方とも見頃を迎えているようで。
“ド”が付くほどの定番撮影地でもあるものの、やはり、線路端のサクラと菜の花を
入れて撮れる定番と言えば...
そう、高速バスも通る大多喜街道、その道路がいすみ鉄道の線路をオーバークロス
するのは城見ヶ丘駅の少し手前。その歩道上から俯瞰気味に撮る...というのは
いすみ鉄道のポスターたパンフレット類でもよく見かける“超定番”。
でも、ここの悩みは...
【2019年4月6日10時53分】 千葉県夷隅郡大多喜町船子付近
このフェンスなのである。写真にあるような、この僅かな隙間からレンズを。
<変態鉄>のレンズは口径77 mmと、ちょっと大きめのサイズ。この隙間には
入らず、手前から撮るわけだが...
そう、事実上、このフェンスの継ぎ目から撮る以外ない訳で。
しかも線路の左側には、すぐ下に大きなサクラの木があって。サクラと言っても
ソメイヨシノではないのかも知れない。まだ開花しておらず、枝だけが、あたかも
写真を撮らせまいとしているかのように...
ということで、ベストポジションとも言える隙間は1箇所、もちろん“先客”が居て。
<変態鉄>は辛うじて、その1つ隣の継ぎ目をキープしたのだった。
何とか...、何とか、サクラの枝をかわしてキハが撮れそう。
【2019年4月6日10時40分】 いすみ鉄道・デンタルサポート大多喜-城見ヶ丘
まずは、351号車の大多喜ゆき第59D列車。菜の花色のディーゼル動車が、一面の
菜の花の中をゆく。
さぁ、そんな試し撮りを続けながら... (つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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