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お正月の大阪で(3)もしかして、赤いのに黒!? [ちん電[阪堺電気軌道]]

もはや、そう遠からず、このときがやってくることは分かっていた。
とはいえ、やはり本当にそのときが来たことを知るとショック。先場所以来、
見ていて痛々しい感じすら。

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【2015年4月29日10時22分】 東京都墨田区・両国国技館(稽古総見一般公開)

最近では珍しい中卒たたき上げの力士。本名の萩原で初土俵、その後、若手のホープ
として番付を上がってきたものの...

三役までは来ても大関とりとなると...

苦労して大関になっても、あと一歩のところで賜杯は...

序盤に平幕に星を落として、かわりに終盤に横綱に勝って見せ場をつくったり。
緊張からだろうか、土俵下の控えに入ったときから顔を真っ赤に紅潮させて。
そんなのを、ずっと見てきて。

「あぁ、あれじゃ絶対、横綱にはなれない!!」
と周囲に言われながらも応援し続けてきた。でも、最後は余りにもあっけなかった。
2年前までは...、横綱に昇進するまでは休場もほぼゼロ、何だかんだ言われながら
年間を通して安定した大関だった。

そういえば、横綱がこういう形で引退表明するというのは久々。モンゴル勢は、
ドルゴルスレン・ダグワドルジも、ダワーニャミーン・ビャンバドルジも
不祥事による引退だったので、場所中の引退発表ではなかった。

会社から帰ってきて自宅のTVで視た稀勢の里の引退会見。「悔い無し」とは
言うものの...う~ん。何だか毎日、大相撲を視る楽しみが無くなってしまう
ような...、兎に角、寂しい感じしかしないのである。

ということで(?)、お正月の阪堺電車の話題。
……  ……

2019年1月2日(水)晴れ一時曇り

まさかの...
カメラを構えていたところへ、モ166号車がちょうどやって来たタイミングで。
それまで、ここですれ違うことは無かったのに、このときに限って。

複線区間で、撮りたい列車が来た時に手前の線路に別の列車がやって来てしまうのが
“カブリ”、撮りたかった列車が見えないわけだから、もちろん撃沈。
それと同時に、撮りたい列車が手前側の線路を走ってくるときに隣の線路を別の
列車が通過していくのが“裏カブリ”、これも鉄道写真としては失敗写真の典型と
されるもの。「チャンス到来っ!!」と喜び勇んでカメラを構えたら見事に裏被り。
何とも悔しいスタートだったのである。

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【2019年1月2日10時26分】 阪堺電軌阪堺線・聖天坂電停付近(後追い)

咄嗟に、聖天坂電停に到着するモ166号車の姿を撮ったら“消化不良感”ばかり...
でも、今度こそカメラをバッグに仕舞って。

……  ……

さて、いまのモ166号車、昨日の記事に載せたモ164号車に続いての「赤・あびこ道」。
コレ、車内にある表示器の設定では「入庫」となっているもの。

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【2016年9月17日13時58分】 阪堺電軌・あびこ道車庫

大阪の“ミナミ”と堺を結ぶ阪堺電車、大阪市内と堺市内が半々くらいで、大阪市の
最も南側、堺市との境界となる大和川に面した大和川検車区が阪堺電車の車庫。
通常のダイヤでは、日中の電車の半分強は我孫子道で折返し。大阪市内で完結する。

天王寺駅前か恵美須町から下ってきた我孫子道止まりの電車は、下りホームで乗客を
下ろして、そのまま100メートルほどだろうか、大和川鉄橋へと続く上り勾配を進み
その坂道の途中でいったん停車する。運転士さんが急いで車内を移動、反対側の
運転台に移ったらスイッチバックする形で車庫の一番西側の線路に入って停車。

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【2018年4月5日13時19分】 阪堺電軌阪堺線・我孫子道電停

ここで暫く待って、下り線を横切るように上りホームへと進入してくる。
そして、再び天王寺駅前か恵美須町に向けて出発していく。通常ダイヤでは
日中、ここのスペースで数分から10分ほど待機して折返し。

このときの下り電車でのモ161形車の表示が「黒・あびこ道」。他の形式はオレンジ色の
単色LED表示器になっているので「あびこ道」と表示される。

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【2018年12月13日13時51分】 阪堺電軌・大和川検車区(公道より撮影)

一方、朝ラッシュの直後などには、あびこ道に戻ったら折返しの運用には入らず
そのまま入庫ししてしまう運用も。この場合、大和川へ向かう上り勾配には進まず
乗客を降ろしたら、そのまま入庫することになる。

このときはモ161形車の方向幕は「赤・あびこ道」、モ161形車以外のLED表示では
「┃あびこ道┃」と表示される。これを<変態鉄>は勝手に“絶対値 我孫子道”
と呼んでいる。

“青い雲”モ164号車も“金太郎塗り”モ166号車も「赤・あびこ道」ゆき表示。
つまり、折返し線には入らず、そのまま入庫する運用になっていた。

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【2017年1月1日11時29分】 阪堺電軌阪堺線・住吉電停付近

一昨年のお正月、元日に撮りに訪れたときも、モ161形車は基本的に車庫で
待機になっており、午後、参拝客がピークを迎えたところで運用入りしていた。
ということで“助っ人”になるのか...と思って。

……  ……

乗り換えて浜寺駅前ゆき。お昼前の堺のホテルへと向かったのだった。
最寄り駅は...というより、ホテルの名前からしても南海高野線の堺東駅前だが、
<変態鉄>としては大小路電停から10分ほどかけて歩くというルートを選択した。

そう、1日フリーきっぷ「てくてくきっぷ」をフルに使わないと...。
初詣客のピークはまだだったが、それでも電車は軒並み、吊革が塞がって、
運賃箱のある運転士側のドアまで車内を歩くのが大変なくらいの混雑で。

無事(?)、ホテルのフロントで荷物を預けて。堺東駅前の商店街、1月2日とはいえ
午前中だとまだシャッターを下ろしているお店が多く。そんな中でも営業していた
ラーメン屋さんで餃子定食。これから混んだ電車に乗る...というところで
餃子定食を選択するのが<変態鉄>らしさ!?

この日、撮影スケジュールは全く考えていなかった。とりあえず、住吉大社に初詣...
よりも屋台のヤキソバを求めて。

大小路電停に戻って、初詣客で満員の天王寺駅前ゆきに乗り込んだのだが...

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【2019年1月2日12時30分】 阪堺電軌阪堺線・神明町-妙国寺前(後追い)

紀州街道(大道筋)の広い一直線の併用軌道。こちらに向かってくる浜寺駅前ゆきの
電車に、心臓が飛び出る...は大袈裟だが、慌ててしまう<変態鉄>。
咄嗟に降車ブザーを押したのである。急遽、神明町電停で下車。
その電車の向こう側を浜寺駅前へと向かっていったのが、モ164号車。

ぬぁんと...

「赤・あびこ道」で入庫すると見せかけておいて、<変態鉄>が餃子定食を食べて
ノンビリしている間に我孫子道から天王寺駅前へと向かい、折り返して浜寺運用に
入っていたようで。

急ぎ、向かい側のホームで後続の浜寺駅前ゆき。
普段なら12分間隔だが、正月三が日に限って倍近くに増発されており。
3 kmあまりに渡って続く堺市内のセンターリザベーション区間、一直線の線路の
向こうの方に先行電車が居るのがわかるような感じで。

そう、2週間前のリベンジ。<変態鉄>が向かうのは、石津川鉄橋だった。

息を切らしながら、いつものポジションへ。カメラを構えたら...

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【2019年1月2日12時58分】 阪堺電軌阪堺線・船尾-石津

まずは試し撮り。本来、この位置からの撮影だと昼頃には光が回らなくなっている
はずなのだが、お昼頃から「曇り」と言うほどではなくても、陽射しが遮られる
時間帯が増えてきて。さぁ、次の天王寺駅前ゆきが、お目当て、モ164号車だろうか。

さぁ、そろそろ...

石津電停の横にある踏切機の音は聞こえてくる位置。その警報音が聞こえてきて。
下り電車が先になったのだが...

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【2019年1月2日13時06分】 阪堺電軌阪堺線・石津-船尾

一瞬、アタマの中に「?」マークがいっぱい連なるような。
「まさか」としか言いようがなかった。まもなく上り電車として奥の線路を走って
くるはずのモ164号車、「被られたくない」と、それだけが心配だったが、ぬぁんと
そんなタイミングでやって来たのが、濃緑色のモ162号車だった。
シックな色合い、地味ながら、<変態鉄>としては好きな塗色なのである。

そして...

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【2019年1月2日13時07分】 阪堺電軌阪堺線・船尾-石津

お目当てのモ164号車がゆっくりと石津川鉄橋を渡るのだった。
この間、数十秒。これなら石津-船尾のストレートの途中で古豪モ161形車どうしの
離合シーンが撮れたのだろうか...、そう思えば惜しいことをした気もするが、
でも、まとめてモ161形2両の石津川鉄橋通過シーンを捉えることができた。

さてさて。このシーンは、前回、12月13日に、あとちょっとのところで撮り逃した
シーンの“リベンジ”だが、でも...

今回、お正月の出撃では絶対に“青い雲”モ164号車の車体全景を撮りたかった。
その理由。

いまの写真を思いっきり拡大してみれば...

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【2019年1月2日13時07分】 阪堺電軌阪堺線・船尾-石津

12月23日から5月頃まで限定で、かつての“雲塗装”時代、立石電機(→ オムロン)
の広告電車だった当時の姿が再現されているのである。
いまのような車体全体が広告...のようなハデハデなものが出てくるのは90年代以降。
当時は雲塗装の車体側面に、ひとことメッセージのような感じで広告が書かれて
いたのだった。当時の広告主の許可が出なかったから...か、どうかは知らないが
“復刻”とはならなかったようだが、<変態鉄>が幼稚園か小学校低学年の頃、
親にせがんで買ってもらった<鉄>な本で見た写真、その姿が復元された。

扉横の表示や「ワンマンカー」の表示も今とは異なっており...。

ちなみに、1928年(昭和3年)に製造されたモ161形、ちょうど満90歳“卒寿”だが
いまのモ161形が納車されてデビューしたのは、1928年の暮れだったのだとか。
ということで、その“誕生日祝い”のような形で“復刻仕様”になったのだとか
違うのだとか。

その姿が撮れただけでも“大収穫”である。

でも、それだけで終わらなかった。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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